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2004.04.07
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 「青蛙堂鬼談」の12編と、「近代異妖編」3編。
 当代の話もあれば江戸時代の話もある。
 もっとも怖いのは「異妖編」の「寺町の竹藪」。合理的な説明は全くない。
 それがかえってこわい。「あたし、もうみんなと遊ばないのよ。」という台詞が何を意味するのか全く説明されず、勝手にあれこれ想像するしかないのだが、その台詞の向こうに深い闇が想像されるのだ。
 印象に残ったこと。
 「彼は土地の新聞社に知人があるのを幸いに、○○教の講師兄妹のあいだに不倫の関係があるということをまことしやかに報告した。」(p56)「不倫」という語の本来の用法である。
 「満洲の土人は薬をめったに飲んだことがないので」(p120)
 「満州」ではなく、ちゃんと「満洲」になっている。またここの「土人」も、「土地の人」という本来の意味で用いられている。
 「この時代には江戸のなごりで、御新造《ごしんぞ》という詞《ことば》がまだ用いられていました。それは奥さんの次で、おかみさんの上です。」(p169)

 「むじなをその芸妓になそらえて予譲《よじょう》の衣《きぬ》というような心持ちであったのか」(p177)
 これも「黄いろい紙」。山本周五郎の「よじょう」のもとにもなっている予譲の故事、明治大正には広く知れ渡っていたらしい。たしか、下町の神社にその故事を記したものがあったはず。それでなじんでいたのだろう。
 「むかしから丸年《まるどし》の者は歯並みがいいので笛吹に適しているとかいう俗説があるが、この喜兵衛も二月生れの丸年であるせいか、笛を吹くことはなかなか上手で」(p184)の「丸年」、意味を調べたが分からなかった。
 「七尺《しちしゃく》去って師の影を踏まずなどと支那でもいう。」(p263)を見て、「三尺」の間違いではと思って調べたら、もとは七尺だったようだ。 「おせきがとつかわ[#「とつかわ」に傍点]と店を出たのは」(p265)の「とつかわ」が分からなかったが、「あわてて」という意味だった。





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Last updated  2005.04.01 21:21:43
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