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2012年11月11日
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カテゴリ: オペラ
 新国立劇場  14:00〜


 プッチーニ:トスカ

 トスカ:ノルマ・ファンティーニ
 カヴァラドッシ:サイモン・オニール
 スカルピア:センヒョン・コー
 アンジェロッティ:谷友博
 スポレッタ:松浦健
 シャルローネ:峰茂樹

 看守:塩入功司
 羊飼い:前川依子
 東京フィルハーモニー交響楽団
 新国立劇場合唱団
 指揮:沼尻竜典
 演出:アントネッロ・マダウ=ディアツ


 今週はハードスケジュール。ま、自分で好きでやってる事だから文句の出る筋合いじゃないっすな。

 とはいえ、トスカは1,2幕が45分くらいで3幕は30分がとこだし、休憩2回が割と普通なので(前にリーズでオペラノースが現代演出のをやった時は、2幕と3幕を連続で上演したのでちと閉口したっけ....)、正直楽ではあります。
 2000年に初演したマダウ=ディアツのプロダクション。まだ生きてるんですよね、これ。五十嵐喜芳が芸術監督やってた頃の遺産ですね。確かに良く纏まってるとは思います。比較的写実的にやりやすい作品だとはいえ、こういう風に上手いこと出来てるのはあまり無いのではないかと。一方で、演出的にいじりやすくもあるこの作品をここまで「忠実」にやってる演出というのも、却って今時結構珍しいのでは。

 いつもは聞かない初日ですが、今回はシーズンで取れる休日がここだけだったので。正直言うと、トスカはそれほど好きではないんですけどね。嫌いじゃないけど、結構聞かされることは多かったので、まぁ、トスカに関してはお腹いっぱいというか。不思議なもので、それ以上に散々観聞きしてるボエームはまだ飽きてないので、好みの問題ではあるんでしょうけれど。まぁ、はっきり言って、歌手が良くないとやっぱりつまらないよね、という。
 で、今日は、行って良かった。


 率直に言うと、ここ最近専ら東京文化会館とかで観ていたので、久し振りに新国立劇場で聞くと、近いな〜、という感じはあります。東京文化会館にしても、よこすか芸術劇場も、昨日のNHKホールだってそうなのだけれど、本来はああいったホールの方が正統的だとは思っています。つまり、音が響く空間がたっぷり取られているのが、本来ホールのあるべき姿。しかも響き過ぎてはいけない。やっぱり新国立劇場は、舞台やピットと客席の相対位置関係が狭過ぎると思います。つまり、音が響く空間をきっちり取っていない。近過ぎる。
 それがはっきり出てしまったのが実は今日の最後の最後、幕切れ。その前のカヴァラドッシとの場面で、舞台前方で歌って大爆発を聞かせてみせたファンティーニが、最後身投げをする直前の大見得で叫ぶ、これが随分引っ込んで聞こえてしまった。確かに舞台奥からなので、引っ込みはするんだけど、ちょっと引っ込んで聞こえ過ぎ。
 多分、これは、ファンティーニの発声に関係しているような気がします。つまり、声を飛ばすような歌い方ではなく、自分の近くで響いている感じじゃないのかと。だから、同じように歌うと、飛んで来ない、という、そんな感じではないのかなと。

 そうは言っても、ファンティーニにせよ、カヴァラドッシのオニール、スカルピアのコー、いずれも十分に聞かせる声の持ち主でした。正直、声はデカいけど、この力技で最後まで行けるのか?と思ったのだけれど、少なくとも今日は最後まで支え続けたというところでしょうか。
 センヒョン・コーのスカルピアはなかなか。これこそ声の大きさ、深さがそのまま魅力に直結する役だけれど、怖さこそそれほどではないものの、1幕のテ・デウム然り、とても良かった。

 まぁ、今日は、あまり難しいこと考えずに、わぁ、こりゃ凄いわ、と感心しながら聞いていればそれだけで楽しい、という、ま、そんなところじゃないかと。でも、実際、トスカって、そういうオペラであるという面はあるしねぇ。いや実際、そういう目線で言えば、これはなかなかいいと思います。好き嫌いはあるし、やっぱり大味ではあるし、それ故に一歩間違えると、というのもあるし。でも、今日のように上手く回れば面白いのは確かでしょう。
 合唱も、主な仕事は1幕のテ・デウムだけれど、これはスカルピア共々良く出来ました、でしょう。正直、1幕聞いた時点で「もうこれ聞いたしいいや」てな感じで帰ろうかな、とちょっと思ったくらい。

 ただ、まぁ、熱狂する程ではなかったかな。その辺は難しい所ではあります。いい演奏ではあるし、個人的には皆及第点をあげていいと思うんだけど、ただ、それが熱狂に必ず繋がる訳でもない。なんでだろう?

 カーテンコールで、指揮の沼尻竜典に結構ブーイングが飛んでいたのだけれど、あれはなんなんだろう?ちょっと分からないな。理由を聞いてみたい気がします。
 というのも、正直言って私は決して沼尻竜典は好きじゃないのだけど、今日の演奏は決して悪くはなかったから。いや、もっと言えば、そもそもトスカなんてオペラは、よほどしくじったのでもない限り、ブーイングなんてするようなもんじゃないと思うのですよ。まぁ、その物言いは確かに「トスカ」に失礼だけれど、そんなに酷くは無いと思うよ?







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最終更新日  2012年11月12日 00時54分59秒
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