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知り合いの花屋に時々よばれて手伝いに行くことがある。今回はバレンタイン前の週末に駆り出された。花屋のポジションとしては主にオーナー、マネージャー、フラワーデザイナーがあって、小さな花屋では1人がこのポジションすべてを兼任していることが多い。この花屋もしかり。そのほかにシニアクラスのデザイナーが3人いる。で、私がこの花屋に助っ人として行くと、ほとんど花のデザインはこのシニアデザイナー達がやるので、私の仕事は花瓶の底についてるシールを剥がすとか(笑)、バラの棘をすべて取るとか、ものすごい下積みの仕事である。しかし、ウェディングやイベントの時には扱う花や花器の数がハンパではないので、作業は単純でも時間はえらくかかる。バレンタインのバラだけでも500本は棘を取ったと思う(その後はバラを見るさえ嫌になる。特に赤いバラ 笑)。でも実はまたその下?に、花さえ触らず、リボンのボウを作るとか、材料の調達に行くという助っ人もいる。そのくらい、忙しい時期の花屋の仕事というのは煩雑で多岐に渡る。これが正式に採用されてずっと続くのなら物足りないだろうが、たまに手伝いに行く程度ならかえってプレッシャーもなくて良い。シニアデザイナー達が次々と作り出す美しいアレンジメントを横目で見ながら自分の花のレッスン用のアイディアをもらったりもできるし。アレックスが毎日幼稚園に行くようになったら、パートでもいいからやっぱり花屋の仕事に復帰したいなと思う。オーナーやマネージャーのポジションには興味がない。人を雇ったり使ったりお金の心配をしたりするのが全く性に合っていないのは分かっているので、デザイナーに徹していたい。私はまだシニアレベルには達していないので、まずはそこまでにたどりつくことが目標。でも、このシニアデザイナー、花屋にとっては、マネージャーなりオーナーなりが頭に思い描く作品を確かな技術で具現化するために欠かせない存在なのである。そして、このポジションはどの花屋にもある。
2011.02.22
今日、ダウンタウンをふらふらしていたら、最近リニューアルオープンしたと思われる花屋を見つけて中を覗いてみたら、何と、顔見知り。あの、数年前に、花のセンスがどうにもこうにも合わなくて辞めたあの店のオーナーだった・・・。さっそく店の中に入って再会のハグ。いちおう表向きは円満退職だったので、彼女との関係は良好。やだねー、この抜け目ない人付き合い>私。あの店は閉じて、このフランチャイズ系の店の雇われマネージャーになったらしい。オーナーとしての経営はストレスもたまるし大変だったので、今の環境の方が良いとのこと。さっそくイースターと母の日の手伝いを打診された。まあ、たまにならいいかと思って、連絡先を残して来た。いやあ、相変わらず狭いねー花屋業界。
2009.03.06
今日は月に一度のフラワーアレンジメントの教室。今月のお題はバレンタインで、テーマカラーの赤を基調にキャンドルアレンジメントを制作。これは少し前に試作品として作ったもの。赤いぶどうと赤いバラを基本に、同系色の花をあしらって。大人のイメージで、甘すぎず。ぶどうは甘いですが。(写真の撮り方が下手でお恥ずかしい限り・・・夜の電気の灯りで、しかも背景にごちゃごちゃと余計なものが・・・)明日の夜はキャンドルに火を灯してご主人と一緒にロマンチックな夕べを・・・と提案してみましたが、皆さん、小さなお子さんがいらっしゃるのでちょっと難しいかな(笑)。バレンタインにはお約束の1ダースの赤いバラの花束の作り方のデモンストレーションもやってみましたが、どうか皆さんの元にも赤いバラが届きますように・・・来年はご主人さま対象にこのレッスンをした方がいいかも~などと話しておりました。ルナはお友達からキャンディーやカードをもらって来ました。特にそういうお知らせがなかったのでやらないのかと思って何も持たせなかったけど、やっぱりやっていたのね。それでは皆さまロマンチックなバレンタインを・・・!
2009.02.13
2年ぶりのリース教室。今年は3つのグループさんに教えることができました。ご帰国間近のお忙しい時期に、あるいはお子さんを幼稚園にお迎えに行くまでの貴重なお時間の間に、あるいは小さなお子さん連れで、ちょこまか歩き回ったり泣いたりするお子さんを時折あやしながら、とそれぞれの事情を抱えながら、皆さん頑張って制作に励んでくださいました。完成見本を持って行かなかったので、最初は「私はいったい何を作っているんだろ?」といぶかしげな表情だった皆さんが、完成したリースを見て「わぁ!」とパッと目を輝かせた時が私もとても嬉しかったです。グループによって材料を調達したところが違ったので、それぞれ少しずつデザインが違ったのですが、余った材料を使って我が家用にも小ぶりのリースを制作。あわせてカードも制作した盛りだくさんなクラスでのカードのサンプルはこちら。皆さま、お疲れさまでした!!!
2008.12.05
アレックスが生まれてからしばらく休んでいたフラワーアレンジメントの教室を、縁あって再開することになり、2回目の今月はクリスマスリースの制作。別のグループさんにはそれに加えてグリーティングカードも制作するという盛りだくさんな内容。準備としては、材料を調達、材料を切ったり人数分に分けたりする、作り方の説明をした資料を作る、と、それだけなのだが、育児の隙間の細切れの時間にしかやれないから、何かやり忘れているのではないかと気が気でない。しかも、材料をしまう場所がなくて、寝室の一角に洋服を載せて目隠しをしているという状態(笑)。ルナもアレックスも当日までどうか気付きませんように・・・(切実)。クリエイティブな仕事をしている学生時代の友達にメールでこの講習会のことを書いたら「乳飲み子抱えてよくやるね」とコメントされた(笑)。確かにそうだ!好きな時間に好きなだけ思いっきり材料を広げて作業出来る日がいつか来ることを夢見て、今日もハハはコソコソと頑張る。(ところでクリスマスリース作りたい人、いませんか?あと2つ分材料が残っているんですけど・・・)
2008.11.30
今日は妊婦検診の帰り、先月まで働いていた花屋に顔を出そうと行ってみたら、店がなくなっていた・・・。隣の美容院のおっさんの話によると、先週店じまいしたらしい・・・。経営が思わしくないことはオーナーの子から常々聞いていたのだが、やっぱりダメだったんだ・・・。彼女のケータイに連絡をしてみたが留守電だった。メッセージを残しておいたが、まだ連絡はナシ。花屋の経営って大変なんだよな・・・と改めて実感。がーん・・・。かなりショック。
2007.10.23
今日、無事に仕事を終えることができた。花屋に行ったら、偶然にも今日は全員が出勤する日で、私のために皆が一人ずつ寄せ書きをしてくれた巨大カードと赤ちゃんのためのプレゼントとカップケーキが用意されていた。予期せぬことだったのでビックリすると同時に、皆の温かい気持ちにちょっとほろりと来てしまった。プレゼントは新生児用のニットの帽子と3~6ヶ月用の靴。何とも小さくて、こんな小さいのが入るのか心配なぐらい。でも、ルナはこの新生児用サイズの帽子でもぶっかぶかだったんだよなあ・・・。生まれたての赤ちゃんの小ささなんて本当にすぐ忘れてしまうものだ。その後、いつものとおり仕事をして、店を閉め、近くのケーキ屋さんでタルトと紅茶を飲んで一人でお祝い。ルナの時はあと1~2週間で辞めるという頃になって急に切迫早産でそのまま仕事が出来なくなってしまったので、今回は自分で決めた時期まで無事に仕事をすることが出来て本当に嬉しい。帰りのバスの中で、ぼこぼこと動く赤ちゃんに、一緒に頑張ってくれてありがとうね、と話しかけた。今さらながら(笑)、あと残りの4週間は無事に元気な赤ちゃんを産むことが私の最大の仕事と肝に銘じ、ゆっくりのんびり過ごそうと思います。(ほんとか)
2007.09.28
細々と続けていた花屋の仕事も、まずは明日で終わり。アメリカの妊婦は出産予定日ギリギリまで仕事をしていることが多いので私も頑張ろうかと思ったが、出産4週間前で辞めることにして良かった。これまではルナを保育園に預けて仕事に行くまでの数時間を使って家のことをやれていたのだが、最近は検診が入ったり、体調がすぐれずに横になっていたりで出来なくなってしまい、仕事が終わった後はもちろん使い物にならずにルナの世話はほぼ全てダンナにまかせっきりで家事をやる人がいなく、もう、目も当てられぬほど家の中が散らかっているのだが、とにかくどうしようもない。すべて負担が行ってしまっているダンナもイライラしがちだし。だから、これで仕事を辞めればそれだけ時間ができるわけで、いくらなんでもいい加減、赤ちゃんを迎える準備もしないといけないし、家の中もそれなりに最低限スッキリさせないと。妊婦は出産が近づくにつれて巣作り本能とやらで家の中をきれいにしたがるらしいのだが、私に一向にその傾向は現れず(笑)。
2007.09.27
時々手伝いに行っている花屋によばれてとびでてじゃじゃじゃじゃーんで助っ人として一日働いて来た。常勤5名に助っ人2名がフル稼働の大きなウェディング装花の仕事。花嫁の両親はとーちゃんがどっかの大きな病院の心臓外科医、かーちゃんは地元のガーデニング協会の会長をやっていた(=金持ちでヒマな奥さまの代名詞)とかで、装花の打ち合わせには花嫁はほとんど出てこず、このかーちゃんが細かいところまで口うるさく指示という、最もやりにくいタイプ。花が一本でもしおれていたら許しませんえ、と言われちゃったそうで、それならこんな真夏に結婚式なんかやるな、と言いたいが。当日、私が朝行った時には準備はほとんど仕上げの段階で、狭い店内の作業場に式を挙げる教会の前に飾るという背の高いアレンジがどーんとそびえていた。夏らしく、涼しげな青を基調に黄色やオレンジなどを使ったカラフルなアレンジ。この花屋は昔、最初に働いた花屋で一緒だったベテラン店員さんのパートナーが経営しているところで、今はこのベテラン店員さんもここでフルタイムとして働いている。アレンジをバンに運び込む途中、注意散漫なドライバーが背の高いアレンジに何かをぶつけてアレンジが倒れてしまった。ダメージはほとんどなくて済んだのだが、倒れた瞬間、私と花嫁の花束の仕上げ作業をしていたベテラン店員さんが思わず"F@CK"とつぶやく。彼とはもう6年の付き合いになるが、温厚かつ礼儀正しい彼の口からそんな言葉を聞いたのは恐らくこれが最初(で最後 笑)。常勤5名が搬送に出発し、店に取り残されたのは私ともう一人の助っ人。彼女は詳しい話は聞いていないが、事故がもとで背骨を傷めて車椅子の生活をしている。そのため、花屋の作業で他人の助けを借りることもあるが、ほとんどのことは自分で出来てアレンジのスキルも高いため、シニアデザイナーとしてこの店に時々手伝いに来ている。しかし、ふと気がついたら車椅子に妊婦と、よりによって社会的弱者なコンビが取り残されてしまった店内、搬送第2弾として外に出してあったアレンジの数々を暑さによるダメージを避けるために冷蔵庫にいったんしまうことになった時は、見るに見かねたビル内の清掃のおっちゃんとビルのオーナーのおっちゃんがさっさと手助けをしてくれた(笑)。店を任されている間、我々コンビは月曜日用の生け込みのアレンジを制作、アレンジの数は6つほどだったのに、途中でお客さんが花束を買いに来たり電話が何度もかかって来たりだのと何度も中断することになり、思いのほか忙しかった。こまめに座ってはいたのだが、お客さんが来てバタバタと対応していたのがいけなかったのか、閉店時間の5時近くにはどうにもこうにも例の恥骨のあたりがジンジンと痛み出して、床を箒で掃くだけの作業もツライという状態に。それでも外に出してあった植木やらを中に入れないわけには行かず、ヘロヘロになりながら何とか作業終了。ルナとダンナは泊りがけでキャンプに行ってしまったのでこの週末はにわか独身でのびのびと出来ると喜んでいたのだが、あまりに疲れていたので家に直行、あとはテレビを見ながら常日頃から気になっていた机回りを片付けたぐらいで寝てしまった。あーもったいない。
2007.08.11
午前中にてすでにやりたい放題のルナに疲れ果てた私だったが、このままだと午後もルナのイタズラがエスカレートして泥沼にはまりそうだったので、勇気を振り絞って花屋へ出かけることにした。今日は私が働いている花屋がオープンして1周年。焼いたクッキーとカードを持って行った。お客さんたちからも色々と差し入れがあったようで、私達は同僚の子が作って持って来てくれたグアカモーレをトルティーヤチップに入れて食べる。ルナも結構食べていた。うーん、グアカモーレが好きなのか。今日は朝もパンケーキをほとんど食べたし、いつになく食欲が旺盛だった。これでコンスタントに食べてくれると心配ないんだけどな。その後、ルナは花屋でバケツの水で遊んだり、ひとしきり遊んで帰った。帰りのベビーカーの中で寝てくれてしめしめ。電車の乗り換えの時の階段は困ったが、ほとんど誰かが手を貸してくれて助かった。しかし疲れたぞ。
2007.08.10
花屋で仕事をしていたらティーンエイジャーの男の子が恥ずかしそうににやけながら入って来て、お母さんの誕生日なんだけどあんまり高くない花を買うことはできるかな、と言う。もちろんですよ、と答えて、彼は結局真っ赤なガーベラを一本買って行った。3ドル15セントのところを3ドル20セント出して、釣りは要らねえよと5セント分チップをくれた(笑)。ああ、この子はあともう少ししたらガールフレンドに赤いバラの花束なんかを買うようになるんだろうなあ、と微笑ましくなった。こんな可愛い子に育ってくれるんだったら、次は男の子がいいなあ。(勝手)
2007.07.21
夏は花屋にとっては売上の落ちるシーズンである。バレンタインやクリスマスといった行事もこれと言ってなく、花屋でお金を落として行ってくれるようなお金持ち達は別荘などで夏を過ごすためにボストンを離れてしまうからである。日本ほどではなくても、ウェディングの需要も少ない。そんなわけで私の働いている花屋はまだ開店して1年目ということもあり、なかなか大変そうである。かたや、時々手伝いに行っている元同僚のパートナーが経営している花屋は、行く度にずっとアレンジを作りっぱなしである。もちろん、ホリデーシーズンに比べると来店する客は少ない。それでもなぜ忙しいかというと、このところ葬儀用のアレンジの注文が続いているからである。アメリカにはFuneral Homeという、いわば葬儀会館のような場所があるのだが、昨日も今日も、同じ故人向けに7~8件ものアレンジの注文が入った。それに加えて、遺族から直接葬儀用のアレンジ(葬儀会館や教会の祭壇に飾るものやお棺の上に載せるものなど)の注文も入っていて、花屋の冷蔵庫を開けたら巨大なアレンジが3つほど入っていた。他人の不幸でお金が儲かることを喜ぶというのは不謹慎だが、これが花屋が生き残るための重要な収入源の一つであることは事実だ。もう一つ、この花屋で定期的な収入源となっているのは、account workと呼ばれるオフィスやレストランでの生け込みの仕事である。厳密には、現場に行って生け込むのではなく、予め花屋でアレンジを生けてから花器ごと持って行き、前週のものを持ち帰る。この花屋ではほぼ毎日、数件のaccount workがある。だいたい、前の日に作って冷蔵庫の中に入れておく。今年初めまで働いていたとてつもなくセンスの悪い花屋でもaccount workを数件扱っていたのだが、私が働いていた1年強の間にaccount workのキャンセルが相次いだ(そのうちの1件は、何と、時々手伝いに行っている花屋が引き継いでいる 笑)。キャンセルされた理由は薄々分かっていたのだが、手伝いに行っている花屋でaccount workをやらせてもらうようになって、はっきり分かった。何も奇をてらったアレンジでなくても良い。枝や実物、さまざまなグリーンに持ちの良い花(ユリ、アルストロメリア、ヒマワリ等)を数種類使えばそれで良いのだ。前の花屋は花の選定が悪かったのだ。花というのはハッキリ言って贅沢品である。食品と違って、どうしてもなければ生きて行けないというものではない。だから、景気に左右されない収入源を確保するということは大変重要なのだ。
2007.07.10
昨年、一年ほど働いていて、あまりのセンスのダサさについに愛想をつかして辞めた花屋がまたcraigslistでフローラル・デザイナーを募集している。「ハイセンスでヨーロピアン・デザインができるデザイナー希望」だと。オーナーが変わったのかと思ったら、オーナー個人の連絡先は変わってなかった。けっ。
2007.05.15
今日はバレンタインデー。ルナは前日から義母の家へ島流し。朝から一日花屋で仕事。この花屋にとっては最初のバレンタインデーでしたが、大きなハプニングもなく忙しくも無事終了。でも疲れた。そうそう、私の作ったバレンタイン用のカードを置いてもらっていたのですが、何枚か売れました。うれしー。今日は雪でひどい天気だったけど、良い一日でした。
2007.02.14
今日は久しぶりの花屋その1の出勤日。きょう、辞めることを言う予定だったので、何と言って辞めようかとあれこれ考えつつ朝からというか、この週末からそわそわして落ち着かず。「おまえんちのアレンジは気に食わん!」と、正直に言った方がすっきりするのか、それとももう少し穏便な理由でお茶を濁すのがいいのか。というところが自分なりの争点?だったわけだが、とりあえず、「スケジュールが合わない」と言ってみることにした。それは本当だからだ。それで、「じゃあ、曜日と時間を変えよう」といわれると困るわけだが、それを言われたら「あなたの目指すスタイルと私の目指すスタイルは違う」みたいなことを言ってみることにした。で、結果は。「スケジュールが合わない」という時点であっさり了承してくれた。ほっ。もしかしたら、あっちもそう思っていたのかもしれない。週2日のうち、1日はオフィス用のアレンジメントを作るので朝早く行かなければいけないのだが、私はルナを保育園に預けてから行くので彼女が希望している時間よりはちょっと遅い。でも、それでもいいと最初の面接の時点でお互い合意したわけなのだが、きっと、心の中では「もっと早く来て欲しいんだけど、最初にそうじゃなくてもいいって言っちゃったし」と思っていたのかもしれない。あるいは、「スケジュールが合わないけど、それを変更したり無理をしてまでもここで働き続けたくない」という本音をそれとなく感じてくれたのかもしれない。ま、何はともあれ円満退職できそうだ。今週と来週働けば、それで終わり!店を出てからダンナのケータイの留守電にメッセージを残し、それから花屋その2に電話してそれぞれ報告。仕事の後はいろいろ予定を考えていたのだが、天気も悪いし安堵のあまりすっかり脱力してしまい、Finaleでケーキを食べて自分で自分を祝い(笑)、カードの材料を買って家に帰って来た。この花屋には2週間ぐらい行っていなかったし、オーナーとの相性は別に悪くないため、辞めたいと言い出す勇気が失せていたのだが、今日また店に行ってアレンジを作り始めたら、あ、やっぱりこのアレンジはやりたくない。この花は使いたくない、と思った。そして、オーナーが、"You can use that hyacinth or whatever."と言った時点で心は決まった。"You can use that mum or whatever."じゃなくて。チューリップ、ヒヤシンス、ラナンキュラス、フリージア。冬はこうした球根系で比較的丈の短いぽっこりした可愛らしいカラフルな花たちが活躍する時期。それをヒヤシンスの名前もちゃんと言えなくて。しかもヒヤシンスをwhatever呼ばわりするとは何事じゃ!これで2歩前進。
2007.01.08
受け入れ先花屋(その2)のスケジュールが決定。これに伴い、‐花屋その1のオーナーに辞める旨報告。‐ルナのプリスクールの曜日変更。‐花屋その1を辞められるまでその2と掛け持ちすることになると思うので、その間のルナの預け先確保。ってことで、来週からしばらくバタバタしそうじゃ。
2007.01.06
ホリデー商戦無事終了。今年はクリスマス当日は月曜日。日曜日はもともと休みの店(特に個人商店)が多いから、土曜日は事実上の「御用納め」。ほんと、このクリスマス前は日本の年末の様子に似ているのです。殺人的に忙しかった店がだんだん落ち着いて来て、なじみのお客さんや隣の店のおじさん、おばさんが「今年もお世話になりました。よいお年を」と挨拶しに来てくれるような。代わりに挨拶は Have a happy holiday.ですが。仕事中、どこからともなくシャンペンが出てきて、ちびちびやりながら仕事をするってのも何だか似てるような(笑)。欧米に暮らしていると、お正月があまりにあっけなくて物足りなく感じるのですが、このクリスマス前の慌しさやあったかい雰囲気が今年はいつになく感じることができて、まあ、これが代わりになるかな、と。さて、これは親戚に作って持って行ったアレンジ。先週結婚した義妹のお祝いディナーってことで、ウェディングかつクリスマスっぽいイメージで作ってみました。使用花材:チューリップ、ラナンキュラス、フリージア、ヒペリカム、クリスマスポッド、ワックスフラワー
2006.12.23
花屋その3、忙しすぎて皆ブチ切れるまであと一歩。"3 fxxxing more days!"と言う、クリスマスまでカウントダウンの張り紙がしてある(笑)。私の明日の予定は昼から花屋その1、夕方から花屋その2。という話をしたら、花屋その3のオーナーが、「じゃあ、花屋その3に午前中くれば完璧じゃん」だと。そんなのノーサンキューだ。
2006.12.20
でしさんよりガーランドの写真をとのりクエストがあったので、いろいろネットで検索したところ、何と2005年のホワイトハウスのクリスマスの飾りつけの様子が写真に載っていたので、こちらを参考にしてみてください。私が飾りつけに行った家はさすがにホワイトハウスほどではありませんが、中の様子はとても良く似ています。官邸の外部分。ガーランドは、バルコニーの手すりの部分に半円状に連続して飾り付けてある緑色のものです。暖炉 こちらは暖炉の上と横に沿ってガーランドを飾ります。私が飾りつけをした家はガーランドにクリスマスライトを巻きつけました。ガーランドは太くてしっかりと固いので、両端を垂らす時は「ぼきっ」と折るんですよ。部屋の入口と階段部屋の入口と階段にも飾りつけをします。上の部分には輪っかがいくつか壁に取り付けてあり、そこにワイヤーを通してガーランドを固定します。少しはイメージわいたかな?
2006.12.19
今日は朝から晩まで13時間もぶっ続けで働いた。そして家に帰ってきたら日付も変わったというのに眠れずにこうして日記なんぞ書いている。信じ難い。何をしたかというと、超とドがつく金持ちの大邸宅でクリスマスの飾り付けをした。と言ってもこの家、裏庭も含めてワンブロック分がすべて敷地。5階建ての家で各階に3~4つの部屋がある。1階に大きなキッチンと食堂のスペースがあって、さらに2階にダイニングルームがあるからそれ専用のキッチンがある。10代の子供が二人いるのだが、子供専用の部屋はおろか「子供専用の階」がある。地下室のスペースだけでうちのおんぼろコンドと同じぐらいの大きさだ。まあ、そんなでかい家だから5階建てのマンション全体にクリスマスの飾りつけをするようなもので、とにかく時間がかかった。本日のメイン作業は、私がこの前のリース教室で使ったモミの木などのクリスマスグリーンを束ねて太いロープ状にしたもの(ガーランド)にクリスマスライトを巻きつけ、それを階段の手すりに巻きつけたり、暖炉の上に垂らしたり、というもの。先週は外の柵に巻きつけた。ワイヤーで固定した部分に大きなボウ(リボン)を作って飾る。書斎には隙間なくオーナメントがちりばめられた天井まで届くほどの巨大なクリスマスツリー(もちろん生の木)がそびえ立っていた。とにかくこの家はすごい。今日、目にした使用人だけで5人。パーソナルアシスタントに執事にハウスキーパーにシェフに電気系統専門係。で、私もすっかり気分は使用人。てか、本当に使用人なんだけど。そういえば、先週、外の飾りつけをした時に、このクライアントである奥さまの姉妹と思われる人が来ていて、私が持っているのと同じエルメスのスカーフをしていた。「私も持ってる」と言おうかと思ったのだが、こんな薄汚い格好をしたしょせん花屋の東洋のオンナにそんなこと言われたら不愉快だろうと思って止めた(笑)。このクライアントのダンナさまと言う人は、今では看護士の介護を必要とするようなよぼよぼのじいさんらしいのだが(うんと年の離れた夫婦らしい)、その昔、ニューヨークで不動産をやっていたというドナルド・トランプおじさんみたいなヒトだったらしく、このボストンの大邸宅のほかに、アメリカの他州に2つの家とパリにアパルトマンを所有だとか。で、今週はアメリカの他州の家の一つでクリスマスパーティーってことで夫婦ともに不在。10代の子供達は留守を預かる使用人達に任されているわけだ。夕飯時にはシェフが作った料理のいい匂いがキッチンのフロアーいっぱいに立ち込め、ああ、私も家に帰ったら家がきちんと片付いていて美しく飾り付けされていて美味しい食事が出来ていたらどんなにいいかと思った。でも。こうやって入れ替わり立ち代り赤の他人の使用人たちが出入りするような環境というのは落ち着かないよなあ。家の掃除も食事の準備もクリスマスの飾りつけも他人が全部やってくれる。こんな家に育った子供達はやはりこういう家柄のヒトじゃないと友達づきあいも結婚もできないんだろうな。ルナはこんな家には絶対にヨメにやれんな、と、どうせありえないことをしばし妄想。あちこちに家を持つ親は家を空けることが多く、このだだっ広い家の中はハウスキーパーと子供達だけのことも多いとか。しかも、ハウスキーパーは地下に暮らし、子供達は食事の時以外は専用の4階のフロアで過ごす。パリにアパルトマンがあるのはうらやましいけど(笑)、狭くてボロい家でも家族みんなで肩を寄せ合ってお茶漬け食べて仲良く暮らす方が私は幸せだな、などと考える。今回の仕事でガーランドを飾る方法も分かったし、将来、暖炉のある家が買えたら自分でガーランドを買ってきて飾れるぞ(笑)。
2006.12.15
本日のアレンジはこんな感じ。どれも悪かないがどれも時間と手間がかかるアレンジだった。ふう。いずれも参考写真。これが褒められたクリスマスツリー。
2006.12.14
金曜日 花屋その3で朝から晩まで仕事土曜日 ルナ3歳の誕生日パーティ(身内のみ)日曜日 花屋その3で朝から晩まで仕事という超過密スケジュールの中に翻訳の仕事が入った。ぐぐぐぐーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。と首をしめられたような気持ち。きょうは花屋その1でugliest arrangement ever(人生の中で最もひどいアレンジ)に遭遇。イベント用ってことで25個のアレンジを作っていたが(私が店に行ったら、オーナーと初心者のデザイナー2名が作業していた)、bubble vase(金魚鉢のような丸い花瓶)にスパイダーマム(白いでっかい菊)が4本とバラが2本とマツぼっくりが2個。その間からfern(シダ)がひょろひょろと顔を出し、ど真ん中にベアグラスが数本噴水のごとく飛び出ている。ああああ。これでクレームつかないんだろうか。そして私は私でクリスマスツリーを作らされたのだが、上手だと褒められた。オーナーが「私が作ったらすごくヘンな風になった」と言う。なぜか?基本を知らないからだよっ!!!
2006.12.14
昨日はこれとこれという、デザイン的にうむむむむなアレンジを作らされた挙句に、花が足りないだのサイズが小さいだのこの花は使うなだのといろいろと難癖をつけられたので、もうこれ以上、もともと好きでもないタイプのアレンジをいやいや作りながらさらに文句を言われるのはイヤだと思った次第。これを続けていると自分のスキルに自信がなくなってきそうだ。それはよくない。
2006.12.12
あっしもとうとう花屋その1には愛想をつかして水面下で転職活動中ってことでなかなかストレスフル。しかもこのクソ忙しい時期に私はアホか。松坂みたいに強気な姿勢に出られないところが哀しいがとにかく誰か拾ってくれ~。
2006.12.12
今日はママ友のNさんとNさんが集めてくださったお友達のためにカードとリースの一日レッスン。本当は義母の家でルナを見てもらうはずだったのだが、急用で都合が悪くなり、別の親戚が見てくれることになったのだが、そうすると当日の朝、その親戚の家までルナを預けに行って帰ってこなければならず、朝10時開始予定のレッスン、片道1時間の道のりとしたら余裕を見て朝7時半までには家を出なければならない・・・と考えただけで前日の夜から眠れなくなりそうだったので(笑)ダンナに泣きつき仕事を休んでルナを見てもらうことにした。カードもリースも材料を集めるのはそれぞれ一箇所では済まず、東西奔走しつつ準備してきた。が、日曜日に別のお友達にリースのレッスンをした時にルナがリボンの一つをずたずたに切ってしまったため(目につくところに置いておいた私が悪いんだけど)、またまた買いに行く羽目になったりと最後までバタバタバタ。リースの方はもうこれまで何度もレッスンしているので勝手も分かっているが、カードの方は初めてなのでドキドキ。カードの方は道具が一人分しかないので、カードとリースを作る人を分けて進めようと計画。カードは台所のスペースで、リースはダイニングルームで。カードの方は作り方の手順を示した資料を作って、それを見ながらご自分で作っていただき、適宜質問を受けるという形で(これは私が参加しているカード講習会の方法を真似て)。ところが、同じ場所で作業したいとの生徒さんからのご希望で、結局全員ダイニングテーブルで作業をすることに。私の都合より生徒さんが楽しく過ごしていただくことの方が大事だからそれで良かったのだが、途中、カード作りが終わった生徒さんたちがリースの方に移行して全員リース作りの状態になった時に、カードの材料などを一時他の場所に待避させることになってちょっとごちゃごちゃした。私のアタマもその辺りでごちゃごちゃ(笑)。今日は時間制約があったので仕方ないけれど、理想はまずリースを全員でやって、その後ちょっと休憩をとって全員でカードをやる、という形かな。ま、それはもっと道具を買うお金が出来てからの話だけど。それまでは、ちょっと狭くなるけれど、カード用のテーブルをダイニングルームに持って来て、せめてカードとリースの作業スペースを分けるのがいいかな。いずれにしても、カードとリースを同時に教えるってのはすごく大変。あとは、生徒さん達が別々の時間にいらしたこともあって、雪崩式に授業が始まってしまい、一人一人に指示を十分伝える余裕がなかったために、作業に滞りが出来てしまったのも良くなかった。最初に基本的な流れだけでも全員で一斉に伝えればよかったな。まあ、そんなこんなで反省点はいろいろあったが、皆さん、楽しそうに作ってくださっていたようで何より。午後からはいつものアレンジメント教室の生徒さんが見える。午前中の生徒さんがレッスンを終えたところだったのだが、なんとその中に顔見知りの方が!ボストンの日本人社会、狭いなあ・・・どこでどうつながっているか分からない、悪いことはできませんなあ(笑)。午後の生徒さん達のレッスンはリースか真ん中に赤いろうそくが一本立ったセンターピース(テーブルに飾るアレンジ)で、こっちはグンと気楽に教えられた。ちょっと強行軍の一日にしてしまったけれど、これで肩の荷が下りた。こちらがレッスンで作ったカードのサンプル。ギフト用のタグも作ったんだけど、サンプルがもうどっかに行っちゃった(汗)。見つかったらアップします。こちらは午後のレッスンの合い間にちゃちゃちゃと作った我が家用のリース。ということで、皆さん、Wishing you a wonderful holiday season.私はこれからしばらくまた働きます(笑)。
2006.12.05
今日はRさんがルナより9ヶ月遅れのCちゃんを連れてリースを作りに来てくれた。まず、近くのダイナーからブランチをテイクアウトして腹ごしらえ。先日、このダイナーの洗礼を受けたRさん、絶品のエッグベネディクト(こんがりトーストしたイングリッシュマフィンの上にハムとポーチドエッグが乗っかっていて、さらに卵の黄身と酢などを基調としたクリミーソースがかかっている)に心底ほれ込んでしまい、たまにこのエッグベネディクトが頭をよぎるらしく、当然リクエスト。そのほかにギリシャ風オムレツ(オムレツの具がフェタチーズとトマト)とこれまた絶品のパンケーキ(えーこんなにいっぱい食べられないよーと最初は思うが、結構食べてしまう)などなどを皆で食べ合う。お腹がいっぱいになったところでさっそく制作。私は火曜日に他の生徒さん達のレッスンが2つ控えているので、その予行演習も兼ねて。リースのレッスン自体はここ5年ぐらいはやっているのだけれど、どのくらいの材料で足りるかどうかの目安にもなって。ルナとCちゃんは最初は仲良く遊んでいたが、だんだん眠たくなって限界に達し、最後のあたりは二人ともわんわん大泣き。思わず証拠写真を撮りたくなったほど。あーあ、まだまだこういうところが赤ちゃんなんだよねー、前よりはずいぶんマシにはなったけど。ね。レッスンの後は、火曜日のレッスンのための最後の材料調達。これで少し気が軽くなった。来週はこのレッスンのほかにもホリデーシーズン商戦で忙しくなりそう・・・。
2006.12.03
今日は義母にルナを見てもらって、花屋その3へ初出勤。この花屋のオーナーは、私がボストンに来て最初に働いた花屋の同僚のパートナー(あーややこし)ということで前々から知り合いなのだが、彼の店で働くのは初めて。店自体は、通常のアレンジの配達に来週のイベントの準備にクリスマスの商品を買いに来るお客さんの対応にとほぼノンストップの忙しさ。その中で、私は接客と店の飾りつけとその他スキマ隙間の雑用をするのが仕事だった。この花屋に来てやっと分かった。私がいつも行っている花屋その1は人が足りないのだ。この花屋には、オーナーデザイナー2人雑用係(私)1人配達ドライバーがいる。これはベストな人数と仕事分担だ。まず、日々のアレンジはデザイナー2人が主に担当。配達はドライバーが担当。さらに、私が、値段の貼り付けや店の飾りつけや花瓶の洗浄などすごく細かくて単純だけど、どうしてもやらないといけない作業をやる。そうすれば、オーナーは余裕があればアレンジもやるが、イベントの準備や電話対応、マネジメント業務、仕事の指示などに徹することができる。これですよ、これ。花屋その1はオーナーがマネジメントとアレンジ制作と時には配達までやっているから、とても細かい作業までには手が回らず、店がいつも雑然としていて、モノもあちこちに紛失してしまって探すのに一苦労。アレンジも私が前に働いていた花屋と同じようなとても素敵なアレンジで、次々と作り出されるアレンジを見ているだけでとても幸せな気分になった。お昼をのぞいてほぼノンストップで朝から夕方真っ暗になるまで働いて、身体は疲れたが、心は晴れ晴れ。うーん、やっぱり転職考えようかな・・・。
2006.12.01
おととい今日と続けて花屋を持つ知り合いからホリデーシーズンの助っ人要請が。ううううう。嬉しい悲鳴。しかし何と言っても身一つコブ付きなかなか身動きならないジレンマ。そしてホリデーシーズンにつき親戚の集まりもあり、何とルナの3歳の誕生日もあり。がんがんがんじがらめのめ。気ばかり焦る。しかし、こうして声がかかるうちが花。何とか切り抜けるべし。
2006.11.24
ママ友のNさんから、グリーティングカードとお花の教室をやりませんかとの提案を受けた。お花はともかくグリーティングカードの方はまだまだ勉強中の身なのでどうしようかと思ったのだが、カードの方は材料費だけ負担していただくということで僭越ながら開催することに。Nさんがお友達に声をかけてくださっているところ。私が月に一度のペースで講習会に参加しているスタンプの頒布会のスタンプは利益を得るものに使ってはいけないというポリシーがあるので、時間の許す限り街中を歩き回りスタンプを探す。今回は利益は出ないけれど、今後のことを考えて。こちらは伝統的にはクリスマスを祝うけれど、最近は宗教の多様性を考慮して、あからさまにはメリークリスマス!と言わず、カードも自分や相手が明らかにクリスチャンでない限りはクリスマス色の少ないものを送るのが無難。と思ってスタンプをいろいろ探したのだけれど、やっぱりクリスマスのデザインのものが圧倒的にかわいくて自分のイメージに合うものがあったのでそれを使うことにした。レッスンではアメリカのホリデーシーズンについての説明を加えることにして。クリスマスカードとプレゼントにつけるタグを作っていただく予定。写真のものは実際にレッスンで作るものとは違うのだけれど、こんなイメージで考えている。ちょうど5年前、やはり同じようにMさんというお友達からクリスマスリースを作る教室をやらないかとの提案を受けた。まだまだ花の仕事を始めて間もない頃であまり自信がなかったのだが、良い機会と思ってやってみることにした。今回のように、方々を回って材料をかき集め、サンプルを2~3点作ったりと準備を進めた。その時に集まってくださった方達は一人をのぞいて皆帰国されてしまったが、これがきっかけとなり、定期的にフラワーアレンジメントの教室を開くことになった。それが、おかげさまで細々とながら現在まで続いている。最初の年はどれだけ材料を準備すれば足りるのかも全く検討がつかず、ほとんど利益は出なかったが、次の年からは利益も通常のレッスンと同じどおりに出すことが出来ている。気分的にもラクになり、デザインや時間の配分も多少の改良を加え、昨年からは壁に飾るリースのほかにテーブルに飾るキャンドルリースとセンターピースもオプションで選んでいただけるようにした。利益といっても本当にスズメの涙のようなものなのだが、子育て優先の今の時期のこの試行錯誤の過程が何とか次につながるようにしていきたいと思っている。そして何よりもMさんやNさんのように、私の次なるステップのために力を貸してくださる友人の存在を心から有難く思う。ありがとう。
2006.11.11
アメリカはハロウィーン・感謝祭の季節がもうすぐやってきます。ということで、最近はこんなアレンジの注文が増えてます。
2006.10.11
花屋の生け込みの仕事。たとえば、あなたがある会社の総務係で、毎週、会社の受付の机の上に飾るアレンジをある花屋に依頼するとする。それが、毎週毎週全く違う花瓶で全く雰囲気の違う花が届けられたらどう思うだろうか?私だったらすごくヘンな風に思うと思うのだが・・・。私が花屋に仕事に行くときにいつも通るホテルのレセプションのアレンジは、使っている花や色合いは毎週違うけれど、形はいつも同じ。だから安心して見られる。花瓶が同じで形が同じなら作る側の私もやりやすい。これはオーナーに提案すべきなのか、それとも単に私の好みの問題なのか。どう思います?
2006.10.06
花屋その1(もともと働いている方)、最近は配達の運ちゃん不振のため、オーナー自ら配達に出ることが多く、よって、私は一人店に取り残されること多し。今日なんて午後から来てと言われて行ったら「じゃあ私は子供を迎えに行くから」とそそくさと帰っちまって、その後私は閉店まで一人で店を切り盛り。別にそれでもいいんだけど、この店、すべてがオーナー仕様になっていて非常に混沌としており、業務なんてコトバは存在せず。その混沌の中で一人奮闘する私を想像して欲しい。今日は3時間半しか働いていないのにぐったりである。家に帰ったら帰ったで、一日プリスクールで頑張ってこれまた疲れ果てているルナが、ことあるごとにキーキーと泣きわめき、疲労度上昇。しかも、疲れすぎているためかなかなか寝てくれずにストレス倍増。何か、バーガーキングでハンバーガーやフライドポテトなんかをヤケ食いしたい気分。酒を思いっきり浴びたい気分。あの花屋、何とか改造せねば。
2006.09.28
今日から2件の花屋をハシゴしての仕事。まだまだどっちもそれほど忙しくないのでナントカ無事に終了。2件目の花屋の近くには小さなスーパーもあって、ちょっとしたものが仕事の帰りに買えるし、電車の乗り換えも少ないので帰りやすい。こりゃいいわ。
2006.09.18
今日は仕事でこんなリースを作った(これは参考写真)。形は可愛いけれど、れっきとした葬儀用。イーゼルのような台に引っ掛けて教会や葬儀場の会場に飾る。この形を作るのは初めてだったけれど、思ったより上手く出来て満足。いやあ、やっぱり花の仕事は楽しいなあ♪来週から元同僚の花屋でも働く予定。
2006.09.14
前の花屋で働いていた元同僚が今月、日本人の多く住む地域地域に花屋をオープンした。今日、さっそく顔を出しに行って来た。とてもセンスの良い、素敵な店内。毎日ものすごく忙しいとのことだが、とってもハッピーそう。何と、前の花屋のメンバーがほとんど全員こちらで働いているとのこと(笑)。ちょうどもう一つ仕事を探していたところなので、今働いている花屋と折り合いがつけば、こっちでも少し働かせてもらおうかなと思っている。
2006.09.01
これまで花屋の配達をやってくれていたオーナーの知り合いが正式な仕事を見つけたってことで、新たに配達人を募集したオーナー。週の始めに仕事に行ったら、とある中近東の国出身の若いあんちゃんが登場。所帯持ちの彼、夜は大学で勉強中。週末はタクシーの運ちゃんをやってるらしく、花屋のある町の道を知り尽くしている男。とにかくあっという間に配達してくれるってことで喜んでいたのだが、今日花屋に行ったら、別の配達人登場。どうしたのよ、もう一人の方は何か問題アリなのと小声で聞いたら、「彼ね、配達が早いのはすごくいいんだけど、宗教心が強くてね、金曜日の午後は祈りをするとか、いろいろ働けない日や時間帯があってね」と言う。この前、ドナルドトランプおじさんの"The Apprentice 5"で、ユダヤ系の祝日だからと仕事をしない候補者がいたが、それを思い出した。うーん、アメリカ。で、本日登場の配達人であるが、配達人っていうのは基本的にガテン系である。しかし、この人、アタマはすごく良さそうなんだけど、中途半端にインテリっぽいところがミスマッチ感を漂わせているビミョーなオタク系。聞くところによると自称作家だとか。作家は(ダ・ビンチ・コードのように)一発アテるまでビンボだから、彼は○ミノピザの配達もやっているらしい。今日はとりあえずお試しってことでいくつかの配達を頼んだんだけど、さて、どうなるか。私は社会人になってからキャリアウーマンを目指すべく、別に特にこの仕事がしたい!っていう具体的なイメージがなかったというところがそもそも軟弱だったんだが、海外のかっちょいいオフィスでびしっとスーツを着てミーティングとかプレゼンとかやっちゃう自分を思い描いていた。それがいったいどこで何を間違ったのか、こんなところで人間模様。
2006.06.29
母の日の売れ筋商品は:いろいろな色のバラ1ダース。もしくは(風船は別。Happy Mother's Day風船)こういうのを延々と40個ぐらい作ったわけだ。前の花屋では母の日は当日にお客さんが来店して花束がたくさん売れるぐらいで、それほど忙しいという印象を得なかったのだが、今の花屋はインターネットによる花の注文(ここでは個人の花屋に直接インターネットで注文するのではなく、花キューピッドのようなシステムを通して注文する場合)を主な収入源としているので、その需要がたくさんあったということになる。インターネットによる花の注文の欠点は、受注を24時間受け付けているので、当日になるまで、あるいは当日になっても注文がどれだけ来るかが予想しにくい、したがって、花の仕入れの計画もしにくいという点であろう。また、これは花屋の裏事情になってしまうが、インターネットの注文というのは、たとえば50ドルのアレンジの場合、50ドルまるまる使えるわけでなく、そこからシステムを経営している会社がいくらかのマージンをとり、あとの残りを注文を割り振られた花屋が「花、花瓶などの資材、手間賃、配達料」に当てるので、花に使える分というのは結構少なくなってしまう。それなのに、写真の見本のアレンジは50ドルに見えるわけだから、「50ドルを使わず50ドル分の見本に限りなく近づける」という工夫や手腕が必要で、その点はなかなか苦労する。
2006.05.14
朝、仕事に行くと、またオーナーがバレンタインデーの時と同じ間違いを犯していた・・・。同じ形(バラのアレンジ、ミックス花束のアレンジ等)のアレンジをまとめて作っている・・・。行き先に関係なく・・・。配達のドライバーが来るまでに、少なくとも同じ行き先のものをまとめて作っておけば、ドライバーが来たらすぐに渡せるのに・・・。木曜日にその話もしたのに、学習しとらんのかぁぁぁぁぁ。案の定、言われるがままに同じ形のアレンジを作っていたら、これ先に作って、と、同じ行き先のモノを優先させるように指示される。この時点で、今日の注文票、あちこちに飛び交って、どれが出来ていてどれが出来ていないのか分からなくなる・・・。注文票は一箇所にまとめて、どれを作るべきなのか一目で分かるようにして欲しい・・・という最も基本的な要望がいつまで経ってもかなえられない・・・。したがって、わたしはオーナーにその都度、次はどれを作るの?と聞かなければならない。しかし、オーナーは他のことをやっていてすぐに返事してくれない・・・しかも、ねえ、どこどこの注文票、どこに行ったか知らない?などと聞いてくる。あたしに聞くなよ~!!!オーナーがちょっと外に行った後に、ドライバーもちょっと困り顔。でもさ、"What can you do?"だって。そうだよな。彼女が学ばないのなら、こっちがストレスためたら損だよなあ。・・・というわけで、5時間ほどぶっ続けで作業して解放されました。うーん、まあ、悪いヒトじゃないんだけどねえ・・・(諦)。
2006.05.13
今日は午前9時から午後9時まで、途中、友達とお茶して1時間ほど抜けたのを除いてぶっとおしで働いた。たぶん、アレンジは40個近く作ったんじゃないかと思う。ちかれたー。明後日も特別に出勤。
2006.05.11
今日、とある会合に出席したのだが、各テーブルに花があしらわれていて、その中のライラックの花がとてもよい香りを放っていた。ああ、そうだ、ライラックの季節なんだな、と思った。いま働いている花屋では、いつ行ってもスプレー菊など同じ花ばかりで、花によって季節を感じることができないと気づいた。それって花屋としてどうなんだろ。
2006.05.10
結局、昨日はルナがすっかり寝静まった午後10時から仕事をはじめて1時半までがーっと下訳をやり、その後4時まで仮眠をとり、5時に見直しと最終的な仕上げをして納品。そのまままた6時半まで寝た。8時にルナを保育園に預けて9時過ぎに花屋へ出勤。昨日は「秘書の日」で、その注文をしにおじさんが店へやってきた。世界中の優秀な頭脳が集まるこの地域で働いている人だから、恐らくすごく優秀な人なのだろうけど、しゃべり方といい、声といい、顔といい、雰囲気といい、ドリフのかとちゃんにすごく良く似ていて(英語なんだけど)、注文をとっている間じゅう、かとちゃんに似てるなあ、かとちゃんに似てるなあ、と思って笑い出さないように必死だった。(かとちゃんも頭のイイひとだと思うけど)この「秘書の日」、秘書の日頃の苦労をねぎらうという日。昔は"Secretary's Day"と言っていたのだが、最近はこのSecretaryというのが蔑視的な表現ってことで、"Administrative Professional Day"という。あえて訳せば「総務のプロ」ってとこか。今日はレストランの活け込み用のアレンジをつくり、配達用のアレンジもつくり(またデイジー 涙)、ひたすら花の水揚げをし、キーパー(冷蔵庫)の整理をして終わり。↑これを4つも作った。つまんねー。昼は、昨晩ほぼ徹夜で仕事を頑張ったので、自分へのごほうびということで、ちょっと贅沢なランチをとることにした。仕事場近くのトラットリアにはじめて入ってみた。これが、なかなかイケた。クリームパスタを頼んだのだが、とてもおいしかった。アメリカのイタリアンっていうのは、量ばかり多くて、しかも麺が茹ですぎでくたくたになっていて、それをごまかすかのようにソースが濃かったりして全然美味しくないのだが、ここはパスタもアルデンテ、量も多すぎず、クリームソースもいい味だった。調子に乗ってティラミスまで頼んでしまった。でも、ウェイターさんたちもきびきびしていて感じがよかったし、今度機会を作ってダンナと一緒に来ようっと。あまりに天気が良くて気持ちよかったので、帰りは2時間以上かけてぶらぶらとウィンドーショッピングがてら散歩。さあ、ルナが保育園から帰ってくるぞ。
2006.04.27
翻訳の仕事が目鼻がついたところでひと休み。今朝の花屋での仕事はこんなアレンジを制作。何かもうデイジー(ひな菊)漬けでイヤになってきた(笑)。たまたま、おまかせアレンジの注文が入ったので、もー好きなようにやらせてもらいましたよ(笑)。チューリップ(紫)、スプレーバラ(白)、ビバーナム(黄緑)、ワックスフラワー(濃いピンク)。チューリップ(白)、スプレーバラ(紫)、アルストロメリア(黄)、ワックスフラワー(濃いピンク)。ビバーナムという、ライムグリーンのあじさいのミニ版みたいなかわいらしい花があって、オーナーはそれを珍しく仕入れて来たのだが、葉っぱ葉っぱしていて好きじゃないらしい。私は大好きなんだけどなあ。前の花屋では好んで使われていたんだけどなあ。白いスナップドラゴン(金魚草)とこのビバーナムと薄桃色の百合を合わせると素敵な花束になるんだけどなあ・・・ああ、何だか悲しくなって来た。このオーナーは、デイジー好みだから、そもそも彼女とは好みが合わないのかも・・・。彼女のイチ押しはこれ。確かに可愛いんだけど、こればっかり作ってると飽きる。あああ、ラナンキュラスとかヒアシンスとかスプレーバラとか、そういう可憐な花に触れたいよぉぉぉぉぉぉぉぉ。春なんだからぁぁぁぁぁぁ。←おたけび。
2006.04.24
明日、ウェディングの注文があるということで朝から出勤。私は花嫁のブーケとブートニアを担当。・・・でも、授業でやったことはあるけど、花屋では作ったことがなかったんだよね。前の花屋ではベテラン組の仕事で、私はコサージュやブートニア、せいぜい卓上花ってところで。ブーケの形はクレッセント(三日月)型に下に向かってアイビーが垂れているというもの。花は薄紫と白のスプレーバラを中心に。ハンドタイにするかブーケホルダーを使うかどうしようか迷ったんだけど、オーナーに "You're the boss!"と一任されてしまい、まあ、彼女は多分やったことないだろうからそもそも相談できないし。そのうちオーナーは普段の配達に出かけてしまい、私は一人店に残された。もう一つの問題は、花を今日仕入れて来たこと。だから、花がつぼみのままが多くて。本来なら、遅くとも前日までに仕入れて充分水揚げしてから作業に取りかかるべきで、少なくとも前の花屋ではそうしていたんだけど、違うんだろうか。人間でも、旅行をした後というのは疲れるもので、本来の調子に戻るには一日ぐらい休んだ方がいい。それと同じで、切り取られてしばらく水を吸わないまま市場から花屋に来た花は疲れている。だから、茎の先を切って水を吸わせてしばらく休ませてやる。でも、このことを知らないオーナーは、「ずっと涼しいところにいたからこのままでも大丈夫よ」なんて言って、チューリップの束が入った箱をそのまま冷蔵庫に入れようとする。だから、このときばかりは、水に入れておかなきゃダメだと言って、水揚げの処理をした。それでも、チューリップは水を吸うと茎の形が変わるし、つぼみの花は本当に花が開くかどうかも分からないし、ちょっと不安。ハンドタイにすると、少なくとも明日の朝まで茎を水の中につけておくができるので、ハンドタイにしたかったのだが、どうしても花嫁の希望の形ができそうになかったので(この辺りで、いまは別の花屋で働いている元同僚によっぽど電話して相談しようかと思った)、ブーケホルダーに花を挿す形にすることに決めた。途中、作り慣れているブートニアを作って心を落ち着かせる。その後、ブーケ作りを開始したが、つぼみが多いことと、薄紫のスプレーバラがえらく枝分かれしていてなかなか作業がはかどらず、次第に焦ってストレスがたまって来た。扱いにくく水揚げが完全にできていない花でブーケを作るなんて無理だよぉ~と泣きたくなったが、でも、もう後がない。明日が本番なのだから。と思って腹をくくり、これがちゃんとできたら私の最初の商品なのだから、と言い聞かせ、作業に集中することにした。1回目は満足する出来ではなかったので、思い切ってやり直した。作業中に配達の注文が入ってきて、そのアレンジも作って、ブーケも完成したところにオーナー帰還。私が作ったブーケ、気に入ってくれたようだ。あとは明日、分解しないこと(笑)を祈るのみ。披露宴用の卓上花も作ろうと思えば出来たんだけど、どれくらいの花を使っていいのか、どれくらいのグリーンを使っていいのかをきちんと指示してもらっていなかったし、このアレンジならオーナーもできることなので、やらなかった。アメリカではあまりオアシスを使わずに花瓶にアレンジをすることが多く、今回の卓上花も花瓶へのアレンジだったんだけれど、花瓶のアレンジというのは、オアシス代わりにたくさんのグリーンの葉っぱを網目状に交差しながら挿して土台にしてから花を固定しないとアレンジがしにくい。グリーンの土台がちゃんとしていないと、花があっちこっちに行ってしまってアレンジを作るのに無駄な時間がかかってしまう。でも、このオーナーはあまりグリーンを使いたがらないし、私が前の花屋で使っていて使いやすいと思っているグリーンはすぐに枯れるからといって使わない。だから、案の定、花があちこちに行ってしまってアレンジができるまでに非常に時間がかかっている。今回のウェディングでも、それじゃあちゃんとした土台はできないよってなグリーンを使おうとしていたところを何とか少なくともいつものグリーンを使うようにさせたのだが、それも、どれだけ使おうと思っているのか分からない。どのくらい花を使っていいいかも彼女のイメージもよく分からないままアレンジを作って使い物にならなくなってしまうという事態は避けたかったので、早々に(と言っても、すでに5時間ぐらい働いていたが)引き揚げることにした。いま考えれば、できた作品が良ければそれでよかったのかもしれないんだけど。彼女のイメージが分からないっていうより、彼女自身もイメージがないんじゃないだろうか。それとも、イメージがあっても、それが果たして実現できるのかどうか、どう実現するのか分からないのかも。彼女のためにもいくつかアドバイスした方がいいんだろうけど、うーん、どれからどう言ったらいいかな。何はともあれ、プレッシャーに負けず(笑)、はじめてのウェディングブーケは完成したのだ。今日のところは、それだけでも良しとしよう。
2006.04.22
明日は復活祭ということで花の配達の注文も多く、花屋に数時間だけ仕事に行った。キリスト教徒の人たちは、復活祭当日は教会に行ってキリストの復活を祝い、その後、家族で集まってブランチやディナーを楽しむようだ。私達は親戚の家のブランチに招待されているので、持って行く花束を用意した。
2006.04.15
今週の日曜日は復活祭。キリスト教徒たちは午前中に教会へ行ってキリストの復活を祝った後、家族親戚で集まってブランチあるいはディナーを一緒に食べて過ごすのが一般的。クリスマスや正月のように、普段は離れて暮らしていても帰省することが多い。だから、鉢植えやアレンジを手土産に持って行ったりする。これは数年前に作ったもの。ヒヤシンス、チューリップやラナンキュラスなど、球根系の花でラウンド型のアレンジ。こういうアレンジを今の花屋でも作りたいのだけど、なかなか需要がない。
2006.04.13
きょうはこの形のアレンジの注文があり、この写真にしたがってアレンジを作ったら、オーナーが「あたしが作るとスカスカのアレンジになっちゃう」と言うので、やり方を教えてあげることにした。彼女、この店を始める前に何かしらのトレーニングを受けたと言っていたが、彼女にアレンジメントを教えた人は、ちゃんと基本を教えていないのが分かる。ダンスでも花でもどんな世界でもそうだと思うのだが、何事も基礎は大事で、基礎がちゃんとなっていないと、ある種のモノは偶然上手に出来ても、ある種のモノになると全く太刀打ちが出来なくなる。見る人が見れば、基礎がちゃんとしているかしていないかは分かる。時々、どこかの花屋の作ったアレンジで、どう見てもプロが作ったとは思えないものに出会うことがあるのだが、花屋をやっているからと言って、皆が皆、ちゃんと訓練を受けている訳ではないんだろうな。
2006.04.13
私がいま働いている花屋は、前の花屋とはずいぶんビジネスの形態が違う。まず、前の花屋の客の大部分は、近所に住んでいる人か遠方に住んでいて電話注文をしてくる人だった。一方、今の花屋は来店するお客さんも少ないし、直接電話で注文する人も少ない。注文の大部分はインターネットによるものだ。この花屋は、インターネットによる花注文のサービスにいくつか加入している。これは、客がパソコン上からそのサービスを提供しているサイトに行き、見本のアレンジメントの写真を見て気に入ったものを選択し、届け先やメッセージなどを入力して注文を確定すると、そのサービスを提供している本部が届け先の最寄りの加盟店に注文を転送する・・・という仕組みである。だから、注文した客と花屋の間に直接のやりとりはない。注文を受け取った花屋は、ファックスで送信されてきた注文票にしたがってアレンジメントを作り、配達する。このアレンジメントには商品コードがついていて、花屋はサイトのデータベースでそのコードを入力するとアレンジメントの見本写真が見られるので、それをもとにアレンジを作ることができる。こうしたサービスの利点は、客にとっては希望したとおりのアレンジに仕上がるということと、電話で直接やりとりをするという煩わしさがないということであろう。花屋に自分が希望するアレンジのイメージを伝えるのはなかなか難しいことだし、忙しい身であれば、電話で話すより、時間のある時にパソコン上で必要な情報をちゃちゃちゃと入力するだけの方が便利だ。要するに、通常のオンラインショッピングの利便性が、花においても当てはまるということだ。花屋側にとっても、特にいま働いている花屋のように他の手段による受注の少ない店にとっては重要な収入源になる。ただ、こうしたサービスで扱っているアレンジメントというのは、全国どこでもたいてい手に入る花材が中心のため、どうしても無難というか、野暮ったいものが多い。それが原因で、前の花屋ではネットによるサービスは一切行なっていなかった。前の花屋は、たとえばパリやニューヨークの花屋で修行しました・・・というイメージのアレンジメントを中心に作っていて、店長もゲイ特有の美意識に大変うるさい人だったので、ネットサービスで扱っている野暮なアレンジメントにはガマンがならなかったのだと思う。だから、今の私は、前の花屋では極力避けていた種類のアレンジメントを、せっせせっせと作っているわけである。私も仮に花屋を持つとしたら、ネットによるサービスに依存せず、自分のスタイルを貫きたいなどと思っていたのだが、それを実現するには、立地や客層などそれなりの条件が必要なのだと今回思った。前の花屋は、アレンジメントの最低価格が50ドル、配達はボストン市内限定、ネットサービスは一切なし、と徹底していて、それに合致しない注文はすべて断るほど強気だった。それが当たり前だと思っていたので、今の花屋がアレンジメントの最低価格もハッキリ設定せず、配達もよほど遠方でない限りは受け付け、ネットサービスも3つにも加入しているのはかなりのカルチャーショックであったのだが、前の花屋のようなポリシーはよほどの自信がないと実現できないことで、恐らく、長年の経験と実績を経てこそ実現できたことだったのだと今では思う。私としては、前の花屋に較べたらずっと多くの種類のアレンジメントを作っているので勉強にもなるし面白いのだが、これに馴れてしまうとだんだんセンスというものに鈍感になってしまうような危機感もある。こう、なんちゅうか、花のOL時代は東京のセンスのよいブティックで洋服を見たり買っていたのが、結婚して子ども産んでからはすっかり地元の商店街の服屋のバーゲンで買うだけになってしまった・・・という状況において感じる危機感に非常に似ているのである(笑)。インターネットによるサービスの利便性とセンスの良さの接点を、ただいま模索中である。
2006.04.08
先日の花屋での仕事は、レストランの活け込みとお祝いのアレンジとお葬式アレンジ。レストランの活け込みは、やりにくい形の花瓶を使わざるを得ず、少々苦労した。花瓶と花との関係というのはとても大切で、花瓶の形がアレンジの形を左右するといっても過言ではないのだが、どうもその辺り、よく分かっているのか分かっていないのか、必ずしもベストな形の花瓶ばかりでなく、苦労することがある。あとは、その日に使う花のほとんどを当日に仕入れるので、花が開ききっていないということもある。私だったら、百合などは少なくとも前日に仕入れてある程度花を咲かせてから生けるんだけどなあ・・・。その点、前の花屋は花瓶の形やそれぞれの花のベストタイミングをかなり考えていたと思う。お祝いのアレンジは、アメリカではよくある花づかいと形。私はこういうのより、もっとチューリップとかラナンキュラスなどを使ったまるい形のこんもりとしたアレンジが好きなんだけど、この花屋ではほとんど需要なし。とほほ。風船をつけるところも限りなくアメリカン。お葬式のアレンジは、伝統的な三角形の形なのだが、こんなに大きなサイズのアレンジは作ったことがなかったので、これもちょっと苦労した。でも何とか形になってホッ。
2006.04.07
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