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ロシア・ NATO 間の全面戦争に突入する危険性、さらには核戦争にも拡大しうる危険性についてです。一部抜粋・紹介します。
・戦前のハーグ条約では、他国の戦争からの「中立」を定義する条項があり、 紛争当事国は武器の移動を含めて中立国を侵害してはならない とする。では、 ①中立国は紛争当事国の一方を応援した時点で、国際法上の中立性を失い、紛争当事国の一つになるのか? そして、 ②中立性を失った中立国は、もう一方の紛争当事国から、交戦法規上の攻撃対象となるのか? (・・・)グレーな部分だ。
その中で 現在、アメリカやNATO諸国の武器供与が、個人携帯武器から重火器にシフトする中、上記②の問いはどうなるのか。 このまま ウクライナとロシア間の戦闘能力の均衡化が進み、 すでに小規模だが始まったように、ウクライナの反撃が、国境を超えて大規模にロシア領内へ及んだとき、はたしてロシアには、国連憲章で認められた自衛権を行使して、そういう武器供与国を攻撃する根拠が生まれるのか 。 特に、 NATO 加盟国であり武器支援の“前線基地”であるポーランドに対してロシアが戦端を切る戦況の出現だ。
(
現在 NATO
の兵器の多くはポーランド経由でウクライナに送られており、ウクライナ兵に兵器の扱い方を教える訓練所もポーランドにある。:補)
こうなると、軍事同盟である NATO
が集団防衛を連動する可能性が高まる。結果的にすべての加盟国が紛争当事国になる可能性が生まれる。
( 核戦争の危険性も高まる:補
)だからこそ、即時停戦を実現しなければならないのだ。
停戦形成の現実と課題 必要となる緩衝地帯
人道的措置(人道回廊の設置)は、停戦の“とっかかり”をつくるための初期目的(口実)と捉えるべきだ。今回の戦争では、開戦二週間目からそれを目的として停戦協議がおこなわれたことは、他のケースに比べれば一つのいいサインである。避難民の救出や人道援助を入れるというのが人道回廊の考え方だが、これをいかに保護して定着させ、そして“拡大”させるか。「定着」とは、外部の目の介入だ。現在、マリウポリで進むように国連関連団体と国際赤十字などが主体となる。一般論として、こういう「人道停戦」は必ず破られる。しかし、やり続けるしかない。このマインドセットが重要だ。
この戦争においては、初期目的として人道回廊の設置のほかにも、原発と原発周辺地域の「非武装緩衝化」が考えられる。チェルノブイリについてはすでに IAEA (国際原子力機関)が入っているが、南東部にあと二つの原発(ザポリージャ、南ウクライナ)がある。原発周辺半径何キロというように非武装緩衝地帯をつくり、国連監視団を常駐させることも、停戦の醸成に向けてのもう一つの初期目的になり得る。(以下略)
〔 comment 〕
ポーランド経由で大量の武器が運び込まれ、ウクライナ兵に兵器操作の訓練を行っているのがポーランド。 しかも、その兵器(例えば軍事用ドローン)によるロシア本土への本格的攻撃が始まれば、ロシアによるポーランド攻撃はありうると考えなければなりません。
その場合、ロシア軍は地上部隊や戦車をさらに分散させて戦うのではなく、ミサイル(場合によっては核ミサイル)を使うでしょう 。〔 小泉悠も5月17日のNHKニュース9で「ロシアが戦術核を用いる可能性」について触れていました。(末尾註:5月18日付記) 〕ポーランドに攻撃がなされれば、 NATO は集団的自衛権を発動して全面的に戦争当事国となる。6 000 発の核ミサイル保有しているロシアとの全面核戦争の可能性も・・・。
米国をはじめとする NATO
諸国は、ウクライナに大量の武器を提供することで、長期戦をあおる行動に出ています。しかしながら、どこからどこまでが「プーチンのレッドライン」かを把握しているのでしょうか。 世界終末時計を破滅の 24
時に限りなく近づける危険な賭け!それをエスカレートさせているとしか思えません。
あらゆる努力・方策を尽くして「即時停戦を!」という伊勢崎の主張に賛同します。
( ロシア領内へのミサイル攻撃がなされたとする映像がウクライナmediaで公開されました。
いよいよ私の危惧した状況が進みつつあります。ロシア本土のへの攻撃がこのままエスカレートすれば、「核ミサイル使用などこけおどしだ」という話で済まなくなるのでは・・・:16日付記)
註
『男子国民は片っ端から動けるやつから軍隊に招集します』ということをやって、軍隊の規模を今の2倍、3倍にする。でなければ、核兵器を使って暴力の烈度を一気に上げるか。このいずれか、あるいはその両方の合わせ技が今後考えられると思いますし、その2つが両方とも排除されない可能性もあると思う
」
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