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@原生林コース。朽ちた倒木を乗り越え、さらに太陽をもとめて。生きていくことは奇っ怪だ。
承前 (白谷雲水峡/辻峠~太鼓岩~原生林コース)
獣道と同等の太鼓岩への小道は、高い梢に遮られ、暗い。
窺い知れる空は、雲が多くなったようだ。
文字通り、手足を使って這い登る。大丈夫、足がかりは所々、整備されているから。
道しるべには10分とあったが、多分15分強、ひゅーひゅーぜーぜー息を切らし、
目の前に現れたぽっこり丸い岩をよじ登れば、 おおっ!
ぉぉ ぉ ぉぉお お お おお おおっ!!
絶景だ
ぁ あ
あ
ああ
ああ!!

中央が白谷川。右下端の隅っこ、灰色が岩のふち。これ以上は、恐くて乗り出せない。
眼前250度、深緑の大パノラマだ。所々、墓標のように巨木の白骨が杭を打つ。
1000mを越す足元の遥か下には、白谷川が銀色の筋を縫っている。
ザックも上着も放り出し、両手を広げて踏ん張れば、風の道が見えるようだ。
腹の底まで解放し、体を筒にして大声を絞ってみたくなる。
この世界は、なんて美しいのだろう。なんと美しい世界に、私は生きているのだろう。
.........、愛は、さすがに叫ばないけどね。
太鼓岩では、お弁当を食べるのが流行りらしいが、私もそそくさと残りを平らげる。
人がぼちぼちと集まりだした。この岩の上は、4畳ほどしかない。
折しも左手の山の方から雲が湧き、視界も悪くなりだした。
後続者達に場所を譲り、休憩は20分ほどで切り上げ。
辻峠で休憩中の親戚一同様に「太鼓岩は、どう?登るの大変?」と聞かれる。
雲が湧いてきたけど、今ならまだ絶景かも、とても大変だけど価値はある、と返事する。
下りは、どんどん下る一方で調子づいたが、続々と登って来る人達、
一様に「まだですか?」と聞かれる。
雲が湧いてきたけど、まだ絶景かも、まだまだまだ大変だけど価値はある、と返事する(笑)
原生林コースと楠川歩道の分岐点まで調子よく下ってきたが、ここで、
私の足は原生林コースへ、弥次の足は往路と同じ楠川歩道へ。
しんどいよ~、杉なんか見飽きたよ~、下り道を帰ろうよ~。
という駄々を「絶対、二度とは来ない所なんだよ」と宥めすかし、原生林コースへと腕を引っ張った。
が!ほぼ直線に山を貫く歩道と異なり、あちらこちらと見所の杉を縫うこの道は、
太鼓岩道で疲労困憊の体を弄ぶが如くくねくねと、アップとダウンも激しい..。
確かに杉なんか、もういいや(笑)
それでも川のせせらぎは耳に心地よく、下るにつれ出会う鹿は、人慣れしているのか
パニックも起こさず行く手を遮り、動じない。
もう昼を廻る頃だろう、登ってくる人達も随分、少なくなった。
人気コースの割りには、道は道標テープでしか判別の付かない箇所もあり、
時折、見晴らせない梢を揺らす、ヤクサルの気配がする。
カサカサと枯れ葉を踏むのはヤクシカだろうか、呼び交う声は、何の生き物だろう。
水底は花崗岩の砂礫を燦めかせ、透明度を増すようだ。
流れる水は、疲れた喉に冷たく甘い。
下るにつれ、杉の数は減りヒメシャラやツガが増える。
枯れ葉の多さに、ヤクスギランドには落ち葉が少なかったと、初めて気付く。
なるほど、ここは照葉樹林帯なんだなぁ、と、終点が見えた頃、やっと一息ついた。
出口間際に、樹齢3000年の「弥生杉」への分岐道があり、その距離ほぼ1km。
さすがに、行こうという元気は残っていなかった。

@白谷小屋付近で。角のある鹿の写真は、これ一枚っきり。
お役立ち情報/白谷雲水峡2
もののけ姫の森、太鼓岩まで足を伸ばす場合、往路に楠川歩道をとる紹介が多い。
標高差約300mを、50分ほどで直線的に登っていくが、距離は短くてもどうだろう?
復路に原生林コースを行くと通算4時間半、延々延々、登って登って、下って登ってになるのだ。
いっそ原生林コース→太鼓岩→楠川歩道と行った方が、私的には楽な気がする。
でも原生林コースを往路にとれば、太鼓岩まで登る勇気はなかったかも。
なお、辻峠をさらに行くと、縄文杉への縦走路となる。
その場合は、縄文杉から白谷雲水峡へと下る方が、マシ(楽とは言わない)だと思う。
白谷雲水峡に行くなら、太鼓岩からの絶景を見て死ね!(ナポリか)とは、言い切る。
だけど雨の屋久島、私の行いが宜しかったので眺望に恵まれたけど、貴方も、とは限らないよね。
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