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2022.12.03

天然ガスのLNG輸送とパイプライン輸送

テーマ：気になる技術動向(1282)

カテゴリ： Technology

天然ガスは通常90%のメタンとエタンやブタンの高炭素ガスで構成されていますし、供給地域が多角化されており、中東に頼らない供給が可能で、天然ガスの輸送方法は、気体でパイプラインを通す方法と、LNG化して運ぶ方法の2つに大別できます。

地理的に近い地域への天然ガスの輸送には、パイプラインが使用されます。この方法では天然ガスを気体のまま送り届けることができ、欧州や北米では、歴史的に早い段階からパイプラインの敷設が進展し、大陸全体にパイプライン網が整備されています。

天然ガスをAPCI社のMCR液化プロセスで-162℃まで冷却すると1/600に圧縮された液化天然ガスLNG（Liquefied Natural Gas）液体になり、タンカー輸送が可能なのです。

天然ガス生産国とパイプラインで繋がれておらず、四方を海に囲まれている日本では、この方法を使って輸入しています。又、これまで中国や韓国、台湾といった北東アジア地域での消費が主流でしたが、近年では、欧州をはじめ東南アジア、南アジア、南米など世界中でLNGが流通するようになっています。

パイプラインとLNGの比較は次の様に考えられる。

　　　　　　　　　　　　メリット　　　　　　　　　デメリット
パイプライン　　ランニングコスト安価　　　遠くの国には輸送困難
LNG　　　　　　遠くの国輸送可能　　　　初期投資大で、ランニングコスト高価

現在サハリン2では、LNG輸送となっていますが、サハリンと北海道宗谷岬は60mの深さしかなく、海底パイプラインで北海道に持ち込む方法が良いと考えられましたが、主需要先が関東、中京、関西地区でありましたことで現地でのNG液化基地を設営してのLNG船輸送となりました。

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