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剽窃厳禁 。
悪質なキュレーション Curation 型剽窃、
つまみ食い剽窃 もお断り。
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リライト 、切り刻んで
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引用、言及の場合は必ずご一報下さい。
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映画の感想
殺人の追憶
無間道(InfernalAffairs)
ほえる犬は噛まない
HERO
おばあちゃんの家
猟奇的な彼女
名もなきアフリカの地で
光復節特赦
クジラの島の少女
イル・マーレ
歌追い人
中毒（純愛中毒）
殺人の追憶・拾遺
映画2003
殺人の追憶と比較
MUSA－武士－
クラシック（ラブストーリー）
オアシス
Mystic River
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로스트 메머리즈
殺人の追憶（2回目）
Master and Commander
Girl With a Pearl Earring
豊穣と多様
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子猫をお願い
春香傳
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無間序曲
Vozvrashcheniye
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ESMERALDERO
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Samaria
New Cinema Reloaded 2005 Mar.
マルチュク通り 李小龍＆成龍
Mo Cuishle Million Dollar Baby
Menschliches, Allzumenschliches
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鳥、小鳥の話
of Iguaz
小鳥の朝
Aug 31, 2013
テーマ： 韓国！(17335)
カテゴリ： 映画
1982年。
釜山港の税関職員チェ・イクヒョン（チェ・ミンシク）は日常的に賄賂も受け取る、
清廉潔白とは言い難いパパ公務員。
収賄が公になった時
同僚の中でイクヒョン一人が詰め腹を切らされ辞職することになる。
ある日
退職間近な夜勤で不審な人物を目撃したイクヒョンは
格闘の末、大量の密輸ヒロポンを発見。
ヒロポン処分のため
激動の1980年代をイクヒョンは生き残れるのか!?
『許されざるもの』のユン・ジョンビン 監督
『犯罪との戦争：悪いやつらの全盛時代／범죄와의 전쟁:나쁜놈들 전성시대／Nameless Gangster』。
スコセッシ監督 『グッドフェローズ』と比較もされるヤクザものではあるが、
1980年代韓国という激動の時代を生き抜いたひとりの、名もなきアボジ（父）の物語。
（以下、映画の核心に触れる部分もございます）
第五共和国時代、
三清教育隊で「矯正」された武闘派ヒョンベと
権力にすり寄るロビー活動にゴマすりで巧みに世を渡る頭脳派!?イクヒョンという
釜山を席巻し牛耳ったコンビの台頭、
カジノ利権（釜山パラダイスホテルを想起）を得た彼らの全盛期が描かれる。
「犯罪との戦争」宣言が盧泰愚大統領から発表される。
ソウルはもちろん、釜山からも全国からも暴力団組織・ヤクザを一掃する、
第五共和国の三清教育隊を継承するかのような浄化宣言。
（ドラマ版で
より深く描かれた クァク・キョンテク「チング」
重なる）
それにより
ヒョンベとイクヒョン間の信頼は揺らぎ、
疑心暗鬼に満ちた内部分裂さえ起りそうになる。
じっさい
同じ本貫チェ氏の家系図では
ヒョンベの高祖父（대부＝大父）にあたるイクヒョンは
血縁関係、親戚間での上下関係をかざして
ヒョンベに君臨するも、
ヒョンベの配下からは十分な敬意を得られていなかった。
そんな伏線もクライマックスへ連なる。
건달도 아닌 민간인도 아닌 반달
コンダル（ヤクザ）でもない、
民間人でもない
中途半端なパンダルだ、とチョ検事に言われるイクヒョンは
確かに武闘派ヒョンベやヒョンベの部下からみれば
中途半端、どっちつかずで頼りなさそうではある。
検事にパンダルと言われ
「俺は普通の人間だ」と答えるイクヒョンの無邪気さ、
あるいはしたたかさは
80年代90年代を生きぬいた男の生き様を描写する一方、
当時の韓国社会の本質を喝破した妙味があって思わずにやりとした。
この言葉を聞けば
「普通の人」を標榜した当時の盧泰愚大統領をまず思い浮かべるから。
盧泰愚大統領は普通の人と言いながら
全く普通の人ではなく
軍人出身大統領。
「お前は中途半端なパンダルだ」と言って
竹刀でイクヒョンを殴るチョ検事も
ほんとうに検事なのか、むしろヤクザに近いようにも見える。
ヤクザか一般人か区別がつかないイクヒョンも
中途半端で混沌とした存在。
厳しい時代を生き抜くために姿を変え色を変えていったイクヒョンは
社会の写し鏡で
混沌とした時代そのもの。
時代を体現していたのだ。
イクヒョンを見れば
ヤクザなのか普通の人なのか、
どちらかわからないグレーゾーンな人々でカオスな当時の社会と、
「犯罪との戦争」宣言で
白黒つけようとする時代との葛藤が浮き彫りになる。
名もなき父親に影を落とす社会にも思い至る。
黒革の手帳ならぬ、
黒表紙の電話帳。
これ一冊あれば生き抜ける、と自信たっぷりのイクヒョン。
血脈、地脈、人脈を駆使して
「犯罪との戦争」宣言もくぐり抜け、
息子を優秀な検事にまで育て上げる。
息子の英語教育にも熱心なイクヒョンの教育パパぶりには
「普通の人間」を超えた、
究極のロビイストとしての時流を読む敏さも。
（同時に
いつの時代にも変わらない、子どもの安定した生活や幸福を願う親心が
80年代90年代という厳しい時代と強烈なコントラストで。
また、キロギアッパの走りとしても）
その息子は名門京畿高校（ソウル大合格者が多い）を経て
法学部を卒業するも
弁護士や判事になることなく、検事になって
かつて父イクヒョンを取り調べたチョ検事の目にもとまる。
次世代にもつなげるロビイストの知恵、
歳月をかけて新たな根回しにつなげるイクヒョンのしたたかさ、老獪さ。
孫を抱いて眠そうにうとうとしかけるラストシーンは
『ゴッド・ファーザー』のふたりのドンの最期のシーンを少し思い出させた。
そこにヒョンベの
「大父さん」という声が重なったので尚のこと。
というのも、
韓国語で大父も代父（＝ゴッドファーザー）も同じ発音の대부だから。
このあと起こったであろうことを考えると、
護身用に銃を持ち歩いていても
結局最後まで銃弾を込めることなく使うこともなかった
中途半端な「パンダル」ヤクザのイクヒョンと、
拳も包丁も振り回す冷血なヤクザのヒョンベはつくづく対照的だった。
元警察官の父にその時代を取材したユン・ジョンビン監督による、
1980年代90年代を生き抜いた韓国のアボジたちを活写して
お父さんたちへの追憶、鎮魂歌もにじませる。
生き難い、厳しい時代をくぐり抜けた無名の父たちへのそんな思いが余韻を残す。
ちょっと金ピカ、
でもクールでスタイリッシュ。
港の香りがするダンディさ男臭さと昭和の匂いのするヒョンベは
CKBクレイジーケンバンドの横山剣 も思わせ、
横須賀っぽい雰囲気と得も言われぬ艶っぽさがある。
残酷なシーンはそれほど多くなく、
80年代、90年代の釜山を丁寧に再現した演出は秀逸。
そしてなにより、
10kg太って役作りに臨んだチェ・ミンシクの
したたかだけれど愛嬌がある人物の愛らしさを引き出した演出が見事。
サウナでシッケ（甘酒）を啜る姿に
流し目で電話帳を取り出す姿にはなんとも言えない、男の可愛らしさあどけなさが匂い立つ。
息子のために家族のために必死に生き抜こうとするも
最後まで暴力に訴えることなくヤクザにはなりきれず
ゴマすり根回しに終始する姿は
一抹の悲哀をもって
現代のサラリーマン、お父さんたちにも通じるのでは。
「犯罪との戦争」というある地域のある時代の歴史性特殊性の一方、
父としての普遍的な姿、
熾烈な時代を生き抜いた名もなき父の健気さと強かさが調和し共鳴する。
ユン・ジョンビン監督作品にしてはめずらしい、
フラッシュバックの多用もなかなか見ごたえがあった。
80年代の父たちと言えば
『南営洞1985』 も。
余談だが
三清教育隊と「犯罪との戦争」と、
ヒョンベのように両方に絡め捕られた人々もいるのだろうなぁと...
to be continued...!?
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ある日
退職間近な夜勤で不審な人物を目撃したイクヒョンは
格闘の末、大量の密輸ヒロポンを発見。
ヒロポン処分のため
激動の1980年代をイクヒョンは生き残れるのか!?
『許されざるもの』のユン・ジョンビン 監督
『犯罪との戦争：悪いやつらの全盛時代／범죄와의 전쟁:나쁜놈들 전성시대／Nameless Gangster』。
スコセッシ監督 『グッドフェローズ』と比較もされるヤクザものではあるが、
1980年代韓国という激動の時代を生き抜いたひとりの、名もなきアボジ（父）の物語。
（以下、映画の核心に触れる部分もございます）
第五共和国時代、
三清教育隊で「矯正」された武闘派ヒョンベと
権力にすり寄るロビー活動にゴマすりで巧みに世を渡る頭脳派!?イクヒョンという
釜山を席巻し牛耳ったコンビの台頭、
カジノ利権（釜山パラダイスホテルを想起）を得た彼らの全盛期が描かれる。
「犯罪との戦争」宣言が盧泰愚大統領から発表される。
ソウルはもちろん、釜山からも全国からも暴力団組織・ヤクザを一掃する、
第五共和国の三清教育隊を継承するかのような浄化宣言。
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より深く描かれた クァク・キョンテク「チング」
重なる）
それにより
ヒョンベとイクヒョン間の信頼は揺らぎ、
疑心暗鬼に満ちた内部分裂さえ起りそうになる。
じっさい
同じ本貫チェ氏の家系図では
ヒョンベの高祖父（대부＝大父）にあたるイクヒョンは
血縁関係、親戚間での上下関係をかざして
ヒョンベに君臨するも、
ヒョンベの配下からは十分な敬意を得られていなかった。
そんな伏線もクライマックスへ連なる。
건달도 아닌 민간인도 아닌 반달
コンダル（ヤクザ）でもない、
民間人でもない
中途半端なパンダルだ、とチョ検事に言われるイクヒョンは
確かに武闘派ヒョンベやヒョンベの部下からみれば
中途半端、どっちつかずで頼りなさそうではある。
検事にパンダルと言われ
「俺は普通の人間だ」と答えるイクヒョンの無邪気さ、
あるいはしたたかさは
80年代90年代を生きぬいた男の生き様を描写する一方、
当時の韓国社会の本質を喝破した妙味があって思わずにやりとした。
この言葉を聞けば
「普通の人」を標榜した当時の盧泰愚大統領をまず思い浮かべるから。
盧泰愚大統領は普通の人と言いながら
全く普通の人ではなく
軍人出身大統領。
「お前は中途半端なパンダルだ」と言って
竹刀でイクヒョンを殴るチョ検事も
ほんとうに検事なのか、むしろヤクザに近いようにも見える。
ヤクザか一般人か区別がつかないイクヒョンも
中途半端で混沌とした存在。
厳しい時代を生き抜くために姿を変え色を変えていったイクヒョンは
社会の写し鏡で
混沌とした時代そのもの。
時代を体現していたのだ。
イクヒョンを見れば
ヤクザなのか普通の人なのか、
どちらかわからないグレーゾーンな人々でカオスな当時の社会と、
「犯罪との戦争」宣言で
白黒つけようとする時代との葛藤が浮き彫りになる。
名もなき父親に影を落とす社会にも思い至る。
黒革の手帳ならぬ、
黒表紙の電話帳。
これ一冊あれば生き抜ける、と自信たっぷりのイクヒョン。
血脈、地脈、人脈を駆使して
「犯罪との戦争」宣言もくぐり抜け、
息子を優秀な検事にまで育て上げる。
息子の英語教育にも熱心なイクヒョンの教育パパぶりには
「普通の人間」を超えた、
究極のロビイストとしての時流を読む敏さも。
（同時に
いつの時代にも変わらない、子どもの安定した生活や幸福を願う親心が
80年代90年代という厳しい時代と強烈なコントラストで。
また、キロギアッパの走りとしても）
その息子は名門京畿高校（ソウル大合格者が多い）を経て
法学部を卒業するも
弁護士や判事になることなく、検事になって
かつて父イクヒョンを取り調べたチョ検事の目にもとまる。
次世代にもつなげるロビイストの知恵、
歳月をかけて新たな根回しにつなげるイクヒョンのしたたかさ、老獪さ。
孫を抱いて眠そうにうとうとしかけるラストシーンは
『ゴッド・ファーザー』のふたりのドンの最期のシーンを少し思い出させた。
そこにヒョンベの
「大父さん」という声が重なったので尚のこと。
というのも、
韓国語で大父も代父（＝ゴッドファーザー）も同じ発音の대부だから。
このあと起こったであろうことを考えると、
護身用に銃を持ち歩いていても
結局最後まで銃弾を込めることなく使うこともなかった
中途半端な「パンダル」ヤクザのイクヒョンと、
拳も包丁も振り回す冷血なヤクザのヒョンベはつくづく対照的だった。
元警察官の父にその時代を取材したユン・ジョンビン監督による、
1980年代90年代を生き抜いた韓国のアボジたちを活写して
お父さんたちへの追憶、鎮魂歌もにじませる。
生き難い、厳しい時代をくぐり抜けた無名の父たちへのそんな思いが余韻を残す。
ちょっと金ピカ、
でもクールでスタイリッシュ。
港の香りがするダンディさ男臭さと昭和の匂いのするヒョンベは
CKBクレイジーケンバンドの横山剣 も思わせ、
横須賀っぽい雰囲気と得も言われぬ艶っぽさがある。
残酷なシーンはそれほど多くなく、
80年代、90年代の釜山を丁寧に再現した演出は秀逸。
そしてなにより、
10kg太って役作りに臨んだチェ・ミンシクの
したたかだけれど愛嬌がある人物の愛らしさを引き出した演出が見事。
サウナでシッケ（甘酒）を啜る姿に
流し目で電話帳を取り出す姿にはなんとも言えない、男の可愛らしさあどけなさが匂い立つ。
息子のために家族のために必死に生き抜こうとするも
最後まで暴力に訴えることなくヤクザにはなりきれず
ゴマすり根回しに終始する姿は
一抹の悲哀をもって
現代のサラリーマン、お父さんたちにも通じるのでは。
「犯罪との戦争」というある地域のある時代の歴史性特殊性の一方、
父としての普遍的な姿、
熾烈な時代を生き抜いた名もなき父の健気さと強かさが調和し共鳴する。
ユン・ジョンビン監督作品にしてはめずらしい、
フラッシュバックの多用もなかなか見ごたえがあった。
80年代の父たちと言えば
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ヒョンベのように両方に絡め捕られた人々もいるのだろうなぁと...
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