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昨日は62回目の終戦記念日でした。そして今晩は、お盆の「送り火」の日で、NHKテレビ(1チャンネル)で「京都・五山送り火」を生中継していました。偶然テレビをつけると、リアルタイムで中継されていて、8時半まで見ました。 この期間、各家庭では、精霊棚や仏壇に新鮮なお水をたたえ、お供え物をして、御先祖様や配偶者や、若くして亡くなった子や孫など親しかった者の御霊をお迎えいたします。そして、数日間留まられた御霊をこんどは、あの世へよまたお送りするのです。じつに今月13日から16日はお盆(月遅れぼん)でもあります。画面で、「妙法」の文字が点火され、法華経『如来寿量品(にょらいじゅりょうほん)』の読経が聞こえたそのとき、凡三も合掌いたしました。凡三の亡父は京都の出で、爺様は、大正時代に京都で電機屋を営んでいましたから、縁がないわではないのですが、とりわけ京都が好きだということもないのですが、今晩は、ことさらに感慨深くテレビを拝見いたしました。 ◇ お盆という言葉は、盂蘭盆会(うらぼんえ)の略語のことで、『盂蘭盆経(うらぼんきょう)』に由来します。ウランバナすなわち盂蘭盆とは、梵語(ぼんご)の音写で、本来は、「倒懸(とうけん)、さかさまに吊るされるような非常な苦しみ」というほどの意味です。釈迦の十大弟子の第二で、神通(じんずう)第一のマウドガリヤーヤナ(目ケン連=もっけんれん=。略して目連=もくれん)尊者が、あるとき餓鬼道(がきどう)で苦しみにある母を幻視(げんし)したことから、当時、天竺(てんじく=インド)の7月15日に自発的に懺悔(さんげ)する僧たちを供養し、その功徳で母を救ったという逸事が、「お盆」の本当のもとの話です。この7月15日は、僧たちの夏安居(げあんご)最終日の自恣(じし)の懺悔と重なります。 本来は、陰暦7月15日(今年は8月27日。現代の暦では、これを「旧ぼん」という)に行われるべきものですが、今の暦で毎年日が動くと行事がやりにくいというような理由などから、陽暦の15日に合わせ、7月15日を「ぼん」、8月15日を「月遅れぼん」と称しています。だから、現代では日取りの上で、3種類のお盆があるわけです。比較的に「月遅れ」の方が、本来の盆に近いものです。凡三は、旧ぼんに墓参することにしていますが、今年は、まとまった休みが月遅れぼんの週にとれましたので、猛暑を押し切って敢行したしだいです。 日本では、奈良・平安朝から貴族階級の間で公事として行われ、鎌倉時代からは施餓鬼(せがき)もあわせて行われ、先祖供養として庶民にもゆきわたり、江戸時代に至り、市が立ち、閻魔詣(えんまもう)で、盆踊りなど民間行事も盛んになったというわけです。盆踊りというのは、本来は、この世のためではなくて、あの世のためのものなのです。現代人の盆踊りは、一体だれのためなのかを考えると、なんだかおかしいような気がします。でも、いまあるひとが、真夏に汗をかき、おどりくるい、子孫たちの元気なことを、あの世の人も不成仏霊ではない限り、みな喜んでいることでしょう。ちなみに、『盂蘭盆経』そのものは、天竺撰ではなくて中国で作られた偽経とされています。 凡三は、母龍英院と父龍雲院の供養のため、昨日さいたま市の墓前に自家用車で参りました。神通力はほとんどない凡三ですが、あの世の御経、『妙法蓮華経』第十六品『如来寿量品』を御霊前に読誦いたしました。また、戦没者のためにも、第二十五品『観世音菩薩普門品』(『観音経』)と『般若心経』を自宅仏壇でささげました。 家と同様、車のクーラーは、壊れてきかない状態なのですが、かくなる猛暑でも、なければないで、どうにか水をのみのみ、どうにか汗をふきふき、過ごせるもので、昔は、みんなこうだったのですし、この方が、自然というものなのかも知れません。ナム・サッダルマ・プンダリーカ・スートラ。(陰暦7月4日 陽暦月遅れ盆記す)
2007年08月16日
宿命通(しゅくみょうつう)によって前世を見ていたゴータマ・ブッダは、三昧よりゆったりと立ち上がられた。ブッダは、前世の菩薩の修行に誓願を立てたことをつまびらかに思い出していたのだった。 ゴータマ・ブッダは、シャーリプトラ(舎利弗=しゃりほつ)尊者に告げられた。「如来(タターガタ)の智慧(ちえ)は仏(ブッダ)の智慧にして、甚だ深くして量りがたし。その智慧の法門は、理解しがたく、容易に入ってゆくことが出来ない。修行者といえども、声聞(しょうもん)や辟支仏(びゃくしぶつ)には、知ること能わざるところなり。ゆえはいかん。如来は、百千万億の仏に出会い仕えて、無量の道法をまねび行じ、とおく勇猛精進し、甚深なる未曾有の法を成就し、時機に応じて説きたまえるところなれば、その意図するところの根本を理解すること難しければなり。(以下本文は、一定期間を経過しましたので削除いたしました)
2007年08月05日
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