音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年09月11日
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 前項では、ビリー・ジョエル70年代の名作として 『ニューヨーク物語』 (1976年)を挙げたが、今度は80年代の彼のいちばんの名作と思う盤を紹介したい。1986年リリースの『ザ・ブリッジ(The Bridge)』である。

『ストレンジャー』 (1977年)から始まる数枚のアルバムを、ビリー・ジョエルの第1次黄金期と定義するならば、彼の第2次黄金期は1990年をはさんだ時期(1989年の『ストーム・フロント』、1993年の『リヴァー・オブ・ドリームス』)と言えるだろう。したがって、本盤『ザ・ブリッジ』は第二次黄金期を迎える直前のアルバムということになる。

 セールス面では、今挙げた2作(ともに全米1位)には及ばない。米国での売り上げは、『ストーム・フロント』が400万枚、『リヴァー・~』が500万枚に対し、『ザ・ブリッジ』は100万枚止まりである。「ハートにファイア(We Didn't Start The Fire)」(『ストーム・フロント』所収)のようなナンバーワン・ヒットを生み出したアルバムというわけでもない。しかし、大ヒットしそうな(したがってポップでキャッチーな)曲というよりも、あまりヒットしなさそうな、奥行きの深い曲群がアルバムの中核を占めているからこそ、本作『ザ・ブリッジ』の名盤度がより高いということなのかもしれない。

 ロック系のナンバーでは、3. 「マター・オブ・トラスト」 が断然いい。次いで、4.「モダン・ウーマン」もソリッドな曲調がいい。とはいえ、上で述べたように、本盤の真髄は、落ち着いた奥深い曲群にある。2.「ディス・イズ・ザ・タイム」は、大人のビリーらしい、落ち着いたナンバーで筆者のお気に入りの一つである。同じような観点で、6.「ビッグ・マン・オン・マルベリー・ストリート」も、若さで押すのではない、30代後半の大人になったビリー・ジョエルらしさの現れた曲だと思う。さらに、奥深さという点でもっとも素晴らしい仕上がりは、レイ・チャールズとのデュエット曲である5. 「ベイビー・グランド」 (レイ・チャールズはピアノも演奏している)で、このアルバムの一つのハイライトと言ってよい。もう一点付け加えておくと、8.「コード・オブ・サイレンス」では、シンディ・ローパーが共作者としてバッキング・ヴォーカルで参加している。




[収録曲]
1. Running on Ice
2. This Is the Time
3. A Matter of Trust
4. Modern Woman
5. Baby Grand
6. Big Man on Mulberry Street
7. Temptation
8. Code of Silence
9. Getting Closer

1986年リリース。





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