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2010.04.27
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カテゴリ: 昆虫(ハチ)




 北隆館の圖鑑を見ると、似た様なハナバチが何種類が出ていた。しかし、春期に出現し触角の黒いのは、他にシロスジヒゲナガハナバチが居るだけである。尤も、圖鑑に出ていない種類の可能性もあるが・・・。



ニッポンヒゲナガハナバチ(雌)1


クチナシの葉上で休むニッポンヒゲナガハナバチの雌

漆黒の眼と丸くてコロコロした姿が何とも可愛い

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/25)

 圖鑑の解説を読むと、ニッポンヒゲナガもシロスジヒゲナガも、雌はみな触角が短い。どうやら、この何れかの種の雌らしい。

 ニッポンヒゲナガの解説には、最近、従来の Eucera 属(シロスジヒゲナガが属す)と Tetralonia 属(ニッポンヒゲナガが属す)の見直しが行われたが、「その内容は複雑なので、ここでは便宜上前翅の肘室が2個のものを Eucera 、3個のものを Tetraloniella (旧名 Tetralonia )と扱う」とある。其処で翅脈を見てみることにした。


ニッポンヒゲナガハナバチ(雌)2


スミレの花に留まるたニッポンヒゲナガハナバチの雌.矢印の先が肘室

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/25)

 上の写真で明らかな様に、肘室は3個ある。検索表で上の方から落としたのではないから全く別の属の可能性もあるが、まァ、圖鑑に載っている種類の中では Tetraloniella 属と云うことになる。

 九州大学の日本産昆虫目録を見ると、この Tetraloniella (九大目録では旧名の Tetralonia )には5種しか載って居らず、その内、本州に産するのはニッポンヒゲナガの他にミツクリヒゲナガがあるだけである。このミツクリは秋に出現する種類なので、除外して問題ないだろう。

 次に確認の為、Web上にあるニッポンヒゲナガの画像を探してみる。雄は沢山出ているが、雌は意外と少ない。しかし、農業環境技術研究所の「ナタネ等アブラナ科植物の訪花昆虫検索表」に雌の標本写真が載っており、それと較べると充分よく似ている。・・・と云うことで、今日のハチ君(雌だが)はニッポンヒゲナガハナバチ( Tetraloniella nipponensis = Tetralonia nipponensis )と相成った。


ニッポンヒゲナガハナバチ(雌)2’


邪魔な矢印を取り去った写真をもう一枚

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/25)

 ハナバチ類は、落着きなく動き回るか、花の中に頭を突っ込むかで、中々良い写真が撮れない。それが理由で余り撮影したくないのだが、久しぶりに撮ってみると、やはりハナバチは可愛い。チャタテムシの幼虫も可愛いが、それよりず~~と可愛い。







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最終更新日  2010.04.29 08:54:59
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