今が生死

今が生死

2008.02.05
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カテゴリ: 健康
私は今、入院患者さんを10人前後受け持っている。大半がご高齢で、99歳の女性と83歳の女性は口から食べられないので胃婁を作って胃に直接栄養を注入している。

83歳の女性は何も食べなくなったからと来院したのだがが、殆ど意識がなく、脳梗塞が進行した状況だと思われ、口から食べさせようとしても無理で、点滴とか鼻から管を入れて栄養していたが、胃婁の方が肺炎等を起こしにくいので、胃婁を作って胃婁からの栄養を開始している。心臓など全身状態も悪いので、健康状態は思わしくなく、今後予断を許さない状況だが、今日は呼びかけに対してかすかに目を開けようとして、口も少し動かした。脳のMRI検査では脳萎縮が著明で、回復の可能性は極めて低いが、少しでも目を開けようとしたり、口を動かしてくれると嬉しい。

意識もなく、会話もできないような状況の人に人工呼吸や経菅栄養で人工的に生かすことは医療費の無駄使いとの批判がある。寿命がきたら人工的な手を加えないで静かに見守るのが自然の流れで、その方が本人にとっても幸せだとの考えだ。

でも自然に死んでいくといっても何も食べられないでだんだんやせ細り、餓死して行くのを見ているのは耐えられない。できるだけのことをしてやりながら、寿命がきて死んでいくのが理想だと思う。もうだめだと思っても栄養がよくなれば結構よくなるものである。

99歳の女性は来院時は殆ど反応がなかったが、リハビリテーション効果で今では車椅子に乗れるし、私が回診に行くと、はっきりした声で「奥さん元気ですか」と言ってくれる。

脳梗塞の80歳の男性は死ぬ寸前だったが持ち直し、一時は全く食べられなかったが、今はかなり食べられるようになり、勿論口もきけなかったが今朝は「どうも」とはっきり言ってくれた。

どの段階ならもう手をかけなくていいというのは難しいと思う。医療費の無駄使いの批判があっても最後までできるだけ看病するのが、社会の責任だと思っている。





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Last updated  2008.02.05 23:23:28
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