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2007.05.02
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カテゴリ: 植物(草本)


 少し時節を外れてしまったが、イチハツ、否、ジャーマンアイリスを紹介する。園芸店に騙されて、イチハツとして買ったのが、実はジャーマンアイリスだったのである。

 昔の庭には、「イチハツ」と我が家では呼ばれていた白い Iris sp. (アヤメ属で種名不明の意)があった。中々品があり花も綺麗だったので、園芸店で「イチハツ」と名札が付いているのを見たら、昔を想い出して衝動的に買ってしまった。


 ところが、花が咲いたら白ではなく青紫で、花弁はペラペラ、シワシワ。まるで青紫に染めたチリ紙を丸めて花軸くっ付けた様、全く品格に欠ける。色は基本的には悪くはないのだが、何となくケバケバしい雰囲気がある。「場末のバーのマダム」と言うのはこういう感じだろうか。


ジャーマンアイリス
ジャーマンアイリスの花.花被が皺クチャ(2007/03/30)



 調べてみると、外花被の内側基部に鶏冠状の突起があるのがイチハツで、突起がブラッシ状であればジャーマンアイリス、イチハツの花色は基本的に青紫(白花のイチハツも稀にあると言う)で、白い花の着く「イチハツ」と称する植物の殆どはニオイイリスとのこと。また、最近の園芸店では青紫のジャーマンアイリスを「イチハツ」として売ることがあることも分かった。と言うことは、昔、我が家にあったのは、ニオイイリスだったらしい。

 しかし、ジャーマンアイリスをイチハツと偽って売るとは、全く怪しからん園芸店である。棄ててしまおうかとも思ったが、まァ、可哀想だし花に罪はないから、どうでも良い所に地植えにしたら妙に繁殖してしまって、今年は8本位花が着いた。

ジャーマンアイリス(拡大)
ジャーマンアイリスの花の拡大.外花被の上に黄色いブラッシ状の

構造がある(2007/03/30)



 我が家には、他にアヤメ、キショウブ、ダッチアイリス(球根アイリス)がある。アヤメ、キショウブの花はまだだが、ダッチアイリスの花期はジャーマンアイリスとほぼ同じで、もう終わってしまった。この方は、御覧の様に清楚な感じで透明感があり、好みに合っている。ややバタ臭いが、茶花としても使えるかも知れない。

ダッチアイリス
ダッチアイリス.清楚で花色も宜しい(2007/04/05)



 Internetで様々なサイトを拝見すると、イチハツとジャーマンアイリスを混同しているところが多い。そこで、老婆心ながら、紛らわしいアヤメ科(園芸)植物の主なものの相違を表に纏めてみた(シャガとヒメシャガは区別が明らかなので、この表には入れていない。なお、テーブル・タグで表を組むと、何故か数10行の空白が挿入されてしまうので、仕方なくテキストで表を組み直した)。


  種  類      葉 の 特 徴           花
--------------------------------------
アヤメ       葉細く中肋は目立たず    外花被基部に網目模様
カキツバタ     葉やや太く中肋は目立たず  外花被中央に縦に白~黄色の
                        線状の斑
ハナショウブ    葉やや太く中肋は目立つ   外花被基部に黄色斑
キショウブ     葉やや太く中肋は目立つ   花被全体が黄色
イチハツ      葉太く中肋は目立たず    外花被内側に鶏冠状の突起
ジャーマンアイリス 葉太く中肋は目立たず    外花被内側にブラッシ状の突起
ニオイアイリス   葉太く中肋は目立たず    花被は内側にブラッシ状の突起
                        花被は白で基部や突起は黄色
ダッチアイリス   葉細く中肋から内側に折れる 花被は細い


 園芸品種の中には突飛なものもあるのでこの表から逸脱する場合もあろうし、世界を眺めればこの中に入っていない紛らわしいアヤメ科の植物はまだ他に沢山存在する。なお、この表では、白花のジャーマンアイリスとニオイイリスの区別が出来ない。しかし、ニオイイリスにはジャーマンアイリスの様な派手さは無い様である。

 葉先が垂れるか否かも判定の基準になるが、これは省略した。また、「やや太く」等と言う客観性の無い表現もあるが、まァ、ご勘弁いただきたい。出来るだけ簡潔に纏めたつもりである。







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最終更新日  2012.04.14 15:56:15 コメント(3) | コメントを書く
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