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老奥様達に混じり、小生は太極拳練習に参加しているが、
最近は偶に老人男性が2人と増えている。
健康体操のような24式太極拳であり、
武術のような組み手ではない。
前半の健康体操では、以前に述べたように
最後列の小生以外は、此方を向いた先生に同じく、鏡のように全員動く。
後半では、先生の右、左の言葉が入るから、
全員が太極拳の正しい動作に入る。
大勢が、心臓に近いところから準備運動を始めるわけである。
慣れたから、小生は気にしない・・・
左右に鏡があるから、鏡を見れば小生はみんなと同じ動きであるから。
みんなは、小生が覚えが悪い老人と思えばいいのだ。
< 太極拳:WIKIPEDIA >
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男性の一人は、足元が覚束ないような足取りである。
聞くと、脳梗塞の「気」があるという。
医者はリハビリに「歩きなさい」と言うらしい。
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小生は脳幹梗塞で大病院で倒れたときには、
町医で救急車で行きますか、TAXIを呼びますかと聞かれて、
血圧が205ありながら、TAXIを選んだことをお話しした。
一秒を争う脳梗塞の場合は、救急搬送でなければ
大病院は緊急患者でないと判断して放置されることを
覚悟しなければならないから、危ない「死の選択」であった。
それ以来、
小生は、リハビリでは激しい運動は無理と言われている。
寒いとき、暑いときは運動は無理と言われている。
しかし、医師は、救急搬送でない重病人でも其れとは判らない。
医師は万能な医師、マジックハンドの医師ではないのである。
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退院直後には赤ちゃんのように医師が押す手を返せなかったが、
トレーニングセンターでリハビリする内に、少しずつ力は回復してきた。
軽く片足に荷重をかけて引っ張る動作を続けることで、
少しずつバランスも保てるようになってきた。
お恥ずかしいが、片足立ちはまだまだ不安定である。
子供の頃によくやった「片足ケンケン」もできない。
昔、少しは弾けたギターも左右の連携が悪く、
トレモロなどは呂律が回らないようなバラバラである。
伴奏もリズムが取れず、バタバタである。
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小生が「脳幹梗塞患者」だというと
テニス仲間は「不自然さを感じない」と言ってくれる。
しかし、小生には、先にもあとにも「一歩が出ない」し、
意識しないと球の方向がトンでもない方角に
いってしまうのだ。
改善されている筋肉・神経であるが、
新しい神経網らしく、筋肉・神経の連携は過去を引きずっていないのである。
脳幹梗塞で倒れる直前には、
地域振興テニスの球出しトレーナーとして、
責任を持って行うべく、「公認スポーツ指導者」の講義をうけていた。
一応、免状は貰ったが、自分の体が動かず、
他人の指導は無理となり、自分自身の指導に応用している。
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先の老人も、小生が、前屈や、片足立ちが不自由なのを見て
「同じやな!」といって慰めてくれるのである。
彼は太極拳練習の前半部分(準備体操)だけでも出席している。
小生が、熱心にトレーニングの大事さを伝えると、
「新しい部位の筋肉を鍛えることで、新しい神経網の再生も同時に起こる」
ことが理解できたようである。
錦織、琴将菊もテニス、相撲の運動だけでなく、
トレーニングに同程度の時間を使っている。
(天才のイチロー選手が儀式のようにトレーニングしているのは有名。)
テニス仲間はトレーニングに時間を使うのは勿体ないという。
しかし、それは本心ではない。
彼等は、トレーニング室には来ないのだが、
自宅で自主トレに励んでいるように感じる。
なぜなら、彼等は小生などよりは、上達のスピードが早い。
脳幹梗塞の小生こそハンディキャップを
人一倍、乗り越えなければならないのだから。
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呆け頭でも、老人のアドバイスに少しでも役立ったような気がする。
老人が、1千万円以上のMATRIXのマルチファンクション器具(レンタルだが)などを使用し
新しい筋肉・神経網の連携を構築し、
ランニングマシーンで歩行練習するなどで不自由を克服して欲しいものである。
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