ロシア軍は5月9日に続いて16日にもウクライナの軍事施設をミサイルで攻撃、キエフに配備されていた「パトリオット防空システム」は極超音速ミサイル「キンジャール」で破壊したと発表した。アメリカ軍も命中したことを認めている。被害の程度を分析しているとしている。
それに対し、ウクライナ軍はロシアの極超音速ミサイル6機を含む18機のミサイルを撃墜したと主張しているが、ロシアの国防大臣によると、それほどの数のキンジャールを発射していない。そもそも物理的に無理だ。キエフの住民が撮影したとみられる映像はパトリオット防空システムにロシア軍のミサイルが命中したことを示している。ウクライナの政府や軍は一貫して事実に反する話を流してきた過去があり、信頼度は低い。今回も同じことが行われているのだろう。
パトリオットが役に立たないことは2019年9月14日にも確認されている。サウジアラビアのアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設がイエメンのフーシ派にUAVや巡航ミサイルで攻撃され、大きな損害を受けたのだ。そこにはパトリオットが配備されていたはずだが、撃墜できなかった。
この出来事でサウジラビアのアメリカ軍に対する信頼度は低下したはずだが、そのタイミングでロシアのウラジミル・プーチン大統領は高い能力を実証済みのロシア製防空システムを提供する用意があると発言している。
その前からサウジアラビアのサルマン・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウド国王はロシアの防空システムに興味を示していた。2017年10月にロシアを訪問した際、S-400を含む兵器の取り引きを議題にしているのだ。
世界的にS-400などロシアの防空システムに興味を示す国は多く、中国、ベラルーシ、トルコ、インドは供給を受けたようで、サウジアラビア、イラン、エジプト、イラク、カタール、セルビアなどが興味を示している。