
ではなぜ、この標高101mの「岩屋山」の山頂が『小郡』を謳うに相応しい場所なのかといえば、この展望の素晴らしい山頂から真南の方向を眺めると、天気の良い日には南方に広がる瀬戸内海を挟んだ九州方面の山並みに、真南に豊前国一宮 〔
宇佐神宮〕の神体山である「御許山(おもとやま)」、そのすぐ右側の遠方には「由布岳(ゆふだけ)」、そして「御許山」のすぐ左側の遠方には「鶴見岳(つるみだけ)」と、この”三山”が美しく並ぶ姿(下の画像)を見ることができるからである。
冒頭地図の紫色で示した「山口と九州を貫く南北軸」の軸線上にある「岩屋山」には、もう何度も足を運んでいるのだが、ある季節の変わり目に山頂に立った時、まるで天体観測を専門とする古代人が、南方に美しく映える”三山”の山上を東方から西方に移動する「南十字星(小郡)」を観測する姿を幻視したかのような雰囲気に包まれたことがあった。
そんな幻想に包まれたのも、パソコンに搭載した”天文ソフト”を活用し、「岩屋山」の山頂から古代に遡って南天の夜空を展望する天体運行のシュミレーションによって、南南東の「鶴見岳」から真南の「御許山」の山上へ、そして南南西の「由布岳」の山容に、まるで被るかのように移動する「小郡(南十字星)」の風情が、自分の脳裏に色濃く定着していたからであろう。
これまでも、いわゆる「小郡宰判」の区域内にある阿知須の「日の山」山頂や、秋穂の「火の山」山頂など、様々な角度から上記の”三山”を展望してきたわけだが、やはり宇佐の「御許山」と正確に”南北”の位置関係にある「岩屋山」山頂こそ、「南十字星」すなわち「小郡」を観測するには最もふさわしい場所であると、この期に及んで特定できたと感じている。
ちなみに「岩屋山」には、山頂をピークとする全長約1.3㎞の「臼美(うみ)歩道」という見晴らしの良い遊歩道が2021年3月に整備されており、またそのすぐ南方の浜辺にあって2019年9月にオープンした「美濃ケ浜 海浜広場(キャンプ場を含む)」と共に、風光明媚な景色を楽しめる憩いの場として賑わいを見せている。
当地に御縁を感じる方は、JR新山口駅からも近い現地を訪れてみよう。(遊歩道のある山麓まで車で約20分)そして、ふるさと『小郡(南十字星)』を代表する古くて新しい展望抜群の「岩屋山」にて、「小郡」の地名由来に思いを馳せたり、天体観測やトレッキング等を体験してみてはいかがだろう。
「岩屋山」の磐座群と〔山口と九州を貫く南北軸〕(2)
☆関連記事・・・ 「岩屋山」の磐座群と〔山口と九州を貫く南北軸〕(特別編)
☆関連記事・・・ 「岩屋山」の磐座群と〔山口と九州を貫く南北軸〕(特別編/くくり)
☆関連記事・・・ 「岩屋山」の磐座群と〔山口と九州を貫く南北軸〕(特別編/締めくくり)

PR
サイド自由欄