全12件 (12件中 1-12件目)
1

先週の土曜日、恒例の南郷ジャズを観に行った。今回初めて外タレが三組で、フェスティヴァル始まって以来だとか。聴衆は少なめで、安定の少なさだ。プログラムはいつもの通り、地元のビッグバンド3組がオープニングをかざった。小学校、中学校、社会人のバンドで、いずれもお馴染みのバンド。アマチュアだと音が良いのが、1番アピールする要素だが、中学校のトランペットとトロンボーンのソロが音が良かった。スイング・ベリーはマシューズ編曲の八戸小唄が面白かった。民謡などをビッグバンドで取り上げることが、たまにあるが、アレンジャーの腕もさることながら、日本のメロディーがジャズにフィットするのは、楽しいものだ。第1部はビンセント・へリングとエリック・アレキサンダーのフロントに、日本人のリズムセクションという組み合わせ。彼らの充実しきったソロはすばらしく聞き応えがあった。それにも増してリズムセクションが素晴らしく、今回のグループで最も良かったと思う。へリングと小林は昔ニューヨークのストリートで演奏していたそうで、以来長い付き合いが続いている様だ。エリックは相変わらず、有無を言わせぬ圧倒的なソロを聞かせていたが、昔の様な冷徹なサイボーグぶりは薄れ人間に近ずいている様に思う。最後のインタビューでの代わりに、録音していたヒップ・ホップで答えていて、意外なお茶目ぶりを発揮していた。次は、ルクセンブルグ出身のジャン・フィリップ・コッホをリーダとするトリオ。プログレッシブ・ジャズやクラシック、ロックを組み合わせた音楽だった。上手いことは確かだが、あまりピンとこなかった。次は泉沢果那のニューオリンズ・ピアノカルテットというグリープ。ニューオリンズ・ピアノとはニューオーリンズで発生した音楽のうち、ジャズ以外の音楽を演奏することの様だ。その通り、いろいろなスタイルの音楽が演奏された。基本的にピアノの左手と右手、それに歌で三重奏を構成し、そこにパーカッションが加わるのが基本の様だ。このグループはギターとドラムにアラブタンバリンという珍しい楽器が加わっていた。ピアノはあまり印象に残らなかったが、メリハリの効いた歌とアラブタンバリンが印象的だった。リーダーのトークが面白く、聴衆を載せるのも上手く、今回の演奏では1番盛り上がった。泉澤果那ブログ第4部は前田憲男トリオの演奏。1934年生まれというから80歳を越しているが、年齢を感じさせないプレイで円熟した音楽を聞かせてくれた。長生きして,これからも楽しませてほしい。最後はマンハッタン・ジャズ・オーケストラ。サックスが三本で、ホルンが二本、チューバが加わった編成。どういうサウンドが聞かれるか期待したが、標準編成のビッグバンドとあまり違わないので、少しがっかりした。また、PAのセッティングのためか!イマイチ迫力が感じられなかった。また何故かクリスポッターのマイクだけが、少し大きく、バランスが変なことになっていて、バランスが崩れていたのは理解に苦しむ。ホルンソロもあったが、ベルが後ろ向きなので、イマイチ音が前に出てこない。ベルをマイクに向ければ、直接音になるので、宜しくない、という八方塞がり状態。どうも今回のホルンの起用は具合具が悪い。ソロはクリス・ポッターの他はトランペットが目立つくらいで、あまり魅力的ではなかった。いつもながら、マシューズのMCが楽しかった。MJQのルー・ソロフが日本語を全然話せないのに寿司のねたの名前は全部知っているとか、マシューズがジェームズ・テイラーと5年ほどいっしょに仕事をしたことがあり、彼の映画でも四角い顔の役者がマシューズを演じていたとか!とても興味深いエピソードを紹介してくれた。アンコールに新しいアレンジの「シング・シング・シング」が演奏された。ローブラスとバスクラのハーモニーが絶妙だった。ジャムセッションはなく、あっさり終わってしまった。いつもなら一雨来るのだが、気配も感じなかった。気温もそれほど高くなく、鑑賞には絶好のコンディションだった。おまけに、いつもなら降る夜中の雨もなく、キャンプの後始末もスムーズに終わって、有り難かった。南郷サマージャズフェスティヴァル 2018オープニング1.西園小ジャズバンド2.中沢中学校スイングベリージャズオーケストラ3.スイングベリージャズオーケストラ第1部Vincent Herring and Eric Alexander The Battle第2部Dock In Absolute第3部泉澤果那ニューオーリンズピアノカルテット第4部前田憲男トリオ第5部ManhattanJazz Orchestra2018年7月28日 カッコーの森エコーランド野外ステージ
2018年07月31日
コメント(0)

話題の反田恭平のピアノを聴く昨年も盛岡で公演があったが、気付くのが遅れて、チケットが入手できなかった。7/21の仙台から9/9のサントリーホールまで19カ所のツアーの2回目だった。反田の演奏は、以前ドビュッシーのCDをレンタルで聞いたが、何がいいかあさっぱりわからなかった。今回生で聞いてみて、少しは理解が進んだと思う。プログラムはいわゆるベートーヴェンの3大ソナタを含む、オールベートーヴェンプログラム。この若さでこういうプログラムを組むなんて大層な自信だ。最初の「創作主題による32の変奏曲」は当ブログはあまりなじみがなく、最近出たキーシンのライブで知ったばかりだ。なので曲をよくわかっていないうえで書くと、変奏を丁寧に進めていて、いい仕上がりだったと思う。よく知らない曲なので、先入観なしに聴けたのかもしれない。肝心の3大ソナタは違和感が感じられることが多かった。「悲愴」の出だしの異常な遅さとアレグロの極端に速いテンポ。美しさがまるで心に響いてこない第2楽章。フレージングが気になる第3楽章。普通なら弱くするところではないのが突然弱くなったり、突然立ち止まったり、恣意的と言ったら言い過ぎだろうが、説得力が乏しいように感じた。バスが少し弱く、ダイナミックレンジもあまり広くない。音も細身だが、輪郭はシャープだ。ただ、跫音になると混濁して、旋律が聞こえなくなる時があった。この傾向は、他の2曲のソナタでも感じられた。「月光」は一楽章が異常に遅く、弱音中心の演奏。第2楽章は表現がそっけない感じで、第3楽章の第2主題が出る前に少しためを作っているのも仰々しい。「熱情」は激しいパッションのほとばしりがあまり感じられない。第1楽章はテンポがはやめで、主題が少し弾むような感じに処理されていて、ピクニックの浮き浮き気分みたいな、お気楽な気分が感じられた。最後の部分など一丁上がり的な気配がする。第3楽章はテンポが速く、勢いにまかせて弾いているように感じる。もう少し落ち着いたテンポで聴きたかった。アンコールは4曲。最初は猛烈なスピードの短い曲。(曲名不詳)あとは軍隊ポロネーズ、子犬のワルツ、トルコ行進曲。どの曲もショーピース的な扱いで、リピートも省かれている。やりたい放題という感じで、個人的には作曲家に対する敬意が感じられず、がっかりした。やるならヴォロドスのトルコ行進曲の様な編曲物で徹底的にやってほしい。若いので、いろいろ試みることはいいことだ。今後もユニークな演奏に磨きをかけてほしい。ところで、照明がきつすぎるのか、汗ダクで、顔を勢いよく下に向けた時など、汗が飛び散るところをみると、本人は決してお気楽ではないのだろう。少し猫背気味に弾いていて、時折口ずさむ場面もある。グールドの控え目な演奏みたいな感じがする。一瞬腰を浮かす場面があったが、クラシックでは珍しい。反田恭平 ピアノ・リサイタル全国ツアー1.ベートーヴェン / 創作主題による32の変奏曲 WoO.802.ベートーヴェン / ピアノソナタ 第8番 ハ短調 Op.13 「悲愴」3.ベートーヴェン / ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2 「月光」4.ベートーヴェン / ピアノソナタ 第23番 へ短調 Op.57「熱情」 2018年7月27日北上市市民交流センターさくらホール 2階C14列30番で視聴
2018年07月29日
コメント(0)

このところ、ブログの更新が滞っている。暑いのと庭仕事が捗らなことを言い訳にしているが、私の部屋はエアコンがないため、音楽を聴くのもなかなか集中できないというのが実情だ。今回やっとまとめたが、時間がかかってしまった。ということで、今回はヴェガ・レコードという日本のレーベルが昨年リリースしたボサノヴァのコンピレーションについて。私の勘違いで原盤は海外レーベルだと思っていて、探したがなかった。ところが国内レーベルからの発売だったのでやむなく国内盤を最近入手した。海外盤はakira tana名義で「Jazzanova」としてCD Babyというマイナーレーベルから今年リリースされている。朝比奈伸幸氏のプロデュースで、マニアックだが趣味のいい選曲が最高だ。朝比奈伸幸氏がどういう方か調べたが分からずじまいだったのは残念。6人のヴォーカルがフィチャーされ、ブランフォード・マルサリスとアウトゥーロ・サンドヴァルのホーンがほぼ全曲に参加している。ジャズ批評の204号の後藤誠一氏の連載「Swingin' Beauties」で2曲に参加しているカーラ・ヘルムブレヒトというドイツ人みたいな名前のアメリカ・ウィスコンシン州出身のアメリカ人ヴォーカリストについて取り上げられていた。「Be Cool Be Kind」(2001)で、グラミー賞にノミネートされたことがあるそうだ。1994年の初リーダー・アルバム以来リーダーアルバムが4枚しかないのは、寡作といっていいだろう。「LoveDance」と「Corcovado 」でフィーチャーされていたが、巷間歌がうまいという評判らしいが、それほどとは思わなかった。少し癖があるのが当ブログのお気に召さなかったかもしれない。他のベテランの手慣れた表現を聴くと、少し硬さが感じられる。マリア・ヴォロンテという歌手のけだるい歌はボサノヴァに相応しい。ジャッキー・ライアンは細身だが、透明感のある声がいい。その他の歌手も、いい感じだが、女性歌手は、正直言ってあまり区別がつかないので、学習が必要だ。男性ヴォーカルはクルディオ・アマラウが2曲、サンドヴァルが「La Gloria EresTu 」で渋い喉を聞かせているのは驚き。本業もブランフォード共々随所にいい味を出して演奏に深みを与えているのはさすが。ウエストコーストのラテン・ミュージックシーンを牽引する巨匠マイケル・スピロのラテンパーカッションが、なんとも心地よい。例えば「LOve Dance」のように彼のパーカッションが目立たない曲では、ブラジリアン・テイストが希薄になっている。このCDではヴォロンテとクラウディア・ヴィジェーラ?という二人の女性歌手のオリジナルが取り上げられているが、他の巨匠たちの作品に見劣りしない立派なものだ。因みにブックレットによると、クラウディア・ヴィジェーラはブラジル人のジャズ歌手として最も優れた歌手の一人らしい。このアルバムは個々の歌手の歌を聴くというより、音楽自体の魅力を愉しむべきだろう。そういう意味ではとびっきり魅力のある音楽だ。最近車の中でじっくりと聞いているが、エアコンをつけないで、じりじりとした太陽に照らされて聴くと、何故か涼しさが感じられる。なるほどボサノヴァは暑いところの音楽だったことを思い知らされた。でも何故涼しさが感じられるのかは分からない。JAZZnDIVANOVA by DIVaNOVA(ヴェガ・レコード R-16A0409)1.Antonio Carlos Jobim:Aguasde Marco 2.Ivan Lins,V Martins,Paul H. Williams:LoveDance3.Antonio Carlos Jobim:Chegede Saudade4.Ivan Lins:Bihete5.Antonio Carlos Jobim:Corcovado 6.Maria Volonte:Condonamea Color 7.Torninho Horta:Waiting for Angela8.Claudia Villela:Jangada9.Antonio Carlos Jobim:Caminhos Cruzados 10.Caetano Veloso:AqueleFrevoAxe11.Antonio Carlos Jobim:Por Causad de Voce12:Claudia Villela:Diride 13.Jose Antonio Mendez:La Gloria EresTu Claudio Amaral Silva(vo 1,10)Claudia Villela(vo 1,7,8,12)Maria Volonte(vo 3,6,13)Carla Heimbrecht(vo 2,5)Sandy Cressman(vo 4,9)Jackie Ryan(vo 3,11)Auturo Sandval(tp,Flh 1,5,8,9,11,13)Branford Marsalis(Peter Horvath(p,FDL9Ricardo Peixoto(g,eg)Gary Brown(b)Michael Spiro(Perc.)Akira Tana(Ds)Recorded September 11,14,15,2010 at Fantasy Studios,Berkley California
2018年07月27日
コメント(0)

バッハ・コレギウム・ジャパンの指揮者として有名な鈴木雅明のオルガンを聴く。オルガンの生演奏を聴いたことはなかったが、色々な発見があり楽しかった。鈴木雅明はマリオスのオルガンの選定委員の一人で、オルガンの引き渡し式での演奏も行なっている。それ以来二十年ぶりの演奏だそうだ。チケットは完売だそうだが、当ブログの前の列に空席が数席あったのは残念だった。当ブログはバッハのオルガン作品に疎いので、予め予習しようと思っていたが、結局は出来なかった。やはり、予習したほうが良かったと思ったが後の祭り。コンサートは一曲ごとに解説を入れて進められた。その解説も曲が出来た時の歴史的な背景まで説明して下さって、とても勉強になった。特にコラール前奏曲がワイマールの選帝侯の意に背いた行動をとったため牢獄に入れられ、そこで作曲されたという話は面白かった。ここのオルガンはフランスのマルク・ガルニエ社製。そのサイトの説明によると、彼には3人の息子と一人娘がいて、全部オルガン制作者になり、娘婿までもが同業になったとのこと。当日調律にガルニエ父子が来ていたそうだが、父は熱中症でダウンしてしまったとのこと。ガルニエ父は1997年に日本で工房を立ち上げ、現在は日本に住んでいる。因みに日本ではマルク・ガルニエのオルガンは110台(2012年現在)あるそうだ。ところで、色々な発見があったというのは、オルガンがステージより1.5メートル程少し高いだけなので、オルガン奏者の動作、ストップの切り替え、特に足の動きがよくわかるからだ。ただ座っているだけでなく、足鍵盤に足が届かなければならないので、足が届く位置まで体を移動させなければならないので、たいへんなことがわかる。なるほど、オルガン奏者の椅子(オルガンベンチ)が長椅子な理由も頷ける。参考:オルガンベンチの座り方参考を読むとなかなか大変そうだ。実際に「プレリュードとフーガ」のような激しい曲調の曲の場合頻繁にお尻の位置を動かしたりして、曲の激しさがお尻の動きでわかるということを知った。鈴木正明のオルガンはあまり流麗とは言えず、ごつごつした感触が目立つ。カンタータなどで聴かれる優しく流麗な演奏とは、だいぶ様子が違っていて興味深かった。時折フレーズが詰まったり、ミスタッチも少なからずあったが、気にするほどではなかった。解釈は粘っこいものではないが、「パッサカリアとフーガ」のような曲ではもう少しドラマチックに盛り上げてほしかった。アンコールは短い曲が2曲。(曲名は不明)休憩なしで1時間20分余りのコンサートだったが、結構充実した時間を過ごすことが出来た。マリオスのパイプオルガンの仕様鈴木雅明 パイプオルガン・リサイタルJ.S.バッハ:1.ファンタジア ト長調 BWV5722.コラール・パルティータ「喜び迎えん、汝慈しみ深きイエスよ」3.プレリュードとフーガト長調 BWV5414.コラール前奏曲「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」 BWV6225.パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582鈴木雅明(org)2018年7月21日盛岡市民文化ホール 小ホール 1階4列14番にて鑑賞
2018年07月23日
コメント(0)

ミラバッシの2014年に行われたドイツの南西の都市ルートヴィヒスブルグにあるバウアー・スタジオのコンサート・ホールでのスタジオ・ライブ。ここはCAM Jazzの録音でよく使われているそうだ。エラ・フィッツジェラルド(1917-1996)、メルセデス・ソーサ(1935-2009)、エディット・ピアフ(1915-1963)の3人の女性歌手の持ち歌から3曲ずつ選曲されている。メルセデス・ソーサはアルゼンチン・フォルクローレの女性歌手だそうだが、当ブログは全く知らない歌手だ。少しyoutubeで聴いてみたが、澄んだ声と南米の哀愁が漂うところが、ミラバッシの気に入っているところなのだろう。また、彼女たちの名前を取ったミラバッシのオリジナルが一曲ずつ演奏されている。全編軽やかなピアノが展開され、心が安らぐ。「Edith」の様なミラバッシ特有の哀愁漂うメロディーの曲はあまりなく、シャンソンやスタンダードも重くならない。ソウサの「Duerme Mi Tripon」の冒頭のワンコーラスはピアノではない。チェレスタっぽい音がしているが、もっと素朴な音で、どうやらオルゴールのようだ。もともとあったのか、今回の録音のために作ったのかはわからないが、なかなか手が込んでいる。似た様な曲調の曲がならんでいるが、不思議と飽きることがない。端正なピアノがそうさせているのだろうか。スタンダードでも無理な表情をつけることがなく、スッキリしているのがいい。冒頭の「パリの空の下」は不安を呼び起こす様な左手のマイナー調のバッキングが、この曲のイメージを変えくれる。最後のマイ・フェア・レディの「忘れられない君の顔」はアンコールだろうか。テンポをぐっと落として、しみじみとした叙情的な世界が広がる。もう少し聞いていたかった。Giovanni Mirabassi:Live in Berlin(CAM Jazz CAMJ 7910-2)1.J. Dréjac - H. Giraud:Sous Le Ciel De Paris2.A. Tejada Gomez - J. C. Isella:Canción Con Todos3.I. Gershwin - G. Gershwin:The Man I Love4.E. Piaf - M. Monnot:Hymne À L’Amour 5.L. Gieco:Solo Le Pido A Dios6.G. Mirabassi:Mercedes7.S. Coslow - A. Johnson:My Old Flame8.M. Emer:J' M'en Fous Pas Mal9.G. Mirabassi:Ella 10.O. Galiandez:Duerme Mi Tripon 11.L. Hart - R. Rodgers:Bewitched12.G. Mirabassi:Edith 13.A. J. Lerner - F. Loewe:I've Grown Accustomed To Her Face Giovanni Mirabassi (p) Recorded 0n 16 September 2014 at Bauer Studios,Ludwigsburg
2018年07月21日
コメント(0)

ユリア・レージネヴァの新譜と思ったら、単にフィーチャーされているだけだった。ただ、当ブログが疎いヴィバルディの宗教曲の素晴らしさを体験する機会になったことは、とてもありがたいことだった。今回は好きな歌手だったことが、結果的に曲を知るきっかけになった。その曲がとても良かったのも運が良かった。いい曲でも演奏が良くないと、嫌いになったり、印象に残らないものだが、最初にこのような素晴らしいCDに出会ったのは当ブログにとっては幸運だった。レージネヴァの出番は多くないので、目の覚めるような技巧がふんだんに聴けるわけではない。むしろカウンター・テナーのフランコ・ファジョーリ(1981-)の歌唱が印象的だった。ファジョーリはアルゼンチン生まれで、超絶技巧で売り出し中の歌手だそうだ。最初聞いた時はアルトかと思っていた。ブックレットを見てはじめて男声だったことを知った。まちがったのは、カウンター・テナー特有の臭みがなかったことだろうか。声質が似ているが、レージネヴァが軽く、ファジョーリは重く太いので、グローリアでの唯一の二重奏「我らは主をたたえ」でも区別は容易だ。ニシ・ドミヌス(主が家を建てられるのでなければ)はファジョーリが歌っている。どの曲も安定した歌唱でこの曲の素晴らしさを堪能できる。イ・バロッキスティの劇的な解釈も貢献している。モテット「まことの安らぎはこの世にはなく」はレージネヴァの突き抜けるような超高音、それも、肩の力の抜けた、あくまでも自然な歌い方が、とても魅力的だ。最後の「アレルヤ」で彼女の超絶技巧の一端が楽しめる。ディエゴ・ファソリス指揮の イ・バロッキスティは、レージネヴァやチェチーリア・バルトリのCDなどで、何度かお耳にかかっているが、ダークな音色とごつごつとした感触でアグレッシブに迫って来るのが特徴だ。当ブログは歌い手で聴く場合はバックは殆ど関心がないが、この団体は演奏スタイルに特徴があるので、名前は知らなくても印象に残る団体だ。普段柔和な表情を見せるヴィバルディが、背筋を伸ばしてしゃきっとしているような感じに聞こえる。pvLezhneva,Fagioli,Fasolis Vivaldi:Gloria(DECCA 483 3874)Antonio Vivaldi1.Gloria in D major RV58913.Nisi Dominus RV60822.Nulla in mundo pax sincera RV630Julia Lezhneva(s track 3,6,22-25)Franco Fagioli(counte tenortrack 3,8,10,13-21)Coro della Radiotelevisione svizzeraI BarocchistiDiego Fasolis(cond)Recorded 12-15 July & 23-27 November 2016at Auditorio Stelio Molo RSI,Lugano-Besso,Switzerland
2018年07月18日
コメント(0)

偶然知ったカミーユ ・ベルトーの新作。速攻で手配した。SONY傘下のOkehレーベルとはいえ、メジャーに進出したことで、彼女の素晴らしさが多くの人たちの耳に触れる機会ができたことは誠に喜ばしい。また、ジャンルを超えたヴォーカル・アルバムとして出色の出来だと思う。ところで、個人的には彼女は現時点でのスキャットの女王?と認定している。今回はスキャットはそれほど目立っているわけではない。それよりも、多彩な選曲とフランスのエスプリが感じられる編曲が何とも心地よい。歌詞付きの歌が1曲を除いてフランス語であることも、それを感じさせる一因だ。その選曲だが、シャンソン、ジャズ、ボサノバなどのほかにもクラシックが含まれている。しかも通り一遍の選曲ではなく、通好みのところが嬉しい。クラシック・ファンとしては、「Arbre raveologique 」が興味深い。直訳すると「ラヴェル学の木」だろうか。ラヴェルのいろいろな曲が登場する楽しい作品。カッコーの鳴き声からはじまるマメールロワのいろいろなメロディーが交錯するなか、いきなり「クープランの墓」の「前奏曲」が猛烈なスピードで歌われる。原曲のような軽い感じではなく、かなりアグレッシブに迫ってくる。同じリズムでマメールロワの「 眠れる森の美女のパヴァーヌ」のメロディーが乗っかってくるる。再びゆったりとしたテンポでマメールロワが出てきて、最後にラヴェルの左手のための協奏曲のテーマがボレロのリズムにのって出てくる。実にユニークな編曲で楽しめる。クラシックは他に2曲が収録されている。一つは、バッハの「ゴルトベルグ変奏曲」の第1変奏が取り上げられている。グールドばりの快速調で、ピアノのユニゾン繰り広げられるスキャット実に刺激的だ。タイトルチューンの「Suite, au prochain numero」はカプースチンの曲らしいが、聴いたことがない。原曲の名前を探したが分からずじまいだった。軽快な8ビートジャズで、Tp,sax,Fl,blcなどのホーンも加わっていて、中編成のコンボのモダンなサウンドが心地よい。十八番のコルトレーンの「ジャイアントステップス」のヴォーカリーズも素晴らしい。かなり忠実ではないだろうか。コルトレーンのアトランティック盤のアドリブソロを歌詞をつけて歌っている。アドリブにどこまで忠実かは確かめなかったが、細かいフレーズでも手を抜かない潔さが、爽やかだ。ジャズメンのオリジナルは他にはショーターの「House of Jade」(Casa de Jade)とエヴァンスの「very early」が取り上げられている。「House of Jade」はポルトガル語の歌詞が付けられ、すっかりラテンの雰囲気に様変わりしているが、これがなかなか心地よい。アルバム全体を通していえることだが、どのジャンルの曲もフランスの薫り高い音楽になっていて、ベルトーのオリジナリティが発揮されている。フランス人の曲も何曲か取り上げられている。フランソワーズ・アルディの「さよならを教えて」はゲンズブールの作詞とは知らなかったが、原曲の軽い感じではなく、エレキ・ベースの利いたロック風の編曲で、ヘビーな感じに仕上がってる。ルグランの「ロシュフォールの恋人たち」の中の「La femme coupee en morceaux」(バラバラ事件の女)はミュージカル張りにセリフや男性ヴォーカルが加わっているのも嬉しい。ただ、この歌は字余りの歌詞だが、歌詞の収まり具合がいまいちと感じた。ブリジット・フォンテーヌの「Conne」(Genre Humain収録)はロック風シャンソン。彼女のリズムパターンの提示から始まり、本家以上の絶叫的かつ破壊的な感じの歌が聴かれる。ただし、あくまでも音楽的に澄んだ声なので、本家のしゃがれた声で歌わたときの、毒のある演奏になっていないところが、別の意味でインパクトが弱いといわれるかもしれない。バックはホーンが加わっているため、本家のような古さと単調さを感じさせない。因みに「Conne」とは英語の「bitch」と同じ意味で、歌でなければ大声で言うべき言葉ではない。オリジナリティーといえばこのアルバムではベルトーのオリジナルが5曲含まれている。前回彼女の作曲家としての力量に感心した覚えがあるが、今回も素晴らしい曲ぞろいだ。「Comptes de fees」の明るさ、「Winter in Aspremont 」の透明な抒情、「Certes」の洗練されたブラジルテイストなど、他の作品に全く見劣りしない。また、彼女とLeonhartによる編曲もムーディーで洒落ている。Camille Bertault:Pas De Geant(Sony Music Ohkeh 88985422332)01. Camille Bertault:Nouvelle York 02. Comment te dire adieu 03. Arbre raveologique 04. Camille Bertault/John Coltrane:La ou tu vas 05. Georges Brassens:Je me suis fait tout petit 06. Wayne Shorter:Casa de jade (House of Jade) 07. Camille Bertault:Comptes de fees 08. J.S.Bach:Goldberg 09. Bill Evans:Very Early 10. Michel Legrand:La femme coupee en morceaux 11. Camille Bertault:Winter in Aspremont 12. Camille Bertault:Entre les deux immeubles 13. Camille Bertault:Certes 14. Camille Bertault:Tantot 15. Camille Bertault/Nikolai Kapustin:Suite, au prochain numero 16. Brigitte Fontaine:ConneCamille Bertault(vo)Michael Leonhart(Tp,Flh)Dan Tepfer(p)Christoph "DISCO" MInck(b,eb)Joe Sanders(b)Jeff Ballard(Ds)Stephane Guillaume(sax,bc,fl)Daniel Mille(Tb)Fransoice Salque(Vc)
2018年07月16日
コメント(0)

今年はドビュッシーの生誕150周年にあたり、各社から記念のアルババムのリリースが行われている。昨今の音楽産業の縮小傾向からあまり新録音のリリースはないようだ。その中で、目につくのはワーナーやハルモニア・ムンディの新録音だ。少し前から、注目しているパブロ・エラス=カサド(1977-)による交響詩「海」などの管弦楽曲を集めたアルバムが、リリースされたので購入した。最近よく利用しているeclassicalのハイレゾ音源で、24bit 96kHz Flacが$12.54とかなりお得だ。曲目は、「海」のほかに牧神と聖セバスティアンの殉教の交響的断章の3曲。エラス=カサドはイザベル・ファウストとの共演などで知ったのだが、シンフォニーでもバロック的なアプローチがなかなかユニークだと思っていた。今回はフィルハーモニア管弦楽団を指揮してのドビュッシーで、目新しさは特に感じられない。どの曲でもテンポは妥当だ。個人的にはもう少しシャープで透明度の高いサウンドが欲しかった。管のソロはどの楽器も美しく、安定している。それよりも、普段聞こえてこない音が聞こえてきたり、細部の入念な表現が印象的だ。牧神の午後への前奏曲は夥しい数の演奏があるので、特徴を出すのが難しいと思われ、今回の演奏でもそれは同じだ。フルート独奏は太い音で、曲の雰囲気とは少しずれているかもしれないが、素晴らしい演奏。ところで、この間tsutayaからレンタルした、マルティノンのドビュッシーのCDの「牧神」を聴いていたのだが、ぐいぐいと迫ってくる珍しい「牧神」で、この曲の演奏では出色の出来だと思った。聖セバスティアンの殉教の交響的断章はあまり演奏される曲ではないが、宗教的な雰囲気が濃厚で、ドビュッシーの作品の中では好きな部類の音楽だ。エラス=カサドの演奏はサウンドは細身だが、細部は明晰だ。テンポも全く問題ない。参考までにモントゥーの演奏を聴いたが、響きが分厚く、宗教的な雰囲気が濃厚で素晴らしかった。アップコンバートしているとはいえ、音も50年も昔の音とは思えないほどフレッシュだった。「海」は普段聞こえない音が聞こえてきて、とても面白い演奏。聞こえないフレーズを強調するような作為的な表現ではない。全曲にわたるカサドの入念なアプローチの結果が表れているのだろう。第1楽章中間部のディヴィジのチェロによる主題は元気がよく妙になまめかしい。第3楽章は中間部のフルートとオーボエのユニゾンによる動機からかなりテンポが遅くなる。他の演奏では聞けない解釈。クライマックスに向かって弦の執拗な刻みが煽り立てるところは、かなり熱狂的で、ドビュッシーでは珍しく興奮を覚える。この楽章ではバスドラムとティンパニの強打が目立つが、解釈としておかしいとは思われない。Pablo Heras-Casado Debussy : La Mer, Le Martyre de saint Sebastien(Harmonia Mundi HMM902310 )Claude Debussy:1.Prelude a l’apres-midi d’un faune, L. 862.Le Martyre de saint Sebastien, fragments symphoniques, L. 1246.La Mer, trois esquisses symphoniques, L. 109Philharmonia OrchestraPablo Heras-Casado(cond)Recorded January, 2018,Henry Wood Hall & Royal Festival Hall,London,UK
2018年07月13日
コメント(0)

ジョン・コルトレーンの未発表アルバム。完全未発表と謳われているが、ブックレットにはCD2の「Vilia-take 5」(ヴィリアの歌)はGRPで再発された「Live at Birdland」と「The Definite Jazz Scene Volume 3」に含まれていたと書かれている。通常版はCD1のみで、デラックス版が2枚組なので、完全未発表とは通常版に適用されるコピーだ。CD2は「Vilia」以外はCD1に含まれる3曲の別テイクなので、マニア以外はデラックス版を買う必要はあまりないと思う。すべてが1963年3月6日の録音で、この日は『ジョン・コルトレーン・アンド・ジョニー・ハートマン』の録音の前日のセッション。録音がモノで、タイトルがついていない曲があったため、テスト的なセッションだったのかもしれない。ただ、テイクの前にプロデューサーのボブ・シールの声が入っていて、録音の状況がヴィヴィッドに伝わってくるのは悪くない。演奏は全盛期のカルテットなので、悪いはずはない。サイドではエルヴィンが、かなり目立っている。その中では「One Up,One Down」のアグレッシブな演奏が素晴らしい。「Untitled Original」という名前の付いた曲は11383と11386の2曲ある。11383は「impressions」ばりの速いテンポのスタイリッシュな曲。11386はミディアム・テンポのハードバップ風の曲。「ヴィリアの歌」はマスターテイクはテナー、テイク5ではソプラノを吹いている。テナーではある種の落ち着きが感じられ、ソプラノではノリノリの演奏で小唄でも歌っているような名調子ぶりが感じられる。タイナーのシングルトーンのコロコロ度合い?もいい感じだ。テイク5はマスターテイクより一分ほど短い。「Slow Blues」は11分20秒とアルバム中最も長く重厚な演奏。ブルース・フィーリングは薄いが、最初の5分ほどのコルトレーンの堂々たるソロが素晴らしい。コルトレーンのあとのタイナーのソロは表情が濃厚で、コルトレーンのあとの口直しにぴったり。後半はテナーが暴れまくり、ドラムスがそれを煽り立てる。「Nature Boy」は通常のバラード演奏を期待すると裏切られる。全編コルトレーンの攻撃的なアドリブ・ソロに終始する。「Impressions」はピアノ抜きの編成。テイク4はテンポが他のテイクよりかなり速く、演奏時間も30秒から1分ほど短い。マスターテイクは安定感はあるが、個人的には緊張感のあるテイク4のほうがいい。録音は鑑賞には差し支えるレべルではないが、音にいまいち切れがない。ブックレットにソニー・ロリンズのコメントが載っているが、その通りだと思う。"This is like finding a new room in the great pyramid"ということで、この熱い演奏を聴いていると、録音のことなど忘れて久しぶりに没入してしまった。ところで、デラックス版を聴いてしまうと、通常版にするかデラックス版にするかは、かなり悩ましい。事前にspotifyなどで音源を確認してから、購入されたほうがいいと思う。John Coltrane:Both Directions at once(IMPULSE! B0028228-02)1.Coltrane:Untitled Original 11383 (Take 1)2.Eden Ahbez:Nature Boy3.Coltrane:Untitled Original 11386 (Take 1)4.Franz Lehár:Vilia (Take 3)5.Coltrane:Impressions (Take 3)6.Coltrane:Slow Blues7.Coltrane:One Up, One Down (Take 2)8.Franz Lehár:Vilia (Take 5)9.Coltrane:Impressions (Take 1)10.Coltrane:Impressions (Take 2)11.Coltrane:Impressions (Take 4)12.Coltrane:Untitled Original 11386 (Take 2)13.Coltrane:Untitled Original 11386 (Take 5)14.Coltrane:One Up, One Down (Take 6)Jon Coltrane(ts,ss)McCoy Tyner(p)Jimmy Garrison(b)Elvin Jones(Ds)Recorded 6th March,1963 at Van Gelder Studios,Eglewood Cliffs,NJ
2018年07月09日
コメント(0)

eclassicalのセール商品の「Daylight Declines」を聴く。作品も団体名も全く知らなかったが、spotifyで聴いて良かったので購入した。価格は$12.55でCDを購入するよりは、かなりお得だ。合唱界隈の方にはお馴染みだろうが、テネブレは元キングズ・シンガーズのナイジェル・ショートが2001年に作ったヴォーカル・アンサンブル。「天体の音楽」が今年のグラミー賞にノミネートされるなど、目覚ましい活躍をしている団体だそうだ。ブックレットのポートレートでは総勢27名で、女声は14人。男声もほぼ同じ人数だが、あまり表には出てこないので、個人的には少し物足りない。今回のCDは2017年の最新録音で、現代合唱界で注目を浴びるポーランドの作曲家、パヴェウ・ウカシェフスキ(1968-)の2010年から2015年頃の合唱作品集。彼は『「ポーランドの合唱音楽の現代的な英雄」と呼ばれている作曲家で、どれもが瞑想的で、かつグレツキやペルトを凌駕する多彩な響き』と言われているそうだ。ウカシェフスキは2017年現在ショパン音楽アカデミーやシュチェチン芸術アカデミーで作曲を教えており、彼の作品は50を超えるアルバムに録音されている。日本でも人気があり、昨年の全日本合唱コンクール全国大会でも1曲目の「Cantate Domino」が取り上げられていた。全く予備知識なしに聞いたが、透明なハーモニーが素晴らしい。宗教的な雰囲気は感じられるが、堅苦しくはなく、聴き手をやさしく包み込むような親しみやすい旋律がとても魅力的だ。フレーズのところどころに東欧的なテイストが感じられるのも、好ましい。シンガーズ・アンリミッテドのようなポピュラー的な側面も感じられ、がちがちのクラシックというよりは、いろいろな音楽が混じり合ったボーダーレスに近い作風なのかもしれない。どの曲もゆったりとしたテンポいの曲で、少し聞いたくらいでは、曲の違いはあまり感じられないが、どの曲も素晴らしく美しい。ただ、シェイクスピアのソネットでは感情の発露が生っぽくて、少しやりすぎの感じはする。タイトルチューンの「Daylight Declines」はジャケ写のような昼と夜の挟間の微妙な美しさを思い起こさせるような曲で、空間の広がりが素晴らしく、印象的な曲だ。声は録音の最も難しいジャンルのひとつだが、ハイレゾで聴く合唱は歪み感が感じられず、空間の広がりも十分で満足できる。Tenebrae:Daylight Declines - Choral Music by Pawel Lukaszewski(signum CLASICCS SIGCD521) 24bit 96kHz FlacPawel Lukaszewski:1.Cantate DominoShakespeare Sonnets 2.Sonnet 60: Like as the Waves3.Sonnet 27: Weary with toil4.Daylight declinesResponsoria Tenebrae (version for mixed choir) 5.Tenebrae facte sunt6.II. Caligaverunt oculi mei7.III. Recessit Pastor noster8.IV. O vos omnes9.V. Ecce quomodo moritur iustusLamentationes 10.Lamentatio I11.Lamentatio II12.Lamentatio III13.Beati (version for mixed choir)Nigel Short / TenebraeRecorded in St Augustine’s Church, Kilburn, London from 10-12th May 2016
2018年07月07日
コメント(0)

2日前までの真夏日での水分の取りすぎと、明け方のサッカー観戦で体調が思わしくなく、ブログが滞ってしまった。ジャズ批評の7月号を見ていたら7月10日でリー・モーガンが生まれて80年になるということを知った。それに引っ掛けて、彼の名盤とハードバップの名盤172枚が紹介されていた。また、ウエイン・ショーターとハービー・ハンコックの昨年のインタビュー、ハードバップのスタイル研究、65号のアート・ブレイキー、カーティス・フラー、ジャッキー・マクリーンのインタビューが再録されていた。また、石原康行氏によるリー・モーガンを含むジャズメッセンジャズの1961年の来日公演初日のルポも当時の熱気が生々しく伝わってくる。当ブログはモーガンについてそれ程知っているわけではない。CDも代表的なもの数枚しかもっていない。最も好きなのは「Candy」の中の「All The Way」昔よく聞いていて、いまでも彼のソロをそらで暗唱することが出来るほどだ。ソニー・クラークの端正なピアノも印象的だ。おそらく、ぱっと聞いてすぐわかるトランペット奏者の最右翼の一人ではないだろうか。流れるようなフレーズと突拍子もないユーモアの溢れるフレーズが彼の真骨頂だろう。細身ながら明るくエッジのはっきりしたサウンドも彼の特徴の一つだろう。ハードバップの名盤172枚中にもモーガンがサイドメンとして参加しているものが何枚かあったのは、全く知らなかった。いい機会なので、めぼしいものを少し聞きこんでみたい。また、昨年公開されたドキュメンタリー「私が殺したリー・モーガン」が命日の次の日にリリースされる。当ブログは見損なったので、DVDを心待ちにしている。ところで、この号には訃報が載っていた。この雑誌の発行人である松坂姫呂子氏が5月26日85歳でお亡くなりになられたというもの。1932年に福島県伊達郡川俣町で生まれ、1953年に上京,65年にジャズ喫茶「オレオ」開店、1967年「ジャズ批評」創刊、2017年に創刊50年を迎えている。スイングジャーナル休刊後、中身の濃いジャズ雑誌は「ジャズ批評」が群を抜いている。現在は年4回ほどの発行となり、ジャズにとっては厳しい環境になってしまったが、今後も読み物としての魅力を持ち続けてほしいと思う。
2018年07月05日
コメント(0)

今日もまたまたトラブルの話。この前import_CDに注文していたCDが木曜日に届いた。早速リッピングを始めたのだが、ミンガスのキャンディードのコンプリート盤をリッピングしようとして、一枚目をデジパックから取り出そうとしたらCDが入っていない。一枚だけかと思ったら、なんと残りの2枚も入っていない。組物で一枚だけ入っていない事は以前もあったので、別に驚かないが、三枚ともないというのは経験がない。取り敢えずimport_CDに連絡したが応答はない。今日で5日目(あちらは日曜日)になったので、念のため状況を少しわかりやすく書いて、メールを送っておいた。ところで、物を輸入するときのトラブルは売り手も買い手も面倒くさい。買い手はどうして欲しいかを売り手に伝えなければならない。売り手はオプションを買い手に示さなければならない。海外だと、言語の問題もある。最近は翻訳サイトを利用できるので、以前よりはだいぶ楽になったとはいえ、敷居はそれほど低くなっていない。売り手にとっては、コストが割に合わない。これは製造元が1番問題なわけだが、Essential Jazz Classicsというヨーロッパのマイナーレーベル。ジャズのリイシューに特化したスペインのレーベルらしい。昔のジャズメンの名演を集めて、安価にリリースしている。当ブログも、持っていないCDをまとめて買う時は重宝している。オリジナルジャケットへのこだわりも、とっくの昔になくなったので、なんの問題もない。音も悪くない。欠点は装丁も含めたデザインがケバケバしいことぐらいか。ここらへんスペイン人の趣味が入っているかもしれない。概ね好印象だったので、今回の事件もさほど気にならない。ディストリビューターを含めて、迅速に処理してくれればいいだけだ。何とか、これ以上事態が悪化しないことを願う。これを書いたら、eclassicalの配信音源の欠落の問題が未解決なことを思い出した。先方は、代替音源ではどうかという話をしていたので、ダメだと言ったのだが、その後なんの音沙汰もない。音源提供メーカーから音源ファイルを取り寄せればいいだけなので、簡単そうに思えるが、マイナーレーベルなので、そこら辺の連絡がうまくいかないという可能性もあることはある。事情を説明してくれれば、妥協の余地が生まれるのだが、そこまで考えていないのだろう。もしかして、こちらが音を上げるのを待っているのかもしれない。忌々しい.
2018年07月02日
コメント(0)
全12件 (12件中 1-12件目)
1