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食前食後 漢方の話(著者:邱永漢|出版社:中公文庫) 1960年から2年半にわたって執筆したもの。内容もさることがながら、当時の社会状況がわかって面白い。 何と当時の日本では、干し椎茸が外貨獲得のナンバー1だったのだ。 80ページには「こういった方面で更に大きな発見がなされるとしたら、それは日本でなくて中共で行われるかもしれないように思う」とある。日中国交回復以前は「中共」と呼ばれていた実例。 118ページには「茄子は原産地がインドと考えられ、シナ大陸、日本には早くから伝来した」とある。このころはまだ「シナ」という言い方にうるさくなかったんだね。日活アクションにもよく「三国人」という言い方が出てくるし。 ただ、99ページで「魚翅」に「チーチイ」とルビが振ってあり、へえ、香港か台湾では「魚」が「チー」となるのか、と思ったら、次のページで「鯊魚」に「サーイー」とルビが振ってある。最初の「チーチイ」は「イーチイ」の誤植なのだろう。
1998.06.21
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カムイの食卓(著者:白土三平|出版社:小学館) 白土三平が、身近にあるものを自分で手に入れ、自分で調理して食べた経験を語っているのだが、アウトドアの手引きをいうわけではない。 時には、昔ながらの食文化が失われていくことを嘆き、時には、餓えていた少年時代の思い出を語り、白土三平自身の経験や考え方が印象に残る。 ほとんど「カムイ伝」のような世界で、あれもこれも食べている。大変な知識であり、行動力である。
1998.06.20
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白土三平 野外手帳(著者:白土三平|出版社:小学館) かつて「BE PAL」という雑誌に連載され、後に『白土三平フィールドノート』1・2にまとめられたものが、さらに文庫で一冊にまとめられた。『白土三平フィールドノート』は二冊とも持っていたのだが人に貸してそれっきりになってしまったので、今度は文庫で買った。しかし、カラーだったはずの写真がほとんど白黒になってしまい、フグの毒のところにあったイラストがなくなっているなど、完全な再録ではないのが残念。 それにしても白土三平、いろいろな食べ物のことを知っている。カムイ伝の世界そのままに生きているようなところがある。すごいなあ。
1998.06.05
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ファザーファッカー(著者:内田春菊|出版社:文春文庫) なるほど、こういう本だったのか、とは思ったが、あまり強い印象は残らない。あとで読み返すこともないだろう。 いくらかの事実にフィクションを交えて書いているようだが、これを事実そのままと思う人も多いのだろうな。 ただ、この文庫本で感心したのは、あとがきも解説もないことだ。これはよかった。「解説」と称する感想文でかえって本の印象が薄れたりすることがあるが、この本にはそういうものが全くない。読み終えたら、読み終えた時の印象を持ち続けることができる。 その点はよかった。古本で探す
1998.06.01
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