《櫻井ジャーナル》

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2015.08.23
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 シリア領内を爆撃していた イスラエルのF-16戦闘機をシリアのS-300(SA-10)が撃墜 イスラエルは以前からこのシステムを恐れ 、シリアへ引き渡せば破壊するとロシアを脅していた。今回の報道が正しければ、すでにシリアでも実戦配備され、ロシアから使用許可が出ていたということになる。

 シリアがS-300を使用できるということになると、トルコからシリア領内へ延びているIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)への兵站ラインを守っているトルコ軍のF-16も撃ち落とされる可能性がある。この兵站ラインの存在は有名な話で、ドイツのメディア DWも昨年11月に、トルコからシリアへ武器、戦闘員、食糧、衣類などがトラックで運び込まれていることを伝えている

 兵站が戦争の勝敗を決する重要な要素だということは、勿論、アメリカも熟知している。かつて、ベトナム戦争では北ベトナムの兵站線(ホー・チミン・ルート)を断つためにカンボジアやラオスを「秘密爆撃」し、枯れ葉剤も使用された。その当時、カンボジアやラオスとアメリカは戦争状態にないことになっていた。

 1969年3月から70年5月にかけてアメリカ軍はカンボジアを3600回から3900回にわたって空爆、60万人を殺し、爆撃による病死者や餓死者は100万人とも200万人とも推計されている。クメール・ルージュ(ポル・ポト派)を台頭させる大きな原因はこの爆撃にあった。そのクメール・ルージュが1975年4月から78年にかけて処刑した人の数は7万5000名から15万名と言われている。

 また、ベトナム戦争ではCIAが特殊部隊と共同で展開、「ベトコンの村システムの基盤を崩壊させるため、注意深く計画されたプログラム」だとされているフェニックス・プログラムも兵站がひとつのファクターだった可能性がある。物資の供給源になっていると見なされた村の住民が皆殺しにされたのではないか、ということだ。ウィリアム・コルビーCIA長官の議会証言によると、1968年8月から71年5月までにこの作戦で殺されたベトナム市民は2万0587名。別の推計では4万1000名近くが殺害されたという。

 コルビーが示した期間より前、1968年3月にソンミ村のミ・ライ地区とミ・ケ地区で住民がウィリアム・カリー大尉の部隊に虐殺されている。いわゆる「ソンミ事件」だ。ミ・ライ地区だけで347人、ベトナム側の主張ではミ・ライ地区とミ・ケ地区を合わせて504人だという。この虐殺もフェニックス・プログラムの一環だったと言われている。



 イスラム武装勢力が名前を頻繁に変え、黒幕が変化してくる理由をロビン・クック元英外相が明らかにしている。クックによると、 アル・カイダとはCIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル 。アル・カイダとはアラビア語で「ベース」、「データベース」という意味でも使われる。要するにアル・カイダとは「派遣戦闘員」であり、派遣先によって名称や雇い主は違うということ。この指摘をした次の月にクックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われ、急死した。享年59歳。

 このアル・カイダ/ISをイスラエル政府も敵視していない。例えば、2013年9月に駐米イスラエル大使だった マイケル・オーレンは公然とシリアのバシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っている このオーレンはベンヤミン・ネタニヤフ首相の側近だ。





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最終更新日  2015.08.24 13:40:23


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