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~~ 一ヶ月後、ニース博士「・・・とまぁこんなスケジュールで進めたい。」クラウス「施術は一発だけじゃねぇんだ・・・。」ニース博士「身体の組織に耐力が無いと次のステップには進め ない。研究課題が多くまだ完成していないが。 だが予定として3っ目まで狙っているよ。」ザウバー「楽しみじゃねぇか。」ニース博士「リツコ君の配属先の商品取引部はお客と一番接す る所となる。 他の商品よりも先に3っ目のSPEC-3まで仕上げた い。揉めた時には抑え込まなければならないし。」クラウス「おぉ確かに、そこもいいな。」紗奕(さえき)リツコ「揉め事がメインじゃないわよ。商品を理解してよ りプッシュして説得させる説明もしなければなら ないもの。あなたじゃ無理ね。」クラウス「なんだと!」ザウバー「いちいち尖んがるなって。 説明だのはオレらには向かねぇよ・・・。 ちゃんと売ってゼニにしてもらわねぇとよ、タダ 飯が食えなくなる。」ニース博士「既に数人に対して臨床試験も兼ねて施術した。 事前のパッチテストで問題なかった者達は今も副 作用等もなく順調に推移しているよ。 あと一週間経過をみたら次は君たちにだ。」ザウバー「ニース博士、 成功してるそいつらは何か得手は持ってるのか?」紗奕(さえき)リツコ「キックボクシング、空手等の格闘技を身に着けて いたわ。」クラウス「おめーに聞いてねぇ。」紗奕(さえき)リツコ「商品取引部としてリサーチした資料は頭に入って いるわ。まさに私の出番でしょ。」ニース博士「うむ、してザウバー君、 それを聞いてどうするのかね?」ザウバー「あぁ、 強くなったってヤツの力加減を知りてぇ。 それで一戦交えてぇんだが・・・。」クラウス「そいつぁいい、俺もだ。」ニース博士「施術前にきみらが壊れてしまっても・・・」紗奕(さえき)リツコ「博士、我々はそんなヤワじゃありません。 施術後のテストにもなるんじゃないですか?」ニース博士「まぁな・・・。 なるほど・・・、 それじゃぁテスト項目を決めて実力を試してみる とするか。」~~ テストルーム前に集合していた。 その中でも施術を受けSPEC-01となった3人の男 達は自信からか目をギラつかせていた。研究員「ではSPEC-01となった者のテストを始める。 行動速度、攻撃威力、防御力のそれぞれを規定に 沿ってやってもらいたい。 SPEC-01となった諸君には打撃を受けてもらう。 但し顔以外を狙うように。一発だけ。 そして行動速度に関しては受け手は回避行動を取 ってもらう。」ニース博士「SPEC-01諸君は打たせて逃げられてといい所が無 いが、腹を立てずあくまでもテストだ。 そこをよろしく頼むよ。」 うなずく3人。紗奕(さえき)リツコ「では始めます。 開発 No.A-001号 キックボクシングが得手。 対する協力者、クラウス。現役プロレスラー。 では室内にお願いします。」 二人うなづいて入室する。 一辺がガラス張りで隣の部屋からはそれを観察出 来るようだ。 マイクに向かって。紗奕(さえき)リツコ「それではクラウス、No.A-001号に一撃を与えて下 さい。」クラウス「分かった。 いくぜ!」 タッタッタ彡 ドス★ 助走を付けてからの両足ジャンピングキックが 炸裂! もんどり打って倒れるNo.A-001号。ニース博士「凄い!質量の差は致し方ないところ・・・。 痛みや程度はどうかね?」No.A-001号「プロ相手からのこの蹴り技、やっぱ半端ない。 だが無論痛みは少々あるが全く問題ない。」クラウス「全く・・・かよ。」 リツコがニース博士と顔を合わせ博士がうなづい た。紗奕(さえき)リツコ「では次、No.A-001号の攻撃をクラウスは交わして 下さい。打撃は一発でお願いします。」No.A-001号「うむ、いくぞ。」 小走りにステップし構えていたクラウスにミドル キックをブチ込んだ! ズボ★ 『くっ・・・』 クラウスは前かがみになり膝を付いた。ニース博士「どうかね?」クラウス「くっ・・・、全く避けられねぇ・・・速い。 それに今まで食らった事のない衝撃だ・・・。かな り堪えるぜ・・・。」 再びリツコがニース博士と顔を合わせ博士がうな づいた。紗奕(さえき)リツコ「二人それまでです。退室して下さい。」 部屋から出てきたクラウス、クラウス「見た目の体格より数段上のクラスの蹴りになって る。避けられん、堪える、大したものだ。」No.A-001号「すまなかった。」クラウス「なに、お互い様だ。 それにこっちは志願してんだ、気にするな。」紗奕(さえき)リツコ「では次を始めます。 開発 No.B-002号 極新空手が得手。 対する協力者、ザウバー。空手。 室内にお願いします。」ザウバー「おぅ。」 返答と共に部屋に向かうザウバー、そしてもう 一人も。紗奕(さえき)リツコ「それではザウバー、No.B-002号に一撃を与えて下 さい。」ザウバー「わりぃ、先にオレが一撃もらってもいいか?」 リツコと博士は顔を見合わせ、ニース博士「ま、まぁいいだろう。」ザウバー「ありがてぇ。 遠慮なく来いや。」No.B-002号「いくぜ!」 掛け声と共に一歩踏み出して右のミドルキック! ドス★ 全く避ける動作をせず打たせていた。ザウバー「くっ、なるほど確かに効くなぁ・・・。」 表情は厳しいが顔色は変わらない。クラウス「おぃ、大丈夫なのか?」ザウバー「まぁな。 次、もう一度攻撃してくれ。今度は受けるか避け るか対処してみる。」No.B-002号「打たせたのか・・・。」ザウバー「あぁ、 志願の口火がオレでよ、今のがその目的だ。」紗奕(さえき)リツコ「 ・・・・ 」ザウバー「さぁ次だ。」No.B-002号「ちっ、いくぞっ」 構えたザウバーに目を光らせ間合いを詰めてから の右後ろ回し蹴りを見舞った! ズシャ彡 ズン★ 飛んできた蹴りに対し構えていた右腕で横に払う 様に、そして体も受け流すように時計回りに回避 していたが間に合わず払いに行った腕と脇腹を擦 るように蹴り抜かれていた。ザウバー「 ・・・・ 避け切れんのか・・・、速いな・・・。」 すると打撃に行ったNo.B-002号が苦しそうに前か がみに崩れた・・・。クラウス「何だ?」紗奕(さえき)リツコ「左の拳を脇腹に当てていたわ・・・。 蹴らせた後に。」No.B-002号「くっ・・・」 苦しそうだが立ち上がり、No.B-002号「てめぇ・・・」ザウバー「オレも一発撃てるんだよ。 それが今だっただけだ。 お前脇が甘いぜ。」紗奕(さえき)リツコ「二人それまでです。退室して下さい。」 部屋を出るザウバー。歩きながら、ザウバー「やっぱ SPEC-01 ってなぁ中々の速度と破壊力だ。 今までこんなヤツとやった事がねぇや。」 その後ろで悔しそうな No.B-002号 。紗奕(さえき)リツコ「はい、では次を始めます。 開発 No.C-001号 ボクシングが得手。 対する協力者、紗奕(さえき)。拳法。 室内にお願いします。」クラウス「お前じゃねぇか・・・。」研究員「次って、その人は予備で連れてきただけで・・・」紗奕(さえき)リツコ「私もいいでしょ? SPEC-01 の力を私も体感したいですもの。」ニース博士「だ、大丈夫かね・・・。」紗奕(さえき)リツコ「ご心配なく (^_-)♪」 笑顔で部屋に向かうリツコ。ザウバー「あいつも只者じゃなさそうだし、いいんじゃねぇ の? やらせてやってもよ。」クラウス「確かに素早かったが・・・」研究員「分かりました・・・。 では準備が出来たようですので紗奕(さえき)さん 、No.C-001号に一撃を与えて下さい。」紗奕(さえき)リツコ「はい。 あなた、ボクシングよね。蹴りは控えた方がいい かしら?」No.C-001号「別に。 試合でもないし蹴り飛ばしても構わん。」紗奕(さえき)リツコ「あらそう? じゃ!」 パシ★ 言い終わる前に右足の蹴る動作から・・・ そのまま回転しなんと左の裏拳を飛ばしていた! それを構えていた右腕に当てていたNo.C-001号。クラウス「は、速ぇぇ・・・」No.C-001号 (なんだこいつ・・・、 ガードの上から打ち込んできた・・・。)ニース博士「リツコ君のあの速さに SPEC が受けれていた。 素晴らしい。」研究員「では次、No.C-001号の攻撃を紗奕(さえき)さんは 交わして下さい。」No.C-001号「いいか。」紗奕(さえき)リツコ「いつでもどうぞ。」 No.C-001号は構えて足をその場でトントントンと 小刻みにステップを踏み出した。 そして、 シュっ サっ☆トン 突如の左ストレート! だが、素早く後退したリツコのおでこを少し押し た形で止まった。クラウス「こいつ避けやがったっ!」ザウバー「 ・・・・ 」紗奕(さえき)リツコ「顔はダメですよ。」No.C-001号「あっすいません、つい・・・」ニース博士「リツコ君大丈夫かね。」紗奕(さえき)リツコ「こちらこそすいません。 この方はボクサー、 攻撃は手だけに限定されストレートを予測してい ました。足の立ち位置で左利き。ですから左スト レートが繰り出されると。 ですのでその前に回避行動を始めてしまいました。 反応時間・・・、参考にならなかったですね・・・。」ニース博士「いや、 君たちがそれぞれ素における能力が高いのだ。 このテストを行うのであれば SPEC化 させる施術 前と施術後のデータを取るべきであった。」研究員「それではお二人、退室して下さい。 テストは以上になります。」ザウバー「だがよ、SPEC は凄いぜ。」クラウス「あぁ、大したものだ。」紗奕(さえき)リツコ「そうね、思っていたより速いわ。」クラウス「よし、次は俺たちだな。」ザウバー「だな、楽しみだ。」 それから一年の後、 -つづく--本文 第七十五話 雑誌掲載後の波紋(入梅したらしいわ)- ザウバーへ-本文 第125話 暗黒の組織、動く 3(まぁ、元は取れましたんで)- リツコへ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ.
2021年03月18日
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~ 黒い車が走るのはオフィース街。 車中から歩道をサラリーマンや事務の女性が多く 行き来している姿が見える。 ザウバーを乗せた黒い車は1っのビルの地下駐車 場へと滑り込んで行った。 エレベーターで上階に移動。開いたドアの先の正 面には扉。右手前に守衛らしき人達が数人、出入 りする人をチェックしていた。 扉の手前には指紋センサー。 謎の男の後ろを歩く男がそこへ向かい手を広げて 5本の指、手のひらを当てる。 開いたぶ厚く頑丈そうな扉を通過した後、細い通 路に差し掛かる。この横にも守衛らしき男達がガ ラス越しに数人おり透視カメラで通行人をチェッ クしているようだ。 3人は身に着けた時計金物類を通路手前、右横の ボックスに入れて通路を渡る。 横のボックスは守衛室にコンベアーで運ばれ、レ ントゲン、肉眼等のチェックを受けて通路先に移 送されていた。 無事チェックを通過すると、 ドーンと広い空間 に出くわす。テニスコートを横に向け、奥まで数 えること6面分はたっぷりと入るスペースだ。 天井の下には、いくつもの蛍光灯が並び、部屋の 隅々まで明るく照らしている。その光の元では、 医療関係の先生が良く着用している白い衣装を身 にまとった多くの人が動き回っていた。 見るといくつかのブースに分かれており、手前に はパソコンに向かい、難しい化学式や分子構造ら しき画像、そして捻られた帯のようなものが映る 画面もあった。 その奥では顕微鏡を覗くグループ。 試験管のようなガラスのビンや、それを差し込ん で揺らしている装置、スポイトで何かの薬品だろ うか、試験管に垂らしている人の姿も見える。 反対側にはいくつものTV画面を上4っ、横に5っ 程並べられたモニターとそれを見る人達。 そしてその手元には何かの操作卓なのであろう、 キーボードに似た入力装置やボタンなどが無数に 広がっていた。 その先には、CTスキャンでも撮るようなベッドと それを跨ぐ装置が十数個並んでいた。 いくつかのベッドには衣服を身にまとっていない 全裸姿の人が横たわっている。謎の男「見慣れぬ光景だろう。」ザウバー「あぁ、めまいがして頭が痛くなってきた。」 すると奥から白衣を着た人物がこちらに歩いて来 た。ニース博士「ブルーガ様、お待ちしておりました。 この者がそうですかな?」ブルーガー / (謎の男 改め)「そうだ。よろしく頼む。」ザウバー「ザウバーだ。」ニース博士「良く来てくれたね、ザウバー君。 私はニースだ。身体強化開発の責任者をやってい る。よろしく頼むね。 早速で悪いのだがザウバー君、 まず君の血液を採らせてもらいたい。 こちらへ。」 案内を受けて歩き出すザウバー。ザウバー「なぁニース博士、頼みがあるんだが・・・。」ニース博士「何かね?」ザウバー「少年院で勧誘受けた今のヤツとは、舎弟と二人っ て話しだったんだ。」ニース博士「そうだね。そう聞いているよ。」ザウバー「頼みってのはよ、舎弟はオレが施術して問題無か ったらにしてもらいてぇんだ。」ニース博士「構わんよ。ブルーガー隊長にも伝えよう。」ザウバー「頼む。 あいつは隊長さんだったのか・・・。」 PCが立ち並ぶ横を抜け案内されたのは診察室の様 な個室。ニース博士「採血者だ。」看護師「はい。 そちらに座って下さい。」 手を差し伸べてザウバーを誘導する。 座ったのは対面式テーブルにあった椅子。対面側 に移動した看護師は、看護師「袖を捲って下さい。」 ザウバーは院で身に付けさせられたジャケットを 脱いでTシャツ姿になる。看護師「腕を乗せて下さい。」 黙って従うザウバー。 横を見ると同様に採血を受けている人物が居た。 黒いゴムバンドを巻き、看護師「手を握って・・・。 チクっとしますが我慢して下さいね。 ん・・・中々刺さりませんね・・・。」 横で同様に採血を受ける人物と目が合う。 筋肉質で大柄な男だ。看護師「はい終わりました。 ばい菌防止と止血の絆創膏です。 30分経ったら剥がしていいですよ。」 四角く小さな絆創膏を確認して立ち上がる。ザウバー「分かった。」看護師「この後、心電図・レントゲン・CT・体力測定と順 次測定していただきます。 奥の扉にお進み下さい。 ジャケットに袖を通し歩き出すザウバー。 横に居た男も立ち上がり同様の指示を受けていた。横の男「なんかめんどくさいな・・・。」 顔を見合わせて、ザウバー「まっ健康管理の一環だと思えば。 それに無料だぜ。宿付き飯付きのな。。」横の男「そりゃそうだ、じゃしゃーねぇな。 俺はクラウス。」ザウバー「ザウバーだ。」クラウス / (横の男 改め)「これから一緒らしい。よろしくな。」ザウバー「あぁ。」 それからおよそ一時間、全ての検査・測定を終え て一室で休む二人。ザウバー「今時黒のパンツってな珍しいな。」 腕の絆創膏を剥がしながらのザウバー。クラウス「まぁこりゃユニフォームってやつだ。」ザウバー「パンツ一丁がか?」 それを見て思い出したようにクラウスも剥がしだ す。クラウス「プロレスってやつよ。知ってんだろ?」ザウバー「四角いリングの上で相手倒してってやつか。 Tシャツくらい着りゃいいだろうに。」クラウス「身に着けるとなんかこそばゆくってよ・・・。 これの方が楽でいい。」ザウバー「まぁ同感だ。 オレもこんなジャケットは初めて着たぜ・・・。」クラウス「初めての割にはちゃんと着こなせてんじゃねぇか よ、うらやましいね。」ザウバー「窮屈でたまんねぇ・・・。 ちょっと腕に力入れるとよ、 ビリビリ・・・ やっぱダメだこりゃ・・・」 肩・腕・肘が破れたジャケットを脱ぎ捨てるザウ バー。ザウバー「貰い物でよ。 今日少年院を出たばかり。そこで外着支給された 代物だ。オレの趣味じゃねぇ・・・。」クラウス「ほぉ少年院帰りか、俺も以前入った事あるぜ。 意外と快適でよ。」ザウバー「まぁな。」クラウス「ん・・・? 良く見りゃお前・・・? 俺が少年院入ってた時の 相棒に良く似てるなぁ・・・。」ザウバー「ふっ、相棒かよ。 もしかしてよそいつの名、ゾルダってんじゃねぇ か?」クラウス「おぉゾルダ、そいつだ。 そいつとそっくりだぜ、良く知ってるな。お前も 中で・・・」ザウバー「舎弟でな双子の。」クラウス「双子かぁ。。 どおりで似てる訳だ。 なんだよ、兄弟揃って少年院行きかよ。大したも んだぜ。そっかあいつの兄貴か。。 親しみ湧くわけだ。世の中狭いな。」ザウバー「確かにな。 ゾルダとは遣り合わなかったのか?」クラウス「ヤツとは入った日が一緒でよ、今と同じでなんか うまが合うっていうか、二人でその日にはセンタ -を締めちまったのよ。 絡まれまくったからな。 だから遣り合った事は一度も無い。」ザウバー「なるほどな。 別の日だったら棟の頭として遣り合ってたかもだ。 変な繋がり持ったな、お互い。」 『そこのお二人さん、こっちいらっしゃい。』クラウス「なんだよ、まだやる事残ってるのかよ。」 渋々立ち上がる二人。女性事務員「これからの宿の話、連絡方法、打ち合わせする事 があるでしょ。」ザウバー「宿か、ありがてぇな。」女性事務員「それと、あと1ヶ月でSPEC化させる研究の完成品 が届くの。そちらの打ち合わせもね。」クラウス「なんか・・・大変だなぁ・・・。」女性事務員「そんな事ないわよ、すぐに終わるわ。 細かい話はまた後日になるし。」クラウス「看護師でもないのにここに居るんか、 上から目線でうるせぇなお前。」女性事務員「私の所属は商品取引部に決定しているわ。 そこにずっと座って井戸端会議を続けたいの? 行動の指示ですから。 紗奕(さえき)リツコよ、よろしく。」ザウバー「決定って・・・まだ配属になってねぇってことか。」紗奕(さえき)リツコ / (女性事務員 改め)「そうね、今はお二人と同じで私もSPEC化の施術を 受ける予定なの。」クラウス「女も受けるのかぁ~?」紗奕(さえき)リツコ「あら、悪い?」ザウバー「悪くは・・・ねぇけどよ、戦闘要員ってことだぜ? 大丈夫かお前・・・。」紗奕(さえき)リツコ「ご心配なく。体力と格闘には自信があるわ。」クラウス「体力と格闘に自信だぁ~? 格闘を舐めるなっ! 生意気なその口、二度と言えなくしてやるっ」 カチンと来たクラウスがリツコに飛び掛かった! が、 パシ ヒラリ彡 掴みにきた腕を体を回転させ叩いて退けた。 難なく交わしてしまう。クラウス「うっ・・・。」ザウバー「格闘ってなプロレスだけじゃないぜ。 このお嬢さん、どうやら拳法ってのを身に着けて いるらしい。力技よりすばしっこい方だな。」紗奕(さえき)リツコ「あなた、冷静ね。」ザウバー「褒められた程じゃねぇ。 が、ここは面白そうな所だな。 がははははは。。」-つづく-- z013話 組織 02 -(一戦交えてぇんだが・・・)へ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ ● Episode 03 Z へ.
2021年03月15日
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ザウバー「ったく次々と・・・」看守-8「初めて見る人物だったよ。 弟のゾルダと異なり本当の面会者だ。」ザウバー「けっ、ゾルダだって立派な面会者だってぇの。 顔洗ってから行く。」看守-8「分かった。」 一方のゾルダ、 先に面会室に出向き、ゾルダ「終わったから帰るな。」看守-9「あぁ分かった。ご苦労様。」 挨拶後、待合室にいる一人の男と目が合う。ゾルダ ( 兄貴に面会者ってこいつか・・・? 見たことない面だな・・・。 ) 扉を開けて出ていく。 入れ替わりに、看守-8「代わろう。」看守-9「はい。」看守-8「準備が出来ました。 面会でお待ちの方、そちらの対面ボックスにどう ぞ。」謎の男「うむ。」 ほどなくして、ザウバー「お待たせ。」 扉を開けて入ってくる。看守-8「1139号、ボックス3番だ。」 言われて目線を送るザウバー。 そして黙ったまま対面側に移動し大きく椅子を引 き着座した。ザウバー「どこかで会ってたか? 残念だが記憶にはねぇんだが・・・。」謎の男「初めてお会いする。」 謎の男、髪は長く肩まで伸び、薄茶色。 身長はおよそ180cmくらいありそうで横幅は普通 の体系だ。服装は紳士のようでスーツ姿。 だが・・・、 顔は歌舞伎役者の化粧のような黒と赤のラインが 右目下から頬にかけてはっきりと見えた。ザウバー「珍しいな、外歩きでその化粧は。」謎の男「化粧ではない。 生まれつきでな、アザみたいなものだ。 気にしないでくれたまえ。」ザウバー「趣味で、の方が通りがいい気がするけどよ。 でオレになんの用だ。」謎の男「うむ、 街中を歩いていると至る所で少年たちが口々に噂 していて出てくる名が 泣く子も黙る『撃爆兄弟』 と。興味が湧いて後を付けると現場に出くわした 訳だ、二人が現れた所にな。」ザウバー「勝手に呼ばれててよ、こっちは自覚無しだ。」謎の男「腕前を拝見したよ。二人大したものだ。 結論から言おう。 二人をスカウトしに来た。」ザウバー「 ・・・・ 」 (目を細めた)謎の男 私はファイナルウエポン社という会社の幹部に 就いている」ザウバー「ウエポン・・・武器を扱ってるのか。」謎の男「あぁ。 だがミサイルぶっ飛ばすでもマシンガンをぶっ放 しまくる仕事ではない。 工場で部品組み立てて・・・でもない。ましてや売 り込む営業マンをお願いでもない。」ザウバー「 ・・・・ 話の途中で悪いんだが、オレは戦争が大嫌 いってやつだ。ガキの頃両親が爆弾の餌食になっ ちまってなそれからよ、身体鍛えて軍人に仕返し したのは。 恨みこそ持てど加担する側なんて興味ねぇ。 話す相手を間違えてる、帰んな。」謎の男「うむ、まぁ聞いてくれ。 己の身体が武器そのものになる。 その従来の使う破壊兵器の使用を止めさせる活動 なのだよ、我々の仕事は。 特殊能力を身に着けたマンパワーを売りにしてい る。 私も実はある能力を身に着けているよ。」 辺りを見渡し、一点に注目した。 そしてザウバーと目を合わせ口元を緩ませ再び棚 に視線を送る。 すると奥の棚の上に転がっていたポールペンがフ ワっと宙に浮きこちらにゆっくりと近づいてきた。 ザウバーは目だけだが少し驚くしぐさ。 それを手にしたブルーガー、胸から手帳を出し何 かを記載しボールペンを再び宙に浮かせて元に戻 してから、謎の男「どうかね、中々見る事の出来ない手品だろう。 私の他に当社の社長、幹部で私の妹も別の特殊能 力を身に着けている。 この力を使って従来の破壊兵器の使用を止めさせ るのさ。それを世界に広める、そんな角度から世 界の武器事情を一新する、そういう世界征服を進 めるのだ。」ザウバー「オレはそんな能力、持っちゃいねぇぜ。」謎の男「これから身に着けてもらいたいのだ。 まだ開発中だが、己の身体能力を格段にアップさ せる研究をしている。 元が軟弱な身体では使いこなす前に自分の体が壊 れてしまう。だからキミのような身体能力を持つ 者を探し仲間に迎え入れたいのだ。 現在の丈夫な体力と格闘センス、キミがその施術 を受けたなら向かうところ敵無しとなりうる。」ザウバー「身体能力をもっと強く・・・か。」謎の男「そうだ。 当社の一員になれば食事は食べ放題で寝床付き。 束縛はほぼ無い。在るのは時々出される行動の指 示に沿って動いてもらう事くらいだ。 そして幹部候補だから下の者を指揮して欲しい。 キミの弟君もだよ。」ザウバー「ほぅ、寝床に飯付きたぁかゆいとこ突いて来るじ ゃねぇか。 たまに来る指示ってのは?」謎の男「うむ、 キミのように体力のある者を集めてきたり、言い 合いになったら事態を収拾したりかな。」ザウバー「事態を収拾・・・?」謎の男「既存の兵器・武器を売る、所持するところは反発 し揉める事もあるだろうし邪魔も入る。そんな時 にはって事だな。」ザウバー「おれが強くなり揉め事も・・・となりゃ興味湧いて きたぜ。」謎の男「回答は今でなくてもいい。 センターを出る日に迎えに来る。その時で。 期待している。」 そう言うと手帳に記載したページを破りザウバー の前に置くと謎の男は立ち上がり、看守の元に歩 き出した。 が急に振り返り、 スー・・・。 能力で座っていた椅子を戻した。 そして看守に一声掛けて出て行った。 ザウバーは座ったまま破いたページの切れ端を見 つめていた。看守-8「終わったか?」ザウバー「あぁ。 今のヤツ、オレの保護者になるってよ。」 そう言うと手にした紙を看守に渡した。看守-8「連絡先か。 すると保護観察処分でここから出られるぞ。」ザウバー「んな訳ないだろ、3回目だぜ・・・。 ここで反省しとかなきゃな、元々の予定のままで いい。出る日決まったらそこに連絡してくれ。」 立ち上がって部屋に戻るザウバーであった。~~~ ~~~ 半年後、院生-1023番(四号棟頭)「お疲れ様でした。」 『お疲れ様でした。』ザウバー「おぅ、もうここはねぇけどな。」院センター長「何か寂しいな。 色々とありがとう。」ザウバー「何もやっちゃいねぇよ。 センター長、世話になった。」看守 『元気でな~』 ザウバーは片手を挙げ振り向くことなく正門に向 かった。それを見送る院生と看守たち。 正門を一歩出ると左側に人が立ち、その先には黒 い一台の車が停止していた。 ザウバーの姿を見て後部座席からドアを開け一人 の男が立ち上がりザウバーを見た。サングラスを 外したその顔には歌舞伎役者の化粧のような黒と 赤のラインが右目下から頬にかけてはっきりと見 えた。ザウバー「ほぉ相変わらずの化粧だな。 そりゃ趣味でか?」謎の男「そうだ。」 ザウバーはその返答に口元を緩ませた。 そして正門左側に立っていた男に連れられて黒い 車に歩を進めた。 反対側のドアを開けた男、ザウバーは後部座席に 身を沈めた。 謎の男はサングラスを掛け直し再び後部座席へ。 そしてドアが閉まり黒い車は発進したのだった。-つづく-- z012話 組織 01 -(この者がそうですかな)へ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ ● Episode 03 Z へ.
2021年03月11日
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それから6年。少年ザウバー「ここだ。」少年ゾルダ「あぁ。」 二人は迷彩色にカモフラージュされた軍人の秘密 基地のすぐ近くに潜んでいた。少年ザウバー「まずはこいつをあの水瓶(ポリ容器の化け物)の 中へだ。 いくぞ。」少年ゾルダ「あいよ。」 身を低くして敵の見張りの目から逃れながら少し ずつ近づく二人。 見ると体が二回り以上大きくなっており筋肉質で ゴツくなっていた。顔や身体に水で溶かした泥で 迷彩風にペイントして。 見張りからの目を完全に逃れた二人は、用意して いたビンを傾け水瓶の中に液体を流し込んだ。 そして再び離れたところに待機する。少年ザウバー「さて、ひと眠りするか。」少年ゾルダ「あいよ。」~~ 日が陰り始めた頃、 『うぐぐ・・・』 『くぅ・・・』 『げほっ』 基地の中からうめき声が聞こえ始めた。少年ザウバー「起きろゾルダ、始まったぞ。」少年ゾルダ「ん・・・。」 眠そうな目をこすり顔を基地の方に向けた。少年ゾルダ「来たか。」 二人の見つめる中、屋上にいた見張りも苦しそう にしゃがんで嘔吐を始めた。少年ザウバー「ようやくこの時を迎えたな。 いくぜゾルダ! 容赦しねぇ皆殺しだぁぁ!」少年ゾルダ「アイサーっ!」 一直線に駆け出すザウバーとゾルダ! 入口横に立つ見張りを一蹴! 扉を開けて中にカ チ込むのだった。~~ 傭兵の残していったメモを見つめる二人。 そこには大日本国の住所と名前が書いてあり、 『この人を訪ねるといい。 そこで空手を教われ。俺の教えた傭兵用の護身 術とは異なり手足の打撃に特化した技を身に着 けられる。 体力と力を手に入れたお前たちがそこで学べば 鬼に金棒だ。』 との言葉も思い出していた。少年ザウバー「やつらからかっ浚(さら)った武器を売ってよ金作 って行ってみるか。」少年ゾルダ「そうだな。 オレらって[鬼]か・・・?」~~ ~~ザウバー「オレたちは生き抜くために強くなる決心をした。 仇を取るために。 落下速度に自分の体重が乗っかって太い枝で叩か れる・・・血反吐吐くほどの痛み・・・・。 努力ってやつは嫌いだ。だがオレらは生き抜く、 仇をとるその[志]に向かってっただけだ。 だから良くある人の上だの下だのは関係ねぇ。 領土争いなんかクソくらいだ。 ただ仇を取った後は・・・ なんか強いやつを求めさまよっていたな。 話せるのはこのくらいだ。」 皆シーンとして聞いていた。ゾルダ「その後はよ、他の拠点を探し回りとっちめたぜ。 もう毒は使わずにな。」ザウバー「ゲリラってやつだ。 個々でいる時に撃破。人数減ったらアジトに突撃 ってな。味方が近くに居るとやつらは撃ってこな かった。」院生-756号 二号棟頭(かしら)「ぐ、軍人をもやっちまうんですか・・・。」ゾルダ「白兵戦ってやつだ。 ブッとい大木の方が手ごたえがあったな。蹴りも パンチも屁でもねぇやな、効かなかったぜ。 『 ・・・・ 』 『それだけハードなトレーニング だったんだ・・・』ザウバー「確かに自分たちの身に着けた力も実証出来たし な。自信にも繋がった。」 『 ・・・・ 』ゾルダ「ガキの頃の細っちい木はよ、立って叩くと揺れて 中々凹んで締まってってくれないんだ。 だから膝付いて下の方ぶっ叩くと早いのよ。」ザウバー「太いのやり出した時もガキだったぜ。」ゾルダ「ま、まぁ今よりはガキってことでいいじゃねぇか よ・・・。」 『あはははは』院生-708号 一号棟頭(かしら)「一番太いのってどのくらいのを?」ゾルダ「50~60cm、こんくらいの太さかなぁ。 手の皮が厚くなるとよ、素手でいけるようになっ てた。」院生-1023番(四号棟頭)「そんな太てぇのを素手で・・・。」 『 ・・・・ 』院センター長「すさまじい特訓だったんだね。」ザウバー「あぁ、オレらじゃ考えもしなかった。」ゾルダ「お前らも真似すんなら枝の有るとこに飛び降りろ よ。無きゃペシャンコでお陀仏だからな。」院生-814号 三号棟頭(かしら)「や、やんねぇっすよおれらは・・・」 『頭ならここ出たらこっそりとやってたりして』 『ちげーね。』 『あははは』院生-1023番(四号棟頭)「その・・・、水瓶に入れったってのは?」ザウバー「父親と山菜積みに行ったときによ、 『これは毒キノコだから食べちゃダメだ。』 『この葉は干して煎じると人を殺せる。』 とか聞いてたから、逆にそれらをみんな混ぜて作 った特製汁だ。」 『くわばらくわばら・・・』 『今でも作れますか?』ザウバー「無理だな。 同じのをこっちで見ないしそれに・・・ もぅ忘れた。」 『で、どうしてこちらに・・・?』ゾルダ「行った先の道場は傭兵のおっちゃんも習った場所 でな。ただ型と礼儀を教わって実践形式の練習始 めたら破門になっちまって・・・。」ザウバー「加減はしてたが生徒さん、みんな潰しちまってな ・・・」 『ゴクリ・・・』ゾルダ「兄貴はそこの師範代までやっちまったじゃねぇ か。」ザウバー「で最初のここに到着って訳だ。 練習なのに・・・だ。」院センター長「それ、道場だったか? じゃなきゃここには送られてこないよ。」ゾルダ「そぅいえば兄貴、ラーメン食った後の公園で・・・ じゃなかったか・・・? 腹ごしらえしたから二人で汗流すかとか・・・。」院生-708号 一号棟頭(かしら)「それっすよきっと。」ザウバー「忘れた・・・。」院センター長「そぅそぅ、 先ほどザウバー君を捕まえた警察官が訪ねて来て 『発端の族とチームの頭達が、こんなちぃせぇ事 に拳振り回すなとザウバーにいい聞かせられた』 と言っていたよ。そして『発端の自分らをさて置 き 彼一人で警察に自首した』とも。ザウバー「やつらは言い合い、オレはブン殴ってるからな。 別に。」院生-1023番(四号棟頭)「軽くなったらまたすぐに出てしまうじゃないです か・・・。」 『そりゃ困る』 『ざわざわ・・・』ザウバー「バカ言え、 ここは刑務所じゃねぇんだ。関係ねぇよ。」ゾルダ「出たら困るってなんだよそれ。 まっ、それがオレの兄貴だ。」 『ちげーねぇ』 『だな』院センター長「さて諸君、 彼らの生きざま、少しは考えさせられる所はあっ たかな? 自分の身と照らし合わせて何か心に沁 みてくれたならこの場を設けて正解となる訳だ。 彼らが居る時じゃないとこんな授業は開催出来ん からな。」ザウバー「あまりえばれる人生歩んでないからこの話はこれ で最後にするぜ。」院センター長「悪かったね、ありがとう。」ゾルダ「何だお前ら、 オレら居ねぇと悪さしてんのか! やるなら外出てからにしろ!」院センター長「それだと再びここへだ。」ゾルダ「んぢゃ中でやれ!」院センター長「だからそれが困る。」ザウバー「ふっ、漫才だな。 身体なまってるやつ居たらオレがもんでやる。 喧嘩じゃねぇぞ。いつでも来な。 但し看守に言ってからだぞ。」 『あはははは』 そこへ独りの看守が歩いてきた。看守-8「1139号、面会者だ。」 全員がザウバーを見た。ザウバー「あ、オレか・・・。」 『はははは』院センター長「行ってこい。 よしここは散解する。今のタイムスケジュール通 りに戻ってくれ。」ザウバー「来た日になんか忙しいな。 ゾルダ、ありがとな。」 ゾルダは片手を挙げて答えた。 看守-8はザウバーを引き連れて戻っていった。-つづく-- z011話 新たな面会者 01 -(趣味で、の方が通りがいい気がするけどよ)へ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ ● Episode 03 Z へ.
2021年03月09日
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~~ ~~ 数時間掛けて移動した3人。子供ザウバー「こんな崖っぷちに?」外人部隊傭兵「そうだ。最高の場所だぞ。 まずはよ、始める前にと。 お前らの特訓用具を作らねぇとな。。」 そこの倒れてる運べそうで手ごろな大木を持って きてくれるか?」子供ゾルダ「これか?」外人部隊傭兵「あぁそれでいい。」 ドサ彡 傭兵の目の前に二人で転がす。 傭兵は腰から戦闘用のサバイバルナイフを抜き取 り、表面を起用に剥いでいく。 一端に短い木の棒を巻き付けて完成。ふんどしに 近い形だ。 そしてリュックから紐を取り出した。外人部隊傭兵「よし、準備完了。 さぁ~てと、早々におっ始めるとするか。 まずは寝泊まりする小屋立てないとよ。 柱が必要だ。そこにある木、7~8本折ってくれ 。」子供ザウバー「折る? この木をか?」子供ゾルダ「道具なんもねぇじゃん。」外人部隊傭兵「なんも? 既にもってんじゃねぇかよお前らは。」子供ザウバー「???」子供ゾルダ「???」外人部隊傭兵「お前ら身体鍛えるんだろ? だったら使えよ、自分の拳をよ。」子供ゾルダ「拳?」外人部隊傭兵「そぉよ、拳だよ。 早くしねぇと日が暮れるぞー。 ブチ折るまで寝床ねぇからな。」 ザウバーは自分の小さい手を握り、拳を見つめて いた。子供ゾルダ「殴って・・・折れるのか?」外人部隊傭兵「おぅよ、 しゃーねぇな、見てな。」 傭兵はびっこ引きながらおよそ直径10cmくらいの 木の前に立ち、外人部隊傭兵「おいさーっ!」 ドス★ ギギギ「うりゃっ」 バキ★ ザザザザ ドサン彡 二人の見る前で右の一発で凹んで少し傾き、 続く左でトドメ! 見事左右一撃ずつで木をぶっ倒した。子供ゾルダ「うわっ」子供ザウバー「出来んだ、拳で・・・。」外人部隊傭兵「わりーな、細めので。 足踏ん張れねぇから今はこれくらいじゃないと。 お前らはこれを拳に巻け。」子供ゾルダ「なんだこれ・・・?」 先ほど傭兵が作ってた物を渡される。外人部隊傭兵「拳の保護だ。」子供ゾルダ「保護? こんな軟弱なのハメてやってられるかぁ ー」外人部隊傭兵「お前らのためだ。 要らなきゃこっちは構わん、が ハメなきゃ数打 で拳の骨が丸見え。治るまで1ヶ月も3ヶ月も休 まれては困るんでな。」子供ザウバー「ハメようぜゾルダ。 要らなくなったら外せばいい。今はこいつをハメ てぶっ叩いてこの大木をブチ折ってやろうぜ。」子供ゾルダ「分かったよにぃちゃん。」 用意されてたのは木の皮を数枚重ねてあり、手の 甲を保護するもの。 短い棒を握り手の甲まで被せ、紐で縛ってお互い の手首に固定する二人。外人部隊傭兵「まずこれから1人1本倒すまで毎日続けろ。 よし、始めっ。」子供ザウバー「こいつをいくか。 いくぜっ えぃっトン えぃっトン ・・・ 」子供ゾルダ「よし、これだ。 アイサー、えぃっトン えぃっトン ・・・ 」外人部隊傭兵「俺は足の当て木と松葉杖作らねぇとな。」 トントン トントン トントントン トントン トントン トントントン 『同じ所叩けよー。』 『慣れてきたら腰入れて身体全体使って叩け!』 傭兵が木工作業する奥で二人が叩く音がひっきり なしに続いた・・・。 トントン トントン トントントン トントン トントン トントントン 翌朝も翌々日の朝も新たな保護当てに変えながら 来る日も来る日も二人は一日中続けた。 『拳が血だらけ、大いに結構。』 『その程度で痛いなんて思うんじゃねーぞ。』 『叩き込む拳の皮・骨・腕の筋力、足腰、根性と 全てを同時に鍛えられる。』 『今の痛みは明日の強さだ!』 そして一週間後、 ミシ! ザウバーの叩く木が発した悲鳴が聞こえた。外人部隊傭兵「おっ、きたぜ。 倒せる予兆だ。元気出んだろ。」 見ると一点を叩くその場所が血で真っ赤になりそ してくぼんでいた。外人部隊傭兵「そいつぁ屋根に使う材料だ。早いとこ材料を調達 してくれよ。」 トントン トントン トントントン トントン トントン トントントン 二時間後にはゾルダの叩く木からも ミシ! 二人の拳から赤い雫がしたたり落ちている。 そして3週間後、外人部隊傭兵「ようやく屋根が完成したなぁ。 寝転がるだけなら雨風凌げるスペースが手に入っ たぜ。」子供ザウバー「小屋建てんだろ。まだ序の口だ。」子供ゾルダ「先は長いね・・・。」 ドスドス ドスドス ドスドスドス ドスドス ドスドス ドスドスドス 二人は別の太い木で打ち込みを開始していた。外人部隊傭兵「太陽が上になってきた。昼飯にするか。 下の川で手を洗ってこい。」子供ゾルダ「あいよ。」外人部隊傭兵「ただし、 今日はこっちから行ってくれ!」 すると突然ザウバーを崖から蹴り落した! 『うわぁぁぁぁ』 バキ バキバキ ザザ ボキボキ・・・子供ゾルダ「何すんだよ!」外人部隊傭兵「お前さんも早ぅ行ってこい!」 続いてゾルダも崖から蹴り落した! 『うわぁぁぁぁ』 バキ バキボキ ザザ バキバキ・・・~~ ~~ 焚火で肉を焼く傭兵の元にスり傷血だらけの二人 が戻ってくる。子供ゾルダ「てめぇ・・・・」外人部隊傭兵「木の枝がよ、 不規則に襲って来んだろ。叩かれる事で体を鍛え られんだよ。落下速度次第で打撃力も変わる。 で慣れっとよ、こっちから枝を叩いてぶち折る事 も出来るようになるんだぜ。」子供ザウバー「・・・・ なるほどな。」子供ゾルダ「なるほどってにぃちゃん・・・。」子供ザウバー「落ちるまでに意味がある。 木と喧嘩なんだよ。 何回もぶっ叩かれて・・・。不規則が何よりだ。」子供ゾルダ「にぃちゃん・・・」外人部隊傭兵「そぅいう事。 分かったら腹ごしらえしろ、早くしないと丸焦げ になるぞ。」 二人は慌てて肉を刺してあった枝を抜き、焼けた 肉をほおばるのであった。外人部隊傭兵「折角川まで行ってるんだ、次からは飯のおかずく らいは土産に持ってこい。」 むしゃむしゃ食べながら考え込むザウバー、子供ザウバー「細い枝は折れてくれてた。だが太い枝は強烈な蹴 りのようだった・・・・。身体が[くの字]だ。 だから背中を見せちゃダメだ、背骨一発でやられ る。身体が横向いてりゃ横からも来る。常に下向 いて枝見てないと・・・その連続・・・。 そうすりゃ拳、肘、蹴り、頭突き、払ったりブチ 折ったり。こっちも攻撃出来る。そして着地。 一つとして同じパターンが無い。毎度新鮮ときて る。 ふっ、おもしろいぜ。」子供ゾルダ「まったく、にぃちゃんは前向きで直ぐにポイント を掴むよな・・・。 背中は か・・・、身体飛ばされるからそうすぐには ・・・。」子供ザウバー「自然が相手だ、てめーで何とかしなきゃならない んだ。文句も出ねーよ。」外人部隊傭兵「木殴ってぶっ倒す。 落下して木と喧嘩。 川で打ち身冷やして手洗って水浴びして。 もぅお前らの好きなメニューで進めろや。 たまに落ちる時に木を変えてみろ、 更に新鮮だぞ。 後、帰りは崖を登ってこい。いいな。」子供ザウバー「分かった。」子供ゾルダ「・・・アイサー。」-つづく-- z010話 志 03 -(ぐ、軍人をもやっちまうんですか)へ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ ● Episode 03 Z へ
2021年03月05日
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子供ゾルダ「おっちゃん、なんで一人で行動してんの?」外人部隊傭兵「俺の所属する先遣偵察隊がみんな遣られちまって な、今は俺一人なんだ。 でも任務継続でよ・・・。ったく人使い荒いぜ。」子供ザウバー「一人で・・・か?」外人部隊傭兵「あぁ、 偵察ってよ、先頭に立ってドンパチするんじゃな くて、相手の駐留部隊、潜んでいる場所や人数、 所持している兵器なんかを味方に知らせる役割な んだ。担いでるのも双眼鏡や赤外線暗視カメラ、 通信機ってな具合だ。 人数居ても見つかり易いからまぁ一人でもできな くはない。」子供ゾルダ「おっちゃん、こっち。」外人部隊傭兵「おぃおぃ、すげー道知ってんだな・・・。 ってこれ道か?」子供ザウバー「偵察なんだろ? 普通の道は見張り居んだろに。この道はまだ誰と も出くわした事がないよ。」外人部隊傭兵「大したもんだ、さっすが地元の子だ。助かる。」子供ザウバー「この先に敵がいるんだ・・・。知らなかった。」子供ゾルダ「ぼくら普通に通ってただけだったなぁ・・・。」外人部隊傭兵「敵さんも人知れずに砲や戦車を茂みに隠したりし てるからな。見つかったら一大事だ、一生懸命に カモフラージュしているもんさ。」 『ふぅーん』子供ゾルダ「おっちゃん、 一人で怖くねぇーんか?」外人部隊傭兵「そりゃ怖いさ。 誰も助けてくれない、見つかりゃ標的は俺だけ。 だがな、 俺も両親殺されてっからよ、仕返ししてーじゃん 。だから味方に情報伝えて少しでも相手が困る事 をやりてーんだ。 だから怖さも後回しで頑張れるのよ。」子供ザウバー「おっちゃん、つえーんか?」外人部隊傭兵「そぅだなぁ、 たぶんつえぇぞ。身体鍛えてっからな。 それに心もつえぇよ。こうして一人で頑張ってん だろうが。小心者には務まらねえさ。」 『ふぅーん』 開けた場所に出た。外人部隊傭兵「さてっと、ここからは俺一人で行く。 おめーらは自分家の後片付け、両親の埋葬。 やる事あんだろ、もう戻りな。 ありがとな。」 そう言い残し、物陰になる所を駆使して前進を始 めた。子供ザウバー「あぁしてオレらを守ったりしてくれてる人がいる んだな。」子供ゾルダ「うん。 ぼくらもなんか役に立ちたいね。」子供ザウバー「オレはそうは思わない。人の役に立ちたいとは。 やるのは親の仇の敵兵士への仕返しだ。 人の為とかじゃなくてよ、自分のケジメとしてと っちめたいよ。」子供ゾルダ「そぅ、それだよにぃちゃん! モヤっとしてたけど、ぼくもそれだよ言いたかっ たのは!」子供ザウバー「全然ちげーだろ・・・。」 見届けながら、子供ザウバー「やる事済ませに行くか。 戻ろう。」子供ゾルダ「あいよ。」~~ ~~ それから5日が経過した。 報道関係者も見守る中、両親の埋葬を終え大勢で 家の瓦礫を片付けている時だった。子供ゾルダ「にぃちゃん、あれ・・・。」 手を休め、遠い目で見つめて指差すゾルダ。子供ザウバー「あ、あいつは! ゾルダ、水もってこい!」子供ゾルダ「あいよ。」 スコップを放り投げ、地元の報道が構えるカメラ の脇をスリ抜け猛然と駆けだしたザウバー!外人部隊傭兵「うぅ・・・。」 片足をびっこ引きながらこちらにゆっくりと歩い てきていた。そこへ、子供ザウバー「おっちゃん、大丈夫か!」外人部隊傭兵「おぉ坊主か、そんな所まで戻れたのか・・・。 大丈夫だ、ちと挫いただけだ。」子供ザウバー「大丈夫なもんか、肩からと腕も血が出てる。」外人部隊傭兵「命取られる個所じゃなきゃ大丈夫なんだよ。 そのうち治る。」子供ゾルダ「おっちゃーん! はぁ、はぁ、水持ってきたよ。」外人部隊傭兵「おぉこっちの坊主もか、気が利くな。」 ビンに入った水を受け取り、ぐびぐびと飲み干し た。子供ゾルダ「坊主じゃないよ、ゾルダって名がある。」外人部隊傭兵「ぷはぁ~、生き返るぜ。 そりゃ悪かったなゾルダ。ありがとよ。 でこっちは?」子供ザウバー「ザウバーだ。」外人部隊傭兵「ザウバーか、二人いい名だ。 にしてもそっくりだな、 ただの兄弟というより・・・。」子供ザウバー「一卵性の双生児だ。」外人部隊傭兵「だなぁ。双子か、 服装と髪型が同じだったら見分けつかねぇかも。 仲のいい素敵な兄弟だ。」子供ザウバー「考えた事もない。」子供ゾルダ「喧嘩もないよ。ぼくはにぃちゃんに従うだけ。 大したにぃちゃんなんだぜ。ぼくの自慢のにぃち ゃんさ。」外人部隊傭兵「偉いぞ、しっかり者だな二人は。」子供ザウバー「そうでもない。 それより日陰で休ませよう。 ゾルダ。」子供ゾルダ「あいよ。」 二人で肩を両側から貸し、日陰に移動する。外人部隊傭兵「すまんな、大した怪我じゃない。大丈夫だ。」子供ゾルダ「任務は成功したのか?」外人部隊傭兵「あぁ、いちをな。 その後だ、見つかっちまってよ。 逃げるのに必死だったよ。」子供ザウバー「助けが来ないのに逃げるのは大変だろう。」外人部隊傭兵「まっ、そこは自分を鍛えてあるから銃弾さえスリ 抜ければ問題ないぜ。」子供ゾルダ「おっちゃんはつえぇんだもんな。」子供ザウバー「銃弾相手に強ぇもなにもないだろ。生身なんだか ら。 それに足、挫いた? 嘘言うな、折れてんじゃねぇか。 これじゃしばらく任務は無理だぜ。」外人部隊傭兵「ほぉ~見てわかるのか、大したもんだな。」子供ザウバー「なぁおっちゃん、任務に復帰するまでよ、俺たち を鍛えてくれないか。」外人部隊傭兵「なんだ藪から棒に・・・。」子供ザウバー「俺たちも強くなって あいつらに仕返ししたいんだ!」外人部隊傭兵「子供には無理だ。」子供ザウバー「3年でも5年でも10年掛かってもいい。時間はた くさんある!」外人部隊傭兵「こんな商売、いいことなんもねーぞ。」子供ゾルダ「うん、そーだよにぃちゃん、時間はある。 おっちゃん、商売じゃないよ。ぼくらは仇を取れ ればいいだけだ。」子供ザウバー「こんなガキのおれらが、これから力強く生きてい くにも必要な事だろうし。 どうだ?」外人部隊傭兵「ちっ、因果な関係だな。 味方も一端撤収しちまって俺は置いてきぼり。 まぁ一人で抜け出せると返答をしたからな。 どぅすっかな・・・。」子供ザウバー「頼むよ。」子供ゾルダ「強くなりたい!」外人部隊傭兵「俺の訓練は厳しいぞ~。生半端はやらん、トコト ンだぜ。」子供ザウバー「頼む。」子供ゾルダ「頼む!」外人部隊傭兵「お前ら、後で泣き入れても容赦せん。 やめるなら今のうちだ。」子供ザウバー「泣きは入れない、約束する。頼む。」子供ゾルダ「頼む!」 二人の目をじっと見ながら、外人部隊傭兵「良く言ったお前ら。 よし分かった。傭兵として身に着けたモノ、お前 らに伝授しよう。 全部キッチリと覚えろよ。」子供ザウバー「約束した。」子供ゾルダ「した。」外人部隊傭兵「よっしゃ、 じゃまず最初に場所を移動だ。 確か南の方角に修行と居場所によさげな所があっ た。そこがこれから俺らの生活の拠点だ。子供ゾルダ「アイサー!」外人部隊傭兵「ゾルダ、その返事 お前どこで覚えた?」子供ゾルダ「近くをチョロチョロしてる軍人が良く口にしてた んだ。」外人部隊傭兵「なるぼどな。。」~~ ~~-つづく-- z009話 志 02 -(木と喧嘩なんだよ)へ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ ● Episode 03 Z へ.
2021年03月03日
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ザウバー ( オレに面会だと・・・? ) 扉無しロッカーに戻り作業着から院内着に着替え た。 すると廊下が騒がしくなっていた。 『ざわざわ』 『ざわざわ』ザウバー「おぃおめーら、ここは学校じゃねーぞ! 静かにしねぇか!」 廊下に出て騒がしい方を向いて叫んだ。ゾルダ「固てぇこと言うな兄貴。。」 そこには院生たちに囲まれ笑顔で話しかけるゾル ダがいた。ザウバー「何やってんだおまえ・・・。」ゾルダ「面会に来たんだがよ、看守に『中の連中に顔出し てやれ。』って言われてよ。」院生-1023番(現四号棟頭)「急にゾルダさんの姿が見えてうちの棟の連中連れ て御あいさつに。 遅くなりました、ご無沙汰してます。 引き続き四号棟頭張ってる1023番です。」ザウバー「お前もまだ居るんかよ・・・。」院センター長「久しぶりに二人が居るんだ、この位やらんと院 生の楽しみが他には中々無いからな。」 廊下の奥から初老手前頃でパリっと制服を着こな し、体つきがしっかりとしている男性が歩いてき た。ゾルダ「センター長、ゆる過ぎなんじゃねぇの?」院センター長「キミらの行いだよ、ここでのな。 それにゾルダ君は面会、ただその場所が異なるだ けだがね。」ザウバー「ありがてぇよセンター長。」院センター長「こんな優等生がなんでまたここに帰ってくるのか が問題だがな。」ゾルダ「巻き添え食らって、その場を納めるために兄貴は マッポに投降してんだ。 今回は独りで捕まりやがってよ。」ザウバー「二人顔首揃えてだとこんな楽しみが無くなるから な。」院センター長「ここを楽しみされても困るよ、変わったヤツだな 本当に。 立ち話もなんだ、場所を変えよう。」 ぞろぞろと中庭に移動を始めた。院センター長「そうそう、今工場に居る連中も呼んであげなさい 。年齢からしてこの二人が揃うのも最後かもしれ んからな。」看守-7「はい。」~~ 中庭のベンチに腰掛けた3人、 その前に棟ごとに整列してあぐらを組んで座って いた院生達。院センター長「ここに居るのが不思議なくらい、皆良い子達だ。 外で悪さするからここへ入れられる。心の反省と リハビリのために。 ところが皆も知っての通り、この二人は異次元の 強さを持っているにも関わらずそれを表にかざし て振り回す事をせん。 今日は折角のチャンスだ、二人の生い立ちをこの 者たちに聞かせてやって欲しいのだ。」ザウバー「あまり人にベラベラとしゃべる事じゃないんだけ どな・・・。」ゾルダ「このセンター長さんの頼みだぜ兄貴。院センター長「心の教育だよ。大切な授業のひとつだ。」 院生たちは黙って三人を見つめている。 看守たちも周りにゆるく集まり、聞く耳を立てて いた。ザウバー「ちっ、褒められたことはなんもやっちゃいねぇ。 まぁオレの生まれた国、 いつも戦火に包まれていたんだ・・・。 10歳くらいの頃だったかな、人生の志ってぇのを 考えさせられる場面に直面したのは。~~ ~~ ~~ ヒュ~~~~ \ドカァーーン/ 遠くで爆弾の破裂音が鳴り響く。子供ゾルダ「にいちゃん持ちきれないよ。」子供ザウバー「一回で終わらせなきゃよ、また取りに戻ることに なるぞ。」 二人は林の中に居た。 一人は大きいポリ容器に汲んだ水を複数背負い、 今もう一人は束ねた薪を担ごうとしていた。 ヒュ~~~~ \ドカァーーン/子供ザウバー「代わるか?」子供ゾルダ「くそぉ、にいちゃんの水の方が重いし。 このくらい担げなきゃ! フン!」 よろけながらも背負った。 家の近くに水場が無く、子供の足で片道一時間半 を掛けて調達に来ていた。子供ザウバー「さすがゾルダだ。」子供ゾルダ「う~ん、早く行こうよにいちゃん。」子供ザウバー「よし。」 定期的にやっているのであろう、大きくふらつく こともなくゆっくりだがしっかりと一歩ずつ歩を 進める二人。 進行方向右手側には黒い煙が天高くまで登ってい る。いつもの光景と見え二人は気にせずに黙々と 歩き続けていた。 途中瓦礫の中にコンクリートが平たく顔を出して いるところに到着すると、子供ザウバー「ここで一休みしようぜ。」子供ゾルダ「うんしょ。」 ドサ彡 それぞれ担いでいた物を路上に置いた。 腰掛ける二人。子供ザウバー「いつもいつもどこかで黒煙。 何の得があるんか知らないが飽きずに良くやるな ぁ。」 首に掛けたタオルで汗をぬぐう。子供ゾルダ「壊すのが好きなんじゃない?」子供ザウバー「その後どうすんだ?」子供ゾルダ「知らなーい。僕は壊してないもん。 そいつらに聞かないと・・・。」子供ザウバー「だな、何が面白いんだか・・・。」 ヒュ~~~~ \ドカァーーン/子供ゾルダ「あ、今の・・・。」子供ザウバー「あぁオレらの家の方だ・・・。 いくぞ!」子供ゾルダ「なんであそこに落ちるんだよ。 あいよ。」 二人は再び背負い直し、早歩きで帰路を急いだ。 20分くらい経つだろうか、まだ遠いが家が見える 位置に達した時、子供ザウバー「ゾルダ・・・。」子供ゾルダ「う、嘘だろ・・・。」 二人は立ち止まり、呆然と煙の沸き立つ地点を見 つめていた。子供ザウバー「とうちゃん! かぁちゃん!」 背負い物を放り投げ、一目散に走り出す!子供ゾルダ「待ってにいちゃん!」 ゾルダも慌てて背負う薪を路面に落とし、兄ザウ バーの後を追った! 『はぁ、はぁ、はぁ・・・』 肩で息をするザウバー。 見つめるその先は・・・・、 クレーターの様に大きく陥没した丸い地域、その 横に二階建てコンクリートの片側だけ砕け散り、 屋外にさらけ出した一階部分が。その横の木製の 倉庫から黒い煙がモクモクと沸き立っていた。 『にぃちゃん・・・ はぁ、はぁ、はぁ・・・』 ゾルダも到着する。子供ザウバー「ヤラれた・・・。」子供ゾルダ「うぅ・・・。」 涙をこらえるゾルダ。 涙でぼやける視界には、人の手足が引きちぎれて 辺りに散乱している光景も目に出来た・・・。子供ザウバー「くっそぉー、くっそぉー!」 しゃがみ込み地面を叩くザウバー。 隣では膝から崩れ落ちたゾルダだった。子供ザウバー「ふざけやがって・・・ ふざけやがってこのやろぉぉ! 爆弾落としたや つ、片っ端から皆殺しにしてやる・・・。」 目から涙を溢れさせながら叫ぶ。子供ゾルダ「とうちゃん・・・ かぁちゃん・・・ オレだって・・・、 オレだって一緒だ! にぃちゃんと、にぃちゃんと一緒にあいつらぶっ 飛ばしてやる・・・。」 こらえていた涙が一気に溢れ出したのであった。 その時、外人部隊傭兵「おーぃ、お前らー! そこに居るとまたいつ爆弾落ちるかもしんねーか ら、早く非難しろ!」 立ちすくんで涙を流す二人。外人部隊傭兵「こら坊主ども、聞こえねーのかー? 早くこっちに来い!」子供ゾルダ「うるせーよ・・・。」 駆け寄ってきた外人部隊傭兵、外人部隊傭兵「気持ちは分かるが、まずは自分の身の安全を考え ろってんだ。」 二人の頭をポンポンと叩く。 そして二人の腕を掴み、外人部隊傭兵「いいからここから離れろって。」 重い足取りだが外人部隊傭兵に連れられてそこを 後にした。 その後再び、 ヒュ~~~~ \ドカァーーン/子供ゾルダ「うっ・・・」 残り建っていた部分も見事に吹き飛ばされた! 破壊されたコンクリートの細かい残骸が3人に降 り注ぐ。外人部隊傭兵「お前らんちの建物で人が集まってた。そこを敵に 見つかったんだろ、頑丈な建物だけに武器仕込ん であるか兵隊の居る場所と勘違いされて狙われた んだ。 ここまでくりゃ大丈夫だろ。 怪我はないか?」 『 ・・・・ 』 まだ心の整理がついてない二人。外人部隊傭兵「俺もな、 子供の時に目の前で両親が銃撃食らっちまったん だ。身体中から血が飛び散り・・・倒れてからピク リとも動かなかった。俺は泣き叫ぶ事しか出来な かった・・・。 戦地ではな、良く見る光景。まさか自分の肉親が ってな・・・。 だからおまえらの気持ちはわかる。 だがよ、 それはそれ、今は自分たちがどう生きるかって事 を考えるのが先だ。泣くのは後回し。 な。」子供ザウバー「 ・・・・、 おっさんもなんだ・・・。」 ポカ☆外人部隊傭兵「俺はまだ29だ、おっさん言うな。」子供ゾルダ「そのヒゲがおっさんだ。」 ポカ☆外人部隊傭兵「剃るほど暇が無くてね、悪かったな。 さて俺は任務に戻る。この先しっかり生きろよ。 じゃーな。」 そう言うと西に走り出した外人部隊傭兵。子供ザウバー「おっさん待って!」 呼び止めたザウバー。外人部隊傭兵「ん・・・なんだ?」 足を止めて振り返る外人部隊傭兵。子供ザウバー「そっち、地雷ってのが埋まってる。」子供ゾルダ「穴掘って何かを埋めてるの見たことあるよ。」外人部隊傭兵「なんだと。 あ、ありがとう。そりゃ助かった。」子供ザウバー「そっちに行くなら道知ってるよ。少し遠回りだけ ど。」外人部隊傭兵「わりーな坊主、逆に命救われちまったかな。 っておっさん言うな!」子供ゾルダ「だっておっさんじゃん。」外人部隊傭兵「ち、 年の差考えたらしゃーねーのかな、まったく。 せめて『おっちゃん』くらいにしてくれ。」 その後二人は外人部隊傭兵を案内始めた。-つづく-- z008話 志 01 -(ゾルダ、水もってこい!)へ ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ ● Episode 03 Z へ
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