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熊笹の藪に分け入って私は何をしていたのだろう何かを探していたのかどこかへ向かっていたのか今ではもう思い出せないただ足元にからみつくこのガサガサという音だけがおせっかいにも私が未だ実体であることを教えてくれるもしも私が倒れたら最後の声すらすぐに呑み込んでしまうくせに熊笹の藪に分け入ってずいぶんと来てしまった
December 19, 2007
10歳の冬休み思いつきだけで遠くまで来てしまった日の帰り道知らない街道の直線はあまりにも直線で使い古した自転車は漕いでも漕いでも同じ位置にいるような気がしたハツカネズミの夕暮れそこにはただ深いブルーの闇と凍てつく風と冷たく光る星々があった今 見知らぬ街道に出て振り返る空はあの頃のままでもしかしたら僕はあの日の街道の上で今でも漕ぎつづけているのかもしれない
December 10, 2007
冬の日の夕暮れは時折忘れていた日を連れてくる透き通る夕空に走る電線に二羽の雀がくるくるとじゃれながらとまると未だにズボンのポケットの中に昔なくした自転車の鍵が入っているような気がする夕焼けに背中を照らされて帰る道はいつも肌寒い闇へと向かっている
December 3, 2007
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