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2205+31:半村良のこと■文春オンラインにショッキングな記事がありました。見出しだけ引用します。日本政府の危機管理はどうなっているのだろう。唖然とさせられました。――「自衛隊に中国系メーカーのPCが配られて唖然」「LINEの情報もダダ漏れ」“ファーウェイ排除”を進めない日本の超危険。■半村良は『晴れた空』(上下巻、祥伝社文庫)を「山本藤光の文庫で読む500+α」で紹介しています。ウィキペディアにおもしろい記載がありました。紹介させていただきます。――ペンネームは、イーデス・ハンソン(良いです、半村)に由来するのではないかとよく言われるが、実際は薬品のネーミング法などをヒントに語呂の良いものを選んだのだという。イーデス・ハンソン説については、小松左京の言い出した冗談を、本人が特に否定しなかったために広がったという説が有力である。パスティーシュ小説で著名な清水義範は、学生時代に作った同人誌を通じて半村と文通が始まり、大学卒業時と同時に上京する際、半村を頼ったと述べている。当時の半村は広告代理店を退社して専業作家に転身し、大きくブレイクしようとした時期にあたった。その後も清水に目をかけ、亡くなるまで交友が続いた。清水は、いくつかの自伝的作品で半村をモデルにした人物を登場させており、師匠と呼んでいる。山本藤光
2022年05月31日
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220530:柳美里『JR上野駅公園口』がいい ■以下、テレ朝ニュースからの引用です。――日本赤軍の重信房子元最高幹部(76)が28日朝、懲役20年の刑期を満了して出所しました。(中略)重信元最高幹部は日本赤軍の解散を宣言していますが、現在も7人のメンバーが逃亡していることなどから、警察当局では出所後の動向を注視しています。――問題は最後の部分にあります。刑に服していないかっての仲間が、まだ7人も逃亡中なのです。■柳美里(ゆう・みり)は、『フルハウス』(文春文庫)を推薦作として紹介しています。しかし最近読んだ 『JR上野駅公園口』(河出文庫)が印象的で、紹介したいなと思っています。本書はアメリカで最も権威のある文学賞のひとつ、全米図書賞を受賞しています。■簡単にストーリーを紹介します。以下、WEB河出からの引用です。――本作は福島県相馬郡(現在の南相馬市出身)で、1964年東京オリンピック前年に出稼ぎ労働者として上野に上京、高度経済成長ののち、そこでホームレスとなった男性が主人公。柳美里さんが一貫して取り組んできたテーマ「居場所のない人に寄り添う物語」です。山本藤光
2022年05月30日
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220529:鮫島浩『朝日新聞政治部』出た■鮫島浩『朝日新聞政治部』(講談社)がついに発売されました。私はkindleを買い求めました。以下、現代ビジネスの案内記事です。―― 一昨日(27日)発売されて即大反響を呼んでいる。登場する朝日新聞幹部すべて実名、元政治部エース記者の鮫島氏による衝撃の内部告発ノンフィクションは、2014年に大バッシングにさらされたとき、朝日新聞の中枢で何が起きていたかを洗いざらい暴露している。■本書の抜粋版は、ネットで読むことができます。全7回連載予定のうち、現在は5回までアップされています。本書を買おうと思ったのは、この抜粋版のすさまじさに魅せられたからです。40年間購読し続けた朝日新聞ですが、いまは産経新聞に切り替えています。朝日に洗脳されている方に、朝日を見限った方に、ぜひ読んでいただきたいと思います。■ちょっと長いのですが、アマゾンの案内を貼り付けておきます。――「吉田調書事件」の当事者となった元エース記者が目にした、崩壊する大新聞の中枢。登場人物すべて実名の内部告発ノンフィクション。地方支局から本社政治部に異動した日、政治部長が言った言葉は「権力と付き合え」だった。経世会、宏池会と清和会の自民党内覇権争い、政権交代などを通して永田町と政治家の裏側を目の当たりにする。東日本大震災と原発事故で、「新聞報道の限界」をつくづく思い知らされた。2014年、朝日新聞を次々と大トラブルが襲う。「慰安婦報道取り消し」が炎上し、福島原発事故の吉田調書を入手・公開したスクープが大バッシングを浴びる。そして「池上コラム掲載拒否」騒動が勃発。ネット世論に加え、時の安倍政権も「朝日新聞バッシング」に加担し、とどめを刺された。著者は「吉田調書報道」の担当デスクとして、スクープの栄誉から「捏造の当事者」にまっさかさまに転落する。吉田調書報道は、けっして捏造などではなかった。しかし会社は「記事取り消し」を決め、捏造だとするバッシングをむしろ追認してしまう。そして、待っていたのは「現場の記者の処分」。このときに「朝日新聞は死んだ」と、著者は書く。戦後、日本の政治報道やオピニオンを先導し続けてきた朝日新聞政治その最後の栄光と滅びゆく日々が、登場人物すべて実名で生々しく描かれる。山本藤光
2022年05月29日
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220528:原田ひ香『事故物件、いかがですか?』に期待■スポーツ報知の記事です。――沖縄県の玉城デニー知事が25日、米軍基地問題に関する有識者会議が始まる前に、自らを「(ウクライナ大統領の)ゼレンスキーです」とあいさつし、着席したことを報じた。――後で玉城は「冗談です」と弁解しましたが、この軽さは許されません。親中のばりばりは、今度の選挙で引きずり下ろすべきです。■原田ひ香の話題の『三千円の使い方』(中公文庫)は、たいくつで途中で投げ出してしまいました。昨日書店で『事故物件、いかがですか?』(集英社文庫)を買い求めました。こちらはタイトルから考えると、おもしろそうです。待機本コーナーに収納しました。原田ひ香は将来性を考えると、外せない作家です。早く傑作と出逢いたくて、執拗に追っかけています。山本藤光
2022年05月28日
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220527:『文豪たちが書いた笑う名作短編集』がいい■国民民主党・玉木雄一郎「最大の危機は『岸田政権が何もしないこと』」〈週刊朝日〉――この見出しの記事がおもしろかったので、おすそわけさせていただきます。――岸田文雄政権は選挙後に何もしなくなり、日本に必要な改革が進まなくなる恐れがある。安倍晋三政権は良くも悪くもいろいろなことをやって支持率も上下しましたが、リスクをとらず何もしないほうが、支持率を一定に保ててしまいますから。そんな中で、私たちは課題をいち早く見つけて解決策を示し、政府・自民党のお尻をたたいて実現させていくつもりです。■『文豪たちが書いた笑う名作短編集』(彩図社文庫)は、本当に笑えました。夏目漱石「永日小話」、坂口安吾「風博士」、芥川龍之介「桃太郎」、太宰治「畜犬談」などが所収されています。安吾と龍之介の作品は読んだことがありました。この2作品は絶品です。著者欄に「彩図社文芸部編」となっていました。この企画は成功です、とお伝えします。笑いの少ないご時世です。原から笑っていただくには、最高のアンソロジーでした。山本藤光
2022年05月27日
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220526:西村京太郎『寝台特急殺人事件』再読するぞ■悪党国が手を組んで、日本を威嚇しています。なにやらきな臭い雰囲気が、ただよっています。以下、産経新聞のコピーです。――中国軍とロシア軍の戦略爆撃機による24日の日本列島周辺での編隊飛行について、露国防省は同日、「合同の空中パトロール(警戒飛行)」であり、「特定の第三国に向けたものではない」と発表した。タス通信が伝えた。■西村京太郎さんが亡くなってから、2ヶ月がたちました。若いころは京太郎と寿行の、両西村作品ばかりを読んでいました。ずっと遠ざかっていましたが訃報を聞いて、待機本コーナーに『寝台特急殺人事件』(光文社文庫)を移しておきました。再読してみようと思ったからです。本書は鉄道ミステリの第1作となります。ストーリーは完璧に忘れています。■そんなおり、書店で『西村京太郎の推理世界』(文春ムック)を見つけました。赤川次郎と東野圭吾の追悼文を読んで、改めて偉大な作家の不在を実感させられました。山本藤光
2022年05月26日
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220525:内海隆一郎『だれもが子供だったころ』がいい■訪日中のバイデン大統領は、記者の「台湾有事に軍事介入するのか」の質問に「イエス」と断言しました。軍事介入なのか関与なのかのニュアンスはあいまいです。もし介入だったら、アメリカはこれまでの曖昧戦略から一気にハードルをあげたことになります。以下、FNNプライムオンラインの記事からです。――自民党の佐藤正久外交部会長は24日に行われた自民党の会合で、バイデン大統領の発言を「大変良い失言、最高の失言だ」と指摘。「ホワイトハウスは火消しに回ったように、アメリカのこれまでの台湾に対する曖昧戦略から、一線を越えた発言だ。大統領の本音が出た極めて良い失言だ」と評価した。■内海隆一郎『だれもが子供だったころ』(河出文庫)でほっこりとした気持ちになりました。ぜひ読んでもらいたいと思います。アマゾンのガイドを引用しておきます。――子供の目線で世界を描く49の掌編集。「国語教材や入試問題にも長年採用されてきた作家」の名作を新装復刊。祖母から贈られたセーターの長すぎる袖に不満げな男の子。初めて両親と離れ、二人だけで新幹線に乗る兄妹。二度と帰らない父をベランダで待ち続ける女の子……他、子供が出会う日々の出来事をやさしく、あたかかく、ときに切なく描き出す。子供の目線だからこそ見えてくる、日常のささいな出来事の奥深さ――今まさに子供の人、ちょっと前まで子供だった人、かつて子供だったすべての人に贈る珠玉の49編。■内海隆一郎のプロフィールは次のとおりです。――1937-2015。1969年(昭和44年)、処女小説「雪洞にて」が第28回文學界新人賞を受賞した。しかし翌年、受賞第一作である小説「蟹の町」が芥川賞候補となるも落選すると、そのショックから以降15年間に渡って断筆[6]、編集者として務め続けた。1984年、友人の紹介によって、日本ダイナースクラブの月刊会員誌 「シグネチャー」への寄稿を開始。同誌では市井の人びとを描いた一話完結の短編小説を連載し、それらは翌年『人びとの忘れもの』として筑摩書房から出版された。エッセイとも小説ともとれる手法で日常生活のなにげない出来事をおだやかな文章で描いた心あたたまる短編は反響を呼び、後に「人びとシリーズ」と呼ばれる独自の作風として定着した[6]。これらは評論家や編集者からも絶賛され、この後内海は文筆業に専念することとなった。1993年(平成5年)、「鮭を見に」が直木賞、1995年には「百面相」が直木賞の、それぞれ候補作品となった。2008年、「人びとシリーズ」のベストセレクション、「30%の幸せ」が出版された。2015年に白血病のため死去。78歳没。(ウィキペディア)山本藤光
2022年05月25日
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220524:現代語訳『たけくらべ』と『にごりえ』がいい■山口敬之氏のメルマガ(一昨日)に、うれしい報告がありました。山口氏は橋下徹と上海電力との、闇の関係を追求しているジャーナリストです。以下引用――「橋下徹研究(11)」「ついに大阪市議会で上海電力問題の議論始まる」「ついに大阪市議会で上海電力問題の質疑始まる」本日午後1時から行われた大阪市議会の建設港湾委員会で、咲洲メガソーラーの上海電力参入問題について、自民党の山本長助市議が質問してくれました。――橋本徹が市長時代の問題です。できれば百条委員会設置にまで、いってくれればと願っています。■現代語訳『たけくらべ』と『にごりえ』(ともに河出文庫)を読みました。前者の表題作は松浦理英子、後者の表題作は伊藤比呂美が書いています。それぞれの本には、表題作以外に各3篇が収載されています。阿部和重、多和田葉子、角田光代などが樋口一葉作品に挑んでいます。樋口一葉は『たけくらべ』を推薦作として紹介しています。原文は少し難解でしたので、紹介作を本書に切り替える方がいいかなと思いました。とにかくすらすら読めます。樋口一葉はぜひ読んでいただきたい作家です。山本藤光
2022年05月24日
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220523:太宰治ミステリ『生きてしまった』がいい■スポニチの記事です。ロシアのウクライナ侵攻を、唯一予言した人の記事がありました。以下引用です。――ロシア政治を専門とする筑波学院大・中村逸郎教授が22日、テレビ朝日系「サンデーLIVE!!」(日曜前5・50)にVTR出演。ロシアのプーチン大統領の健康問題について言及した。(中略)「体調が悪いということを考えれば、6月12日っていうのは、今のロシアのまさに建国の日なんですね。ですからここに新しいロシアをスタートさせる」と1カ月以内にプーチン氏が大統領職から退く可能性にも言及した。――この読みはあたるような気がします。■太宰治ミステリ『生きてしまった』(河出文庫)は、「生きることの苦悩と、むきだしの恋の激情をミステリアスに描く短編集」(帯のコピーより)です。既読の作品もありましたが、一気に読んでしまいました。太宰らしい作品を、久しぶりに堪能しました。山本藤光
2022年05月23日
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220522:佐川光晴のこと■以下、SPAの記事です。――コロナ禍を機に、オンラインカジノへのアクセス数が急増。24時間365日プレイできる点、射倖性のある演出などが人気を呼んでいるが、ハマりすぎて借金や家庭崩壊などに至る人が続出している。――この古い記事に、新たな見出しが追加されました。「4630万円誤送金騒動でも…オンラインカジノで人生が崩壊した人々」――ギャンブル依存症の怖さを、実感させられました。■佐川光晴(さがわ・みつはる)は、「虹を追いかける男」(『生活の設計』双葉文庫所収)を推薦作にしています。むかしの佐川光晴は好きでしたが、最近は青春小説が多く、遠ざけていました。しかしどんな路線変更をしたのか、垣間見たくなりました。書棚から『おれのおばさん』(集英社文庫)を選んできました。近いうちに読んでみます。■佐川光晴のプロフィールは次のとおりです。ウィキペディアより――1965年生まれ。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞を受賞して小説家デビュー。2001年単行本「生活の設計」で第14回三島賞候補。「ジャムの空壜」で第125回芥川賞候補。2002年「縮んだ愛」で第127回芥川賞候補、単行本「縮んだ愛」で第24回野間文芸新人賞受賞。2004年「弔いのあと」で第131回芥川賞候補。2006年「銀色の翼」で第134回芥川賞候補。2007年「家族の肖像」で第136回芥川賞候補。2011年:おれのおばさん(で坪田譲治文学賞受賞。山本藤光
2022年05月22日
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220521:青山美智子『ただいま神様当番』購入■巨人の若手投手の台頭は、めざましいものがあります。桑田コーチの存在が大きいと思います。テレビを観ていて、選手に寄り添う桑田コーチの姿を好ましく思っています。以下デイリー新潮の記事です。――選手との対話を凄く重視していて、押し付けているような感じもしない。桑田さんは実績があるだけでなく、いろんな事を勉強してきて論理的に話をするので、選手も納得感があるのではないでしょうか。また、選手だけではなく、他のスタッフとも上手く連携していると聞きます。■青山美智子『ただいま神様当番』(宝島社文庫)を買い求めました。本屋大賞で2年連続2位とあと一歩の作家です。注目しています。ツイッターに自己紹介がありました。引用しておきます。――小説家です。著書に「木曜日にはココアを」「猫のお告げは樹の下で」「鎌倉うずまき案内所」「ただいま神様当番」「月曜日の抹茶カフェ」「お探し物は図書室まで」「赤と青とエスキース」など。第1回宮崎本大賞受賞。第13回天竜文学賞受賞。2021年本屋大賞2位。2022年本屋大賞2位。山本藤光
2022年05月21日
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220520:滝口悠生『高架線』文庫に■阿武町の4630万円を誤振込問題で、犯人の男がt逮捕されました。名前も顔写真も公表されました。お金はすべてネットカジノで消えたようです。そもそもネットカジノって、何なのでしょうか。違法性がないのか。実態はどうなっているのか。詳しく知りたいと思います。それにしてもバカな男です。こんなことで、一生を棒にふるなんて。■滝口悠生(たきぐち・ゆうしょう)は、新潮新人賞受賞作である『寝相』(新潮社、初出2014年)で注目していた作家です。しかし本書は私の知る限り文庫化されていません。新潮文庫になった『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』(新潮文庫)にも収載されてはいませんでした。その後滝口悠生は、『死んでいない者』(文春文庫)で芥川賞を受賞します。個人的には『寝相』を高く評価しているので、執拗に文庫化待ちをしています。最近『高架線』(河出文庫)が刊行されました。ちょっと変わった作品のようなので、近いうちに読みたいと思います。山本藤光
2022年05月20日
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220519:西村賢太『瓦礫の死角』文庫に■週刊朝日の見出しです。田原総一朗「“核共有”まで出る戦争前提の防衛力強化は間違いだ」――信じられない発想です。核共有は戦争が前提ではなく、戦争抑止のために行うものです。この前提が狂っているから、とんでもない見出しになったのでしょう。■西村賢太氏が亡くなって、3ヶ月が過ぎました。中上健次を思わせる作風で、大好きな作家でした。「本の雑誌」(6月号)では、追悼特集が組まれています。また「追悼」の帯つきで、『瓦礫の死角』(講談社文庫)が刊行されました。新作が読めないのは寂しいのですが、未読の作品をていねいに追いかけたいと思います。西村賢太氏のプロフィールを短く紹介しておきます。――1967~2022年。2003年、同人雑誌『煉瓦』に参加して小説を書き始める。2004年、『煉瓦』に発表した「けがれなき酒のへど」が『文學界』12月号に転載され、同誌の下半期同人雑誌優秀作に選出される。同年に『煉瓦』を退会。2006年、「どうで死ぬ身の一踊り」で芥川賞候補、「一夜」で川端康成文学賞候補、『どうで死ぬ身の一踊り』で三島由紀夫賞候補となる。2007年、『暗渠の宿』で野間文芸新人賞受賞。2008年、「小銭をかぞえる」で芥川賞候補。2009年、「廃疾かかえて」で川端康成文学賞候補。2011年、「苦役列車」で芥川賞受賞。(ウィキペディア)山本藤光
2022年05月19日
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220518:三島由紀夫『復讐』届く■虎ノ門ニュースから武田邦彦さん(79歳)が消えてから、ずいぶん時間がたちます。昨日ネットサーフィンしていたら、久しぶりに名前がでてきました。参政党の全国比例代表候補になっていました。自民党からだとばかり思っていました。この政党はまったく知らないので、とりあえず党首の街頭演説を聴きました。いっていることは、きわめてまともでした。少し調べてみたいと思っています。「投票したい政党がないから自分たちで作ろうという理念で結党した」とのことです。■注文してあった文庫が届きました。三島由紀夫『復讐』(河出文庫)です。目次をみると何作かは既読のものもありましたが、おおむね未読の作品でした。副題には「ミステリ」とありますので、三島のミステリをまとめて読めるのは幸せです。主な収載作は次のとおりです。サーカス/毒薬の社会的効用について/果実/美神/花火/博覧会/復讐/水音など。山本藤光
2022年05月18日
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220517:中島京子『夢見る帝国図書館』文庫に■ロンドン時事の記事の引用です。通常は30%の戦力を喪失したら壊滅といわれています。ロシアの敗戦は、ますます濃厚になっています。――英国防省は15日、ロシアのウクライナ侵攻に関する戦況報告で、ロシア軍が2月の侵攻開始後に投入した地上戦力の3分の1を失った可能性が大きいとする分析を明らかにした。■中島京子(なかじま・きょうこ)は大好きな作家です。「山本藤光の文庫で読む500+α」では、『FUTON』(講談社文庫)を紹介しています。『イトウの恋』(講談社文庫)も味のある作品でした。今度文庫化された『夢見る帝国図書館』(文春文庫)は、推薦作よりも好ましく思った作品です。■中島京子のプロフィールを引用しておきます。ウィキペディアより。――2003年、『FUTON』で小説家デビュー。同作が第25回野間文芸新人賞候補となる。2006年、『イトウの恋』で第27回吉川英治文学新人賞候補。2007年、『均ちゃんの失踪』で第28回吉川英治文学新人賞候補。2008年、『冠・婚・葬・祭』で第29回吉川英治文学新人賞候補。2010年、『小さいおうち』で第143回直木三十五賞受賞。2014年、『小さいおうち』が山田洋次監督により映画化。同作は第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、出演した黒木華が同映画祭最優秀女優賞の「銀熊賞」を受賞した。同年、『妻が椎茸だったころ』で第42回泉鏡花文学賞受賞。2015年、『かたづの!』で第3回河合隼雄物語賞・第4回歴史時代作家クラブ作品賞・第28回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞。『長いお別れ』で第10回中央公論文芸賞・第5回日本医療小説大賞をそれぞれ受賞。2020年、『夢見る帝国図書館』で第30回紫式部文学賞を受賞。2022年、『ムーンライト・イン』『やさしい猫』で第72回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。山本藤光
2022年05月17日
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220516:早坂吝『殺人犯対殺人鬼』文庫に■庭のウッドデッキの喫煙所に、今年も新たな虫コナーズを吊しました。毎年そうしています。これが効果的で、ほとんど蚊の襲来を防いでくれています。今年のものは少し臭いがきつく、鼻をつまんでの喫煙となっていますが。■コニー・ウィリス『クロストーク』(上下巻、ハヤカワ文庫)の書評をアップしました。海外書評「ア」行を参照してください。■早坂吝(はやさか・やぶさか)は、『○○○○○○○○殺人事件』(講談社文庫)で2014年メフィスト賞を受賞してデビューしています。以降、「援交探偵 上木らいちシリーズ」として新たな作品を発表しています。最新文庫『殺人犯対殺人鬼』(光文社文庫)は、おそらくそのシリーズではないと思います。これから読んで確かめます。早坂吝はユニークなミステリーの書き手として、注目している作家の一人です。山本藤光
2022年05月16日
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コニー・ウィリス『クロストーク』(上下巻、ハヤカワ文庫)画期的な脳外科的手術により、恋人同士が気持ちをダイレクトに伝え合うことが可能になった社会。ボーイフレンドとの愛を深めるため処置を受けたブリディは、とんでもない相手と接続してしまう!? コミュニケーションの未来をテーマにした超常恋愛サスペンス大作。(Amazon内容案内)◎たぐいまれなる大傑作最初に著者について、紹介しておきます。コニー・ウィリスは、1945年生まれのアメリカ合衆国の女性SF作家です。1980年代には短編小説の名手といわれていましたが、1990年代からは長編を手がけるようになりました。現在までにヒューゴー賞を11回、ネビュラ賞を7回、ローカス賞を11回受賞しています。(受賞数はWikipedia)代表作として、『ドゥームズデイ・ブック』『犬は勘定に入れません』『航路』(いずれも上下巻、ハヤカワ文庫、大森望訳)があります。21世紀中盤のオックスフォード大学の歴史研究家たちのタイムトラベルを描いた小説『ドゥームズデイ・ブック』だけは完読できました。しかし他の2作品は、長すぎて頓挫しています。しかし今回紹介する『クロストーク』(上下巻、ハヤカワ文庫、大森望訳)は、たぐいまれなる大傑作でした。また短編小説集としては、『混沌ホテル・ザ・ベスト・オブ・コニー・ウィリス』(ハヤカワ文庫)がお勧めです。また「SFマガジン」2013年7月号では、コニー・ウィリス特集が組まれており、短編「エミリーの総て」「ナイルに死す」が掲載されています。『クロストーク』はSFの手法を用い、時代を現代においた、ラブ・アンド・コメディであり、サスペンス小説でもあります。しかも読者の意表をつく、迫力満点の展開でした。この点について、訳者の大森望は、あとがきで次のように書いています。――ラスト160ページはまさに怒濤の展開。最後は例によって、周到にはりめぐらしてきた伏線が一気に回収され、思いがけない結末へ向かう。大森望が書いているとおり、コニー・ウィリスは伏線張りの名人です。本書の性格上、ストリーは詳細に書くことはできません。登場人物のセリフに耳を澄ませ、これは伏線かもしれないと注意深くページをくくってください。若い人は知らないと思います。むかしの有線電話を使用中に、よく「混線している」と舌打ちをしたものです。このように、隣接の回線から話し声が漏れて聞こえることを「クロストーク」といいます。コニー・ウィリス『クロストーク』は、何とも懐かしい死語になった言葉をタイトルとしています。主人公のブリディは、アップルやサムスンよりもずっと小さな携帯電話会社コムスパンに勤めています。彼女は三人姉妹の真ん中で、年齢は37歳くらい。姉のメアリ・クレアには9歳の利発な娘がいます。クレアは、病的なほど過保護で心配性です。妹のキャスリーンは、出会い系サイトで彼氏を物色中のあっけらかんとした性格です。さらにブリディには口やかましいウーナ伯母さんがいます。これらのブリディの親族たちは、まるでサイドストーリーのように物語に出入りします。本書を読むにあたっては、これらの出入りを慎重にみきわめてください。彼女たちは、いくつもの伏線を抱えています。本書について、北上次郎は興奮した筆致で次のように書いています。――いやあ、素晴らしい。これほど愉しい小説を読むのは久々で、本が届いた日の夜から読み始め、ひたすら読み続けて翌日の夜に読了。ときどき食事などの休憩ははさんだけれど、一気読みとはこのことだ。(「本の雑誌」2019年3月号)◎絵本作家のような平易な文章ブリディは前途有望な、ハンサム男トレントと社内恋愛中です。そのことは社内では周知の事実で、プロポース以前に「EED」を受けるか否かが、同僚たちのもっぱらの関心事です。唐突に現れた「EED」という謎の単語に、冒頭から読者は混乱させられます。そして第2章になって、ブリディの口から説明がなされます。――EEDはテレパシーじゃない。パートナーの気持ちを感じとる能力を強化するだけ。(P42)ずっと説明がなされなかった単語の正体は、やっとこの時点で明らかになります。しかしブリディの親族や社内一の変人C・B・シュウォーツまでが、EED施術に猛反対します。ブリディはトレントの強い希望もあり、EEDを受けざるをえません。この後の展開については、北上次郎の文章を紹介させていただきます。――画期的な脳外科手術EEDを受けると、恋人や夫婦がたがいの気持ちをダイレクトに伝え合うことが可能になった未来が舞台。ヒロインは、携帯電話会社に勤務するブリディ。恋人のトレントとこの手術を受けるのだが、つながった相手は社内一の変人、C・B・シュウォーツ。つまり恋人以外のヘンな男とつながっちゃうのである──というところから始まる話で、ここからすごいぞ、怒濤の展開が始まっていく。(「本の雑誌」2019年3月号)ここから先はネタ割れになるので、封印します。EEDを受けたあとの展開は、すさまじいものです。コニー・ウィリスはわかりやすいユーモアあふれる会話と比喩で、巧みに読者を誘導してくれます。私の読書は10冊併読主義ですが、今度ばかりはちょっとだけ掟やぶりをしてしまいました。本書は文句なく、令和で読んだ本のナンバーワンと認定します。難解だと思い込んでいたコニー・ウィリスは、絵本作家のような平易な文章で、ゴールまで併走してくれます。活字から絵が浮かび上がります。作者の息づかいが聞こえてきます。すてきな作品と巡り会った喜びでいっぱいです。こんな気持ちを味わったのは、久しぶりのことです。最後にほっこりとする情報をひとつ。本書ではコニー・ウィリス作品に初めてスマートフォンが登場します。私が途中で挫折した『航路』でのツールは、ポケベルでした。『クロストーク』では、ツールがずいぶんと進化したものです。しかしスマホは、電話とテキストとショートメールしか活用されていません。その点について、訳者の大森望は次のように書いています。――ウィリス自身、スマホを使いはじめたのは本書執筆中からだったそうで、まだ板につかない感じも若干ありますが、そのへんはほえましく見守ってください。(訳者あとがき)山本藤光2022.05.15
2022年05月15日
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220515:黒川博行『キャッツアイがころがった』発見■キーウ共同のニュースを引用します。これは国家ぐるみの窃盗ですが、兵士たちも貴重品などを、盗みまくっています。戦闘に勝てないわけです。――大量の穀物を積んだロシアの商船が地中海沿岸の港で入港を拒否され、シリア北西部ラタキアの港に停泊していることが判明した。■黒川博行(くろかわ・ひろゆき)は、『アニーの冷たい朝』(創元推理文庫)を「山本藤光の文庫で読む500+α」で取り上げています。昨日書店で、ずっと読んでみたかった『キャッツアイがころがった』(角川文庫)を発見しました。本作は1986年のサントリーミステリー大賞を受賞しています。この2年前に同賞の寡作になったことがありますが、実質的にこれがデビュー作といえます。楽しみです。山本藤光
2022年05月15日
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220514:コニー・ウィリス『クロストーク』最高でした■ロシア人スパイの日本での暗躍ぶりは、すさまじいものです。デイリー新潮がむかしのスパイのことを書いています。いまはもっとすさまじいと思います。――戦後、世間の注目を集めたロシアのスパイと言えば、真っ先に名前が浮かぶのが1979年10月にアメリカに亡命したソ連国家保安委員会(KGB)のスタニスラス・レフチェンコである。日本で積極的な諜報活動を行い、なんと200人もの日本人協力者を作り上げたのだ。■コニー・ウィリス『クロストーク』(上下巻、ハヤカワ文庫)読了。文句なしに「私の読んだ本トップ100」入りです。これから書評を書きます。しかしネタ割れの恐れがあり、表層を紹介するだけの、つまらないものになると思います。私の予想をはるかに超越する、最後までどんでん返しの連続でした。すばらしい作品です。一日も早くこの興奮をお届けしたいと思っています。山本藤光
2022年05月14日
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220513:百田尚樹『野良犬の値段』文庫に■思わず笑ってしまったニュースでした。北京共同より――北朝鮮の朝鮮中央通信は12日、今月8日に首都平壌で発熱者から新型コロナウイルスのオミクロン株派生型「BA・2」が検出されたと報じた。北朝鮮はコロナ対策で2020年1月末から国境を封鎖。新型コロナ流入の事実を認めるのは初めて。■百田尚樹『野良犬の値段』(上下巻、幻冬舎文庫)が刊行されました。著者初のミステリー小説ということで、話題になった作品です。ところが1箇所だけ、残念なところがありました。2人目の被害者は、一億分の一くらいの偶然で、誘拐犯グループとの接点があったことです。ここは修正してもらいたかったのですが、文庫版もそのままでした。あとの展開は見事なだけに、この偶然はいただけませんでした。山本藤光
2022年05月13日
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220512:森絵都『カザアナ』文庫に■森絵都の新刊文庫を手にするのは、久しぶりのことのように思います。『カザアナ』(朝日文庫)を買い求めました。個人的には直木賞受賞作『風に舞いあがるビニールシート』(文春文庫)よりも、こちらの作品の方が好きです。やっと文庫化されました。再読します。森絵都にはたくさんの受賞歴があります。ウィキペディアから拾ってみます。1990年(平成2年) - 『リズム』で第31回講談社児童文学新人賞を受賞。1991年(平成3年) - 『リズム』で第2回椋鳩十児童文学賞を受賞。1995年(平成7年) - 『宇宙のみなしご』で第33回野間児童文芸新人賞、第42回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。1998年(平成10年) - 『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で第20回路傍の石文学賞を受賞。1998年(平成10年) - 『つきのふね』で第36回野間児童文芸賞を受賞。1999年(平成11年) - 『カラフル』で第46回産経児童出版文化賞を受賞。2003年(平成15年) - 『DIVE!!』で第52回小学館児童出版文化賞を受賞。2006年(平成18年) - 『風に舞いあがるビニールシート』で第135回直木賞を受賞。2017年(平成29年) - 『みかづき』で第12回中央公論文芸賞を受賞。山本藤光
2022年05月12日
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220511:呉勝浩のこと■北村晴男と橋下徹のバトルを、録画でみました。絶対噛み合わない二人のやりとりを、寂しく拝聴しました。高市早苗と福島瑞穂が対談したら、やっぱりこんなふうになるんだろうな、と寒気さえ覚えました。北村弁護士の勇気ある挑戦には、頭が下がりました。番組は、橋下徹がホストを務めるものだったので。■いま一番はまっている作家は、呉勝浩(ご・かつひろ)です。『スワン』(角川書店)も『ライオン・ブルー』(角川文庫)もよかったので、『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』(光文社文庫)を読み始めました。荒々しい文章に迫力があり、今後も大いに期待できます。■呉勝浩の簡単なプロフィールを引用しておきます。――1981年生まれ。2015年(平成27年)に『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビューを果たす。受賞当時のペンネームは「檎克比朗」であったが、「読みづらい、書きづらい、覚えにくい」との指摘があり、以降は「呉勝浩」の名義で活動する。コールセンターの管理者として勤務しながら、3日ある週休を執筆活動に充てている。2018年(平成30年)、『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞した。2020年(令和2年)には、『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞と第73回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門を受賞した。2021年(令和3年)、『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木三十五賞候補。(ウィキペディア)山本藤光
2022年05月11日
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220510:島本理生のこと■昨日のプーチン演説について、読売新聞からの引用です。私も同感でした。――防衛研究所の高橋杉雄防衛政策研究室長と慶応大の廣瀬陽子教授が9日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、プーチン露大統領の対独戦勝記念日演説について議論した。高橋氏は、「(ウクライナ侵攻を)第2次大戦と一つの直線上に並べ、戦争の大義を語ろうとした」と分析。廣瀬氏は、「ロシアが戦っているのはウクライナではなく、欧米だと示した」と指摘した。■島本理生『星のように離れて雨のように散った』は、2019年7月に文藝春秋から刊行されました。文庫になるにはまだ時間がかかるので、先に紹介しておきます。舞台はコロナ禍の東京。大学院生の女性の、喪失と再生が描かれています。味わい部会作品です。文庫になったら、詳細を書きたいと思っています。島本理生のプロフィールは次のとおりです。山あり谷ありで、まことに忙しい人です。ちなみに「山本藤光の文庫で読む500+α」では『ナラタージュ』(角川文庫)を紹介しています。■――1983年生まれ。2001年、『シルエット』が第44回群像新人文学賞の優秀作に選ばれる。2003年、『リトル・バイ・リトル』で第128回芥川龍之介賞候補。同年、東京都立新宿山吹高等学校を卒業し、立教大学文学部に入学(2006年に中退)、『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。受賞時20歳で、同賞史上最年少の受賞となる。2004年、『生まれる森』が第130回芥川龍之介賞候補となる。2005年、『ナラタージュ』が第18回山本周五郎賞候補となる。同作品は「この恋愛小説がすごい! 2006年版」(宝島社)第1位、「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」で第1位、本屋大賞で第6位、23万部を超えるベストセラーとなった。なおこの作品の執筆で半年間キーボードを叩き続けたため腱鞘炎になったという。2006年、3月12日放送の『王様のブランチ』で『ナラタージュ』特集が組まれ、初めてテレビに出演。同年、『大きな熊が来る前に、おやすみ。』が第135回芥川龍之介賞候補。同年末に佐藤友哉と結婚、その後離婚するも、2010年末に復縁し再婚。2011年に第一子を出産。2007年、『Birthday』が第33回川端康成文学賞候補となる。2011年、『アンダスタンド・メイビー』で第145回直木三十五賞候補。2015年、『Red』で第21回島清恋愛文学賞受賞、『夏の裁断』で第153回芥川龍之介賞候補。2018年、『ファーストラヴ』で直木賞受賞。(ウィキペディア)山本藤光
2022年05月10日
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220509:フィリップ・ロス『グッバイ、コロンバス』新訳で再読■少しだけ安堵させられたニュースです。ヤフーより。――ウクライナのイリナ・ベレシュチュク副首相は7日夜、ロシア軍が制圧を目指している南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所について、「全ての女性、子供、高齢者が退避した」とSNSに投稿し、取り残されていた住民の退避が完了したことを明らかにした。■青春小説の最高傑作は、フィリップ・ロス『さようならコロンバス』(集英社文庫、佐伯彰一訳)だと思っています。再読しようと書棚から取り出しました。活字が小さすぎて、読むことができません。Kindleを検索したら、『グッバイ、コロンバス』(中川五郎訳)が見つかりました。新訳で再読できるなんて、とてもラッキーです。ちょっと高いのですが、もちろん買い求めました。山本藤光
2022年05月09日
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220508:コニー・ウィリス『クロストーク』ダントツ1位■やっぱりか、というニュースです。出品中の商品がすばらしいと書き込む仕事が、商売として成り立つことが明らかになりました。何を信用したらいいのか、わからなくなりました。――シリコンバレー時事からの引用です。――米アマゾン・ドット・コムは5日、インターネット通販サイトの商品に対する「偽レビュー」の書き込みを仲介する香港の業者「エクストリーム・リベート」を米国とドイツで提訴したと発表した。■コニー・ウィリス『クロストーク』(上下巻、ハヤカワ文庫、大森望訳)の上巻を読了。すばらしい作品です。10冊併読主義でなければ、一気読みするところでした。これまで読んできたSF小説では、ダントツの第一位。著者は読者の予測を裏切って、巧みに不思議な世界へと誘いつづけています。もちろん読み終えたら、書評を発信します。でも半分読んだ時点で、太鼓判を押します。私のような、興奮を味わえることを保証します。山本藤光
2022年05月08日
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220507:加藤周一『羊の歌・わが回想』がいい■FNNプライムニュースからの引用です。条件づきながら、外国人の観光入国を認めることになりそうです。観光業界はどん底にあり、この方針は支持したいと思います。――政府は、ワクチンの3回目接種を終えている外国人を対象に、旅程があらかじめ定められた少人数のパッケージツアーの参加者については、試験的に、観光目的で入国することを認める方向で検討を進めている。■加藤周一は、中村真一郎・福永武彦との共著『1946文学的考察』(講談社文芸文庫)を紹介するつもりでいました。しかし75年前の文壇を紹介しても、今更感があります。そこで先月から、『羊の歌・わが回想』(岩波新書)を読み始めました。本書には続編もあります。加藤周一の世界を紹介するには、うってつけの作品だと確信しました。■加藤周一についてウィキペディアを引用しておきます。――1947年、中村真一郎・福永武彦との共著『一九四六・文学的考察』を発表し注目される。また同年、『近代文学』の同人となる。1951年からはフランス政府給費留学生としてフランスに渡り、パリ大学などで血液学研究に従事する一方、日本の雑誌や新聞に文明批評や文芸評論を発表。帰国後「日本文化の雑種性」などの評論を発表し、1956年にはそれらの成果を『雑種文化』にまとめて刊行した。雑種文化論は、日本文化に対する問題提起として大きな議論を呼んだ。1958年に医業を廃し、以後評論家として独立した。山本藤光
2022年05月07日
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220506:本谷有希子のこと■AFP=時事のニュースです。ロシアのことですから信用できませんが、中にいる民間人が脱出できることを祈ります。――ロシア国防省は4日、ウクライナ南東部マリウポリ(Mariupol)のアゾフスターリ(Azovstal)製鉄所で停戦を実施し、民間人を避難させるための人道回廊を3日間にわたり設置すると発表した。■本谷有希子(もとや・ゆきこ)は多才な人です。「山本藤光の文庫で読む500+α」では、『異類婚姻譚』(講談社文庫)を紹介しています。簡単なプロフィールを紹介します。――1979年7月14日 - )は、日本の劇作家、演出家、女優、声優、小説家。2005年には、小説『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(講談社文庫)が第18回三島由紀夫賞候補。2006年、小説『生きてるだけで、愛。』で第135回芥川龍之介賞候補。2007年、『遭難』(講談社)で第10回鶴屋南北戯曲賞を史上最年少で受賞、小説『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫)が第20回三島由紀夫賞候補。2008年、小説『遭難』で第21回三島由紀夫賞候補。2009年、『幸せ最高ありがとうマジで!』(講談社)第53回岸田國士戯曲賞(白水社主催)を受賞。『あの子の考えることは変』(講談社文庫)で第141回芥川賞候補。2011年、小説『ぬるい毒』(新潮文庫)で第145回芥川賞候補。――一読者として、早く芥川賞をと期待しています。山本藤光
2022年05月06日
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220505:知らなかった、外岡秀俊=中原清一郎■笑ってしまいました。山系新聞からのおすそわけです。高市早苗がんばれ。――自民党の高市早苗政調会長は4日、ロシア外務省による入国禁止措置の対象者に自身が含まれていたことを受け、「上等やないかいっ。招かれても行かんわい!」とツイッターに書き込んだ。■外岡秀俊(そとおか・ひでとし)『おとなの作文教室』(朝日文庫)を読んで、著者についてもっと知りたくなりますた。この人の著作は以前、『北帰行』(河出文庫)を読んでいました。なぜその後、小説の発表がないのかを知りたかったのです。調べてみて驚きました。最近は中原清一郎(なかはら・せいいちろう)名義で、小説を発表していたのです。それも既読の作品だったので、驚きました。『未だ王化に染はず』(小学館文庫)と『カノン』(河出文庫)です。うかつでした。■ちなみに彼は、久間十義(ひさま・じゅうぎ)と札幌南高校の同級生です。久間十義については、『刑事たちの夏』(上下巻、中公文庫)を推薦作としています。外岡秀俊の『北帰行』は印象深い作品でした。次作を読みたいと思っていましたが、知らないうちに読んでいたのですね。山本藤光
2022年05月05日
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220504:保坂和志『ハレルヤ』読むぞ■岸田総理は憲法改正を、参議院選挙の争点とすると胸を張りました。初めてたのもしく思いました。自衛隊を明記するのは、当然のことです。各種世論調査でも、国民の多くが支持しています。76年間手つかずだった欠陥憲法に、やっと手が加えられそうです。■保坂和志(ほさか・かずし)は、『この人の閾』(新潮文庫)で芥川賞を受賞しています。本作については、むかし「ブックチェイス」(PHPメルマガ)に書評を書いています。まだ「山本藤光の文庫で読む500+α」には転載していませんが。■昨日、著者の最新文庫『ハレルヤ』(新潮文庫)を買い求めてきました。保坂和志は愛猫家であり、ほとんどの作品に猫が登場します。『猫に時間の流れる』(新潮文庫)がよかったので、今回の猫ものも読んでみたくなりました。『ハレルヤ』は、飼い猫の出逢いから別れまでを描いた短篇集です。■保坂和志は、何気ない日常をさらりと描く名手です。しかし、猫についての愛情はさらりと描くことができないようで、そのギャップを楽しむことができます。山本藤光
2022年05月04日
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220503:小泉武夫の著作を食卓に■少しだけほっとさせられた記事がありました。時事通信の記事です。――ゼレンスキー氏は「アゾフスタルから民間人の避難が始まった」と宣言。「第1陣がウクライナの管理する地域に向かった。(南東部)ザポロジエであす会おう。作業チームに感謝している。製鉄所にいる他の人たちの避難に向けた調整も今、国連と一緒にやっている」と状況を伝えた。■小泉武夫(こいずみ・たけお)は、1943年生まれの発酵学者です。ゲテモノ、臭いものを食べては、嬉々としてレポートしてくれています。主な著書には、『不味い!』(新潮文庫)や『これがC級グルメのありったけ』(新潮文庫)などがあります。とにかくおもしろいので、あなたの食卓にどーぞ。山本藤光
2022年05月03日
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220502:朝倉かすみ『平場の月』読み始める■朝倉かすみ(あさくら・かすみ)は、『田村はまだか』(光文社文庫)を推薦作として紹介しています。昨日から山本周五郎賞受賞作の『平場の月』(光文社文庫)を読み始めました。評判通りのよい作品の予感がしています。朝倉かすみの簡単なプロフィールを紹介しておきます。――1960年生まれ。小樽市出身。2003年「コマドリさんのこと」で北海道新聞文学賞。2005年「肝、焼ける」で小説現代新人賞。2009年「田村はまだか」で吉川英治文学新人賞。山本藤光
2022年05月02日
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220501:中川越『すごい言い訳』文庫に■11月開催のG20首脳会議に、ウクライナのゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領が揃って出席予定だと明らかになりました。この時期までに、停戦になっているか否かはわかりません。両首脳ともに参加を呼び掛けた議長国である、インドネシアに謝意をのべています。■中川越(なかがわ・えつ)は、文士の手紙に精通した人です。主な著書には、『漱石からの手紙』(CCC)『文豪たちの手紙の奥義』(新潮文庫)などがあります。今度、『すごい言い訳・漱石の冷や汗、ダザイの大ウソ』(新潮文庫)が刊行されました。私は単行本で読んでいますが、これを機会にぜひ読んでみてください。ときには笑い、ときには唖然とさせられます。山本藤光
2022年05月01日
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