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「学校裏サイト」の実態 5 「学校裏サイト」の実態については、さまざまな団体から報告がまとめられています。 セキュリティー特集へジャンプ が、何よりも私たちは、「携帯インターネット」というきわめて強力なメディアを与えながら、子どもたちに好き勝手に使わせた結果生まれている実態について認識を共有すること、それに対する学校ぐるみ地域ぐるみの対応を具体化していくことが必要でしょう。 鳥取県でもそのような実態への危機意識を背景に、県教育委員会を中心とする実行委員会主催の「メディアとの接し方フォーラム」の開催、小・中・高等学校PTAによる研修会、さらに中学校区単位の研修会などが、進められています。また、実際にいくつかの学校では中学生や高校生を対象とした講演なども開催されてます。 PTA活動の重要な役割のひとつに研修会(子どもたちの教育や将来にかかわる重要なテーマについての研修会)の開催があります。上記のような社会環境(情報メディアに関する)の共有と対応は当然重要なテーマとなりますが、「人生や家庭にとって大切なことは何か」「食(あるいは食教育)の大切さ」「資源・エネルギー問題さらに環境問題(現状の中で次世代のために何ができるのか)」等も重要なテーマとなってくるのではないかと思います。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ ランキングに初めて参加いたしました。ワンクリックしていただければうれしいです
2007.11.30
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「学校裏サイト」の実態 4 群馬大学の下田教授(「携帯インターネット」の問題について研究・実践を進めておられる)が、数年前アメリカの知人(学者)から「日本は携帯電話にインターネット機能をのせたりして大丈夫か? 大変なことになるぞ!」といわれたのだそうです。 日本でさまざまな事件が起こってしまった背景として「さまざまな有害情報や問題のあるメディアから子どもたちを守っていこう」という大人たちの意識や協力体制が弱かったことが挙げられます。 1980年代から氾濫していったテレクラ、手っ取り早く「ナンパ」する道具として普及したポケベル、さらにインターネットに接続できる携帯電話(世界で唯一)を普及させ、中学生や高校生にも好き勝手に使用させてきたこと…。さまざまな情報メディアの問題点や危険性について、大人たちがしっかりした論議をすることなく、それらの普及を野放しにしてきたことが決定的であったと考えられます。 アメリカではクリントン前大統領が「インターネット教育を」と提案した時に「判断力のついていない子どもにインターネットを使わせることは非常に危険だ」という大論議が起こり、(携帯インターネットの販売などは論外!)家庭でも学校でもしっかりと見守りながら教育していくべきであるという「社会的合意」が形成されていったのだそうです。 問題が起こる以前から論議されていた点は「さすがだな」と思いますが、遅まきながら日本でも教育委員会・PTA組織などを中心に論議がかなり進んでいます。それを、いかにして有効な対応につなげていくか、ということが課題だと思うのです。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ ランキングに初めて参加いたしました。ワンクリックしていただければうれしいです
2007.11.29
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「学校裏サイト」の実態 3 前回も私は「学校裏サイト」の実態と、「有害情報の発信とネットいじめがなぜエスカレートしていくのか」について述べました。 根本的な問題として、「携帯インターネット」は居間に置かれたパソコンと異なって「子どもたちが大人の目に触れずに“悪いこと”ができるメディアである」ことに注目するべきでしょう。 ギリシャで作られた物語の一つに「ギュゲスの指輪」というのがあります。指にはめると体が消えてしまう不思議な指輪を手に入れた羊飼いのギュゲスは、国王の后と内通し、「殺人」によって自ら国王の座につく、という物語です。哲学者ソクラテスに対して青年(グラウコン)は問いかけます。「もし、この指輪のように“誰からも見咎められない道具”を手に入れたとすれば、人間は“悪いことをしたい”という誘惑に打ち勝てるだろうか? と。 私たちは、警戒感も持たず子どもたちに対してこの「ギュゲスの指輪」を与えてしまったのではないか、と問う必要があるでしょう。(米国では「判断力の育っていない子どもにはインターネットを好き勝手に使わせるようなことは絶対にしてはいけない」という大論議が過去行われました。)明らかに、日本での論議の不十分さが現在の大問題の背景にあります。 全国各地でPTAなどを中心に関連する研修会が始まっていますが、わたしたちはこのような「携帯インターネット」の特質を共通認識し、規制のあり方や教育(家庭・学校)のあり方を本気で考え、実践していく必要があるでしょう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ ランキングに初めて参加いたしました。ワンクリックしていただければうれしいです
2007.11.28
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「学校裏サイト」の現状2 前回、「学校裏サイト」の実態について簡単に述べましたが、なぜ「とんでもない実態」がエスカレートしていったのでしょうか。わいせつ画像を貼り付けて警察に検挙された高校生は、「アクセス数のランクが上がっていくのが面白かった」と言っています。また、「いじめ」は今に始まったことではないのですが、匿名であるため個人を的にした誹謗中傷に歯止めがかからずエスカレートしていくのです。 そして、18歳未満の書き込みが禁止されているにもかかわらず、学校裏サイトの周辺には出会い系サイトへのリンクが貼り付けられています。援助交際の体験の投稿を求めるホームページも以前貼り付けられていました。 まさに何でもありの状況の中で子どもたちの感覚が麻痺しないほうがおかしいくらいです。わたしたちは、「携帯インターネット」という強力なメディアを与えながら、子どもたちに好き勝手に使わせた結果生まれている実態についての認識を共有し、学校ぐるみ地域ぐるみの対応を具体化していくことが必要でしょう。 鳥取県でもそのような実態への危機意識を背景に、県教育委員会を中心とする実行委員会主催の「メディアとの接し方フォーラム」の開催、小・中・高等学校PTAによる研修会、さらに中学校区単位の研修会などが、進められています。また、実際にいくつかの学校では中学生や高校生を対象とした講演なども開催されています。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ ランキングに初めて参加いたしました。ワンクリックしていただければうれしいです
2007.11.27
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「学校裏サイト」の実態1 「メールによる脅しやホームページの捏造、学校裏サイトでのいじめ」による高校生の自殺がこの9月を中心に、マスコミでも大きく取り上げられました。子どもに買い与えている携帯電話(「先進国」で唯一インターネット機能が搭載されている)の恐ろしさに私たち大人はもっと目を開く必要があるでしょう。 ネットによる誹謗中傷、メールによる集団いじめ、中傷画像の掲示板(学校裏サイト)への貼り付け等々、子どもたちを巡るメディア環境はきわめて深刻な状況にあります。いわゆる「学校裏サイト」(中・高生自身が管理し、現実に誹謗・中傷や有害情報の発信源となっているサイト)の実態は恐るべきものです。 アクセス数の順位を競って貼り付けられるわいせつ画像、個人を的にした誹謗中傷、そして学校裏サイトの周辺に貼り付けられた出会い系サイト、援助交際の体験の投稿など、何でもありの状況の中で子どもたちの感覚が麻痺していると考えらます。 実態をわかりやすくまとめた研修用の資料なども作成してみました。よろしければ、次のページにおいでください。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ ランキングに初めて参加いたしました。ワンクリックしていただければうれしいです
2007.11.26
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「猛暑と温暖化の関係に悩むより、ベランダで苗木を育てよう」 ベランダで苗木を育てようへジャンプ 上記のコラムは「日軽エコロミー」で稲本氏が書いておられるものです。 環境問題に関しては、「不安は感じるけどどうすればいいかわからない」とか「できることはやっているつもりだけど、人とのつながりが実感できない」とか、あまりよくない場合は「色々分析して環境問題に熱心な人を“冷笑する”」といったところにともすれば陥りがちなのですが、結局大切なことは「現状をどのように捉えどうしていくか」ということではないでしょうか。 前々回の日記で私は、「PTA活動などを通して小学校区・中学校区ぐるみの取り組みをしていく」ことを提案しました。アル・ゴア氏も「子どもたち孫たちに希望のある未来を残してやりたい、という思いは共有できるのではないか」という趣旨のことを言っておられますね。 そしてまた、当面そのような「身近な人たちと思いを共有する」取り組みが難しい場合でも、稲本氏がコラムで紹介されている取り組みは独りでもできてしかも色々な人とのつながりを希望として膨らませていける意味ある活動ではないかと思います。 ぜひ、あなたも加わってみませんか? “しょう”のページへジャンプ ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.25
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「人格攻撃にならない建設的な討論を!」 ベストセラーになった『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』について私はかなり批判的に検討しました。まとまった内容については次のページです。 “しょう”のページへジャンプ ただ、アル・ゴア氏や武田邦彦氏に対するネット上の批判を見ていると、建設的な討論につながるものもありますが、「これは人格攻撃ではないか」と思えるものもままあります。空間を越えて建設的な討論を積み上げていく武器を私たちは持っているのですから、ぜひ、プラスに活用したいものですね。 堂々と批判的意見を提示していこう、という気持ちから私は、武田邦彦氏の著書に対する意見を公開する以前に、本人にメールでお伝えしたところ、下記のようなていねいなご返事をいただきました。 「ご丁寧なご批判をいただきまして、ありがとうございます。私の著作の方針は1) 自由闊達な議論と批判2) 日本人の誠をもった行動ですから、ご批判は大変、良いことと存じます。通して読みました感想ですが、ほとんど私と同じお考えと受け取りましたが、次の2点が少し違うかも知れません。1) 自分がある目的が正しいと思ったからといって(私は環境が大切で、森林もとても大切と思っています)、自分の目的にそった事実だけを示すのではなく、むしろ反対の事実を多く示して、それでも私は(ある理由で)これが正しいという生き方をとってきました。2) 環境に関することは「国民はバカだから危機を煽らないとムダをしたり、環境を壊す」というお考えの方が多いのですが、私は国民を信じています。たとえば私の本をお読みになって「環境なんか大切ではない」とご判断される方はそれはそれでその方のお考えであると思います。これまであまりにも間違った情報を多く与えられていたことこそ問題と思います。」 いかがでしょうか。武田氏は決して「反環境主義者」ではないのです。確かに、著書の内容には様々な疑問点はありましたが、一人ひとりが異論も受け止めつつ考えていくきっかけにすることが大切ではないでしょうか。〔追記〕 上記の記事の基本的姿勢「人格攻撃にならない建設的な討論を」ということについては大切なことだと今でも考えますが、その後『環境問題はなぜウソがまかり通るのか2』、『暴走する「地球温暖化」論』などを読む中で「武田氏の執筆姿勢には根本的な問題があるのではないか」と感じています。 つまり、上記メールの中身をそのまま受け止めれば「真実を伝えていくために執筆している」と読めるのですが、武田氏の著作は「事実をデータとしてきちんと確認していく」という基本的な姿勢さえも欠いていると判断せざるを得ないのです。 この記事を読んでくださった方は、安井至氏のHP「反偽善エコロジー」その1、その2 などもご参照いただければと思います。 ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.24
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『不都合な真実』を再読して思うこと 「いま、読んでいる途中です」という人のブログを見ましたが、「こわいよ~」という感想が書いてありました。今進みつつある現実の怖さと、「どうすれば解決できるか」という展望をなかなか見いだせないことがあるのでしょう。 しかし、アル・ゴア氏は大変示唆に富んだ話をしておられますね。日本語の「危機」という言葉の中には大変危ないという意味と同時に、機会(チャンス)という意味も含まれている。「自分たちの子どもや孫に対して希望のある未来を残していきたい」という思いは共有できるはずだ、とも。あくまでも現実の中にあるチャンスや未来への希望を見失わずに、できることを実行していきたいものです。 さて、ところで鳥取県には、「学校や企業における環境に対する取り組み」を県が独自評価する「県版環境管理システム(TEAS)」が存在します。 [参考資料] 日南町の取り組み(日本海新聞 2003年 11月29日付) (日南町の)すべての小中学校(小学校8校、中学校1校)は9月、環境宣言を行った。教職員と児童生徒が一緒になって、環境に対する取り組みを県が独自評価する「県版環境管理システム(TEAS)」の取得に向けた取り組みを進めている。各校別に環境改善目標を立てて、さまざまな活動を展開。石見東小は、児童たちが使用済みのアルミ缶を回収しており、リサイクルして得たお金はネパールへの支援に役立てている。(・・・)これらの環境配慮活動は環境への意識を高め実践することがねらい。町では子どもたちの活動が、学校から家庭、地域から町全体へ広がることを期待している。 ずいぶん以前の資料ですが、このような取り組みにも関連してPTAが「子どもたちの将来にかかわる社会環境や自然環境」をテーマに研修→実践を行うということも足元からできる意味ある活動ではないでしょうか。いろいろな形で実践の道はあると思いますね。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.23
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「このシリーズ その15です」 武田氏の著書について「温暖化の記述」を中心に批判的に検討してきましたが、末尾で主張されていることについては賛成する立場で、教育環境やメディア環境について論じます。(敬体ではなく常体でまとめておきます) 鳥取県でもそのような実態(子どもたちをめぐる深刻なメディア環境等)への危機意識を背景に、県教育委員会を中心とする実行委員会主催の「メディアとの接し方フォーラム」の開催、小・中・高等学校PTAによる研修会、さらに中学校区単位の研修会などが、進められている。また、実際にいくつかの学校では中学生や高校生を対象とした講演なども開催されている。 PTA活動の重要な役割のひとつに研修会(子どもたちの教育や将来にかかわる重要なテーマについての研修会)の開催がある。 上記のような社会環境(情報メディアに関する)の共有と対応は当然重要なテーマとなるが、武田氏も挙げておられるような「人生や家庭にとって大切なことは何か」「食(あるいは食教育)の大切さ」「資源・エネルギー問題さらに環境問題(現状の中で次世代のために何ができるのか)」等も重要なテーマとなってくるのではないかと思う。 私自身、5歳の子どもの親であるが、地域や小学校区を基盤に多くの「大切な問題(社会環境・自然環境などに関する)や具体的行動」について意見交換しつつ、実りある取り組みを進めていくために微力を尽くしたいと考えている。 おそらくこのような問題意識において武田氏と私との決定的な対立点は無いのではないか、と考える。しかしながら、冒頭で述べたように氏の著作『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』が、現在の問題を解決していこう、という人々の素朴な意思さえも混乱させ、環境問題(武田氏の主張する「石油を使う量を減らすこと」も含めて)の解決にマイナスの影響を及ぼすことを危惧するものである。 それは、同書に実践的な展望が示されていないからである。現実に、読後感想なども含めインターネットでいくつかの反応を検索してみると「結局節約しても無駄じゃないか」といった反応が複数あった。 「大切な問題(社会環境・自然環境などに関する)」をともに解決していくために力を尽くしていきたい。そして、今後、氏の著書をめぐる論議も未来を切り開いていく上で生産的なものとなっていくことを切に望むものである。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.22
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「このシリーズ その14です」 武田氏の著書について「温暖化の記述」を中心に批判的に検討してきましたが、末尾で主張されていることについては賛成する立場で、教育環境やメディア環境について論じます。(敬体ではなく常体でまとめておきます) 武田氏が218頁で示しているように、子どもたちの意識は確実に変わってきている。これは、地域共同体の力(地域の教育力)が弱まった、というだけでは説明できないであろう。 背景には一体何があるのか。根本的には、「さまざまな有害情報や問題のあるメディアから子どもたちを守っていこう」という大人たちの意識や協力体制が弱かったことが挙げられる。 1980年代から氾濫していったテレクラ、手っ取り早く「ナンパ」する道具として普及したポケベル、さらに最近ではインターネットに接続できる携帯電話(「先進国」で唯一)を普及させ、中学生や高校生にも好き勝手に使用させてきたことが大きな問題ではないかと思う。 さまざまな情報メディアの問題点や危険性について、大人たちがしっかりした論議をすることなく、それらの普及を野放しにしてきたことが決定的であったと考えられる。 携帯インターネットを使って、子どもたちが有害情報にアクセスあるいは発信し、それらを背景に犯罪行為をどんどん引き起こしている実態については「ねちずん村」のホームページを参照されたい。そこにはいわゆる「学校裏サイト」(中・高生自身が管理し、現実に誹謗・中傷や有害情報の発信源となっているサイト)の実態など詳しく載っている。 アクセス数のランクを競って貼り付けられるわいせつ画像、個人を的にした誹謗中傷、そして学校裏サイトの周辺に貼り付けられた出会い系サイト、援助交際の体験の投稿など、何でもありの状況の中で子どもたちの感覚が麻痺していると考えられる。 われわれは、「携帯インターネット」というきわめて強力なメディアを与えながら、子どもたちに好き勝手に使わせた結果生まれている実態について認識を共有すること、それに対する学校ぐるみ地域ぐるみの対応を具体化していくことが必要だろう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.21
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「このシリーズ その13です」 武田氏の著書について「温暖化の記述」を中心に批判的に検討してきましたが、末尾で主張されていることについては賛成する立場で、教育環境やメディア環境について論じます。(敬体ではなく常体でまとめておきます) 213頁「安全神話の崩壊と体感治安の悪化」、217頁「失われつつある日本人の美点」で主張されている内容についても、ほぼ賛成できる。 武田氏は215頁で各国の殺人発生率の一覧表を示しつつ、「殺人発生率や窃盗率を数字で比較した場合、日本は世界でも最低レベルになっている」ことを確認する。「それほどすばらしい環境」を支えてきたものは何だったのか、について私見を述べてみたい。 以前は、地域共同体の力(地域の教育力)がそれを支えてきたと考えられるが、多くの論者も指摘するようにその力は相当に弱まっている。それでは現在の日本における「犯罪発生率の低さ」を支えているものは何であるのか。手前味噌ではあるが、学校教育の果たしている役割は大きいと考えている。1、「日本の学校では、児童会・生徒会行事などをはじめとする“特別活動”が重視され、そこでさまざまな子どもたちが活躍し周りから評価される機会が作られていること」2、「一緒に成長する、クラスが成長するといった視点が日本の学校教育の中にあること」3、「高校進学率が98%で2%の退学を差し引いても90%以上の子どもが、高校教育を受けて卒業していくこと」などは、一部論者から「もっと評価されていい」と指摘されている。 事実、高校卒業者が90%以上という数値は欧米の80%前後と比較しても際立って高い。(背景には、1・2のような日本の教育の特徴があると考えられる。) 結果として「厳しい家庭環境で育ってきた子どもたち」も含めて、「自分は見捨てられなかった」という意識が形成され、犯罪発生率を抑えているという面もあるのではないだろうか。(もちろん学校なんてとんでもなかった、と思う人もいるだろうが・・・) ところが、武田氏が218頁で示しているように、子どもたちの意識は確実に変わってきている。これは、地域共同体の力(地域の教育力)が弱まった、というだけでは説明できないであろう。背景には一体何があるのか。 (続く) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.20
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「このシリーズの12です」 批判的検討をしてきましたが、最後の部分については賛同できる点がいくつもあります 205頁「農業の衰退と自国で生産されたものを食べないことによる弊害」で主張されている内容、206頁「身土不二的な暮らしの大切さ」(身土不二…自分の足で歩ける3里から4里範囲の地域の食材を食べることがもっとも健康によいという考え方)、「食料自給率を高めることの必要性」や208頁の「工業収益の一部を農林業や漁業に還流すべき」という主張については、ほぼ全面的に賛同できます。 「身土不二」という言葉に象徴される「古来の生活様式や知恵」に学ぶことも大切でしょう。ただその場合、経済や社会の構造が大きく変わってしまっている現在、農業政策等で成果を挙げている他国(EU諸国など)の取り組みにも謙虚に学ぶべきでしょう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.19
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「このシリーズ その11です」第4章「ちり紙交換屋は街からなぜいなくなったのか」に関して「森林資源破壊の元凶にされてしまった紙」 170頁 171~172頁の記述の中で武田氏は「日本人が使っている紙の原料のほとんどは先進国の森林から採られたものであり、守らなければならない開発途上国の森林からではないのだ」として紙のリサイクルが実にバカらしいことであり、さらには「環境運動が環境を破壊している」と断じています。ここでは、1、紙のリサイクルと森林破壊は無関係なのか、2、環境運動が環境を破壊しているのか、3、紙のリサイクルは二酸化炭素の削減につながらないのか、の3点において述べてみます。1、紙のリサイクルは森林保護とは無関係なのか? これについては、 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の問題点 で栗岡氏がわかりやすく指摘しておられますが、一部引用させていただきます。 「紙のリサイクルと熱帯雨林や開発途上国の森林は関係がない」(171頁)と同書はいいきっている。「熱帯雨林を守りたいのに北方の先進国から来る紙の原料を節約しても、熱帯雨林の減少は止められないのは当たり前なのである」(173頁)というのがその根拠。 だが、これはまったくの誤りだ。量販店に山積みされている真っ白なバージンパルプ100%のインドネシア製のコピー用紙は熱帯林と密接な関係にある。 日本で作られる紙の原料にしても、「北方の先進国から来る」ものばかりではない。バージンパルプの原料である木材チップには広葉樹と針葉樹があるが、 針葉樹チップのほぼ倍の消費量である広葉樹チップの輸入先は、オーストラリア34%、南ア24%、チリ16%、ベトナム6%、ブラジル5%、ウルグアイ3%、その他11%(2006年、財務省通関統計)である。 オーストラリアは先進国だが森林破壊が深刻。JATAN(熱帯林行動ネットワーク)やグリーンピースなどのHPでも破壊の様子が取り上げられている。 上記の引用部分だけでも、同書の誤りは明らかでしょう。2、環境運動が環境を破壊しているのか? 現在、 多くの製紙会社が熱帯ないしは温帯(主に開発途上国)で植林活動を行っています。このような活動の背景には「環境運動」があると思われますが、森林の成長の早い地域で計画的に植林・伐採を行いパルプの原料を確保する活動は、環境にとってマイナスになるとは言えません。 輸送や製紙の過程で二酸化炭素を出すことは避けられないですが、バクテリアの分解等による二酸化炭素の発生はなく、植林された木々の生育過程では当然二酸化炭素を吸収します。「環境運動が環境を破壊している」と言う主張は破綻しているといわなければなりません。 ただ、計画的に植林・伐採が行われてきた北欧の人工林が無駄に捨てられているというのは問題でしょう。建材やパルプも含めて国内や近隣の国々で適度に活用していくことが望まれます。3、紙のリサイクルは二酸化炭素の削減につながらないのか? 「環境白書」によれば、古紙リサイクルの場合75%のエネルギーが節減できるということです。紙のリサイクルが“エネルギー節減”につながることは間違いないようです。また、北欧などの遠隔地から輸送するエネルギーも節減できます。二酸化炭素の排出を抑制するという点では、古紙リサイクルも立派に「環境配慮活動」となっているのです。 ついでに言うと「チリ紙交換車」は、私の町にも結構頻繁に回ってきています。「お金になりますか?」と業者の方に質問したところ、「食べていくには困りません」とのことでした。「環境運動」を背景に再生紙の需要が増えたためでしょうか。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.19
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「このシリーズの結論2です」「イギリスで出された判決」についてすべての項目について検討してきましたが、アル・ゴア氏主演の『不都合な真実』の内容に関して「ゴア氏のように推測することは非科学的である」などとはいえません。むしろ、ていねいに検討してみると「判決」のほうが妥当でない可能性が高いのです。 そもそも、裁判所が『不都合な真実』の科学的な誤りを断定すべきなのか、裁判官に「判断」するだけの充分な力量があったのか、ゴア氏不在のままで公平な判断ができるのか、そのような問いかけがなされないままに「『不都合な真実』に9つの科学的な誤り」という言葉が一人歩きしてきました。このことについて、多くの人々が何の疑問も感じないとすれば、その方がむしろ危険ではないでしょうか。 また、「専門の科学者」でもないアル・ゴア氏が力を尽くしてデータを集め「地球の未来についての予測や警告」を発しているこの映画に対して、「疑わしい点」を並べ立て、氏をデマゴギー(あるいはペテン師)のように主張することが生産的であるとは思えないのです。 むしろ、私はアル・ゴア氏の活動についてその社会的な意義を評価したいと思います。何よりも氏の活動や『不都合な真実』は、人為的な活動を原因とする地球温暖化の進行への警鐘を鳴らし(イギリスの高等裁判所もこのメッセージそのものは適切であるとして「上映さしとめの請求」は退けています)、多くの環境運動家や政治的な指導者、宗教的な指導者にも大きな影響を与え、地球温暖化対策に関する論議・実践に大きな一石を投じることとなりました。「異論覚悟で“ノーベル平和賞”が決定された」ことに関しても、そのような背景が確実にあります。「『不都合な真実』に9つの科学的誤り」の誤り PDF版 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.18
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「このシリーズの10です」(目的はウソを暴くことではなく建設的な問題提起です)第5章「環境問題を弄ぶ人たち」に関して「石油が枯渇すれば地球温暖化は自動的に解消する」 武田氏が、末尾(209頁)に述べられている「石油が枯渇すれば地球温暖化は自動的に解消する」というのは明らかな間違いであり、そのことは武田氏自身もよく理解しておられるはずです。 化石燃料はもちろん石油だけではありません。古生代に1億年以上かけて植物の体に蓄積されたエネルギーは石炭となって地下に埋まっています。石炭は現在、世界の1次エネルギー消費の約3割を占めているが、確認埋蔵量は熱量換算で比較しても石油の3倍以上、可採年数は約200年です。(古生代石炭紀の環境の中で膨大な量の植物が繁茂したことを考えると、未確認の埋蔵量も石油をはるかに上回ると思われます。) さらに、石炭をそのまま燃やすだけではなく(エネルギーを使って)液化・ガス化した後に、石油と同じようにどんどん使われるとすれば、この百年・二百年で引き起こされる急激な変化は大きな問題をもたらすでしょう。「石油を使う量を減らすことだ。それぐらいは言い訳せずに子孫のためにやりたいものである」(200頁)という点については大賛成ですが、石炭についても当然考慮する必要があるでしょう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.18
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「このシリーズ(イギリス高等裁判所の判決について)の結論です」(「9つの誤り」について検討した結論) Burton判事の判決(イギリス高等裁判所)について検討した結果、私が判断できることは「ゴア氏の『不都合な真実』に対する判決としては妥当でない点が多い」ということです。 率直に言って、映画の中でゴア氏が断定してもいない事柄に対して「科学的に立証されていないので断定できない」とするものが多くあります。「映画に9つの科学的な誤りがある」という判決はほぼ誤りであると言っていいでしょう。ただし、確かに映画を見る側が「誤解する」可能性はあります。(ドキュメンタリー『不都合な真実』の全体的な文脈の中で「さまざまな現象の唯一の原因は温暖化だと断定できる」という具合に・・・) 従って、学校で上映する際に一定の補足説明が必要だ、とはいえるでしょう。具体的には1,グリーンランドの氷河が溶けるか滑り落ちるようなことになれば海水面が6メートル上がるのは事実だ。しかし、そのような事態が今世紀末までに起こる可能性は低い、と多くの科学者は判断している。〔2009年6月追記〕 ただし、2009年4月16日、以下のような記事が公開されたことは「海面上昇の可能性」に関する科学者の判断に大きな影響を与えるでしょう。 約12万年前の前回の間氷河期の際、氷床の崩壊が原因で、わずか数十年間で海面が3メートル程度上昇したとする研究結果が、(4月)16日発売の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。(・・・) これまで、前回の間氷河期における海面上昇は「数千年の間に非常にゆっくりと」起きたと考えられてきたが、ブランチョン氏とドイツ・ライプニッツ海洋科学研究所(Leibniz Institute of Marine Science)の科学者らは、海面上昇の「急激な」上昇を示す新たな証拠となるサンゴの遺がいを、メキシコ・ユカタン(Yucatan)半島で偶然発見した。 2,ゴア氏は、温暖化が原因と思われるさまざまな事象を映像を用いて挙げているが、温暖化が唯一の原因であるとは科学的に証明されていないし、ゴア氏もそのように断定はしていない。3,一箇所、事実誤認と思われる点がある。(北極熊が「泳ぎ疲れて溺れ死んだ」という事実は確認されていない) 以上のような補足説明と一部訂正を入れれば充分でしょう。「科学的な誤りが9つある」といった説明はむしろするべきではありません。「『不都合な真実』に9つの科学的誤り」の誤り PDF版 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.17
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「このシリーズの9(後半)です」(目的はウソを暴くことではなく建設的な問題提起です)「地球温暖化よりも大切なこと」について 武田氏は54頁に具体的なデータを示しつつ、一人当たりの資源消費量が日本の2倍であることをもって、「ドイツに学ぶ必要はない」という趣旨のことを述べておられますが、「ドイツの取り組み(農業政策等)を全く評価できない、」とは言われないのではないでしょうか。 私の想像ですが、日本において一人当たりの資源消費量が少ないのは二度のオイルショックを経て、資源を海外に頼る日本企業が徹底的に省エネルギーや生産の効率化に努めたからではないか、と思います。 電化製品の効率化や乗用車の低燃費化なども早い段階で進んでいます。 ただし、そのような「企業努力」の一方で「生活仕方の問い直し」はなかなか進まず、家庭でのエネルギー消費量は少なくないのです。資源消費量が少ないにもかかわらず一人当たりの二酸化炭素排出量がドイツと変わらない(ドイツ2.66トンに対して日本2.64トン『世界国勢図絵』2006、2007年版)のはそのためではないでしょうか。 劣等意識に凝り固まる必要はないのですが、「学ぶべきは学ぶ」という姿勢のほうがより生産的でしょう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.17
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「このシリーズの9(中)です」(目的はウソを暴くことではなく建設的な問題提起です)「地球温暖化よりも大切なこと」について 二酸化炭素削減の「数値目標」をたてて取り組みを進めていくことと、武田氏の言う「人生にとって大切なこと」は両立不可能なのでしょうか。私は両立可能ではないか、と考えるのです。 環境保全や二酸化炭素削減を目指して真剣に取り組んでいるNPOは、全国で数千は存在するといわれます。活動の中心になっている人たちの多くが共有していると思われる考え方は、いわゆる「スローライフ」の大切さですね。 「環境運動」を行う多くの人たちは、「そもそも人生や生活にとって大切なことは何か」という原点に立ち返りつつ「自然との関わり方」や「生活仕方」の見直しを進めているようです。武田氏の信用しないマスコミがらみではあるが、『NHK地球だい好き 環境新時代』(日本放送出版協会)のなかに具体的な取り組みが数多く紹介されています。 私自身も、今は自家用車をほとんど使わず、暑い夏にはなるべく扇風機を用い冷房をつける場合にも設定温度は29℃から30℃、水を含んだ生ごみは庭に浅く埋める等々、できることは取り組んでおり二酸化炭素排出量は一般家庭の3分の2程度かもしれない、と思います。しかし、子どもと一緒にバスを待ったり家庭菜園を作ったり、JRのなかで本を読んだりと、以前よりもゆったりした気分で生活していますよ。 高い数値目標をあげて取り組むことと、いわゆるスローライフが両立するかどうかは、EU諸国、特にドイツの事例が参考になるでしょう。ドイツでは「古いものに価値がある」ということでおもちゃや古着を販売するフリーマーケットは大人気、海外旅行よりも国内旅行が奨励されグリーンツーリズムが盛んです。 また、農業政策ですが「(ドイツの)州政府はあらゆる方法で農村を支援し、八〇年代の始めには現在のEU(ヨーロッパ連合)の農業政策に先駆けて、環境保全型の農業経営に補償金を支払う制度を実施した。このような背景から(…)EC理事会は八九年バイエルン州から提出されていた「田園景観維持計画」を採択した。」ということです。 (『ドイツの分かち合い原理による日本再生論』 関口博之著 より) 1990年比で20%近くの二酸化炭素削減に成功しているドイツの現状から、目標数値にとらわれてあくせく振り回される生活とは別の「豊かさ」を感じるのは私だけではないでしょう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.17
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「このシリーズ(イギリス高等裁判所の判決について)の内容9です」9.判事は、珊瑚礁の白化が温暖化によるものという主張にも疑問を投げかけた。もっと事実は複雑であると彼は述べた。(9についての私のコメント) ゴア氏が述べたのは、「温暖化と珊瑚礁の白化との“関連性”に疑いをさしはさむ科学者はいない」ということであって、温暖化以外の複雑な要因(海洋汚染や海の酸性化等)が存在しないなどとはひとことも言っていません。DVDの付録についていたゴア氏のコメントの中にも、「海の酸性化の影響も強いことがはっきりしてきた、」とあります。 ただ、大気中の二酸化炭素の増加と海水の酸性化とは、やはり“関連性”があると考えられますね。 ↑ 白 化 し た さ ん ご 礁 書籍版『不都合な真実』には次のように書いてあります。「(珊瑚礁の白化が生じるのは)海水温が上がるためばかりではない。このような(CO2)排出量の3分の1までが最終的には海に吸収されるため、海水の酸性度が高まっているからだ」と。 「酸性化や海水温の上昇等」によって珊瑚礁が大きな被害を受けることになれば、海中の二酸化炭素を吸収して炭酸カルシウムを作っている重要な珊瑚礁の機能も打撃を受けます。温暖化の悪循環にもつながるのです。 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.16
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「このシリーズの9(前半)です」(目的はウソを暴くことではなく建設的な問題提起です)「地球温暖化よりも大切なこと」について 「地球の気候が急変すれば気象災害も起こるし、南の国ではマラリアも増える。水位の低いところや(…)水面ぎりぎりの所は水浸しになる。(…)原因は日本やアメリカを中心とする先進国の人たちの無制限なエネルギーの使用だ。」(164~165頁) 上記のような主張はいたってもっともだと思われますが、その後一つの結論として武田氏は次のように述べます。「少しでも得しよう、お金をもうけようとしたりせず、人生にもっと大切なこと-家族、友達、ゆったりした時間-そんなことを大切にしていれば、地球温暖化は自然消滅する。“二酸化炭素の排出量の目標”などをつくってしかめっ面をしていると、この問題は解決しない。」(166頁) 述べたいことの趣旨は想像できます。「人々が強い危機感(地球環境問題に関する)に追い詰められて心の余裕を失い、数値目標達成に振り回されるようなことになれば、結局、人として生きていくうえで大切なものを見失ってしまうことになる。人生にもっと大切なこと-家族、友達、ゆったりした時間-そんなことを大切にしていくことで、地球環境問題は消滅していくのだ。」ということでしょう。 なるほど、強い危機意識を背景に自分自身も周りの人も追い詰めてしまうような、一部の環境運動家を私も知っています。また、私自身も『ニューズウィーク(日本版)』(平成19年2月7日号)の主張に触れて、正直「あせり」を感じていた面もあるので自戒したいと思います。 しかしながら、そもそも二酸化炭素削減の「数値目標」をたてて取り組みを進めていくことと、武田氏の言う「人生にとって大切なこと」は両立不可能なのでしょうか。私は両立可能ではないか、と考えるのです。 (9の中に続く) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.16
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「このシリーズ(イギリス高等裁判所の判決について)の内容8です」8.判事は、北極海の熊が温暖化が原因でおぼれ死んでいるという主張は「事実ではない」と述べた。(8についての私のコメント) これまで「判決の誤り」を指摘してきましたが、発見された4頭の北極熊が溺れ死んだ直接の原因は「嵐」だということで、さすがにこれについてはゴア氏の事実誤認であった可能性が高いでしょう。ただし、この種の「啓発的な映画」ではっきりした事実誤認がこの程度というのはすごいことかもしれません。 「事実誤認」はほぼ間違いないようですが、映画の意義をそこなうものでは決してないでしょう。というのは、全体の文脈の中でゴア氏が強調している「北極海の氷冠(氷山)が急速に縮小しつつあることと、そのメカニズム」については、8月17日の各紙の報道でも明らかにされた事実=「北極海の氷の縮小がIPCCの予測をはるかに超えた速度で進んでいるという事実」によってむしろ証明されつつあるからです。) 重要なのはむしろその事実の方であって、先の「誤認」をとりあげて「『不都合な真実』の内容が疑わしい」といった論が横行するのは問題でしょう。 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.15
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「このシリーズの8 後半」です(目的はウソを暴くことではなく建設的な問題提起です)「京都議定書くらいでは地球温暖化を防げない」 156頁 前半で述べたとおり、上記の点は取り立てていう必要もない「常識」でしょう。 EUが算出したシミュレーションによると、大気中に含まれるCO2の量(現在は380ppm)を、約450ppmで安定させることができれば、50%の確率で2度上昇を回避できます。そのためには(大きな悪影響を回避するためには)CO2の排出量を1990年水準の半分(50%削減)にする必要があるというのです。 当然、京都議定書などはひとつのステップに過ぎないわけですが、その後もにらみながらEU諸国は二酸化炭素の削減の実績を挙げています。それが充分だと言い切れないまでも、私としてはそのような提言や姿勢を支持するものです。(ただ、日本が全く実績を挙げていないのは残念なことであり、このままでは国際的な信用も失ってしまう、という武田氏の指摘はそのとおりでしょう。) 根本的には、例えば(1)リュースびんを用いた商品の税率を極端に下げ、自販機で販売される缶(ましてやペットボトル)など無駄が多く大量生産・大量消費につながるような製品の税率を上げる、(2)公共交通機関や自転車で通勤する人が優遇され、マイカー通勤者が炭素税など多額の負担を負うようにする、(3)第1次産業の振興に適切な形で公的予算を支出し、農産物や木材の「地産地消」を進めていくなど、「心がけ」や「掛け声」に終わらせない改革を進めていくことが必要だと思います。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.15
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「このシリーズの8 前半」です(目的はウソを暴くことではなく建設的な問題提起です)「京都議定書くらいでは地球温暖化を防げない」 156頁 そのとおりですが、「京都議定書で地球温暖化を防げる」といった嘘をつく科学者や政府関係者が横行しているならともかく、とりたてて強調する必要もないことでしょう。 2012年以降の削減の枠組みが国際的に論議されつつあることからしても、上記のような誤解についてはそれほど心配される必要はないと思います。 EUは独自の試算により産業革命開始時から2℃を越えて温度上昇が生じると、大きな悪影響が発生すると判断しています。また『ニューズウィーク(日本版)』(平成19年2月7日号)は、2℃以上の気温上昇が生じれば、永久凍土の氷解→二酸化炭素の大気への放出→温暖化・氷解の加速という悪循環によって重大な影響が生ずる、という趣旨のことを述べています。「(グリーンランドの)氷床の融解が一定以上進むと、太陽光を反射する氷の冷却作用が弱まる。その一方、黒っぽく露出した地面や海水が、熱を吸収するようになる。すると凍土に閉じ込められていた二酸化炭素が大気中に放出され、極地の温暖化を加速する。氷は自己増殖的に解け始め、それがさらに地球の温暖化を促進させるという悪循環に陥る」というわけです。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.15
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『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その7 後半「地球温暖化はどの程度危険なのか」 151頁 また、武田氏は「数メートルの海水面の上昇」という主張は非科学的と断定するが、必ずしも断定できない根拠をIPCC第4次報告から抜き出しておきます。1、「古気候に関する情報によって、(・・・)長期間にわたり、現在よりもかなり温暖だった最後の時期(約125,000年前)には、極域の氷の減少により4~6mの海面水位の上昇がもたらされた。」2、「氷床コアのデータによれば、その期間における極域の平均気温は、地球の公転軌道の違いにより現在より3~5℃高かったことが示されている。」3,「グリーンランドの氷床や北極の他の氷雪域の観測された海面水位上昇への寄与は多くとも4m程度である可能性が高い。南極からの寄与もあった可能性がある。」4,「最近の観測結果が示唆する氷河に関係した力学的な過程によって、昇温によって氷床の脆弱性は増加し、将来の海面水位上昇がもたらされる可能性がある。しかし、(…)その規模についての一致した見解は得られていない。(・・・)これらの効果についての理解が非常に限られているため、起こりやすさを評価したり、最良の見積もりや海面水位の上限を示すことは不可能である。」 以上のことから読み取れることは、(1)今世紀の温度上昇に伴う「極域の自然な氷解」の結果生じる海面上昇の規模がIPCC報告では最大59cm」との予測が存在するにしても、「力学的な氷床の脆弱化と氷の流出」については厳密な予測が不可能であるということ、(2)125,000年前の古気候に関する情報から類推して、極地の3~5℃の温度上昇が4~6mの海面水位の上昇につながることもありうる、ということです。〔ちなみにIPCC第4次報告書によると、現在のエネルギー浪費型の経済活動や生活を転換できなかった場合、今世紀末に気温は4度前後上昇する(最悪6.4度の上昇)ということです。〕 (以上 7の後半) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.14
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「このシリーズの内容7です」7.判事は、アメリカで起きたハリケーン・カトリーナが温暖化の影響によるものとの主張にも「それを示す証拠は不十分」と疑問符を付けた。(7についての私のコメント) これも、キリマンジャロの雪とと同様です。ゴア氏は「集中豪雨の増加、台風やハリケーンの増加や強大化」という現実の事例を示しつつ、地球温暖化との関連性(その可能性が高いこと)を指摘しているのであって、「個々の事例と地球温暖化の厳密な因果関係が科学的に立証された、」などとはひとことも言っていません。ただ、「関連する可能性」は高いでしょう。 映画の中で、ゴア氏は海水温の上昇のグラフを示して「海水の温度が上昇すると嵐も巨大化します」と述べていますが、IPCCも第4次報告で「極端な高温や熱波、大雨の頻度は引き続き増加する可能性がかなり高い」「熱帯域の海面水温上昇に伴って、将来の熱帯低気圧(大風およびハリケーン)の強度は増大し、最大風速や降水強度は増加する可能性が高い」としています。 全般的な異常気象と「地球温暖化との関連性」については、(因果関係の完璧な立証は無理であるとしても)ほぼ科学者のあいだで合意が成立しているのです。 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.14
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『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その7 前半「地球温暖化はどの程度危険なのか」 151頁 映画『不都合な真実』で映示されていたグラフからは現在の二酸化炭素濃度が過去65万年の中で異常に突出していることが読み取れました。 しかし、武田氏のいわれるように、シダ植物の全盛時代であった「古生代石炭紀」の二酸化炭素濃度ははるかに大きく、平均気温35度という高温期にどんどん光合成を行いながら巨大な植物が繁茂したのでしょう。事態を冷静に把握するためにはより大きなスケールで地球の歩みを振り返ることが必要だ、という主張は理解できます。 ただ、「地球の空気の中にある二酸化炭素を2億年かけて植物の体に移し、それを200年で戻そうとしているのである。(…)そのスピードが速すぎ、その量があまりに巨大すぎるというのが地球温暖化問題の本質である(武田氏)」とすれば、そのスピードをいかにして緩和するか、ということは重要な問題ではないのでしょうか? また153頁には「騒がれている地球温暖化というのは現在の15度が最大で17度になるぐらい」とありますが、そのように断定する根拠は? おそらくIPCC第4次報告の前に著書を発行されたのでしょう。「報告」によると2度上昇以内というのは、現在のエネルギー浪費型の経済活動や生活を転換できた場合の数値で、転換できなかった場合は4度前後上昇する(最悪6.4度)ということです。 「あまりに変化が急速であるため1度2度であっても問題だ」とする武田氏のことですから「今世紀末に4度上昇」の悪影響を否定されることはないでしょう。 確かに4度上昇という予測は大き過ぎる、という見方も当然あるでしょう。しかし「永久凍土の溶解に伴う二酸化炭素の大気中への放出」(実際に観測されている)などを考えれば、「不安をあおるために誇張された数字だ」などと断定することはできません。(以上 7の前半) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.14
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『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その6「新幹線を使えば飛行機よりも二酸化炭素の発生量が十分の一になる?」で武田氏が述べておられる「鉄道網整備には多大なエネルギーを消費している」という指摘はその通りでしょう。 しかし、鉄道網の整備されている現時点で、時間的な条件等に問題がない場合どのような交通機関(車、飛行機、鉄道)を用いるのがよりよいか。地下鉄網が整備されている首都圏での通勤に、車と電車のどちらを用いるのがいいのか、無駄な二酸化炭素の放出をこれ以上増やさないためには自明ではないでしょうか。 この本を通読して感じるのは、どうするのがより良いか?(よりましか?)という視点が示されないため、シニシズム(冷笑主義)に陥る危険性が大きいのではないか、ということです。 また、著書全体として「おまえら全くわかっていない。」といった優越感を伴ったメッセージを感じるのは私だけでしょうか。最悪の場合、「何をやっても無意味だよ」という風潮が広がりかねないことを危惧するものです。 ウソを暴くことだけに力を注ぐのではなく「どうすればいいか」という実践的な展望を示してほしいものですね。時間のある方は “しょう”のページへジャンプ ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.14
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『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その5「科学的知見に反する現代のおとぎ話」(145頁)「(水素を使った燃料電池なるものがもてはやされているが)水の中に含まれる水素を使おうとしたら…水素と同じ量の二酸化炭素が出る。」(私のコメント) それは、そのとおりでしょう。いかなる方法で水素を得るにしても、エネルギーが必要なことは確かです。しかし、たとえば「天然ガスから水素を取り出す」という方法を用いた場合、環境負荷の軽減(二酸化炭素の削減)につながらないかどうかは、きちんと数値を出して検証すべきではないでしょうか。 例えば、東京ガスの燃料電池コージェネレーションのエネルギー効率が71%、大阪ガス製(ガスエンジンを用いたコージェネレーション)のエネルギー効率が85%となっていることを見れば、天然ガスを直接用いるほうがエネルギーの活用という面では効率的なようです(結果として、使用エネルギーの節減については優れている) ただ、最終的に活用されるエネルギーの量と排出される二酸化炭素量はイコールとはいえないでしょう。燃料電池の場合エネルギーと水しか発生させない過程も含んでいるのですから。 ただ、いずれの機種を使用するにしても、通常の家庭用電気温水器と比べて大幅な二酸化炭素の削減にはなるようです。老朽化した温水器に換えて家庭用コージェネレーション(燃料電池のものも含めて)を購入することは、有力な選択肢となるでしょう。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.13
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「このシリーズの 内容6」です6.判事は、映画の中に登場する、アフリカ最高峰のキリマンジャロの雪が後退しているのが温暖化によるものであるという主張にも「科学的に立証されていない」と述べた。(6についての私のコメント) ゴア氏は「各地でその(温暖化の)影響が出始めています」と述べて多くの事例を挙げています。ここでゴア氏が述べているのは、山岳氷河の減少など世界中で大きな変化が生じており、その背景としては「地球温暖化の影響」が考えられる、ということであって「個々の現象(たとえばキリマンジャロの雪の減少)と地球温暖化の厳密な因果関係が科学的に立証された」などとはひとことも言っていません。 個々の事例と「温暖化」の因果関係を立証するということは、大変だと思われます。しかし、世界中で起こっている様々な変化と温暖化とが“関連している可能性”は極めて高いのではないか、というのがゴア氏のメッセージ(趣旨)と考えるべきでしょう。 キリマンジャロの場合について判決では「地域的な要因」を強調していますが、「地球温暖化の影響はない」という断定的見解よりも、地域的な要因と地球規模の「温暖化」の両方が“関連している”と考えるほうが妥当ではないでしょうか。 (ちなみに、そのような観点から「キリマンジャロの雪の減少」を写真入りで掲載している「環境問題の参考書や解説書」はいくつもあるようだ。〔『地球環境館』(小学館)など〕) 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.12
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「このシリーズの 内容5」です5.判事は、映画の中で「チャド湖が干上がってしまったのは地球温暖化の壊滅的な結果の典型的な例として扱われている」としているが、判決では、他の可能性の方が高いと述べた。(5についての私のコメント) ゴア氏の発言をそのまま引用します。「皮肉なことに温暖化は洪水だけでなく、干ばつも起こします。温暖化が世界的に降水量を増加させるだけでなく、降水地域を移動させるからです。特にアフリカのこの地域に集中しています。」「地表の蒸発は温暖化によって加速されます」 この発言自体に何の間違いもありません。 書籍版でもゴア氏が述べているのは「雨が減る一方で人間の使う水の量は増えているためチャド湖の枯渇が起こった」ということであり、温暖化が唯一の原因であると言っているわけではないのです。 判事は「人口増加や過放牧、地域の気候変動といった他の要因の結果であるという可能性が高い」と指摘しますが、両者の主張は全面的に対立するわけではありません。また、他の要因があるにせよ、「地表の蒸発は温暖化によって加速される、」というゴア氏の主張が誤っているなどとは断定できません。 地域的な要因と地球規模の「温暖化」との両方が湖の枯渇に影響している、と考えるのが妥当でしょう。 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.12
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ベストセラーになった『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その4 この本を読んでいったい私はどうすりゃいいの、と思った人… 一緒に考えてみませんか? このシリーズ その4です。 「形だけの環境改善を我々は望んでいるわけではない」(143頁) 表題を見ればそのとおりです。しかし、すべて十把ひとからげにして「形だけ」だと断定することにいかなる意味があるのでしょうか。たとえば、次のような記述-「つまり、本気でやる気がなく、ただ言っているだけなのだ。」「(誰も環境なんかよくしようと思っていませんよ、と発言した)その先生は政府や専門家、マスコミの本音をお話になり、自治体の職員は庶民の感情をそのまま言ったともうけとめられるであろう」 これなどは武田氏の憶測、まして、全員の本音がそうであるというのはまったく不確かな憶測に過ぎません。武田氏は、森林や環境を本気で保全しようとする自治体や各種団体(NPOだけでなく公的機関の職員も)の活動、それを支持する報道機関の人々の姿勢をもう少し調べ確認してはどうでしょうか。(例えば、鳥取島根両県には「森林保全の必要性について報道するだけでなく、実行委員会の中心となって森林保全活動を推進し、社員が汗を流している地元の新聞社」も存在します。) ちなみにわが鳥取県でも導入した「森林環境保全税」は、長期的には木材の地産池消を目指したものです(県産材を用いて家を立てた場合には60万円の助成がなされています)が、たとえすぐに県産材の活用がうまくいかなくても、しっかり間伐や手入れをすることで長期にわたって生き生き成長する森林を育てることは、二酸化炭素の排出(増加)のスピードを大幅に遅らせることができるでしょう。 確かに、国の動きは鈍いと感じられる面はあります。片山前知事や橋本高知県知事を含めて複数の人たちが地方からの問題提起・発信の重要性を強調しています。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.11
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「このシリーズの 内容4」です4.判事は、ゴア氏が映画の中で使用している、「過去65万年の二酸化炭素と地球規模の気温の変化」を示したとするグラフへの評価(両者の完璧な一致)に疑いを投げかけた。(4に関する私のコメント) 『不都合な真実』におけるゴア氏の発言は次のとおりです。「ふたつはとても複雑な関係にありますが、何よりも密接な結びつきはこういうことです。CO2の濃度が上がれば気温も上がる。」 確かに二酸化炭素の増加と気温の上昇に関して「前者が原因で後者が結果」という単純な因果関係を断定的に述べるとすれば問題があるでしょう。しかし、グラフを見れば両者(二酸化炭素と地球規模の気温の変化)の関連性は一目瞭然です。「全般的に関連性がある」ということについてはすでに科学者も合意しています。 判事は「完璧な一致は断言できるものではない」といっていますが、ゴア氏が述べた趣旨はまるで「南アメリカ東岸とアフリカ西岸の凹凸のように一致する(両者は明らかな関連性がある)」ということです。 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です) 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)
2007.11.11
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ベストセラーになった『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その3 この本を読んでいったい私はどうすりゃいいの、と思った人… 一緒に考えてみませんか? このシリーズ その3です。 「森林が二酸化炭素を吸収してくれるという論理の破綻」(139頁) ここでの武田氏の主張を要約すれば、「成長の過程で木が吸収した二酸化炭素は、最終的に分解される時点で同じ量の二酸化炭素を出す→したがって木は二酸化炭素を吸収しない」ということで「理論的には」そのとおりだともいえます。しかし、間違いなく成長過程で二酸化炭素を吸収するわけですから、現時点で二酸化炭素の増加を軽減するためにできることはいくつもあるはずです。1,現在荒れている人工林を間伐によって手入れし、できるだけ長期にわたって生き生きと森林が成長していくように管理する。2,地元の森林を計画的に活用し、計画的に植林を行う。(熱帯材が破壊され減少する中、地元の森林の活用は政策として具体化していく必要があります。これが進めば海外から輸入する木材の量が減少し、輸送に必要となるエネルギーや排出される二酸化炭素も減少します。) アル・ゴア氏は『不都合な真実』の中で、森林の保全政策を進めている国とそうでない国の現実の植生を映像で示していましたが、森林の破壊や乱伐をやめて長期にわたって森が生き生きと成長していくような政策をとることは、現時点での二酸化炭素排出量を減らすことにつながるはずです。武田氏の述べ方は、森林保全政策に意味がないかのような誤解を与えます。 極端な話、「地球上の森林すべてが火事や乱伐によって壊滅したとしても、それまで森林が吸収した二酸化炭素を放出するだけだから二酸化炭素の量は変わらない」と理論上は言えるわけですが、そのような言説は有害無益でしょう。森林を壊滅させるのと、長期にわたって生き生き成長する森林を育て増やしていくのと、どちらが地球環境の急激な変化を抑制できるのか? あまりにも自明ではないでしょうか。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.10
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「このシリーズの 内容3」です3.判事は、ゴア氏が映画の中で「メキシコ湾流は停止する」と述べているが、この内容に対して科学者は同意していない、と述べた。(3に関する私のコメント) DVDを何度も見ましたが、ゴア氏は「メキシコ湾流は停止する」と断定していません。将来的な気候の突然の変化の可能性について「過去の事例(海流の停止→氷河期へ)」を取り上げて述べただけです。 確かに、書籍版の『不都合な真実』には「カリー博士は“温暖化のせいで北大西洋の海洋循環が21世紀に崩壊するなんてあり得ないとはいえなくなる”と述べた、」という記述があります。しかし、「停止することが科学者の合意だ」などとゴア氏は言っていません。 実は、10月に出された判決文を見るとこの種の誤り(ゴア氏が断定してもいない事柄について「科学的因果関係が証明されていない」とするもの)が多いのです。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.10
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ベストセラーになった『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り その2 この本を読んでいったい私はどうすりゃいいの、と思った人… 一緒に考えてみませんか? このシリーズ その2です。 「節電すると石油の消費量が増える?」(136頁) ここで武田氏が述べている趣旨は、「節電をしてもあまったお金を銀行に預ければ、それが民間企業への融資等に使われた上に、後々自分で引き出して使うことになるので、結果として石油の消費量が増える→したがって節電すれば石油の消費量が増える」というものでした。 この件についてのコメントの後半です。 エネルギー等、節約に努めても生み出されたお金がどのように使われるのかを考える必要があります。この点で確かに武田氏の主張はもっともなのです。 しかし、経済原則のもう一つの面に目を向けていないのではないか、という疑問がわきます。それは、需要がなければ供給は増やせないということです。 つまり、多くの消費者が「できるだけ質素な生活に努め、不要なものは買わない」という消費行動をとれば、民間企業は仮に多くのお金が銀行にあったとしてもその資金を使って設備投資⇒生産拡大をどんどん進めていくわけにはいきません。 逆に、多少高価でも地元産の(旬の)安心できる農産物を買う、という消費行動をとれば地域の農業を支え・発展させていくために役立ちます。結局、考えるべきことは自分のお金をどのように使い、どのような消費行動をとるかであり、やり方によっては環境を良くするためにしっかりと寄与できるわけです。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.09
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「このシリーズの 内容2」です2.判事は、「温暖化が原因で太平洋に浮かぶ島(環礁)が沈んでいるという主張は証拠による裏付けがない、避難が行われたという証拠もない」と述べた(コメント) この判決についても、慎重な検討が必要でしょう。 大潮の際に、「ツバル」は水没する状況が生じています。ゴア氏の言う「避難しなくてはならなくなっている」状況は現実にあるのです。ただし、現実に行われている「ツバルからニュージーランドへの移住」の理由が、水位の上昇のみだと断定できない点もあるようです。 客観的に見て大潮の際の水位の上昇、波などによる被害は出ているようなので、「(全員がそうだとはいえないが)水位の上昇が原因で移住する人も出ている、」とは言えるでしょう。 確かに、 「海岸付近で大潮の際に水没する状況が生じている」原因には安井至氏が指摘しているように複合的な要素がある(考えられる別の要因としては、生活排水や砂の過剰採取によるサンゴ礁の防波堤としての効果の減少など)とはいえるでしょうが、温暖化の影響が無いとは断定できません。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.08
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『不都合な真実』への判決の中で一番問題にされていたのが1.の「海面上昇規模」です。この判決の「誤り」を一言で言うと「断定してしまっている」ことですね。 1. Burton判事は、この映画の核となる主張には同意するものの、近未来に海水面が上昇するというのは極端な主張である(「それは1000年、いや、それ以上先のことだろう」)と述べた。(私のコメント) この点について断定はできません。あくまでも「数メートルの海面上昇について現時点では可能性が低いと考えられる」ということです。「日経エコロミー」のコラムで安井至氏も、「起きない可能性が高いが、なんとも言えない。世界的な温暖化防止策が不成功に終わると、3mぐらいの海面上昇を覚悟しておくべきだろう」と述べています。 なぜでしょうか。「北極海が極度に温暖化し、グリーンランドの氷の融解が急速に進むことはないと断言できないから」です。 実は、IPCCが第4次報告で気温上昇の最悪の予測を6.4℃に上方修正したのも理由があります。それは、「炭素循環の負の連鎖」が加速していく可能性が高いからです。(下の図を参照) そのような状況を背景に「グリーンランド氷床が脆弱化し、大規模な崩壊・流出が起こる可能性があること」について絶対に無いとは誰も言えません。数メートル規模の海面上昇の可能性について、「断定できない」背景にはそのような現状があります。 2009年5月追記2009年4月16日、以下のような記事が公開されました。やはり、大幅な海面上昇の可能性を「非科学的」として否定することはできないでしょう。 約12万年前の前回の間氷河期の際、氷床の崩壊が原因で、わずか数十年間で海面が3メートル程度上昇したとする研究結果が、(4月)16日発売の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。(・・・) これまで、前回の間氷河期における海面上昇は「数千年の間に非常にゆっくりと」起きたと考えられてきたが、ブランチョン氏とドイツ・ライプニッツ海洋科学研究所(Leibniz Institute of Marine Science)の科学者らは、海面上昇の「急激な」上昇を示す新たな証拠となるサンゴの遺がいを、メキシコ・ユカタン(Yucatan)半島で偶然発見した。 〔参考〕安井至氏はそのHP(⇒検証8)の中で次のように述べています。 温室効果ガスが増えた状態で、温度が過去にない速度で上昇する。これは、地球にとって少なくとも、過去数10万年では初体験でしょう。(・・・) グリーンランドの氷には、縦に割れ目ができていて、氷が融けた水が、一番下の岩盤まで到達しているらしいのです。となると、岩盤と氷の間に水が入り込み、それが潤滑剤の役割を果たして、氷河の流れる速度が2倍ぐらいになっている、という観測結果もあるようです。 氷の表面からちょっとずつ融けるのであれば、全部融けるのに、それこそ数1000年掛かるだろうと考えられているのがグリーンランドの氷ですが、氷河の流れが速くなって、一気に海に流れ込むということだって起きないとは言えないのです。(・・・) そんなことが起きれば、これは大変です。これは、是非とも防止しないと。 これがアル・ゴアの主張でした。確かに、確実なこととは断言できません。確実に海面が6mも上昇して水浸しになるということは言えません。しかし、誰も何が起きるか分かっていない。これが現実です。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています ↑ よろしければクリックして投票・応援いただけますか(一日でワンクリックが有効です)
2007.11.07
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ベストセラーになった『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の誤り この本を読んでいったい私はどうすりゃいいの、と思った人… 一緒に考えてみませんか? 武田邦彦氏は、134頁で温暖化の本質について次のように述べる。 「石炭や石油は何億年という長い時間をかけてつくられてきた。それを今の人類は200年で使い尽くすと言われている。例えば、2億年かけてつくられたものを200年で使うとすると、その倍率は100万倍である。 地球の空気の中にある二酸化炭素を2億年かけて植物の体に移し、それを200年で戻そうとしているのである。やっていること自体は問題ないが、そのスピードが速すぎ、その量があまりに巨大すぎるというのが地球温暖化問題の本質である。」 上の記述はまったく妥当な見解であり問題も明確である。しかし、この後の展開の中で論述の力点は「問題をいかにして解決(あるいは軽減)するか」という方向ではなく「すでに流通している情報のウソや疑わしい点を暴く」ところに置かれてしまっている。 その結果、まったく妥当な問題の把握から出発しているにもかかわらず、問題の解決や軽減にマイナスの影響を発揮しているように見える部分が多々ある。 「節電すると石油の消費量が増える?」 (136頁) ここで武田氏が述べている趣旨は、「節電をしてもあまったお金を銀行に預ければ、それが民間企業への融資等に使われた上に、後々自分で引き出して使うことになるので、結果として石油の消費量が増える→したがって節電すれば石油の消費量が増える」というものである。 確かに、ゴア氏も指摘するように「貯金するにせよ投資するにせよ自分のお金がどのように使われるか、きちんと理解して対応していくことが必要だ」とはいえるだろう。 しかし「問題の解決(軽減)のために、二酸化炭素の排出を可能な限り減らす」という立場に立てば、むしろこの主張から何をすればいいのかが見えてくる。 質素な生活をし、余ったお金は(しっかりと調査・確認をした上で)自分が支持できる団体(例えば、持続可能な農業を軌道に乗せるべく日々奮闘している団体、それらの活動をコーディネートしている団体、NPOや企業も含めて環境への配慮を真剣に進めている団体)に投資・融資・寄付などをすればよいのである。 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。) ↑ランキング(日本ブログ村)はこちらです
2007.11.06
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「道路特定財源」を政争の具にするのですか? 鳥取県在住 “しょう” さて、11月5日付「日本海新聞」の「道路特定財源で与野党攻防」を読ませていただきましたが、報道された民主党案(取得税や重量税を廃止、揮発油税は本来の二倍にしている暫定税率を元に戻して「環境目的税」とする)に「地方在住の一個人」としては、賛成いたしかねます。 反対の理由の一つは、宮崎県知事も述べておられる「県の税収が減ったら冗談じゃない」という点です。(例えば宮崎県の場合、160億円の道路財源のうち70億円を失う計算になる)「小泉構造改革」「交付税の削減」のため、地方はまさに疲弊しています。どうしても必要なところにも予算がまわってこない状況なのです。 中山間地の振興のための予算もままならない状況、地域によっては「活性化のためにぜひ道路(例えば姫路-鳥取線)の建設を!」という声が強く出ている状況の中、「民主党案」は地方の願いを踏みつけにするものです。目先の税率を下げて、地方の有権者の支持を本当に得られるとお考えなのでしょうか。 「地方の税収」が減り、疲弊がさらに進むような政策を「衆参ねじれ現象」を利用してごり押しするようなことがあれば、次の衆議院選挙で「地方の反乱」は自民党ではなく、まちがいなく民主党に向かっていくことでしょう。 「環境目的」にということをうたわれるのであれば、広い解釈(例えば、「地方の第一次産業の振興によって、農業や林業における地産地消を進めていく」「森林の保全・管理を進めることで森林の公益的な機能を高める」政策こそ「環境対策」であるといった解釈)をとって、道路建設以外にも地方の振興のための「環境対策」をどんどん進めていく、という政策を提言されればいいのです。大きな財源を削ってどうして「地方の振興」が進むのでしょうか。 しかも現在、累積赤字のため9兆円もの利息を税金で払うという状況の中、税収を少なくするような提案をすることが「責任政党」のやることでしょうか? 選挙目当ての「大衆迎合主義」としか思えません。 正直な話、私、民主党案には怒りさえ感じております。私自身は「道路特定財源を環境税化していくのがいい」という考えです(「環境税」は地方の振興にも活用できると考えるものです)が、ここでは「地方の多くの人々の意見も代弁しつつ」見解を述べさせていただきました。皆さんのご意見もお聞かせください。 なお、「道路特定財源」の活用方法について、私自身の考えを“しょう”のページにまとめております。関心のある方は「“しょう”のページ」へどうぞ。“しょう”のページへジャンプ
2007.11.05
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アル・ゴア氏の『不都合な真実』に対するイギリスの裁判所の判決内容(「9つの科学的誤り」)を10月下旬に確認できました。 手に入った「判決内容」について細かく検討してみましたのでよろしければ・・・。 “しょう”のページへジャンプ
2007.11.01
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