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"THE ASTRONAUT FARMER"監督・・・マイケル・ポーリッシュ 出演・・・ビリー・ボブ・ソーントン、ヴァージニア・マドセン、ブルース・ダーン、ティム・ブレイク・ネルソン、マックス・シエリオット、ジャスパー・ポーリッシュ、ローガン・ポーリッシュ、マーク・ポーリッシュ、ジョン・グライス、サル・ロペス、ブルース・ウィリス、他。 ・物語序盤・ 牧場を営むチャーリー・ファーマーは、妻オーディーと三人の子供を持つ父親。彼は子供の頃から、宇宙飛行士になるのが夢で、若かりし頃はNASAで宇宙飛行士訓練プログラムに参加する程、夢の実現に近付いていた。しかし父親が自殺し、失意の内に、軍を除隊してしまったチャーリーは、それ以来、農業に従事するようになった。それでも夢を捨てきれないチャーリーは、農場に独力で自作のロケットを作り、そこから宇宙に飛び立とうという、途方も無い計画を着々と進めていた。家族もそんな父親を支え、一家は毎日、宇宙飛行の話で盛り上がっている。だが、ロケット用の燃料を大量に購入しようとした為、彼の行動がFBIに知られてしまい、チャーリーは危険人物としてマークされた上、ロケットの打ち上げも禁止されそうになる。知り合いの弁護士に相談した所、彼はマスコミに情報を流し、世論で打ち上げ決行を目論むが、その結果、チャーリー一家は見世物となってしまう。更に、航空局はだらだらと決定を引き延し、ロケットの為に借金を重ねていたファーマー家は経済的に逼迫して、危機的状況に陥る。 クレジット無しですが、ブルース・ウィリスがNASAの元宇宙飛行士役で出演しています。ノー・クレジットの割に出番は多く、ビリー・ボブ・ソーントンと長話もします。アンタは「アルマゲドン」で死んだ筈だぜ。笑。ロケットを自分で作って、宇宙に飛び立とうという発想自体が凄過ぎて、何とも言えん。笑。荒唐無稽ですが、こんな話もあって良いかな。内容の突拍子も無さに比べて、意外としんみりした雰囲気で話は進みます。テーマが、夢を持ち続ける事と家族愛なので、ロケットは一つのアイテムだったのかもしれませんね。国家的プロジェクトである宇宙ロケットを、個人で飛ばそうと思ったら、どの位の資金が要るんだろうか?知識があっても、宇宙に飛び出して戻ってこられるだけの強度を持ったボディを、あんな田舎の倉庫で、どうやったら作れるんだ?ファンタジーだから、現実的なツッコミは無粋なんですけど、一回発射に失敗してから、二機目の機体が出来上がるまでが早くて、いつの間に?!と思いました。嫁の父親の死で入った遺産で借金は返済できたものの、新たなロケットを制作できるだけの資金は無かっただろう…。更に親父より凄いのは息子です。親父はパイロットですが、地上で管制官を担当するのが息子。プログラミングも凄腕でプロ顔負けで、ハプニングにも確り対応します。親父直伝プラス独学で、そこまで出来るのか?!↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 30, 2008
"P.S. I LOVE YOU"監督・・・リチャード・ラグラヴェネーズ 原作: セシリア・アハーン 『P.S.アイラヴユー』(小学館刊) 出演・・・ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラー、リサ・クドロー、ハリー・コニック・Jr、ジーナ・ガーション、ジェフリー・ディーン・モーガン、キャシー・ベイツ、他。 ・物語序盤・ホリーとジェリーは、度々衝突して喧嘩はするものの、互いに愛し合う夫婦。しかしジェリーは病魔に犯され、呆気無く他界してしまった。以来ホリーは、夫の死から立ち直れず、部屋に籠って仕事にも行けなくなってしまう。ホリーの誕生日、彼女を励ましに、母と友達が彼女の部屋を訪問している時、彼女宛てにプレゼントが届く。それは亡き夫ジェリーからの物で、手紙も同封されていた。ジェリーは死を宣告されて以来、自分の死後、一人になった妻が立ち直れるよう、生前から準備をしていたのだった。そこには、誕生日にはお洒落をして、街で騒ぐようにと、ジェリーからの指令が書かれていた。それから次々に、ジェリーからホリー宛の手紙が届くようになり、ホリーはその手紙に書かれた通りに行動してゆくのだった。荒筋を書いただけで泣けるのに、何故、映画は泣けないんだろう。(~_~;)多分、泣く為の映画ではないんでしょうね。基本的に、コミカルなタッチなので。加えて、ホリーとジェリーの思い出を辿るシーンが多くて、二人の恋愛を見ているだけになってしまったのが残念です。死んでいるのに、ジェラルド・バトラーが出ずっぱりなので、全然悲しくないんだ。私は、このストーリーなら、素直に泣ける作りにしてほしいぞ。脚本次第では、号泣モノになりますよね。それはそれで、恥ずかしくて、映画館で観ていられないと思いますが。「君は僕にとって全てだったけれど、僕は君の人生の一部分なんだ。愛する事を恐れないで。」そんな感じの文句だったかな。他界した夫から、こんな手紙が届いたら、泣き崩れてしまいますわ、私。だけど、映画は全く泣けないのだ。最初からホリーに思いを寄せていて、優しく労わってくれる男性が居たりして、なんかズルいよ、と思ってしまいました。普通、そんな都合の良い人は居らんでしょう。ホリーの方も、結果的に彼を、都合の良い人として利用した感じだったし。旦那さんに愛されて、思いを寄せてくれる別の男性も居て、励ましてくれる女友達も居て、温かく見守ってくれる母親も居て、とても幸せな人ですね、と、すごーく冷めた視線で見てしまいました。更に、何のキャリアも無いのに、何かを作りたいわと昔の情熱を思い出し、最後は簡単に靴のデザイナーになって活躍してるし。そんなに安易になれるんですかね、デザイナーって職業は?まあ、才能に満ち溢れた女性だったのでしょう。笑。こういうタイプの人は、絶対に不幸にならないですね。恵まれ過ぎてて、全然共感できないです。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 29, 2008
"THERE WILL BE BLOOD"監督、脚本・・・ポール・トーマス・アンダーソン 原作・・・アプトン・シンクレア『石油!』 出演・・・ダニエル・デイ=ルイス ダニエル・プレインビュー ポール・ダノ ポール・サンデー/イーライ・サンデー ケヴィン・J・オコナー ヘンリー キアラン・ハインズ フレッチャー ディロン・フレイジャー H.W. バリー・デル・シャーマン コリーン・フォイ ポール・F・トンプキンス ・物語序盤・19世紀末、金鉱を掘り当てようとしていた男は、偶然地下から湧き出た黒い液体を発見する。当初、それは役に立たない廃棄物でしかなかったが、20世紀、石油の時代が到来し、孤独な山師ダニエル・プレインヴューは油井の掘削事業で財を成すようになる。ある時、作業中の事故で仲間の一人が死に、ダニエルは彼の赤ん坊を拾い、我が子として育てる。H.W.と呼ばれるその子は、常にダニエルの傍に置かれ、家族を重んじる田舎の人々の心を開かせる為の良い道具となった。そんなある日、ダニエルの事務所に、ポールという若者が訪れ、リトル・ボストンにある故郷の牧場に石油が滲み出ているという情報を売りに来る。親子で狩りに来たと称し、周辺の土地を調べたダニエルは、土地の所有者サンデー氏に、石油の事は伏せて、土地を買い取ろうと提案する。しかしポールの双子の兄弟イーライは、石油の価格を上乗せしろと交渉し、五千ドルで売買契約を結ぶ事に。町の人々を集会所に集め、得意の弁舌で儲け話を披露したダニエルは、周辺の土地の殆どを買占め、油井を掘り始める。一方、"第三の啓司教会"というキリスト教系の新興宗教の祈祷師として活動を始めたイーライは、ダニエルに掘削作業開始前に、皆の前で自分を紹介し、祈りをさせてもらう口約束を取り付けるが、当日ダニエルはイーライを黙殺した。暫く後、油井近くで作業を見物していたH.W.は、突如拭き出したガスの爆風で飛ばされ、頭を強打してしまう。命に別条は無かったが、この事故でH.W.は聴覚を失ってしまうのだった。始まってから15分以上、誰も喋らない事に、独特の空気を感じます。金を掘る危険な作業も一人で行い、大怪我をしながら、砂金買取事務所まで戻ってくる姿が、誰も信じないダニエルの性格を強く印象付けます。ダニエル・プレインビューとイーライ・サンデー。全く異なる世界に生きる二人の、長い長い因縁の物語。どちらがより判り易いかと言えば、ダニエルです。典型的な拝金主義の俗物で、金以外のものは何も信じない男。イーライの方は、祈祷師という職業で成功しようとする所が、一般人の視点からは同調しづらく、独特の風貌を持つポール・ダノが演じている事も相まって、個人的には、ダニエルよりも不気味な存在に感じられました。蓋し、根本的に、二人は同じタイプの人間です。自分の欲する物を手に入れる為に、良く回る舌先を駆使して、大衆を煙に巻いて信頼を勝ち取る。ダニエルの欲する物は金、イーライの欲する物は人々から崇拝と栄誉。ダニエルは一般的には、厭な人間と見られるかもしれませんが、私は彼に波長が合う部分が多かったですね。腹違いの弟ヘンリー(実は偽物)に、自分の人間性について語るシーンがありましたが、それは私も同じ、と思ってしまいました。笑。曰く、「自分は他人に価値を見出せない。」「人間の暗部が透けて見える。」そしてそんな冷たい孤独の人生の中で、「長い年月を掛けて、身の内に憎悪を積み重ねてきた。」惨めな暮らしの中で、伸し上がろうという気概も自尊心も失くしたと言うヘンリーに、それでもお前には同じ血が流れていると笑うダニエル。「周りが"人間"ばかりでは疲れる」と、彼を仕事のパートナーにする。"人間"のフリをして、愛想笑いをするのは疲れるよな、実際。アンタは私の鏡像かい、ダニエルさんよ?(~_~;)こんな年寄りにならないよう、目隠しして、少しは他人を愛そうかな、と自省してみたりして。未払いの契約金を求めるイーライを殴打しつつ吐く、「神は愚か者を救わない!」って台詞も痛快でした。宗教に救いを求める人達って、いつも食い物にされますよね。「このお方なら、私を助けてくれる!」と盲信した相手に、全財産を吸い上げられ、時には殺されたりも…。誰も信じられないのも寂しいものですが、安易に人を信じるのは非常に危険だよね…。イーライの教会は多くの信徒を獲得して、彼は名誉も財産も得た成功者となりますが、結局1929年の世界恐慌で投資していた金を失います。同類のくせに、否、同類だからこそ、表面的には友好的でも、決して譲らず相容れない二人。腹の内にあるのは、打ち負かしたい、嘲笑してやりたい、そんな思いだけ。二人の結末は唐突で残酷でした。映画もそこでエンドなのですが。「終わったよ。」って、その血塗れの死体、どうするんですか…? f(~_~;)DVDの特典映像に、当時の油田掘削作業が動画で収められていました。この時代の記録が、映像として残っているのは、流石にアメリカですね。映画でも非常に忠実に再現されている事が判りました。映画中、穴の中にダイナマイトを入れて爆発させるのが、とても不思議に思えたのですが、爆発によって、地下の石油を噴出させるんですね。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 27, 2008
"SHUTTER"監督・・・落合正幸 出演・・・ジョシュア・ジャクソン、レイチェル・テイラー、奥菜恵、デヴィッド・デンマン、ジョン・ヘンズリー、マヤ・ヘイゼン、ジェームズ・カイソン・リー、宮崎美子、山本圭、他。 ・物語序盤・ニューヨーク在住のカメラマン・ベンは、婚約者のジェーンと挙式し、新たな人生をスタートさせる。その手始めは、ハネムーンを兼ねた日本での仕事。しかし日本で宿泊する山荘に車で向かう途中、夜の山道で道に迷っていたジェーンは、道路の真ん中に現れた若い女性を轢いてしまう。そして自らもハンドルを取られ、道路脇の林に突っ込んで樹に激突し、夫妻は意識を失う。失神する直前、バックミラー越しに女性が身体を起こそうとしているのを見ていたジェーンは、暫くして目覚めた時、慌てて彼女を探した。だが路上に彼女の姿は無く、その上、人を撥ねた痕跡すら残っておらず、警察の事故処理後、二人は予定通りに山荘で一泊した。事故の際、助手席で居眠りしていたベンは、ジェーンに幻覚を見たのだと言うが、確かな記憶があるジェーンは納得できなかった。その後夫妻は、仕事が終わるまで滞在する都内のビルに移り住み、ペンは仲間と共に撮影、ジェーンは市内見物に。しかしそれ以後、彼等の写す写真には悉く白い靄が映り込み、ジェーンは電車の車窓に映る、先日の女性の顔を見てパニックを起こす。異国に来た事から来る不安と取り合わないベンだが、その後彼自身も奇怪な現象に遭遇する。「心霊写真」(2004/タイ)をハリウッド・リメイクした作品だと、調べて初めて知りました。「心霊写真」公開当時に、本物の心霊写真を使用していると話題になりましたが、結局、私は鑑賞していなかったので。メガホンを取った落合正幸監督にとっては、ハリウッド・デビュー作。タイ産ホラー→アジアでホラーと言えば…→日本にやらせるか、という流れか。汗。幽霊役は、引退するとかしないとか言っていた、奥菜恵ちゃん。可愛いから、個人的には好きですよ、彼女。でも企業に英語通訳として勤めている役柄の割に、英語がカタカナ発音でたどたどしく、ちょっと悲しいぞ。話のオチが初めから見えてしまったので、時間より長く感じました。決して私の想像力が優れている訳ではなく、それしか有り得ないだろう、という直球の流れなんですよ。だってあいつら、出てきた時から性質悪そうで、悪人なのが丸判りなんだもの。だから、秘密が明かされるまでの過程を楽しむ事は出来ず、ただ心霊現象を眺めているという感じでした。それにしても、グループで来る女子中高生達と子供連れファミリー客、怖がり過ぎ…。怖がるのは自由なのですが、ビックリシーンの度に、イチイチ騒ぐから鬱陶しいのよ。(;一_一)地味なホラー作品は、客数も限られているので、大抵、シネコンでも一番小さなシアターで上映されるのですが、この時も満席で、騒がれても逃げ場が無く…。映画はお化け屋敷じゃないんだから、なるべく静かにしてくれ。途中まで、どうなのかと迷った点は、ベンがメグミの死に関わってていたか否か位ですかね。夫婦二人して、退職して田舎に帰ったというメグミの実家を訪れるので、ペン自身は知らないのか?と。しかし唯一の肉親である一人娘の死を受け入れられず、自殺した遺体を部屋に座らせていた母親(宮崎美子)が、普通に火葬場で弔いをしているのは可笑しくないか?情状酌量の余地はあろうとも、死体遺棄罪ですからね。暫く警察の取り調べやらありますよ。普通に葬式に出て、お咎め無しってのは…。日本人スタッフとして出演していたアジア系外国人さん、日本語はほんの一言なんですが、一言で外人と判ってしまいます。英語を話せる日本人俳優を起用してほしかったな。配役名がセイコというのは、聖子なんだろうか…。(^_^;)ジョシュア・ジャクソンの日本語も噴飯モノでしたが。新婚の妻に批難されて「イカレタ女だったんだよ」と弁解するベン。誘惑して好きなだけエッチして、一方的に捨てられたら、未練がましく付き纏いたくもなりますよ…。本当に人間としてイカレテいるというか、腐っていたのは貴方の方です。ラストはホラーの定番らしく、幽霊背負って病院送り~。これからは守護霊になってくれると思うので、長生きしてね。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 23, 2008
http://www.sonypictures.jp/movies/hancock/"HANCOCK"監督・・・ピーター・バーグ 出演・・・ウィル・スミス ジョン・ハンコック シャーリーズ・セロン メアリー・エンブリー ジェイソン・ベイトマン レイ・エンブリー エディ・マーサン ジェイ・ヘッド トーマス・レノン ジョニー・ガレッキ ダエグ・フェアーク ・物語序盤・ロサンゼルスの街中のベンチに、酒浸りのホームレスのような男が寝ている。街頭のテレビでは、凶悪犯が車で逃走している現場を、ヘリがライヴで実況中継しており、通り掛かった子供は、その男に事件が起きていると教える。そのむさ苦しい容貌の自堕落な男ハンコックは、知らぬ者の居ない、空中を自在に飛び、驚異のパワーを持つ不死身のヒーローの筈だった。しかしロサンゼルスでの彼の人気は最低で、人々からはNYに引っ越せとのシュプレヒコールが起こる程。と言うのも、ハンコックは事件を解決する際に、事件そのものよりも甚大な被害を齎す持て余し者だったのだ。ある日、踏切内で立ち往生していた車を助ける際、例によって、列車を破壊して、車を他の車の上に投げ下ろしたハンコックに、周囲の人々は大ブーイングを浴びせる。だが車を運転していたPR会社勤務レイ・エンブリーは、命の恩人だと感謝し、彼を自宅の夕食に招待する。ハンコックを見た妻のメアリーは嫌悪感を丸出しにするが、心優しいレイは、ハンコックのイメージアップ作戦を考えるのだった。レイの助言に従って、粗暴な振舞いを慎み、今迄の罪を償う為に、刑務所に収監されるハンコックは…。上映開始前に、親切にも、エンドロール半ばに映画の続きとなるワンシーンがあるので、席を立たないようにというアナウンスが流れました。長年、その映画館に通っていますが、初めて聞いたかも。(~_~;)観るか観ないかによって、物語の印象が180度変わるような、エンドロール後のワンシーンもあるのに、さっさと帰ってしまう人が結構居ますからねぇ。こちらのワンシーンは、相変わらずね、ハンコック…というものでした。映画の方は、第一に、その方向へ話を持って行きますか、と意外な展開に驚いたというのが感想です。予想していたような映画とは違いましたが、一応、可の範囲か…。でも、個人的には、もっと違った展開にしてほしかったですね。不老不死の代償に課せられた永久の孤独という、重いドラマを持ち出してほしくはなかった。シャーリーズ・セロンを起用している事から、レイよりもメアリーの方がキーパーソンである事は予想できるのですが。アンタもかい、となってからは、話が面白くなくなってしまったかも。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 22, 2008
http://thehillshaveeyes.jp/"THE HILLS HAVE EYES"監督・・・アレクサンドル・アジャ 出演・・・アーロン・スタンフォード ダグ・ブコウスキー キャスリーン・クインラン エセル・カーター ヴィネッサ・ショウ リン・カーター・ブコウスキー エミリー・デ・レイヴィン ブレンダ・カーター ダン・バード ボビー・カーター ロバート・ジョイ リザード テッド・レヴィン “ビッグ・ボブ”・カーター トム・バウアー ガソリンスタンド従業員 ビリー・ドラゴ パパ・ジュピター デズモンド・アスキュー ビッグ・ブライアン エズラ・バジントン ゴーグル マイケル・ベイリー・スミス プルート ラウラ・オルティス ルビー ・物語序盤・アメリカ合衆国は過去に300回以上の核実験を行ったが、その影響による人体の遺伝子異常については一切認めていない。砂漠の真ん中にある寂れたガソリン・スタンドに、キャンピングカーで旅行中の一家が立ち寄る。その旅は警察をリタイアしたばかりの元刑事“ビッグ・ボブ”・カーターとその妻エセルの銀婚式を祝う為の砂漠見物ツアーで、同行した長女リンとダグ夫妻と娘キャサリン、次女ブレンダ、末っ子ボビーにとっては、長時間車に揺られるだけの最低な旅行だった。年老いた従業員は、彼等に地図に載っていない近道を教え、ボブ達は疑いもせず、教えられた側道を進んでゆく。そこはかつて核実験が行われ、放射能汚染地帯として、政府が立ち入りを禁ずる場所だった。路上に仕掛けられた罠に掛かり、車は事故を起こして大破し、一家は携帯の電波も届かない砂漠の真ん中で立ち往生してしまう。助けを呼ぶ為、ボブはガソリンスタンドに戻り、ダグは道路の先を見に行く事に。ガソリンスタンドに辿り着いたボブは、店内事務所の壁にあった多数の新聞記事から、自分達が従業員に嵌められたと気付くが、彼はライフルで頭を撃ち抜いて自殺してしまう。その直後、ボブは怪物のような連中に襲われ、鉱山のトンネル奥へと連れ込まれてしまった。 ウェス・クレイヴン監督による「サランドラ」(1977)をリメイクしたホラー。原題は"THE HILLS HAVE EYES"で新旧同じです。面白いですが、ホラーに有り勝ちな、ツッコミ所は満載です。でももし、ツッコミ所の無い完璧な設定と筋書きのホラーがあったとしたら、それは限りなく現実に近いものとなり、既に映画として直視できないですよね。(^_^;)「そこは先に殺しとけ」「なんで逃げとんじゃ?!」と、登場人物の不可解な行動にイライラしつつ楽しむのがホラーの醍醐味。この映画も、私も参戦させろ~!と画面の前でじりじりしてしまう不可解で不甲斐無い被害者達が笑えます。そもそも、地元の人間しか知らんような近道は、たとえ本物でも、迷う確率が高いので、急がば回れですよ。そんな道に、私なら絶対に入らん。と言ってしまうと、物語が始まらないので、お約束通りに、怪物達(ここでは放射能汚染された町に住んでいた、元炭鉱夫達の奇形化した家族達)の罠に嵌り、餌食となってゆきます。文言通り、「餌食」になるのです。放射能の影響で奇形になっただけの、普通に会話できる人間なのに、彼等は人肉を生で食うのです。どういう影響なんだか…?それだけ甚大な被害を受けているのなら、出る所に出て、国家賠償を求めた方がお勧めですよ、皆さん。民主党員(口だけのへっぽこ平和主義者)と義父から馬鹿にされていた娘婿ダグ、マジにへっぽこです…。導火線に火が付くのが遅いし、着火しても完全にブチ切れられない、ヘタレ具合が、思考先行のホワイトカラーの悲哀かもしれない。義弟にも詰め寄られてるんですけどね、自分の嫁が殺されて、娘が拉致されたのに、考える考えるって何だよ~?!みたいな感じで。しかし彼、ヘタレの割に打たれ強くて、明らかに死にましたという攻撃を何度受けても立ち上がる。でもヘタレである事に変わりはなく、最後まで微妙にへっぽこでした。終わってみたら、一番活躍したのは、シェパードのビーストだった気がしました。流石は軍用犬として使われる犬種だぜ。いざという時に使える犬として、ジャーマン・シェパードやジャーマン・ピンシェルを飼うべきだと思いましたわ。ドイツは実用的な犬を作るね。チワワは可愛いけど、敵とは戦ってくれんもんな…。物騒な時代だし、戦力になる犬がベストだ。へっぽこ飼い主の危機を助けたり、自分の判断で奇形達を噛み殺す、優秀なワンちゃんでした。人間はみんな、腰抜けへっぽこ集団だったなぁ。ツッコミ入れだしたらキリがないですから、細かい点は列挙しませんが、「殺るか殺られるか」という状況を本気で理解しているのか怪しい人達でした。ぴーぴー泣いてる奴は捨てて行きますよ。他の映画でも同じ事を言っていましたが、あそこへ行って、斧で脳天かち割ったり、ショットガンで風穴開けたいわ~。トドメは銃の柄で、頭蓋骨割りじゃ!私にも参戦させろ~。私は民主党員じゃないぞ。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 20, 2008
http://www.opera-movie.jp/"THE PHANTOM OF THE OPERA"監督・・・ジョエル・シューマカー 製作、音楽・・・アンドリュー・ロイド=ウェバー 原作・・・ガストン・ルルー 出演・・・ジェラルド・バトラー ファントム エミー・ロッサム クリスティーヌ パトリック・ウィルソン ラウル ミランダ・リチャードソン マダム・ジリー ミニー・ドライヴァー カルロッタ シアラン・ハインズ フィルマン サイモン・キャロウ アンドレ ジェニファー・エリソン メグ・ジリー ・物語序盤・20世紀のパリ・オペラ座は、かつての栄華の見る影も無く、朽ち果ててしまった廃墟。そこで開かれたオークションに、年老いた気品ある婦人と紳士が参加していた。今や伝説となった惨劇に纏わるシャンデリアも、修理され出品される…。1870年代のオペラ座。夜毎華やかな舞台が催され、観客で賑わっていた。高慢な歌姫カルロッタが主役を務める舞台のリハーサルで、天井から舞台道具が落下するという事件が発生。カルロッタは怒って降板し、急遽、代役としてコーラスガールの一人、クリスティーヌが抜擢される。クリスティーヌは高名な音楽家の娘だったが、幼くして両親を亡くし、オペラ座の支配人マダム・ジリーに引き取られていた。この舞台の前、新たなパトロンとなった子爵ラウルは、クリスティーヌの幼馴染で、彼は喝采を浴びたクリスティーヌを祝福する。クリスティーヌの親友でジリーの娘メグは、彼女に歌唱指導しているのは誰か不思議に思っていた。クリスティーヌの話では、天から聞こえる声で、亡き父が遣わしてくれた天使だと言う。ラウルとクリスティーヌが接近しそうになった夜、その声は彼女を呼び、オペラ座の地下へと誘う。それはオペラ座関係者がファントムと呼ぶ怪人だった。「オペラ座の怪人」の映画は多くありますが、今作はミュージカル版が下地になっております。私が個人的に、ミュージカル映画が苦手という事も起因しているのかもしれませんが。全体的に物語が等閑で、歌と豪華なセットだけの映画と映りました。一番残念だったのは、ファントムが単なる思い込みの激しいストーカーにしか見えなかった点。誰にも感情移入できませんでしたが、ファントムの魅力の欠如は痛い。俳優のジェラルド・バトラーも、ファントムにしては若過ぎる。クリスティーヌの恩師であり、心の父でもあった存在が、恋敵の若者と然して年齢差が無いのは納得できません。又、クリスティーヌとラウルは、何処でも抱き合って、ぶちゅぶちゅキスをしているので、勝手にして下さいという雰囲気に…。やはりミュージカルは舞台で観るべきだと思いました。舞台と違って、歌は後からベストテイクを入れるので、緊張感に欠けるんですよね。ファントムの正体も、奇形児で見世物小屋に飼育されていた少年を、幼い日のマダム・ジリーが匿った人というだけで、何故彼が音楽的才能を持っていたのか説得力がありません。私が以前、鑑賞した映画では、怪人は元音楽家で妻がオペラ歌手という設定でした。その妻は興行主との関係を拒んだ為に舞台で侮辱を受け、将来を悲観して自殺してしまったという過去を持った人物で、彼の顔の傷は復讐した際の火事で負った火傷。そしてクリスティーヌは亡き妻に顔立ちの似ている女性で、怪人は彼女に歌唱法を教えたという筋書きでした。私はその物語の方が、ファントムがヒロインに固執する理由も、恋愛と慕情の狭間で苦悩するヒロインの気持も素直に受け入れられました。何よりファントムが可哀想で胸が痛かった。しかし、このミュージカル版は、ファントムが一方的に恋愛感情を抱いて、相手に恋人が出来ると裏切りだと激怒するストーカー、一方のクリスティーヌも彼の素顔を見た途端、怪物のように嫌悪する恩知らず。歌が中心なので仕方ないのかもしれませんが、少し二人で話し合って下さいと言いたくなりました。笑。ファントムの顔も、目を背ける程の醜さではありませんでしたし。化け物呼ばわりされる筋合いではないです。先日観た「ダークナイト」のアーロン・エッカートの方が余程エグかったよ、ホント。気取ったオペラ歌手カルロッタを演じたミニー・ドライヴァーが、唯一キャラ的に光っていた人物でした。
Sep 18, 2008
http://www.bokuoku.jp/"LE TEMPS QUI RESTE""TIME TO LEAVE"監督、脚本・・・フランソワ・オゾン 出演・・・メルヴィル・プポー ロマン ジャンヌ・モロー ローラ ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ ジャニィ ダニエル・デュヴァル 父 マリー・リヴィエール 母 クリスチャン・センゲワルト サシャ ルイーズ=アン・ヒッポー ソフィー アンリ・ドゥ・ロルム 医師 ウォルター・パガノ ブルーノ ウゴ・スーザン・トラベルシ ロマン(少年時代) アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ ソフィー(少女時代) ・物語序盤・ロマンはパリを拠点に活動する売れっ子の写真家。日本での新たな仕事も決まり、順調な暮らしを送っていた。だがある日、ロマンは撮影中に意識を失い倒れてしまう。検査の結果は末期の癌で、複数の臓器に転移している為、手術は不可能、余命は三ヶ月と診断された。医師が勧めた化学療法を拒絶したロマンは、周囲の誰にも病気について話さなかった。久し振りに両親と姉と一緒に夕食を取ったロマンは、離婚したばかりの姉ソフィーを罵り傷付けてしまう。そして同棲していたゲイの恋人サシャにも、愛していないから出て行けと別れを告げる。ロマンは一人暮らしをしている祖母ローラの元を訪れ、余命が短い事を打ち明けた。残された最期の時間、ロマンは全ての仕事をキャンセルして、自分を見詰め直すのだった。邦題は葬ると書いて、「おくる」と振り仮名が付いています。原題は"残された時間"ですね。「ぼくを葬る」というタイトルは、叙情的で絶妙のセンスだと思いました。序でに英題は、何とも機械的で、サバサバし過ぎている気がします。フランス映画らしい、と言うか、オゾン監督らしい淡々とした映画です。無理に泣かせようとしたり、ドラマを挿入して盛り上げない所が、技とらしくなくて良いですね。理解し合えなかった家族と、感動の和解ドラマがある訳でもなく、一応、姉には電話を入れ、一方的に遠くから見守る事で、自分なりの決着を付けていますがそれだけ。姉の方は彼が近くに居た事は知らぬままです。和解や融和には程遠いものです。でも、ゴメンという言葉は、一人で噛み締めるものだと思いました。相手に告げた瞬間に、言葉は偽善と保身に染まる気がするので。恋人にも、彼が走り去った後、一人「すまない」と呟いていたロマン。終始静かな時間が流れるので、観客も個々人で静かに、死について瞑想できます。泣きたければ、予告編を観ると良いです。本編よりも内容が凝縮されていて、涙が込み上げてきます。これは"泣かせ"の映画ではないので、感動を求めてはいけません。飽く迄、瞑想する為の映画であって、現実味を求める作品でもないです。ラストは物淋しげでありながら、非常に美しい。エンドロールの間、ずっと聞こえてくる潮騒の音が余韻を残します。癌で死ぬとは、あんな生易しいものではないと、実際の所を言えば、ツッコミ所は幾らでもあります。フランス映画らしく、観客の感情移入は殆ど許しません。ロマンの物語はロマンのもので、観客は銘々、自分の人生について考えよ。そういうメッセージが聴こえてくるような気がしました。それにしても…。画面にいきなり「SIREN」のゲーム画面が映った時は驚きました。サシャがプレイしているゲームですが、「SIREN」好きとは、お主、やり込みゲーマーか、サシャよ?(^_^;)ロマンは、ゲームなんて子供みたいだと言っていましたが、あれは難しいんだぞ~。と思っていたら、コカインでハイになった二人は、ベッドへ直行。チ●ポが2本、おっ立ってるんですけど。(@_@;)思わず、あれは本物か?と巻き戻して観直しましたよ。寸法や形が同じで、妙に綺麗な肌色をしていたので、作り物と見た。AV男優じゃないんだから、本物で演技しろと言われたら、厭ですよね。
Sep 14, 2008
監督・・・白石晃士 出演・・・佐藤江梨子、加藤晴彦、水野美紀、川合千春、桑名里瑛、松澤一之、坂上香織、滝沢涼子、柳ユーレイ、入江紗綾、他。 ・物語序盤・昭和50年代に一世を風靡した都市伝説"口裂け女"の噂が、とある郊外で、再び広がり始めた。最近出没する口裂け女は、子供を連れ去ってしまう凶暴な女らしい。口裂け女が夕方五時に現れるという公園で、真相を確かめようと待ち構えていた三人の少年の前に、女は現れ、瞬く間に一人の少年を拉致して姿を消した。事件発生によって、小学校では集団下校が始まる。まだ赴任して間もない山下京子は、教え子送り届ける途中、目の前で彼女を、口裂け女に攫われてしまった。京子には離婚した夫との間に幼い娘が一人居た。しかし自分で抑えようとしても、娘に暴力を振ってしまう京子は、夫に養育権を渡していた。同様に、拉致された少女・美佳も、母親から日常的に虐待を受けていた。京子の同僚教師の松崎昇は、口裂け女が子供を攫う際、決まって誰にも聞こえない不気味な声を聴いていた。昇は京子に一枚の写真を見せる。それは京子の前に現れた口裂け女と同じ顔をした女だった。昇はその写真が30年前のもので、被写体は自分の母親・タエコだと打ち明ける。タエコは精神的に病んでおり、昇達兄弟に壮絶な暴力を振っては、その行為を悔いて泣く女だった。自分の母親が今回の事件に何らかの関係を持っていると確信した昇は、京子と共に、口裂け女の謎に迫ってゆく。「ワタシキレイ?」じゃなくて「ワタシヲキレ」なのね。なかなか良かったです。でも期せずして、児童虐待ネタが続いてしまい、個人的にはまたか…と思いましたが。刺され切られて、瀕死の状態になっている加藤晴彦の腹に、無機質な蹴りを入れ続ける水野美紀が、ある意味、残虐度マックスです。悲鳴と血飛沫で大騒ぎするスプラッタ映像より、無言でドスッドスッと、無抵抗の相手を繰り返し蹴るという行為は恐怖に満ちています。加藤晴彦、エライ事になってましたね。躊躇なく両足首の腱を切るというのもエグいなぁ。加害者が無感情なだけにエグいんですよ。(^_^;)屠殺業者の作業のように手慣れていて、そこには感情の動きが感じられない。京子と昇が、事の始まりから、全く警察を当てにしていない所が、一般市民的には異様に映りました。事件の内容が尋常でないので、冷静に考えると、警察に通報すれば逆に自分達が容疑者にされてしまう恐れが大である事は判るのですが。人が死んでも、ほんの一瞬も、警察に電話しなければ、という考えが脳裏を掠めない二人って凄いかも。一切取り乱さないもんね。笑。淡々として、その場から去り、ターゲットだけを追い続ける。「公権力は一般人を助けてはくれない」という現実を、身に沁みて理解してしまってる二人だからでしょうか?どんなに残酷な虐待の事実があろうが、公権力は死人が出るまで、本格的には動きはしない。警察とは残務処理をする為に存在する機関。問題は自分で解決しなければならないし、敵と戦うのも飽く迄自分。何処か諦めにも似た、肝の太さを持っている二人なのでした。その割に、京子、動きが悪くて、戦力にならねぇ…。昇がやられていても、あっさり置いてゆくし、傍観者かよ!とツッコミ入れそうになります。その辺の感覚も、虐待を経験した人間特有のものなのか…?浮世離れした感覚(?)の人達がメインなので、行動が逐一、少し変なのです。(^_^;)どうしても普通の目線で観てしまう私は、「取り敢えず、そこで警察に電話だけでも入れておこうよ…。携帯くらい持ってるよね。」と思ってしまう所が何度もありました。美佳の母親・真弓も、"口裂け女の秘密基地"に、単身乗り込んできますが、君達全員、命知らずだなぁ。だから突入する前に、警察に一報だけは入れておこうって…。事件が一応の解決を見た時、結局、警察は犯人を誰として片付けたのだろう?ネタバレになりますが、敵は次々と違う相手に憑依する霊ですから、残った死骸は全員、近所の奥さん達な訳で…。現場に残った奥さん達の死体と、事件の経緯を、どう結び付ければ無難な筋書きと出来るのか。口を切り裂かれて、放置された少女なんて、その時の犯人は実の母親…。その後の人生の艱難辛苦を考えると、下手に生き残らない方が良かったような。虐待の被害者だった少女も同じく、天蓋孤独で生き残って、その後、誰がケアしてくれるんですか。ラストはお約束の締め括り方です。世に児童虐待の種尽きぬ限り、口裂け女の魂も又、不滅なのです。口裂け女のルーツを解き明かすという、サスペンス的な要素があったのが面白かったですね。「私を切れ!」って、切っても無駄じゃん、アンタ!成仏したいのなら、実効的な殺し方を教えてくれよ。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 13, 2008
http://www.sonypictures.jp/movies/capote/"CAPOTE"監督・・・ベネット・ミラー 出演・・・フィリップ・シーモア・ホフマン トルーマン・カポーティ キャサリン・キーナー ネル・ハーパー・リー クリフトン・コリンズ・Jr ペリー・スミス クリス・クーパー アルヴィン・デューイ ブルース・グリーンウッド ジャック・ダンフィー ボブ・バラバン ウィリアム・ショーン エイミー・ライアン マリー・デューイ マーク・ペルグリノ ディック・ヒコック アリー・ミケルソン ローラ・キニー マーシャル・ベル R・D・レイド アダム・キンメル ・物語序盤・1959年11月、カンザス州にあるホルカムという小さな田舎町で、一家4人が惨殺される事件が発生した。被害者であるクラッター家の家族は後ろ手に縛られ、頭部をショットガンで撃たれて絶命していた。この事件に関心を持ち、作品の題材にしようと考えた有名作家トルーマン・カポーティーは、ニューヨークから現地へと取材に向かう。同行するのは、幼馴染で頼りになる助手のネル・ハーパー・リー。二人は警察を訪れ、捜査担当のアルヴィン・デューイ刑事と会うが、冷たくあしらわれる。ネルはカポーティーのファンだというアルヴィンの妻マリーと親しくなり、首尾良く彼等の懐に入り込む。やがて、事件の容疑者ヒコックとスミスが逮捕され、事件は大きな動きを見せた。早速、犯人が留置されている保安官事務所を訪れたカポーティーは、ペリー・スミスと顔を合わせる。彼は線の細い、気弱そうな男だった。弁護士から心証が良くなると勧められ、予備審問を放棄した二人は、スピード裁判で死刑判決を受ける。死刑執行まで6週間では取材も出来ないと、カポーティーは彼等に一流の弁護士を付け、再審に持ち込む。ネイティヴ・アメリカンとの混血で、複雑な境遇に育ったスミスの人間性に興味を持ったカポーティーは、彼がランシングの刑務所に収監されてから、頻繁に面会に訪れた。友人としてスミスから信頼を得て話を聞く一方、原稿は殆ど書けていないと嘘を吐き続けるカポーティーだが…。『ティファニーで朝食を』などで有名な作家カポーティーが、"ノンフィクション・ノベル"という新たなジャンルを切り拓いたと言われる傑作『冷血』を書き上げるまでの過程を描いた作品です。カポーティ役を見事に演じきったフィリップ・シーモア・ホフマンは、アカデミー主演男優賞等、数々の映画賞を獲得しました。著作を「冷血」というタイトルに決めたカポーティーに、デューイ刑事が、それは犯人達の事か、それとも貴方の事か、と尋ねるシーンが印象的でした。助手で後に「アラバマ物語」を出版した作家でもあるネルに、スミスと自分は、同じ家で育った人間だが、彼は裏口から出て行き、自分は表玄関から出て行った者だと、決定的な境界線がある事を明言し、味方としての立場を取りつつ、取材対象として冷徹な眼差しでスミスを観察していたカポーティー。しかし彼は、控訴によって裁判が長引き、結果が出ない為に結末が書けず、4年以上もこの作品に掛かり切りになってしまい、早く決着が着くようにと願っている。その一方で、スミスに対する執着もあり、とても複雑な心境に陥ってゆく。最後のテロップで出ますが、彼の最高傑作とも言える「冷血」を発表した後、カポーティーは一作の著書も発表せずに生涯を終えています。あまりに長く被告と関わり過ぎた事が、カポーティー自身をも、事件の当事者であるとの錯覚に陥らせてしまったのでしょうか。
Sep 10, 2008
http://movies.foxjapan.com/lms/"LITTLE MISS SUNSHINE"監督・・・ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス 出演・・・グレッグ・キニア、トニ・コレット、スティーヴ・カレル、アラン・アーキン、ポール・ダノ、アビゲイル・ブレスリン、ブライアン・クランストン、マーク・タートルトーブ、ベス・グラント、他。 ・物語序盤・アリゾナ州に住むフーヴァー一家は、リチャードとシェリル夫婦、二人の子ドウェーンとオリーブ、リチャードの父の五人家族。そこへ自殺未遂で退院してきた、シェリルの兄で、ゲイのフランクも引き取られてくる。リチャードは"九段階のプログラム"という独自の成功論を講演して周り、それを出版しようと必死。ドウェーンは沈黙の誓いを立てて以来、一切喋らない、空軍パイロット志望の若者。オリーブはミスコンの女王を夢見て、日夜ダンスに励む、少し太めの眼鏡っ子。退役軍人の祖父は、独善的で下品な麻薬常習者。問題の多い家族に囲まれて、一人奮闘しているシェリルだが、家庭内は不協和音ばかりだった。そんな時、オリーブが出場して2位に選ばれた美少女コンテストの地区大会で、1位選出の子が大会に出られなくなり、繰り上げでオリーブに出場権が回ってくる。飛行機で行くと言うシェリルに、無駄遣いだと反対するリチャード。結局、フォルクスワーゲンのオンボロ・バンで、家族全員がカルフォルニアを目指して出発する事態に。しかし車はすぐにエンジントラブルを起こし、その後も次々と予期せぬトラブルに見舞われる。 インディーズ作品ですが、口コミでスマッシュヒットしました。観ていて、心温まるというか、ホッとする映画でした。所謂、"負け組"と称される人達の集団なんですけど、気持ちが暗くないから楽しい。世間の常識で判断すると、ダメダメ人間さん達の筈なのに、曲者揃いだからステキに見えるの!プルースト研究の第一人者だけど、同業者で性癖(→ゲイ)も同じシュガーマン(なんだよ、その如何にもアッチ系な名前)に、恋人も取られ、賞も取られ、オマケに大学までクビになって、自殺未遂を起こしたフランク伯父さん。一人にしてはいけないと医者に言われた妹のシェリルは彼を、何だか良く判らない沈黙の誓いを立てて、口を聞かない息子と同部屋にする。よりにもよって、なんでそんな息子と同室に…。(^_^;)一家の主(でも収入無し…)は、明らかに誰にも相手にされないような、人生に成功する為のプログラムを出版しようとしているし。それがホントなら、とっくに貴方が成功して、金持ちになってるって…。ベトナム帰りで偉そうに捲し立てる祖父ちゃんは、孫にファックしまくれとか言って、無茶苦茶だし…。9歳のオリーブちゃんも、その体型で美少女コンテストって…。(←でも可愛いです)唯一、常識人と思われるお母さんシェリルも、このメンツを纏めて引っ張っていってるので、実は相当なツワモノです。ってか、アンタが一番逞しいよ。(#^.^#)旅費節約の為、何だかんだと言い争っている内に、一家揃ってカルフォルニア州で開催される"ミス・リトル・サンシャイン・コンテスト"に、オンボロ車で向かう事に。自殺未遂で落ち込んでいる最中の伯父さんまで一緒。(^_^;)ゆっくり落ち込んでる暇もありゃしません。出発した矢先、エンジントラブルを起こし、ある程度走っている状態でないと、エンジンが掛からなくなってしまったオンボロ車。お約束の、皆で押して、エンジン掛ったら乗れ~ってパターンです。でもこれ、私の大好きなフォルクスワーゲンのバンなので、内心、羨ましかったのよん。↑本気で欲しかったけど、チューンするには費用が嵩むので、国産のミニバンにしましたけど。私事、失敬。みんな、問題児なんですけど、根はとても優しくて温かい人達だという事が、お話が進むにつれて判ってきます。お祖父ちゃんも、口喧しくて支配的で鬱陶しいと思っていたら、家族思いの良い人じゃないですか。しかし、この名無しのグランパには、思いも寄らぬ運命が待ち受けていました。(@_@;)このお祖父ちゃんに限らず、次々に降り懸かる災難は、決して軽いものではありません。でも彼等は絶対に重くならない。気合と根性とその他諸々で、何とかする。笑。お祖父ちゃんが振り付けを考えてくれたという、オリーブのダンス。流石は、あのお祖父ちゃんね、と納得の振り付けでした。実に非常識でナイスですわ。皆で踊るシーンでは、いい家族だなぁ、と温かい気持ちに。「負け犬とは、戦いに敗れた者ではなく、負けるのが怖くて何もしない奴だ。」(お祖父ちゃん語録)「楽しい時間は、何も生み出さない。」(by プルースト)若干、違っているかも↑↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 9, 2008
巷では評判の良い、ネットレンタルDMMですが、私は使ってみて、どーよ?!と思っています。現在、二回目が送られてきましたが。見事にリストの下の方からチョイスしてますね。それが来ますか?って感じで。一応、どう考えても借りられそうもない物は、リストには入れていない積りなんだけど。次回は、在庫ありになるまで他の物は発送しない、ウェイト機能を使ってみようかと思っています。でも延々と借りられなかったら、無料日数を消化してしまうし…。迷う所ではある。私の感想では、ツタヤの方が、普通に上から貸し出してくれる感じでした。今、DMMはキャンペーン期間中なので、通常より借りにくくなっているのかもしれませんが。上位に設定した物がスムーズに送られてこないのはストレスが溜まりますね。楽天レンタルの時も、ずっと一番に設定しておいた「善き人のためのソナタ」は最後まで送られて来なかった。あれはキレそうだったよ…。楽天の場合は、本契約になった途端、リストの凄い下の方から送ってくるようになったのも、ブチギレの原因でした。「善き人のためのソナタ」は、ツタヤに変えたら、すぐに送ってきたので、凄く有難かったです。でもツタヤにも厭な思い出がある…。何処が良いのか、微妙な所ですね。
Sep 8, 2008
http://wwws.warnerbros.co.jp/thedarkknight/"THE DARK KNIGHT"監督・・・クリストファー・ノーラン キャラクター創造・・・ボブ・ケイン 出演・・・クリスチャン・ベイル ブルース・ウェイン/バットマン マイケル・ケイン アルフレッド ヒース・レジャー ジョーカー ゲイリー・オールドマン ゴードン警部補 アーロン・エッカート ハービー・デント検事/トゥーフェイス マギー・ギレンホール レイチェル・ドーズ モーガン・フリーマン ルーシャス・フォックス エリック・ロバーツ マローニ ネスター・カーボネル ゴッサム市長 モニーク・カーネン ラミレス ロン・ディーン ワーツ キリアン・マーフィ スケアクロウ チン・ハン ラウ リッチー・コスター チェチェン アンソニー・マイケル・ホール マイク・エンゲル キース・ザラバッカ スティーヴンス コリン・マクファーレン ギリアン・B・ローブ ジョシュア・ハート コールマン・リース ・物語序盤・犯罪の巣窟だったゴッサムシティは、バットマン、ゴードン警部補らが、マフィアの資金源を断つ事によって、それなりの秩序を取り戻していた。しかし表向きは飽く迄、バットマンは不法行為を働く御尋ね者という立場。バットマンの存在に危機感を募らせたマフィアのボス・マローニは、派手な強盗で裏社会に頭角を現してきた"ジョーカー"と名乗る不気味な男と手を組む事に。凶悪事件の絶えない街に、新任の地方検事として赴任してきたのは、正義感溢れるハービー・デント。彼は私生活では、ブルース・ウェイン(バットマン)の愛する幼馴染レイチェルの恋人でもあった。デントを信頼できる高潔な人物と判断したブルースは、彼と協力して、犯罪一掃を断固として推進してゆく。一方、犯罪行為を純粋に好むジョーカーは、バットマンの正体を暴こうと、無関係な人々を犠牲にする。これまで、義賊としてバットマンを英雄視していた市民達は、一転して彼を非難するようになり、バットマンは窮地に追い込まれてゆくのだった。アメコミ・ヒーロー物の域は遥かに超えた作品に仕上がっていましたね。奥深い世界には、荘厳さすら感じました。評価が高かったので、ある程度、期待はしてゆきましたが、期待を裏切らない出来栄え。非常に重々しい空気が漂っていて、そこにヒース・レジャーの遺作となった作品という事実が、更なるどす黒い闇と狂気を倍増させています。出演前に、ヒース自身がアメコミ物は好きではないと話していたので、これが遺作となった事に悔いが残っているのではと懸念しておりましたが、この映画なら、彼の墓標となっても良いと思えました。ヒースの怪演には、彼の急死を差し引いても、鬼気迫るものがありました。
Sep 7, 2008
http://sakebi.jp/監督、脚本・・・黒沢清 出演・・・役所広司 吉岡登 小西真奈美 仁村春江 葉月里緒菜 赤い服の女 伊原剛志 宮地徹 オダギリジョー 精神科医・高木 加瀬亮 作業船の船員 平山広行 若い刑事・桜井 奥貫薫 矢部美由紀 中村育二 佐久間昇一 野村宏伸 小野田誠二 ・物語序盤・開発途中で放置されている湾岸地帯で、若い女性の他殺体が発見された。彼女は大量の海水を飲んでおり、溺死と判明する。 身元不明の遺体から検出された指紋を照合した結果、それは担当刑事の吉岡登のものだった。同僚の宮池は直感で、吉岡に疑惑を感じるが、口を噤んでいた。事件現場に赴いた吉岡は、水溜りの中のボタンを見付けたが、それは自分の持っているコートのボタンと同じだった。また、遺体の首に付着していた黄色い塗料は、吉岡の住む旧式のマンションで使われていた電線と同色のもの。吉岡自身は女性を殺害した記憶は無いが、様々な痕跡が自分に符合するのを見て、不安に駆られてゆく。そして吉岡の前に、不気味な叫び声を上げる、赤い服を着た女の亡霊が現れるようになった。開発途中の埋立地という、時間の流れから取り残された世界に漂う、不気味な空気が良かったです。ただ、明確な筋書きや答えの無い話なので、すっきりした謎解きを求める人には向かない映画でしょう。不可解な薄気味悪さという、レトロで和風な雰囲気を楽しむタイプの作品。
Sep 5, 2008
http://zombino.jp/"FIDO"監督・・・アンドリュー・カリー 出演・・・キャリー=アン・モス ヘレン・ロビンソン ビリー・コノリー ファイド ディラン・ベイカー ビル・ロビンソン クサン・レイ ティミー・ロビンソン ヘンリー・ツェーニー ミスター・ボトムズ ティム・ブレイク・ネルソン ミスター・テオポリス ソニヤ・ベネット ロブ・ラベル ・物語序盤・宇宙から飛来した隕石の放射能で、地球上にはゾンビが大量発生し、生肉を求めて、人間に襲い掛かった。かくして人類はゾンビとの死闘、ゾンビ戦争を繰り広げる。その戦争に終止符を打ったのがゾムコン社だった。ゾムコン社はゾンビが脳を損傷すると動けなくなる事を発見し、その後、ゾンビを服従させる画期的な首輪の開発に成功する。現在では、ゾンビは家事を手伝うペットとして、一般家庭で飼われる存在となっていた。ウィラードという閑静な田舎町で暮らす少年ティミーは、友達の居ないいじめられっ子。母親のヘレンは世間体ばかりを気にするタイプで、自分の息子が孤立している事を恥じていた。ティミーの近所に引っ越してきたボトムズ一家は、ゾムコン社の保安部長を務める裕福な家庭。夫ビルのゾンビ恐怖症のせいで、これまでゾンビを飼えずにいたヘレンは、ボトムズ夫人に見栄を張り、強引にゾンビを買ってくる。最初はゾンビに興味を示さなかったティミーだが、二人組のいじめっ子から助けてもらったのを機に、ゾンビに親しみを覚えるようになり、ファイドと名付けた。そして二人の間には友情らしきものが芽生えるが…。 初めからB級狙いですが、痛烈な皮肉というか風刺というか。舞台は「奥様は魔女」を思わせる、古き良きアメリカらしき町です。このほのぼのとした風景に、人肉に齧り付くゾンビが、違和感無く溶け込んでいる所が怖いですよね。強いて分類するなら、「スターシップ・トゥルーパーズ」と似たような方向性でしょうか。表面上は完全におバカ路線を装いつつ、社会や人間を嘲笑っている、そんな映画です。でも決して小難しく考える映画ではなくて、普通に娯楽として楽しめる作りとなっています。キャラクターの性格設定が意外と複雑です。ヘレンとビル・ロビンソン夫妻も、一口でこんな性格と言い難い。当初、ヘレンは気にするのは世間体のみで、息子ティミーが同級生に乱暴されても、その姿を誰かに見られなかったか?と、気になるのは他人の目でした。ティミーが庭で一人ボール遊びをしていると、友達が居ないみたいじゃないの、と目を顰める。近所に引っ越してきた、ゾムコン社の幹部一家の家に毎日手土産を持参して訪れ、彼等に取り入る抜け目の無い女性です。しかし中盤からは、彼女の性格が変貌してきます。ゾンビ・ファイドとの交流の中で、彼女の中に変化が生じたのでしょうか。愛情深く、理性と知性を備えた、独立独歩の逞しい精神を持った女性に。いいお母さんになって良かったなと思う反面、何がそこまで彼女を変えたのだろうかと。父親ビルの方は、ゾンビ戦争の折、ゾンビと化した自分の父親を射殺したトラウマから立ち直れず、未だにゾンビ恐怖症を引き摺っている人。臆病で神経質、自分の事しか考えられない性格で、親子の会話も殆ど無い。妻が妊娠しても気付きもしない。彼が気にしているのは、富裕層の特権とも言える、ゾンビ化しない頭を切り落としての埋葬に掛かる費用の事だけ。
Sep 3, 2008
さて、九月になりましたね。八月は、暑さに負けて、めっきり映画通いも減りました。少し涼しくなってきたので、ぼちぼちまた復活したいと思っております。ツタヤ・ディスカスを退会してから、一ヶ月間が空きましたが、今度はDMMの無料お試しに挑戦。以前テレビCMで、一ヶ月無料と宣伝していたので、またこちらでタダ借りしたいと思います。(~_~;)十周年記念キャンペーンだそうです。DMMはこちら。http://www.dmm.com/
Sep 2, 2008
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