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​​​​​​​​​ 「世界を動かす人格」

1985年2月25日
イーストガーデンにて


 本を送ることはいいですね。本は死にません。分かりますか? 人間は死ぬけれども、本は死にません。本はどこへでも行きます。だから皆さんは、約三十万の本とビデオテープをアメリカ中に配ったんだね。

 それを見て、「何だこの不思議な君らの本は!」と言うのですが、それらはレバレンド・ムーンの本なのですね。また、「この奇妙なビデオテープは何か?」と言えば、それもレバレンド・ムーンのビデオテープだというんだね。牧師たちに聞いてごらんなさい、(本とビデオテープについて)知っているかどうか。答えは、みんな知っていると言うのです。結局、教会の指導者はすべて知ることになるでしょう。そういう状況なのですね。

 そして彼らは、毎晩電話します。古い牧師たちが次々に電話し合って、十人、二十人と、牧師たち同士で、それ(本とビデオテープの内容)について話すことになります。また、一人の牧師が統一教会に来ると、“どんな牧師なのか”とチェックして、互いに連絡し合います。考えてみなさい。そういった牧師たちの中から一人でも原理を理解すれば、その牧師の教会の集会のすべてがついてくるようになるのです。ですからこの三十万の本とビデオテープを配ったのです。これから一〇〇万、一二〇万の人々が原理を知ることになるのです。それは恐ろしいような状況ですね。

 どうですか? だから実際、先生は苦労をし、皆さんは楽しんでいるでしょう。このように見て、贈り物を受け取った牧師たちには、ショッキングなことなのです。特にこの贈り主が、ダンベリーに入っているレバレンド・ムーンだということに衝撃を受けるのです。統一教会の本部のニューヨークの四十三番街から、先生の名で送ったものとは次元が異なるのです。また、ムーニーの指導者である先生が監獄に入っていても、希望を失ってすべて崩れるのではなく、牧師たちの心をつかむために屈することなく、日夜前進している事実を見る時、強い衝撃を受けるのです。

 牧師たちは、若い時代から今まで、既成教会の若者たちや自分たちが導いている人たちと比較してみて、ムーニーのような人を一人も見出すことができない時、問題は大きいのです。それにしても、共産主義が六〇年から七〇年の間に、全世界にこのような版図をもつようになったということも、本をもってなのです。マルクスの『資本論』というその一冊の本をもって成したのです。

 先生がアメリカに来て今まで成してきたことの目的は、キリスト教を救うためでした。キリスト教の牧師を覚めさせ、アメリカを神の願う方向に行けるようにし、世界のキリスト教を連合して、世界の国々を神様のみ旨の中に導いていけるようにすることが神様のみ旨であるので、まずアメリカが神様の願われる方向に進むようにするため、アメリカの教会の牧師たちに神様のみ旨の方向をいかに示してあげるかということが、先生のアメリカに来た目的なのです。

 荒野四十年路程を過ぎてからは、イスラエル民族の新しい地域への大移動とともに、定着しなければならない時が来ます。定着する時が来ます。では、私たちムーニーはどこへ言って定着すべきでしょうか? 神様の望みはそれはアメリカに定着して、新しいアメリカをつくり、理想的なアメリカにつくり変えることです。そのような神様の願いを知っていたので、先生はアメリカに来たのです。そのようなアメリカをつくるためには、共産主義に勝利しなければならないし、家庭の破壊を防ぐため青少年の倫理を確立しなければならないし、キリスト教の新しい再復興をしなければならないという、そのような論理があるのです。それを成さなくてはアメリカを生かす道がないと思うのです。それが成されれば、ここに新しいアメリカが定着するのです。そのような日が来れば、アメリカ全国民の歓迎を受け、すべて進行するというのが神様の考えであり、先生がここ(アメリカ)に来た目的でした。

 ではアメリカとアジア、あるいはアメリカと先生、白人とレバレンド・ムーンとの関係はどのようになっているのでしょうか? レバレンド・ムーンは寒帯地方で育った松の木のようであり、アメリカの国民は熱帯地方で育った松の木のようなのです。よく見ると、南のほうでできた種は大したこともないのです。ですから種にはならないのです。アメリカを種に取ってはならないということです。それではどうすればいいのかといえば、接ぎ木をしなければなりません。首を切るのです。人々は、「オー、オー、松の木のなのになぜ切るのですか?」と騒ぐのですが、ムーニーたちは知っているのですね、それで(神様の願う)実が結ばれるのです。先生はそのように思って出発したのです。皆さんはキリギリスのように、踊るのが好きで、自分が食べたいものを食べようとし、楽しく生きようとするのですが、それはいけません。

 皆さんはもう接ぎ木されましたか? 先生が今度監獄に入って有り難く思ったことは、アメリカのチーズやハンバーガーを本当にたくさん食べて、韓国のご飯はいくら食べたくとも食べずにいたので、今はご飯など全く全て忘れて、これ(ハンバーガーやチーズ)を食べて生きることができるようになりました。約七ヵ月間で先生がこのようになったので、今度は反対に皆さんを約七ヵ月間でハンバーガーやチーズを食べなくても生きていくことができ、キムチやコチジャンを食べて生きていけれるようにしなければなりません。先生はダンベリーでそういう哲学を知ったのです。

 皆さんは先生を愛し、先生が好きですか? (はい)。では一つの家に住むようになった時、皆さんがハンバーガーを食べ、先生がコチジャンを食べてたら喧嘩をするようになります。そして食堂が二つなければならなくなるでしょう。しかし、私たちの食堂は一つだけです。今度先生が出た時、必ずそういう訓練をします。そう思っています。

 ですから先生は、皆さんがこれから東洋式の御飯を中心として三食とも弁当で生きられるように、研究しています。「このようにしなさい」と言って、弁当だけを配ってあげればいいのです。食堂がいらないのです。これからは食堂がいらないのです。先生はダンベリーに行ってからは少食にしようと思っていました。そしてできるだけ少なく食べようとしました。しかし、東洋人は先生だけなので、“ああ、東洋の人は食事をあのぐらいしか食べないのか”という印象を与えたくなかったので、それでたくさん食べることにしたのです。一番たくさん食べることにしたのです。たとえ三分の一くらい残るとしても、たくさんもらってくるのです。そういうことをやっているのです。たくさん食べる西洋の人に負けたくありません。



 食生活も六カ月ぐらいすると変わるのです。西洋食を食べると腰回りも細くなってきたようです。七カ月間に食事を取らなかったのは一度だけです。それは、本を読んでいて忘れてしまったためです。それからは、いつも食事時間に間に合うように食堂に来る人は誰かというと、それはレバレンド・ムーンだというのです。しかし先生と一緒にいるラリーは、今も朝の食事には行かないで眠っています。彼はパンを買っておいていつも食べています。先生はそうではありません。食事の時間に食べるのです。その他の時間に誰が物を持ってきてくれても、先生は食べません。あなたたちはどうですか? 先生は果実などがあっても食べません。それはなぜでしょうか? これから、アメリカ国民は、朝、昼、晩と食べるだけで十分です。その残りをもって世界を救うとすれば、数カ国が救えるのです。

 先生が一番嫌いなことは、歩きながら食べることです。先生は健康面でも、自分の体を中心としてたくさんのテストをやってみました。その結果、食事は決められた時間に食べたほうがいいのです。できるだけ決められた時間に食べることです。

 神山! 今でも運動をやっているの? 先生に教えられた運動を今でもやっているの? もう足の調子は良くなったの? (はい、治りました)。神山も、何もしなくとも足が痛くて大変でした。それで先生の運動を教えてあげたのです。皆さんにも教えてあげましょうか? (はい!)。どこにおいても、今このように座っていてもその運動はできるのです。

 先ほども監獄での生活を話しましたが、先生は今回で五年近い監獄生活をしたことになります。監獄生活でほとんどが死んだ状態からでも、生き返ることができたのもこの運動法を研究したからです。それは呼吸運動と授受作用運動です。神経系統が動かないで詰まってしまうと病気になるので、これを開いてあげればいいのです。それで風邪をひいて鼻が詰まったりすると、瞬間の内に開けてあげるのです。トイレに行っても、どこに行ってもその運動をするのです。壁などに寄りかかって立っている時にも必ずその運動をするのです。こういう所でもすべて運動の道具とするのです。ダンベリーに一つの岩がありますが、そのでこぼこの岩の所に行って運動するのです。先生は年を取っていますが、歩く時はよく歩きます。早く歩きます。皆さんより早く歩くでしょう。そういうことからして、今後は革命しなければならないことが多いですね。

 一日に小便は何回すればいいかということなど、考えたことがありますか? そういうことをすべて研究しなければなりません。三十代では何回だったのに、五十代では何回だとか、先生はそれを考えるのです。“今、何回なので、これからはどうなるのだろう”と。そして体が変化するのを見る時、“ああ! 何歳まで生きられる”と考えるのです。そして小便を我慢していたらどんな支障が起こるか? 回数が多くなったり、少なくなったりすることによって病気も異なってくるのです。皆さんはそれを知らなければなりません。少なくなったら補充するため水を少し多く飲むようにし、多くなったら水を少なく飲むようにし、回数のバランスをよく取るのです。このようなことは絶対に必要です。それらのことを中心として自分の体を考えなければなりません。アメリカの人たちはそういうことをあまり考えていません。

 なぜこういう話をするのかといえば、食べ物も勝手に食べさえしなかったら、公式的に動くということです。すべてが公式的に動くのです。アメリカの人たちは、外から帰ってくると、勝手に冷蔵庫を開けて何でも食べたり飲んだりします。そのためにうまく新陳代謝ができないで、お腹を痛めたり、下痢をしたりします。このように、間食は健康上しないほうがいいということが分かります。

 (ダンベリーでは)毎週火曜日はいくらでも買物をしてもいいという日で、オレンジ等、とても良い品を持ってきて売られます。みんなはそれを買って食べて先生にも持ってきてくれるのですが、先生は一つも食べません。歯を磨いたのでと言って食べません。今では慣例になって“先生は食べないのだ”と思って、彼らは「食べてください」とも言わず、自分たちだけで食べています。先生のオレンジを取り出して食べながらも、先生に与えようともしないのです。(笑い)こういう彼らも、これからムーニーとしての教育を受けて、ムーニーの指導者レバレンド・ムーンを見習うようになり、レバレンド・ムーンの生活方式を教えてあげる時が来るのです。レバレンド・ムーンが、体を管理する方法も教えてあげる時が来るのです。何の話か理解できますか? どこに行っても人は学べるし、それがこれから大きな仕事をするための材料を収集することになるのです。

 また、監獄に行って過ごしてみると、アメリカの生活のすべてを知ることができます。詳細に知ることができます。なぜかといえば、食事を終えたあとは何もすることができないので不平しか言いません。自分たちの従兄弟(いとこ)や再従兄弟(はとこ)がどうであるとか、何々を食べるとか、全部話しているのです。だからアメリカの生活がどういうものか知ることができます。彼らは口を閉じて生活することができないのです。自由を望む人たちはじーっと口を閉じていられないのです。何とかして(思いを)解消しなければならないので、不平不満を言います。食事をしながらも、不平を言うので病気にもなりやすいのです。

 たとえステーキを食べさせても、「何だこのステーキは! 私がかつて食べたものは、こうであった」と言って、一番良かった時のことを思うのです。全部が不平だらけです。だから事故が起きたりしやすいし、病気になりやすいのです。また、社会で飛び回って喧嘩ばかりしていた人は、体力があり余まってここでも喧嘩をするのです。それも周期があるだろうと思って統計を出すと、間違いなくその時になると喧嘩を始めるのです。(笑い)

 本当に興味深いことばかりです。そういうのを見る時、先生がまだその世界の勉強は終わっていないため、神様がまだそこ(監獄)においておくのだと思うのです。そう思うことはとても良いことです。東洋では、ソ連の監獄まで先生はすべて知っているのに対して、アメリカの監獄は初めてでしたが、今では隅々まで知っています。USの監獄というのは、YOUR監獄です。このことを通してどれほど民族性が異なり、どれほど人が変わっていくか、またアメリカ人はこのように扱わなければならないということも隅々まで分かります。それを勉強しているのです。プールや、競技場でも負けると大変です。

 ピンポンをする時でも、彼らは何とか勝とうとします。負けると悔しがって大変です。だから先生は、よく負けてあげるのです。そして、どんなに喜ぶかを見るのです。“きのう、先生が勝った時にはああだったのに、きょう先生が負けてやればどのように変わるだろうか”とその人を計ってみるのです。このように、学ぶことが多いのです。だから先生は監獄に行って、勉強をしているのです。今も、神様が御覧になって、アメリカ人を最も良い方向で指導するために、まだ先生を訓練していると思うのです。ですから先生が監獄から出てくる時には、いかにアメリカ人を指導すればよいかはっきり知っています。もっともっと皆さんをより良く指導することができるようになります。だから皆さんにとっては、先生はもっとも手強(てごわ)い相手になります。

 今は、先生も有名人になりました。先生を好きな人が多くなりました。先生は監獄生活における専門家です。しかしそこにいる人たちは、監獄生活が初めてなので大騒ぎをするのです。ある意味で先生は、そこの人たちのカウンセリングや相談相手をします。だから先生のいる部屋もだんだん忙しくなってくるので大変です。先生は有名な人で恐ろしい人だと思っていたのに、先生と過ごしてみると味があるし、面白いのです。先生の味が分かってきたので、自分たちが困った時には先生の所に来てこそこそと報告をするのです。



 先生は昔、アメリカ人とはそれほど接することがなく、東洋の人たちに多く接してきたので、神様が先生に(アメリカ人を)学びなさいと言われているようです。だから今はアメリカ人を観る専門家になっているのです。すぐ、あの人はどんな人か分かるのです。だから皆さんが先生に出会ったことは幸せなことです。

 これからは、世界を指導することのできる人が必要です。これからは宗教人が、国や世界を治めることのできる人格者をどのようにつくり出すかということが問題であります。今までのように、世界を動かしてきた人たちとは違うのです。千年、万年の歴史をかけて世界を動かすことのできる人格をどのようにしてつくるかということは、今までになかったことです。そのような、かつて歴史上にもなかった宗教人として、世界を指導することのできる指導者像とはどうあるべきか、というプログラムを編んでいるのです。今晩先生が少し遅れたのは、韓国で重要な仕事をしていた人が来たからです。先生はその人に、「あなたはこのようにしなければならない」と言って、印を押して帰しました。(先生は)ワシントンの有名な人であったとしてもそのようにします。世界中の傲慢な人たちのもとどりをつかんで、自由に動かし引っ張ったとしても、「ありがとうございます」と言われるようにならなければ、世界は動きません。

 アメリカの指導者たちに、アメリカを正しく指導することのできる能力があったならば、アメリカはこのように滅びるような国にならなかったでしょう。統一教会は今まで、何度も滅びると言われてきましたが、滅びてはいません。それはレバレンド・ムーンに能力があったからであると思っています。

 生きている物は大きくなるのが原則です。停止から後退が始まり、滅びに至るのです。だからレバレンド・ムーンは監獄においても前進するのです。先生にすべてを任せれば、全部半年でムーニーにすることができるでしょう。先生が皆さんくらい流暢に英語が話せれば全部ムーニーにすることができます。そのように思って、皆さんは皆さんたちの国を愛さなければなりません。国を愛するのです。何かをもって、国を愛していることを見せてあげなければなりません。そして国のために実績を上げることであります。言葉だけでは駄目です。実績が必要です。皆さんが人に誇ることのできる実績とは、この国が将来必要とする人を育成する中で誰よりも国を愛したという人になる、重要な責任をもっていることを知らなければなりません。

 それではムーニーたちは誰を教育するのですか? それは牧師です。ではどのように教育するのですか? 牧師たちは話は上手にできます。しかし彼らにはできないことがあります。それは何かというと、喧嘩するのを止めることができないのです。また、牧師というのは一方通行なのです。しかしムーニーが行く道は四方通行です。なぜなら酒場にも、また娼婦のいる所にも、どんな所でも復帰のために行くのですね。そしていろいろ研究するのです。彼らの良くないところもみんな研究するのです。

 ある国の大統領の夫人がもし娼婦出身であったとしても、大統領は夫人の話には絶対服従するものです。だからもし娼婦を指導することができれば、娼婦について研究した人は大統領夫人も指導することができるのです。「その世界の内容をよく知っています。あなたの苦労をよく知っています」と話をすることができるのです。また、「善なる心があってそれに神様が協助されたからこそ、多くの苦労が報われて大統領夫人になれたのですね」と褒めてあげるのです。

 また、白人たちが結託して先生を罠に掛けようとした時もあります。先生はそれを知っていましたが、わざと愚か者のようにして乗り越えるのです。彼らは先生を罠に掛けたと思っているのですが、かえって先生の罠に掛かっているのです。先生は面白い人間です。味のある人間です。頭の働きも早いのです。「シャー」と言えば、「イランの王様です」と即座に答えてみせるのです。回転が早いのです。連想するのが早いのです。一言聞けば、次から次へと回転します。それは誰も競える者はいません。だからポスターの文章などは私に追いつくことができません。標語などにおいてもそうです。誰も先生に追いつけません。だから冗談を言ったりすると、みんなが転げ回るようになります。また、先生が人に会うのを見ると、単調でありながらも稲妻のようであります。(笑い)



 皆さんがもし先生のようであれば、アメリカを生かしても余りあるのです。そう思って、先生に出会ったことを感謝に思ってください。先生が監獄に行く時は、難しい場に行くのではなく監獄よりは良いでしょう? そういう話をすると深刻になるでしょう。深刻になります。今、深刻な立場に立っているアメリカを救うためには、それ以上深刻にならなければ、救うことはできないのが原理原則なのです。これは理論的なことです。それを知らなければなりません。それが天理です。先生がアメリカに来る時、アメリカを救おうとする時、“アメリカのあらゆる難しさ以上に深刻であるか、そのために自分以上に深刻な者はいないという自信があるか”と自問自答したのです。

 だから統一教会のメンバーは、これから何か問題があったとしても、心理学者の意見を聞いたり、教育を受けたり、治療を受けに行くのは歓迎しません。神様を信じて祈祷しなさい。神様はすべてを解決してくださいます。先生が学んだことは、ある心理学者から学んだものではありません。霊界の体験を通して、霊的世界を知ってみると、すべてに通じるようになるのです。何の話か分かりますか? (はい)。

 ですから皆さんは、どのような訓練が必要かといえば、極から極までの訓練です。ある人が腹を立てて襟をつかんだとしても、ゼロになって、「ワッハハハ」と笑えるなら、その人は恥ずかしくなりその場から退いていくのです。それで翌日に会っても、昨日のことはまるでなかったかのように、自然な態度で接してあげるのです。そうすれば、その人はどうしてよいか分からなくなります。そこで、「あなたがどんなに困難な道を行っているか私はよく知っています。あなたの心を私はよく知っています」という一言ですべてが終わります。そうすることのできない社会の中でそれができる人に出会ったなら、「この人こそ、この社会の最高の人である」とその人は言うのです。これは理論的です。

 最近の話ですが、イーストガーデンのミーティングの時、ある人が突然に自分の感情を抑えることができずに、非常に野蛮な言葉遣いで先生に対して抗議してきました。しかし先生は、静かに悠然と落ち着いて、自然に笑いながらそれを受けてあげました。その時、先生は何事もなかったかのように彼に対し、少しも憤ったような対し方はしませんでした。それで彼は、そのことゆえに先生が一度も気を悪くしなかったのだと思いました。だからそのことを思うと、彼は二度とそういうことはできなくなったのです。それで先生は彼を神学校に行くようにして、将来弁護士になれる道も開いてあげているのです。何の話か分かりますか? そういう先生をアメリカの人たちは知りません。ドクター・ダーストもそういうことを学ばなければなりません。そういう面においても先生は優れた人です。

 (かつて)先生にとって、どんな怨讐であっても、その人の子供たちが学費に困っている時、先生は人に知られないようにしながら学費を納めてあげました。しかしその人は何も知らないので、誰か自分の友人が払ってくれたものと思っていたのです。その時は誰がやったのか、誰にも分かりませんでした。十年後、その人が事実を知って、それまで家族全体で統一教会に反対してきたことを恥じ、悔い改めの祈祷をしたという話を聞きました。

 だから先生は、皆さんをどのような人に教育しようかと考えています。こうして話をしながら、(皆さんを)全部見ておくのです。先生が一言語ったら、皆さんがどのように考えるのかを見ているのです。人を正しく導くことほど神様の前に貴いことはないのです。(先生が)愛国と言えば、それ以上の愛国はないのです。では、皆さんに一つ尋ねてみましょう。「先生に出会ってから、自分は変わったと思う人は手を挙げてみなさい」。(みんな手を挙げる)有り難いことです。しかし皆さん、そこで留まることなく、より高い所に進まなければなりません。

 皆さんがこの世的に考える時、“先生はイーストガーデンの良い家にいて、良い車に乗って、この世を思うままにして、どれほど幸せな生活をしているだろう”と思うかもしれませんが、ダンベリーの一・五坪ほどの部屋の中でも、そこで生活している人以上の生活をしています。イーストガーデンで生活している以上のことをしているのです。皆さんはそれを知らないでしょう。

 神様は、イーストガーデンで先生が祈祷し涙を流すことよりも、ダンベリーで涙を流すことのほうを何倍も何百倍も貴く思っておられることを私は知っているのです。神山が先生と一緒にダンベリーにいた時のことで今も忘れられないのは、先生が説教集を読みながら咽を詰まらせて泣いた時のことだそうです。神山にとってはそれは一生の宝であることでしょう。その時のことは今でも生々しく残っています。先生はそういうことが好きです。そのような神秘なる深い谷間に入って、渾然一体化して、自分も知らない感謝の境地をいつも懐かしく思う人間なのです。だから先生はソウルに行けばいつも清平(チョンピョン)に行くのです。昔、ジープに乗って行った時と、今リンカーンの車で行く時とでは心が違うのです。だからそのような体験をいつも懐かしく思うのです。監獄にいると自然がとても懐かしく思えます。だから自然が好きなのです。今ごろの夜の空を見ると、三日月とか銀河が見えます。そういうものから真に神秘なる境地に入るのです。そういう境地です。何の話か分かりますか?

 人は良い物を食べ、良い所に住むことで幸福であるかのように思いがちですが、良い物を食べなくても、良い所に住まなくても幸福はありません。お母様に電話をする時も、ここから電話をするのと違って、監獄から電話をするその一瞬というのは神秘的なものです。それはそういう立場に立たなければ分かりません。いくら説明しても分かるものではありません。

 また、“地下活動をしている食口たちと、ダンベリーのこの電話で、このような話ができればどうだろう”といろいろ考えるのです。更に、“この電話で神様と話をして、お母様と話す以上の深い心情を神様と通じ、神様の寂しい心情と連絡することのできる瞬間であったらどうだろう”と、いくらでも連想することができるのです。間違いなく、先生も痛哭すれば神様も痛哭するでしょう。

 では、先生はどのように(神様を)慰めるのでしょうか? どのように慰めますか? 一言で何と言って慰めるのでしょうか? 深刻な問題です。だから皆さん、楽しい時にできた友達はみな散ってしまいますが、困難な時につくった友達は残るのです。これを知らなければなりません。先生が統一教会で一番最初に出会った人は困難な立場の中で育ててきた人です。一番困難な立場で育ててきたこと、それが貴いのです。そういう人は、パン一枚を得てもそれを自分で食べられず、「先生に差し上げたい」と言って、持ってきて、待ちに待っているのです。このような環境にまでこなければなりません。涙ぐみながら慰め合う、そういう立場での因縁がなければなりません。そういう友がなければなりません。

 皆さんは牧師たちを中心として、そのような心情的関係を結ぶようにしなさい。ある牧師に一〇〇〇名の信者がいるとすれば、その一〇〇〇名の信者の中で最も牧師に忠誠を尽くして最も侍る人の三倍だけやってみなさい。そういうことを研究しなさい。先生はどの監獄においてもそのような友をもっていました。その人たちは、監獄から出ると自分の妻や、母親や、親戚などの所に留まらず、ただ挨拶だけして、先生に従って来たのです。皆さんの背後にそのような食口が何人いるのかが問題です。

 先生はいつも五色の人種の皆さんの前で、このような話をするのですが、白人の目から涙を流すのも見たし、黄色人も、黒人も、すべての人種が涙を流すのを見てきました。しかし、その涙はどれほどもつのでしょうか? これが問題なのです。永遠を見つめて流した涙なら、永遠に保ちなさい。真に永遠に保ちなさい。先生はいつでも声を出して祈祷をする時には、涙なくしては祈祷のできない人間です。そのような境地を一生の間、いつも人に知られずに巡っているのです。

 私たちの統一教会においては、信仰の道として三十歳前後まではできる限り皆さんを苦労させなければならないということが先生の神学、哲学です。なぜかというと、そうすることにより豊富な心情的基盤ができるし、そういう思春期を乗り越えることによって、豊かな情的な広い世界と深い理論をもつことができれば、一生の間に偉大な仕事を成すことができるのです。そうでなければ流されてしまいます。井戸を掘り、ダムを造り、山を崩す。そういうことをしなさい。どのような立場に立っても決して後退することなく、前進するのです。神様はそういう人が好きだということを先生はよく知っています。そのような立場で、その人を世界的に育て上げることを希望として導いておられることを先生はよく知っています。

 先生が皆さんになぜこのような話をしているのかというと、皆さんがこれからの多くの試練の中でも、国を中心として成すべき多くのことを先生の代わりに成してほしいのです。“私も早く先生が経験されたその場に行かねばならない”という希望を与えるために、このような話をしたのです。そうすることにより先生が行く霊界に一緒に行けるのであって、そうでなければ(先生に)ついてこれません。分かりましたか?

 皆さんはまだ自分を中心として訓練を受けて、行く道が遠いことを知って、一生懸命に頑張りなさい。(はい!)。

 先生を見習って、このようなことを参考にしながら行けば、それ以上の先生の監獄の生活が偉大な生活であると思えるのです。

 (ありがとうございます。先生!)-(三回合唱)-(拍手)



一休さんのような機知(トンチ)ではありません。

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Last updated  2021.12.12 18:11:03
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