ウンとかスンとか mamatamの日記

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2020.11.19
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カテゴリ: 読書
昨日、味醂のことをブログアップしていて、思い出した小説があります。澪つくし料理帖という作品ですが、ご存知でしょうか?

シリーズとして発表された小説はどれもベストセラーとなり、何度かテレビドラマ化され、先日は映画化もされたのでご存知の方も多いと思います。
高田郁さんは兵庫県生まれの女性で、大学入学のために上京して、初めて出会う食べ物に大変なショックを受けたそうです。
例えば8枚切りの食パン、例えば中濃ソース。東京人としては、どうしてそれがショックだったのかと、逆にショックを受けますが、交通機関の発達で人の行き来も盛んな、そして情報社会で多くの食品が日本国内でほとんど共通に知られている現代ですらこうなのだから、それが江戸時代だったらどうだっただろうかと考えたのが、この物語が生まれるきっかけだったそうです。
作品を読んで驚くのは、江戸と大坂(その当時の大阪はこう表記されたそうです)の食材の違い、調理法の違い、そして出汁さえも違っていたことです。
男性の人口が圧倒的に多かった江戸は、また、屋外で働く職人の多い町だったことから、塩味の濃い、はっきりした味付けの食べ物が好まれました。また、武士の町でもあったので、独特の禁忌や好みが生まれました。切腹を思わせる魚の腹開きが嫌われたり、切り口の模様が徳川家の紋ミツバアオイを想起させることから武士はきゅうりを口にしなかったこと、出汁も関西は昆布出汁が中心でしたが、江戸では鰹出汁、これはなんと水質の違いでもあったそうです。
生まれた町では好まれていた料理が、この土地では知らないどころか、美味しいとも思われず、受け入れてもらえない、そんな現実に突き当たってしまった料理人の衝撃はいかばかりだったでしょう。
そんな中で、しかも女性の身で、料理番付の大関位(横綱はなくて、それが最上位だったそうです)を取る料理をいくつも作りだした主人公、澪の、これは成長物語であり、幼いときに洪水で離ればなれになった親友を苦界から助け出す友情物語でもあります。

みりんもその一つです。
みりんとその搾り粕であるこぼれ梅は、澪と、今は顔を合わせることの許されない友を繋ぐものとして何度も登場します。
そしてその友をその境遇から救い出すために澪が思い付いた手立てには、こぼれ梅が大きな役割を果たします。
酒粕は知っていましたが、味醂粕のことは初めて知りました。もちろん食べたこともありません。
いつか、機会があったら、いただいてみたいと思っています。





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最終更新日  2020.11.19 21:55:42
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