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2014年01月22日
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カテゴリ: 旅の記録
明日には期限が切れる1月9日、青春切符の残りを使ってむりやり出かけたのは、神戸は元町にある竹中大工道具館である。去年読んだ「古代の超技術」で紹介されていたので、一度来たかったのである。神戸の滞在時間は約三時間、この博物館を見るだけの贅沢な旅です。


駅の案内地図にも載ってない小さな博物館ですが、とっても素晴らしい博物館でした。年末には六甲山の麓に新築移転するそうです。


あの本には法隆寺の加工された板がここに展示されているかのように書かれていたが、残念ながら写真しかなかった。しかし、ここではじっさいに斧、鋸(のこ)、鑿(のみ)を使って木を切断し、木を割って製材したあと、ほとんどの部材はちょうなで荒く削られ、目に触れる部分はヤリガンナで仕上げられた過程がよくわかるように展示されていた。


左が当時のチョウナ。右が鑿である。


左はヤリガンナ。右はチョウナの柄である。


中世になれば、このような水平器も登場していた。


縄文時代の石斧による切断面の展示。
20度の鋭角で打ち込む。木の繊維を少しづつ剥ぎ取って切断していた。そのために繊維の剥がれやすい栗の木などの広葉樹が多く伐られていた。しかし、縄文時代から既に石器を用いてホゾ・相欠きなどの穴を加工して、垂直材と水平材を接合する技術が発達していた。


鉄斧の切断面である。



打割製材の技術。
縄文時代から中世前半までの数千年にわたり、斧、鑿、楔(くさび)を用いて木を割る「打割製材」が行われた。杉や檜など、木目の通った良材が豊富にとれる日本では、打割製材は風土に適していた。そのために、早くから鋸(のこ)が使われたヨーロッパや中国と比べて、この方法が長く使われた。写真は、檜の丸太を打ち割り、厚い板を作る過程。木を半分に割ったあとはチョウナで削って板にするので、中世以前の板はほとんどが一寸(3センチ)以上であったという。


チョウナではつったあと。少しデコボコしているが、案外平らだった。


ヤリガンナで鉋(かんな)のように仕上げたあと。ビックリするくらいツルツルしていた。確かに少しあとは残るが、繊維が切れていないので、ずっと腐らないのだと「古代の超技術」では書いていた。

大工道具館なので、歴史ばかりではなく、現代の道具の作り方、使い方を丁寧に展示していた。それぞれが古代からの知恵の結晶であり、時を忘れた。きて良かった。


帰りは隣のラッセハウスでランチ。神戸らしく洒落たレストランだった。


神戸のしめ縄は香川高松のように横長だった。少し縄が太い。







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最終更新日  2014年01月22日 10時11分11秒
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