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2013.02.03
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カテゴリ: 映画/バイオレンス
【イヤー・オブ・ザ・ドラゴン】
20130203

「中国人の言い草にはもううんざりだ! 君らには賭博も賄賂も神聖侵すべからずか? 数千年来の伝統だって? そんなカビくさいものくそくらえだ! アメリカはまだ200歳だ。君らの遅れた時計を合わせろ! 君らには特権はないんだ。他の人種と何ら変わりはない。だから平等に法律に従え!」

80年代半ばと言ったら香港映画の全盛期ではなかったか?
もちろん、この作品は香港映画ではなく、単にチャイナタウンが舞台となっているに過ぎないが、東洋系俳優の際立つ演技力には目を見張るものがある。
その筆頭が、チャイニーズ・マフィアのジョーイ役に扮したジョン・ローンである。
この役者さんの代表作に『ラスト・エンペラー』などがあるが、身のこなしが優雅で品格のある物腰に、世の女性はずい分と沸いたものだ。
さぞかし立派な出自のお家柄なのではと思いきや、なんと孤児院育ちと言うから驚いた。(ウィキペディア参照)
そんなわけで、正式な生年月日もよく分からないまま今に至っているようだ。
そんなジョン・ローンがマイケル・チミノ監督によって見出され、若きチャイニーズ・マフィアの役を熱演したのは、何かの因果かもしれない。
これがきっかけでジョン・ローンはスターダムにのし上がるのだ。

舞台はニューヨークのチャイナタウン。

チャイニーズ・マフィアの内部では、新旧対立によるリーダー争いがくり広げられていたのだ。
一方、ニューヨーク市警のスタンリー刑事は、それまでの警察とマフィアの馴れ合いを一掃するために送り込まれたのだが、独断的なやり方を警察内部から非難されていた。
また、仕事一筋で家庭を顧みないことから、スタンリーの妻・コニーとは最悪の夫婦関係になっていた。
チャイニーズ・マフィアの抗争を必死で報道する、中国系アメリカ人のTVレポーターであるトレイシーと接近するスタンリーは、妻のことを気にしつつも、トレイシーに傾いてしまう。
スタンリーはチャイニーズ・マフィアを敵にし、妻からも愛想をつかされ、上司や同僚からも疎まれ、四面楚歌の状態で闘いに挑むのだった。

主人公スタンリー刑事に扮したのは、若きミッキー・ロークである。
このころのミッキー・ロークは、ジョニー・デップなみのエキゾチックなルックスに恵まれ、ハリウッドの若手スターとしてキラキラ輝いている。
その後、不遇な時代を過ごし、『 レスラー 』で久しぶりに見たミッキー・ロークの容貌は、若かりしころの面影を残すこともなく、浮腫み、歪んでいて、あの甘い声さえ失われ、嗄れていた。
だが、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』の時のミッキー・ロークより、『 レスラー 』で復活したミッキー・ロークの方が、はるかに好きだ。

内容というよりは、出演者の快演を味わいたい作品だ。

1985年(米)、1986年(日)公開
【監督】マイケル・チミノ
【出演】ミッキー・ローク、ジョン・ローン

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最終更新日  2013.02.03 06:24:35
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