山田維史の遊卵画廊

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Tadami Yamada's Painting


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■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


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■(14)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(14-2)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(15)英語訳論文『卵形の象徴と図像について』


■(16)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(1)


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Jan 15, 2008
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 中国・甘粛省の馬蹄寺石窟の13世紀後半に描かれた壁画のなかに、印刷した紙を貼付けたものがあることが判明したという記事が、15日、朝日新聞の文化面に載った(宮代栄一氏記)。

 石窟の壁画は岩面に下塗りをしてから顔料で直接描かれているのが普通で、この馬蹄寺石窟より早期に成立している敦煌の莫高窟のなかには「紙本壁画」といわれる紙に絵を描いて貼付けたものがすでに知られている。しかし、印刷画というのは、初めての発見である。敦煌研究院の劉所長は「少なくとも中国では初めて」と言っているらしいが、あるいは世界的にみても類例がないのではあるまいか。ことなる五方仏像の同じ部分に同じ墨のかすれがあることから、木版などによる印刷であろうと判断された。天井附近の高いところは肉筆で描きづらいので、作業の手間をはぶく簡便な方法として用いられたのであろうという。
 また、この調査では、他の敦煌石窟のなかに、筆ではなく葦などのペンを使って描かれた「ペン描き壁画」が存在することも明らかになった。

 古い時代の絵画材料の研究はなかなか興味深いものである。石窟の壁画に紙を貼っているということは、気候風土とも密接な関係があるわけで、さらにはどのような接着材を使用したかも問題になってくるだろう。すくなくとも宗教的建造物における荘厳(しょうごん:装飾)は、永続的であることを希求しているので、材料学的な見地からは一層興味深い。また、印刷ということになれば、版画史の一面もあらたにひらくことになろう。

 私にとってこの発見が衝撃的だったのは、信仰の心とその表現の問題をさぐっていて、それこそ少なくとも日本では近代以前には、寺社建築をふくめて宗教的造形に「簡便法」はないと見ていたからだ。まったき信仰心のあらわれとしての造形の仕事に、合理主義的な簡便法は、事の初めから思いうかぶことはなかったのではないか、というのが私の研究結果だった(註)。
 その研究結果を、もういちど今度は逆方向から、「もしかするとどこかに簡便方法が採られているかもしれない」という思いをいだきながら検証しなおさなければならないのではないか? ふと、心おだやかでないものがよぎったのである。

(註)
 日本の近代以前の古い寺社建築は、地面そのものから、人と仏、人と神とを明確に区別する結構造りがはじまっている。つまり建物は、地面に乗せた「上物(うわもの)」ではないのである。

 中国の岩窟寺院もまたそのような信仰心のあらわれであることは疑念の余地がないが、それだけに印刷壁画の発見は興味深いといえよう。





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Last updated  Jan 17, 2008 12:19:41 AM
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Comments

AZURE702 @ Re[1]:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) shiwashiwa1978さんへ  拙作をご覧くださ…
shiwashiwa1978@ Re:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) 素敵です。 作品集は無いのでしょうか。
AZURE702 @ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
山田維史@ Re:[言葉の量化]と[数の言葉の量化](08/21) ヒフミヨは天岩戸の祝詞かなさんへ 書き込…

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