今が生死

今が生死

2022.12.10
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テーマ: 努力(19)
カテゴリ: 読書
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君たちはどう生きるか [ 吉野源三郎 ]
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主人公本田潤一君は旧制の中学2年生、友人の北見君が5年生の柔道部の黒川らに鉄拳制裁を受けるという噂が流れる。仲良しだった本田、水谷、浦川は指切りをして、もし北見君がやられそうになったら自分達も出て行って一緒に殴ってくれと言おうと約束した。そして雪の降る日の校庭で事件は起きた。上級生たちの作った雪だるまを北見君が壊したとの言いがかりである。「すみませんでした」と謝ったが「声が小さい」「あやまる態度が悪い」と詰め寄られ「これからは下級生らしく上級生に従うか?!」と言われて北見君は「嫌です」と言ったものだから殴られそうになった時、浦川君、水谷君はその場に駆けつけ北見君を守ろうとした。「お前らはひっこんでいろ」と突き飛ばされたがなおも起き上がって上級生と北見君の間に入ろうとした。本田君も行こうと思ったが体がぶるぶる震えていて出て行くことが出来なかった。「他に北見の仲間がいるなら出てこい」と上級生が叫んでいる時も進み出ることが出来なかった。
やがて北見、浦川、水谷の3人は殴られるだけ殴られて3人肩を抱き合って教室の方に戻っていった。浦川君がちらっと本田君の方を見たが、約束が果たせなかった自責の念はそれからずっと本田君を悩まさせることになった。勇気のなさ、意気地なし、友達から絶縁されても仕方ない、死んでしまいたい、様々な想念が浮かび苦しみ続けていた。自分がだめな人間だからこんなことになってしまったのだと一人で悩んでいたが、かねてから相談相手になってもらっていたおじさんから問い詰められて遂に打ちあけた。おじさんからは「人間だれでも間違うことはある。ともすればなんやかやと言い訳を考えたりしがちだが、しっかり反省し、謝ることが大切だ。手紙を書きなさい」とアドバイスを受けて手紙を書いて結果的に4人は元通りの友情を取り戻すことが出来たと言う話である。
私にも同じような経験がある。中学1年の時皆で遊んでいた時友人の一人が鎖骨骨折してしまった。友人なのだから真っ先に駆け寄って保健室につれていってやるべきなのに事故に関わりたくないと思ってその他大勢の内の一人として遠くから見ていた。意気地なし、卑怯者と自分を責めてその時の事は今でも事あるごとに思いだされる。
本田潤一君の件ではアドバイサーのおじさんが、「人間は自分を意気地無しであわれな人間だと認めることによってその偉大さが現れる。樹木は自分は哀れだとは認めない」と本田君を激励している。
人間は誤りを犯すがそれを反省する能力を持っている。誤りを犯してもそれを反省して次に生かしていけばいいのでそれが人間の偉大さだと肝に銘じて生きていこうと思った。





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Last updated  2022.12.10 11:24:55
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