整理整頓に余念のない三女は、いつものようにご機嫌な独り言を言いながらの作業なのだが、隣りで聞いているほうは実のところ心中穏やかではない。
そこで、三女をリビングに呼ぶ。
「あのさ、独り言のことなんだけど・・・」
三女自身も、身に覚えというか、やめられるならやめたいと思っているようで、スッと表情が硬くなる。
「これから受験もあるし、一人でぶつぶつ言ってると、高校の面接のときとかにそのクセが出たりしたらマズイでしょ・・・」
スライドドアの横に立っている三女の目に、涙がにじんでくるのが見える。
「これから、独り言を言ってたら声をかけるから、すぐやめる練習しよう」
無言でうなずくと、再び机の片づけを始めた。
しかし、もう独り言は聞こえてこない。
三女にとってはストレスのはけ口だったかもしれない独り言を、無理矢理やめさせることによって、別の問題が起きやしないだろうか。
結果が出るのはいつの日だろう。
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