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2025.07.07
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カテゴリ: 生物学
 5日まで旅に出ていたので、長い休載となった。いずれ恒例の旅日記を連載するので、それを楽しみにお待ちいただきたい。
 さてもはや梅雨明けを思わせる連日の猛暑だが、数カ月前に衝撃的な映像を観た。
​ NHK-BSの『 Wildlife special 』の最終場面で、飢えたホッキョクギツネが餓死した仲間を共食いするシーンだ。やがて血の臭いをかいで、他の飢えたホッキョクギツネも寄り集まり、奪い合うになる( 写真 )。



​◎仲間の餓死死体を貪り食うホッキョクギツネ​
 そこは、冬景のカナダ、ハドソン湾だ。厳冬期になってもなかなか海の凍結しないなか、ホッキョクギツネは氷上で獲物のアザラシを捕れないホッキョクグマの周りをうろつく。彼らは、ホッキョクグマがアザラシを狩った後、貪り食われたアザラシの死肉のおこぼれを当てにしてホッキョクグマの周りにまとわりつくのだ。
​ しかし、温暖化の影響で海はなかなか凍結しない。ホッキョクグマも飢えるが、同時におこぼれ漁りのホッキョクギツネも飢える。そうした中での奪い合いだ( 写真 =仲間の遺骸を貪り食うホッキョクギツネ)。​





 最後は、やはり温暖化で分布を北上させているより大型のアカギツネがやってきて、ホッキョクギツネの死骸を奪い取っていく( 写真 =ホッキョクギツネの餓死遺体を奪うアカギツネ)。



 なんともやりきれない、衝撃的映像の流れだった。

​◎雪の丘陵でトナカイを追いかけるホッキョクグマ​
 そのハドソン湾の凍結を待ち望むホッキョクグマの別の一面も、冒頭近くで流れた。
 場面は、北極海に浮かぶ氷結したノルウェー、スヴァールバル諸島。ここに、ホッキョクグマが食べ物を求めている。そのホッキョクグマの狙いは、野生のトナカイだ。氷上のアザラシを当てにできなくなったホッキョクグマは、スヴァールバル諸島のトナカイを狙いだしたのだ。
​​ しかしホッキョクグマは諦めない。雪上の丘を追跡を続け、群れから離れた3頭を追いかける。そして1頭ずつ離れていった最後の1頭に追いつく。脚を取られるがちの深い雪の上なら、強靱な脚力を持つホッキョクグマはトナカイに追いつけるのだ( 下の写真の上 =雪深い雪上でトナカイを追いかけるホッキョクグマ; 下の写真の下 =雪の丘の上でトナカイを食うホッキョクグマ)。​​





​◎新たな生態系か​
 極北のホッキョクグマの食の9割は氷上で狩るアザラシといわれる。氷の無い夏季は、ホッキョクグマにとって飢餓の季節で、あばら骨が浮き出るほどにやせ衰える。
 そのアザラシ狩りが温暖化で不可能になりつつある今、ホッキョクグマは新たに生態を獲得しつつあるのだ。
 地球温暖化は、僕たちの目に触れないところでも少しずつ環境に悪影響を与えつつある。
 野生動物を通して、そのことを痛感した。

昨年の今日の日記 :「世界の選挙(1):イギリス総選挙、労働党大勝・与党保守党の大敗は予想どおりだが、潜む波乱の芽」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202407070000/​





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Last updated  2025.07.07 02:09:34


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