ボクの音盤武者修行

ボクの音盤武者修行

2007年07月25日
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 生まれ育った町の記憶はおぼろげで、それゆえに美化されていたのだろう。

 今週早めに夏季休暇を取って、名古屋に来た。両親とも北陸の人なのだが、仕事で名古屋に赴任していた時に出来た子供だった。10歳まで名古屋で育った。そのあと、横浜、東京と移り住んだ。父が仕事でがんばったおかげだ。

 自分の記憶では広い国道にはひっきりなしにダンプカーが走り、近所の小学校と広い公園で毎日遊び、角の駄菓子屋で5円のチューイングガムを買い、路面電車に乗って栄のデパートへ母と行くのが楽しみだった。
 実際に行ってみると、狭い国道に怖いイメージはなく、小学校も2つあってどっちだかわからないし、遊んだ公園はどこかにいってしまった。角の駄菓子屋のおばちゃんも店も(もちろん)無く、路面電車も無い。どこかくたびれた住宅街になっていた。当時住んでいた長屋は取り壊されて団地に変わった。子供目線では広い空間だった町は狭くて窮屈そうに家が並んでいた。
 子供たちが遊び回っていた公園はおそらく共同施設に変わり、別の場所の公園に子供の姿はなく、バイクをふかすつっぱり兄ちゃんがたむろしていた。

 全ては変わってしまった。町名まで。

 当たり前のことだが、40年の歳月を改めて思い知った。記憶というものは当てにならない。
頭ではわかっていたが、子供の頃とのあまりのギャップに驚いた。

 それでも自分は帰ってきた。自分の生まれ故郷に、元気に遊び転げていたあの場所に。知り合いがいるわけでもないけれど、見知った場所も朧げだれど、確かに自分はここに居たんだという思いでずっと頭がふらふらしていた。帰り際に小学校の古そうな石垣を触ってお別れしてきた。ずっと気になっていた。帰ってきたんだと、何度も思った。





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最終更新日  2007年07月25日 10時03分26秒
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