ボクの音盤武者修行

ボクの音盤武者修行

2010年01月01日
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カテゴリ: 小澤征爾
 更新しなきゃと思いながら信念を迎えてしまいました。スマイル
 昨年はプロジェクトが変わったり引越ししたりでばたばたしてました。言い訳ですけどね。
新しいプロジェクトにも慣れ、これからまた更新していきます。
 よろしくお願いします。

 さて年末恒例の「第9」ですが、小澤さんの第9録音は2種類あります。

1.ニューフィルハーモニア管盤
  録音:1974年2月11-13日 ロンドン ウォルサムストウ(セッション)

2.サイトウキネンオーケストラ盤
  録音:2002年9月5日、7日、9日 松本市 長野県松本文化会館(ライブ)



 1の録音は、当時ロンドンの電力ストのため電力事情が悪いさなかに行われたという曰くつきの録音で、そのせいでセッション録音ながらほとんど一発撮りに近い状態だったとか。まさにライブさながらの緊迫感と自然な高揚感があり気迫のこもった素晴らしい演奏です。
 少々荒削りなところも散見されるし、流線型なフレーズの作り方に師カラヤンの影響も見られます。合唱は人数を削って透明なハーモニーを作り出し、独唱は多少重ったるい感じもあります。がそれを上回る小澤さんの気迫で、徐々に熱っぽくなるところが面白い。
 当時この録音が出たときは、その新鮮で熱い響きに「ベートーヴェンかくあるべし」と思ってた重厚長大な人たちからは驚きと反感があったかもしれない。

 なおこの録音は昭和49年度レコードアカデミー賞「日本人演奏家部門賞」を受賞したが、日本人は小澤さんだけだったので、その後物議をかもし、現在この部門はなくなっています。

 2の録音は、サイトウキネンとのベートーヴェン全集の最後を飾る、これもまた熱っぽい演奏です。ここでの小澤さんは、全集のどの演奏でもいえますが、古楽器演奏の要素をあちこちに入れ混ぜ、重厚さより軽快さ、より生き生きとした表現を求めています。

 小澤さんは古楽器演奏について「斉藤先生の言ってたことに通じる」と話していました。具体的にどこがどうなのか知りたいところですが、古楽器演奏が持っている弾けるような軽快さ、スポーティーさは小澤さんの以前からの特徴と通じるものがあります。

 小澤芸術とはこの 「生き生きとした躍動感」 だと私は思います。これでマーラーやブラームス、メシアン、バルトークなどを聴いたらどうなるんだろうか。小澤さんを聞くとは、ある演奏家をずっと聞き続けるとはこういうことだと思います。すでに亡くなった演奏家は素晴らしいでしょうが、こういう楽しみはないんですね。

 話がそれましたが、サイトウキネン盤は確かに素晴らしいのですが、ちょっと熱っぽさが空回りしている感があります。淀みなく流れる第3楽章は美しいのですが、そのほかの楽章は何だか前へ前へと急かされているような感じを受けました。これも私の耳がまだ小澤さんに付いていけてないのかもしれませんね。

 小澤ベートヴェンは誰の真似でもない、日本的でさえもない、まさに「オザワのベートーヴェン」です。一度聴いてみてください。


小澤征爾(cond)/SUPER BEST 100 7: ベートーヴェン: 交響曲第9番《合唱》(CD)
旧盤。小澤さんの気迫に圧倒されます!


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最終更新日  2010年01月01日 14時19分52秒 コメントを書く
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