やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー

2012/12/19
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テーマ: 登山の記録(772)
カテゴリ: 過去の山行記録
室堂から日帰りで、二山に登頂しましたが、最後の下りで危ういことをしました。

5:40 起床。昨夜のうちにご飯は用意してあるので、スキーを積むだけで出発。

7:00 立山駅に到着。平日なのでガラガラかと思っていたら、意外と駐車車両があるし、団体客も来ている。高原バスは三台出た。雪の大谷は19mあるそうだ。バスの車窓から空が見えない!
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8:46 2450m 室堂ターミナル前で、シールを付けてスキー登高開始。天気は黄砂による薄曇。日焼けしないのでこれは良い。視界も充分にあるので、迷うことなく一の越へ直進する。暑いのでTシャツ一枚となる。

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9:26 2725m 一の越。御山谷を吹き上がる烈風に、顔が歪む。窪みに逃げるが、風は容赦なく回り込んでくる。軽く行動食を口にし、ヤッケを羽織り、アイゼンを履く。登山道沿いに雄山を目指す。岩と雪がミックスした道であるが、氷化していないので歩きやすい。時折右方から風が吹き付け、雪つぶてが顔に当たり痛い。風に押されるようにして、ぐんぐんと高度を稼ぐ。

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10:19 3040m(3003m) 峰本社に着く。地面まで露出していた。風によろめきながら記念写真。鳥居は頭を残して雪の下。気温が高いので、風をしのげることができれば標高が高くても辛くはない。雄山神社の裏手から山崎カールに入る。岩の基部で風をやり過ごす。本日の第一の目的、山崎カールの滑降が始まる。その前にスコップで雪柱を切り出し、雪崩テストを実施。二回やって安定していることを確認した。

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鳥居がわずかに出ている雄山神社方面

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雪面中央上には、ローソク岩

10:40 いよいよ滑降開始。滑り出しはカリカリなので、慎重にキックターンで標高を下げる。斜めに一本走ったら小休憩という速度であったが、それでもロウソク岩まであっという間に来る。斜度と雪質が緩んできたら、テレマークターンも決められる。黄砂と新雪でマーブル模様になった斜面は、締まっているためスピードが出る。



12:02 2720m 浄土山の基部。ここで再びアイゼンに履き替える。南側に出れば、雪稜上を歩けるので楽である。

12:42 2820m 浄土山頂。岩を積み上げた土台が雪原から出ている。さあ後は、ターミナルまで下るだけ。エントリーポイントを歩いて探す。左手は岩が出ているので、一の越方面へ下る。

13:01 2800m 滑走開始。決めた方角に下れば良かったのに、ターミナルの見える斜面に行こうと左方にトラバースした。そうしたら潅木と岩が露出している尾根に出てしまった。それを避けつつ下ると、ガリーにしか道がなくなってしまった。試しに入ってみたら、カリカリの急斜面でとても滑れるところではない。実は浄土山で一番危険な斜面であることを、降りてきてから知ることになる。

さあどうしよう。何とかピッケルは手にした。それを刺しながらエッジを効かせて下ろうとしたが、ひとつ間違えれば滑落であるので、却下。上を見れば、10m上に脱出路を見出す。ここに登るしかない。慎重にバケツを掘り、尻を置いて板を外す。上からはプチ雪崩が絶えず落ちてくる。とにかくアイゼンを履くことに全神経を集中する。そんな作業をしながら、ターミナルで見ている人は、どう思っているのだろうか、などと自分の境遇を他人事のように感じている。

アイゼンが履けた。ステップを切ってじりじりと安全地帯へ。あせらず、ゆっくりと、プチ雪崩にも動じない。そして小尾根に出た。もう安心だが、滑れる場所までトラバースする。もう滑りたくなかったが、安全に下れる斜面があったので板を履く。浄土山の東北東の斜面。誰かのシュプールと合流できたときは、力が抜けた。
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矢印のガリーに入ってしまった(一番斜度がきつく見える)

14:16 2435m 室堂ターミナル到着。立山一帯は青空が広がり出した。精神的にきつかった。ターミナルで椅子に腰掛け放心状態である。食欲はなかったが、無理矢理行動食を口にしたら、元気になった。最後の下りでルート選択に失敗し、後味の悪い山行となってしまった。





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Last updated  2012/12/21 01:10:45 PM


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