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2008.04.27
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カテゴリ: 映画/TVドラマ


レスター伯が亡くなった時もそうだが、まるでこの世の終わりのような哀しみを見せるエリザベス。
だが数時間後、否、数分後には公務を続行。
彼女は女王の姿に戻るのだ。
この恋多き女性と、反逆者を断頭台に乗せる女王の二面性とが、エリザベスという一人の人間を形作っているのだ。
ヘレン・ミレンの非情な言葉や、しぐさ、態度の一つ一つが全て完成された演技に感じられた。
作品の後半部、エセックス伯の反逆の証拠をつかむ際、彼の妻を呼び出していかにも同情的に装うのだが、その実、うまく誘導してエセックス伯がスコットランド王と内通していることを探り出すのだ。
そしてその証拠を聞き出すと、それまでの優しげな態度を一変させ、怒りに燃えた女王の形相になるところなど背筋が凍ってしまうほどだった。

「エリザベス1世」の後編は、レスター伯亡き後からストーリーが展開する。

だがエセックス伯はあまりにも若く、しだいに謙虚さを忘れていった。
己の身の丈をわきまえず、エリザベスの寵愛を利用し暴利を貪ったのである。
宮廷内では、エセックス伯を危険視する動きが出て来た。
そんな中、エリザベス自身も甘い恋の病から目覚めつつあった。
やがてエセックス伯は謀反を起こし、あえなく囚われの身になる。
議会では有罪の判決が下され、死刑が命じられた。

エセックス伯を好演したヒュー・ダンシーは、「ルワンダの涙」で主役を演じており、“若さゆえの加速”というセッティングには最適のポジションだった。
この「エリザベス1世」でも役柄に溶け込んだ演技はお見事で、ヘレン・ミレンとは堂々と互角に渡り合っていた。
史実に基づいた壮大なスケールのドラマを心ゆくまで堪能させてくれる、そんな作品なのだ。

2005年(英)テレビ放送
【監督】トム・フーパー


※前編は コチラ から

20130124aisatsu





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最終更新日  2014.05.18 08:15:45
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