今が生死

今が生死

2021.03.30
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テーマ: 虐待の経験(145)
カテゴリ: テレビ番組

今、朝ドラでおちょやんが放映されているが実在モデルの浪花千栄子さんと脚本との違いについて書いてみたいと思います。
浪花さんは1907年生まれで1973年に消化管出血で66才で亡くなっています。養鶏業を営んでいた家に生まれ幼い時母親が亡くなり父親が再婚して継母とうまくいかず8才で奉公に出されますがここから現実とは違っています。
ドラマでは奉公先は岡安という芝居茶屋でごりょうさんもその旦那も母親のお家さんも皆さん親切で子供の様に可愛がってくれます。しかし実際の奉公先は弁当屋さんで岡安とはま反対の職場で主人のお母さんが特に厳しく虐待に近い扱いを受けていたようです。お金を盗んだ疑いをかけられ折檻されてトイレで死のうとしたこともあります。奉公にに出る前から弟の世話などで学校には行っておらず奉公先で勉強しようにも場所がなくてトイレの中で勉強したそうです。
その奉公先でのお金も父親に全部巻き上げられたみたいでひどい父親だったのは現実もドラマもあまり変わらなかったようです。その後作り酒屋などにも勤めたようです。18才で村田英子一座に入り芸能活動を始めたのはドラマと同じです。1930年(23才)に松竹家庭劇に加わり二代目渋谷天外(ドラマでは一平)と出会って結婚し天外と1948年松竹新喜劇の旗揚げをしますが、天外が新人女優と浮気して子供まで生まれたということで1951年(44才)に天外と離婚して松竹新喜劇も退団します。それまで天外をずっと支えてきたのに天外の行動に心が痛み退団後は消息が分からなくなってしまいました。
しかし花菱アチャコさんが浪花さんと是非共演したいと探し回りやっと探し当ててNHKの「アチャコ青春手帳」と言う番組で共演して人気が出て、続いて「お父さんはお人よし」でも共演してそれが映画化もされて一躍有名女優になりその後、映画、テレビで活躍することになります。
テレビドラマでは浪花さんの何歳頃まで描写してくれるのか分かりませんがドラマでは分からない浪花さんの壮絶な人生がありました。映画「大奥で」は徹底した虐め役の悪役を演じましたが自身が虐められたそのままの姿だったかもしれません。
素晴らしい作品の数々を残しましたがそれは生まれついての即妙の演技力もさることながらそれまでの苦労の人生から学んだことも多かったと思います。ドラマではその苦闘をどの程度まで表現してくれるか楽しみです。





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Last updated  2021.03.30 15:26:20 コメント(4) | コメントを書く


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