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1月の末から読み始めたのが、あと30ページほどで終わる。
例によって、本線からはほど遠い感想をいくつか。
1)アメリカの入植者の距離感と連帯感
・・19世紀の後半、ネブラスカで暮らす主人公からは、出身国を示す言葉が多く聞かれる。
「ふたりのロシア人が住む家」とか
「ノルウェー人たちの墓所」とか、
「川の西側のノルウェー人の居留地」とか、
「デンマーク人の洗濯屋」とか、
「ボヘミア人は、いつもタチアオイを植える」とか、
でも、それは単なる出自で命名するもので、差別意識は感じられない。「プレーリードックの生息地」と、同列だ。
トランプ氏のイスラム教差別が、かつてのアメリカンスタンダードから、かけ離れたものであることが、わかる。などと、つい、はや合点。
新聞の映画広告をみて、昏迷。1960年まで、白人と黒人の結婚が違法だった国。 白人でキリスト教徒であることが、物語に登場する基本条件なのだろうか。継続検討中、要・再読。
2)外国だなぁ。宗教的な暗黙の了解がわからない。
・ろうそくで照らされたクリスマスツリーに、祈る男性の姿に、緊張する人々。偶像崇拝を認めない宗派の家の居間に、他宗派の隣人が迷い込んだのだろうか。本文には説明がなく、訳注もない。きっと、地元では常識的なことなのだろうけど。
・モルモン教を避けることについては、文中に説明がある。こちらは、あまり常識的ではなかったのだろうか。
・再読にあたっては、キリスト教の宗派間の事情を、多少の下調べをしよう。のめりこんで読んでいるときでも、こういったことで、素にもどされる。日本の古典でも同じことだけど。
3)背景と、動植物。
・この時代のアメリカについて、自分は何か知っているだろうか。
・汽車は一般家庭でも使っているけど、ラジヲや電話はなく、自動車もなく、子どもでも馬を乗りこなす時代。 と、思っていたら、トニーの娘夫婦がフォードを持っていた。1903年に初代が発売されたそうだから、20世紀のはじめ、今から100年くらいまえのこと。
・テレビで見た「大草原の小さな家」くらいかな。映画「ナチュラル」では、少しずれている。トムソーヤーや白鯨は、どうだったろう。
・聞きなれない植物名は、ネットで検索すれば、画像が見つかるかも。牧草地が、トウモロコシや大麦の畑に変わってゆく時代。
・プレーリードックは、カピパラみたいなものだと思うのだけど、これも要・確認。
(もうすこし、つづく。今日も、中断します。)
あれ、今月には、この本の新装版がでるのかもしれない?
画像の差し替えは、まだ、できません。
http://www.msz.co.jp/book/detail/08609.html
これは、10日後には旧版になるはずの絵。
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