やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2012年11月08日
XML
カテゴリ: 読書メモ

孫の 村岡恵理著『アンのゆりかご』 という村岡花子伝記を読んでいる

花子は外国で暮らしたこともないのに
将来あの『赤毛のアン』を訳し、日本の女の子たちをとりこにし翻訳家になって村岡花子女史として活躍した人が
どのようにして英語に堪能になったか

ひとこと言えば父親の教育方針がよかったのである
しがない地方の商人であった父8人きょうだい、けして暮らしは楽ではない
父親が彼女の利発さを見抜き、父親の期待、夢があっても

明治36年(1903年)当時
カナダ系メソジスト派の東洋英和女学校の編入させるなどなまなかなことでは実現できない
お金持ちや華族のお嬢様ならいざ知らず

しかし、クリスチャンであり、社会主義者でもあった父は奔走し
10歳で給費生(奨学生)として寄宿舎に入れてしまうのである
人道的な意味で平等精神からも受け入れてくれたのである

彼女も賢かった、期待に応えて10年間みっちり学ぶのである
カナダ人の女性宣教師に囲まれて
書籍室(図書室)で好きなだけ洋書の世界文学が読めるように実力もつく

洗練されたすばらしい上級生、友人たちにも恵まれ
文化水準も高い、学校のしつけも厳しい環境で
知的にもおおいに成長するのである

と、ここまで読んできて、昨今の学校教育の現状が心配だ

田中真紀子文科大臣が先走って間違えたのはお粗末だが問題は

「誰のために、なんのために、学校というものががあるのか?」

「国を作るには教育が一番はじめにある」ということを日本人は忘れてしまったのではないか

いつからそうなってしまったのだろう?戦争に負けて腑抜けにされてのやはり戦後からだろうし

あるいは経済大国になるため
即戦力を重視するあまり
中身のない機械的人間をところてん式に作ってきたらしい

簡単に言うと
学校とは人間として社会に出ていくときに
必要な知識と考える力を引き出すところ、文字通り学問

そのような学校が今、あるのかどうか
登校拒否だの中途退学などがものすごく増えたのも子どもたちが無気力や悪いのではなく
学校が学校らしくないからかもしれない

戦後に教育を受けたわたしたちも本当の学校で、ではなかったのかもしれない今教育者となっているひとたちも正しい教育を受けていないのかもしれない

そんなことではいい学校はできない
それではもうどうしょうもないではないか
絶望的気分になってきた






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年11月10日 20時10分22秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書メモ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

ばあチャル

ばあチャル

コメント新着

ばあチャル @ Re[3]:白内障手術(06/11) todo23さんへ メガネの話題でもりあがる…
todo23@ Re[2]:白内障手術(06/11) ばあチャルさんへ 会社にいる頃は遠近両用…
ばあチャル @ Re[1]:白内障手術(06/11) todo23さんへ 「近く」を選択すると読書…
todo23@ Re:白内障手術(06/11) ばあチャルさんは「近く」を選択したので…
ばあチャル @ Re[1]:年賀状じまい(01/07) オーキリさんへ お互い元気で何よりです…

お気に入りブログ

小田原へ行ってきま… New! ひよこ7444さん

週刊 マンガ便 富… New! シマクマ君さん

10/6-2:襟裳砂漠と… New! 天地 はるなさん

昭和を代表する青春… New! tckyn3707さん

東京タワー 七詩さん

政界のジャンヌダル… alex99さん

フリーページ

耽溺作家の作品群


山本周五郎の世界


清張ワールド


クリスティの手のひら


時代物の神様正太郎


宝石箱


子供の頃の読書


作家別読了記録【あ】行


【あ】 日本文学


【ア】 外国文学


【い】 日本文学


【イ】 外国文学


【う】 日本文学


【ウ】 外国文学


【え】 日本文学


【エ】 外国文学


【お】 日本文学


【オ】 外国文学


作家別読了記録【か】行


【か】 日本文学


【カ】 外国文学


【き】 日本文学


【キ】 外国文学


【く】 日本文学


【ク】 外国文学


【け】 日本文学


【ケ】 外国文学


【こ】 日本文学


【コ】 外国文学


作家別読了記録【さ】行


【さ】 日本文学


【サ】 外国文学


【し】 日本文学


【シ】 外国文学


【す】 日本文学


【ス】 外国文学


【せ】 日本文学


【セ】 外国文学


【そ】 日本文学


【ソ】 外国文学


【た】行


【た】 日本文学


【タ】 外国文学


【ち】 日本文学


【チ】 外国文学


【つ】 日本文学


【ツ】 外国文学


【て】 日本文学


【テ】 外国文学


【と】 日本文学


【ト】 外国文学


【な】行


【な】 日本文学


【に】 日本文学


【ぬ】 日本文学


【の】 日本文学


【ノ】 外国文学


【は】行


【は】 日本文学


【ハ】 外国文学


【ひ】 日本文学


【ヒ】 外国文学


【ふ】 日本文学


【フ】 外国文学


【へ】 外国文学


【ほ】 日本文学


【ホ】 外国文学


【ま】行


【ま】 日本文学


【マ】 外国文学


【み】 日本文学


【ミ】 外国文学


【む】 日本文学


【メ】 外国文学


【も】 日本文学


【モ】 外国文学


【や】行


【や】 日本文学


【ゆ】 日本文学


【ユ】 外国文学


【よ】 日本文学


【ら】行 【わ】行


【ラ】 外国文学


【り】 日本文学


【リ】 外国文学


【ル】【レ】【ロ】 外国文学


【わ】 日本文学


【ワ】 外国文学


【共著】【マンガ・コミック】


「読みたい本・注目の本」記事録


『世界の「今」に迫る10冊』


吉屋信子『私の見た人』の昭和の作家


ウェヴスター『あしながおじさん』に出てくる本


日本の作家(ちくま日本の文学全集収録)


昭和の作家(1962年 朝日新聞記事より)


映画鑑賞会


2024年


2025年


カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: