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2008.06.19
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「(せっかくここまで来て)何か得た物が(あるかい)?」
「私か? “光”を得た。」

「007」の初代ジェームズ・ボンド役と言えば、ショーン・コネリー。
この、映画史に残るような成功作に出演するということは、スターとしてのキャリアを築きあげていく上で大きな助けとなる。
だがそれが時にはちょっとした足枷になる場合もある。
一人の役者が生涯に「当たり役」と出会えるのは、おそらく限られた俳優が限られた作品で限られた時期に千載一遇のチャンスとして天から与えられるものなのであろう。
その貴重な「当たり役」に遭遇したショーン・コネリーが、「007」シリーズによって演技のスタイルにまで影響を受けたことは、明白である。
さて、そのショーン・コネリーだが、本作ではインディアナ・ジョーンズの父親役として出演している。

ハリソン・フォードの粗野でワイルドなイメージを、完全に食ってしまうほどの勢い。

さすがにスパイ映画で鍛えた圧倒的な存在感は、作品を完成度の高い冒険活劇に仕上げるのに一役買っていた。

ニューヨーク大学で考古学教授のインディは、博物館にいつも多額の寄付をする富豪のドノバン宅に招かれる。
ドノバンは、磔にされたキリストの血を受けた聖杯の発見をインディに依頼する。
実はその調査は、インディの父にすでに依頼済みであったが、行方不明になってしまい頓挫しているとのことだった。
インディはその依頼を受け、すぐに父の家に向かったところ、部屋は何者かにめちゃくちゃに荒らされていた。
原因は、どうやらヴェニスから送られて来た父親の調査記録が書かれている手帳を盗もうとしている者の仕業であった。
それを察したインディは、博物館の館長であり古くからの友人であるマーカスをつれてヴェニスへと旅立つのであった。

インディアナ・ジョーンズの少年時代(13歳)の役として、なんとあのリヴァー・フェニックスが起用されていた。
’86「スタンド・バイ・ミー」で一躍有名になった彼は、23歳という若さですでに亡くなっている。
当時、カリスマ的人気を誇っていた彼がもしも生きていたら、おそらくブラッド・ピットやレオナルド・ディカプリオを凌ぐ人気を博したに違いない。

この古き良き西部劇を観たような感覚は、アメリカ国民の「国造り」としての神話を再構築し始めた90年代の訪れを、暗黙のうちに表現しているかに思えた。
ハリウッド映画の底力を、沸々と感じさせる大作なのだ。

1989年公開
【監督】スティーヴン・スピルバーグ
【出演】ハリソン・フォード、ショーン・コネリー


See you next time !(^^)





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最終更新日  2008.06.19 06:36:23
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