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2008.02.07
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カテゴリ: 映画/戦争・史実

「天使が来てくれた。」
「何です?」
「ジェームズ・・・ムダにするな。しっかり生きろ。」

スピルバーグ監督と言えば、ハリウッド界における大物だ。
誰もがその作品群に隠された本当の物語を引き出そうと、必死になって研究を推し進める対象なのだ。
そこで必ず浮上するのが「引き裂かれた家族」をテーマにしているとの考察。
なるほどと思った。
確かに、80年代に大ヒットを記録した「E.T.」を例にあげると、宇宙人が家族からはぐれて地球人の子供に紛れ込み、友情を育む物語だった。

70年代には「ジョーズ」「未知との遭遇」、80年代には「インディ・ジョーンズ」シリーズ、90年代には「ジュラシック・パーク」など、次々と伝説的な数字を打ち出した。
夢と希望に満ち溢れ、過去や未来を自在に行き交う作品が多数を占める中で、この「プライベート・ライアン」は物語から逸脱し、戦争の現実を真正面から糾弾している作品だ。

この作品は、1944年第二次世界大戦下、史上最大の作戦と言われたノルマンディー上陸作戦における、あるエピソードが題材にされている。
ジェームズ・ライアン二等兵の3人の兄たちは、皆戦死。
軍上層部は、残された母親のために、息子たち全員の戦死を防がねばならないという理由でライアンの救出を命じる。
命令を受けたミラー大尉は、何人もの部下たちの命と引き換えに、行方の知れないライアンの救出に挑む。

冒頭部のリアルな戦闘描写は凄まじかった。
腕や足がちぎれ、内臓がはじけ飛ぶ様は、正に地獄絵巻だ。
砂浜には無数の兵士たちの亡骸が転がっていて、海水は流れ出た血に淀んでいた。
この凄惨な状況を目の当たりにした時、人は人でいられない。
「プライベート・ライアン」は、兵士たちの勇気ある生きざまや、家族愛、友情を熱く語る従来の反戦映画とは異なり、ストレートに「戦争」イコール「死」を示した、戦争コードの体感映画なのだ。


【監督】スティーヴン・スピルバーグ
【出演】トム・ハンクス

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2008.02.07 16:11:55
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