全1500件 (1500件中 1-50件目)
大災害のたびに繰り返される光景。能登半島地震による道路の寸断、停電、断水などのライフラインの混乱で、その影響が深刻化している災害地。とくに人的被害にニュースの大半が費やされているなかにあって、避けて通れない状況にあると推測されるが農業、なかでも畜産業です。ということで2011年東日本震災時の当ブログ記事の再録となります。外国産飼料に頼っている日本の畜産の現状と自給率に関する話ですので、よろしかったらご参考に。↓農作物には土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、ご説明してきました[こちら]。そのうえで最近なにかと話題となることが多い日本の食料自給率の表し方を取り上げ、カロリーや生産額やさらに重量で表した自給率もあったたほうがベターだと述べました[こちら]。そして本日は、続編となります。はじめに新聞記事のご紹介です。 農業新聞第一面のこの写真です。こちらは2011年7月12日の『飼料詰み大型船入港』と言う見出しのついた日本農業新聞の第一面の写真となります。この記事のおおまかな内容ですが・・・『津波により甚大な被害を受けた宮城県石巻港に11日、震災後初となる大型外航船が到着した。石巻市は東北地方の飼料380万トンの3割を占める飼料基地。大型船での仕入れが再開したことで、安定的な飼料供給体制が整った』と、いうものです。東北地方は有数の畜産基地ですからね。この日に入港した5万トン級の大型貨物船で運ばれた米国産トウモロコシ2万5000トンは、飼われている家畜への安定的な飼料供給に対して大いに役にたったはずです。ちなみに今後は震災前と同様に〔トウモロコシだけでも〕1ケ月に一回の割合でこのような大型船による輸送が行われることになります。いやー、よかったですね。と、ここまでは新聞による単なるニュース。これから先を考えるのが現場に居るものとしてのつとめですが・・・そうなんです。ご存じの方も多いとは思いますが有数の畜産基地である東北の家畜の餌もまた、新聞記事にあるようにそのほとんどは外国産なのです。この事実が、 カロリベースや重量ベースの自給率が必要な理由となります。そして飼料ならまだまし。 この写真の横断幕をもって入港を歓迎する方々が、もし仮に家畜のエサではなくわれわれ日本人の食料を歓迎する人々であったとしたら、どうでしょう。今回ご紹介した新聞記事の『飼料詰み大型船入港』の飼料という言葉を『食料』という言葉に置き換えたとしたら、どうでしょう。 外国産飼料に頼っている日本の畜産ってだいじょうぶなのかなと思ってしまうのはわたしだけではないはずです。脅かすわけではありませんが、あと数日もたては8月15日の終戦記念日。この終戦記念日にまつわる話として・・・私の出会ったたくさんの農業界の先輩たちから 終戦前後の日本のイネの収量は悲惨といってもよいほどの不作であったというという言葉を、〔わたくしは〕何度も職場で聞かされてきた過去があるのです[終戦の年の食料不足はいくつもの朝ドラでも描かれてきてますし]。その言葉を思い出しながら、この新聞記事を眺めていると、どうしても『飼料』が『食料』という言葉に見えてしまって こまっちゃうというわけです。・・・さてさて。そのような個人的な感想はさておいて、震災前後のとある東北の畜産農家さんについての時事通信 4月30日号に掲載された『岩手の養鶏農家も大打撃、えさ不足で大量殺処分』という記事をご紹介して今回のおはなしを終りにしようと思います。よろしかったらご参考に。↓東日本大震災は、津波被害を免れた岩手県の養鶏農家にも大きな打撃を与えた。地震に伴う停電や津波で、飼料工場などが操業停止に陥り、農家は弱ったニワトリを大量に殺処分。同県の鶏肉生産高は国内3位で、高病原性鳥インフルエンザ問題に揺れる日本の鶏肉産業にとっても痛手となった。陸前高田市の高台で「タカハシファーム」を運営するTさん。生まれたばかりのひよこを仕入れ、60日程度かけて育てた後、大船渡市の食肉メーカーに出荷していた。「子供たちが安心して食べられるものをつくりたい」と、抗生物質を使わずに育てたニワトリが自慢だった。津波で市役所などが流された市中心部とは違い、5万羽を飼っていた養鶏場に大きな被害はなかった。だが、宮城県石巻市や青森県八戸市など沿岸部にある飼料工場が被災して、えさが入手できなくなった上、出荷先のメーカーの工場も停止。1週間は様子を見たが、えさ不足で弱ったニワトリは病気にかかりやすいため、全て処分して埋めた。ひよこの購入代や飼育に使ったえさ代など被害は2000万円に上る。岩手県畜産課によると、震災の影響で養鶏農家のニワトリは4月下旬までに約270万羽が死んだ。。以上、参考としての新聞記事でした。 ほめ殺しという言葉。経済界の方々の“日本農業は強い論”を 聞かされると、わたくしは、このほめ殺しという言葉を連想 してしまうというのが正直なところです。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの<
2024.01.06
カステラの形といえば長方形ですけれども。長方形の型に、小麦粉・砂糖・水飴・卵などの材料を流し込んで作られるスポンジケーキのようなお菓子である カステラ。長崎県の伝統的なお菓子ですよね。そんなカステラを 長崎県佐世保の友人からいただきました。 老舗の福砂屋さんのカステラ。です。なかなかに現代的なパッケージだな とは思って、さっそくに食してみようと、 包丁とまな板を用意したところ・・・・開けてみたら、なんとなんとこんなにかわいい内容物が。取り出してみると こんな感じで バラケ ましたよ。↓柄もよか です。 そしてこの椿の柄の柄が印刷された箱の開き方ですが・・・ 中央の矢印を引っ張り上げると、 まるでお花の蕾が開花する感じで、 中央からバッカリ開く とひらいていき 包み紙の中から、正方形に仕立てられたカステイラが出現しましたよ。意外性に富んだ趣向で・・・開けるという作業が、じつに楽しかったです。 このあと食したカステイラは普段の2倍は確実においしく感じてしまいました💛パッケージというのも、なかなかに だいじなことなのだなと実感させていただきました。 イチゴや柑橘を使ったお菓子や、果実そのものにも 応用できそうですよね~。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」ののいう。
2023.12.19
栄養成長に走りがちな植物[お花]対策は。栄養分のやりすぎでは植物の生育に支障がでるの回[こちら]の関連となります。↓たとえばエメラルドセージです。 南九州などの気温の高い地方ではとかく栄養成長に走りがちで ● 大きくなりすぎて咲いても倒れてしまう ● 切り花にしても 水が上がりにくい ● お花が ぽろぽろ落ちてしまう といった、このエメラルドセージなのですが、 ■ 夏場に、いちど半分ほどの大きさに刈りこみ、そのあとに ■ リンサンと苦土[マグネシウム]分の多い肥料を使うなどの対処法で、ほどよい長さの・花持ちのよいお花ができます。そして・・・そんなエメラルドセージの活用法です。上の写真から1週間ほどたって花が盛りになってきたらののの ののの 農産物宣伝の一助的な活用法として、切り花にしてバシバシ利用します。ということで車に積んで、飾っていただけるところへゴー♪ののの ちなみにここ10年ほどのあいだ すっかり生息数が 減少して、心配していた あの ホバリングの名手の、 スカシバたち[こちら]なのですが、昨年くらいからじ ょじょにふえてきたかんじで、このセージにも今年は よくきてくれていました。それとあわせるかのように シジミチョウも、その姿をみかけるようになってきま した♬ 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.12.14
ハウス野菜、厳冬期の施肥管理。12月にはいっての当店のダイレクトメール/農事メモですが、よろしかったらご参考に。↓以上が前フリで、↓以下が説明部分となります。つづく。 前回 2023年11月の同時期のDMは こちら。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.12.12
暑かったり寒かったりの11月だったから。11月上旬には日本各地で最高気温25℃以上の夏日続出。記録的な暑さとなったかと思えば、そのあと気温急低下して師走もかくやという気温になるという地域も多く、まるでジェットコースターに乗っているかのような気候であった日本列島。ここ九州も例外ではなく、同じ週のあいだにTシャツ一枚でも過ごせるほどの夏日や トレーナーにジャンパーをひっかけるほどの初冬の寒さの日も混在するという、ある意味無茶すぎる天候が続きました。そんな寒暖差の大きい気候が続いたためか、11月はじめに悩まされたのが、こちら↓。 アリガタハネカクシです。せいぜい2ミリの体長ですから、網戸はフリーパス。明かりを点けた夕食時に家屋内に大挙して浸入し、食卓のライトに群がり、 そしてごはんを盛ったお茶碗やスープや湯呑みのなかに落下してくる。それだけでもいやなのに、さらにはTシャツの胸元などから侵入し、ヒトを刺してくるのですから始末に悪い。ちなみに落ちてきた個体は、放っておくとまた飛び立って、同じ所業を際限なく繰り返すのですから、言語道断な輩なのです。対策は、夕方になったら、明るいうちに窓を閉め切ること。 あとは対処療法になりますが、粘着テープで捕獲していくこと。です。発生していることに気づけず、家屋内に大挙浸入されてしまった初日には↑の左写真の5センチほどの長さのテープで10枚ほどですから約40匹×10枚ということで、400匹ほどのアリガタハネカクシを捕獲したことになります[夕食食べた気にならないほどの大騒動でした泣]。 そして 季節外れの蚊。とくに寒い日がつづいたあとの温かい日に、家屋に浸入していた個体ズに悩まされました。寒さで弱っているところに温かさが来ると、よけいに張り切っちゃうんでしょうねえ。そしてお庭では こちら↓。 雨が少なかったということもあってか、まだ夏が続くと勘違いしたらしい尺取り虫やイモムシの卵から幼虫が孵化したり、 漢字で書くと瑠璃鐫花娘子[読み方と正体は→こちら]がいつまでたっても発生しつづけたりと ほんとにちょっとした騒動がつづいた11月でした。 いちにちのうちでの気温差もありましたよね。15度以上 の気温さもあって、体温調整にひと苦労、いや大苦労の11 月でした。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.12.09
栄養分のやり過ぎでは植物にも支障がでる。12月05日の昨日が国連の定めた「土の日/世界土壌デイ」ということで、たとえば新聞の論説が一斉に ●土が痩せる ●土壌の3割が劣化 ●土が化学物質で充満 などという、通り一遍的な論調で満ち溢れているようですが・・・そんな土ばかりではない、まずは土づくりという国を挙げたスローガンのもと、長年にわたって 抗生物質や成長ホルモンのはいった大量飼育された家畜ふんを多量に施用された国があり、土が痩せるどころか肥満し、作物の生育に支障がでている場合もあるのですよ、さらには施された抗生物質の影響で耐性を持ったウイルスまででてきている[こちら]そして井戸水だってのめなくなるケースまででている[こちら]のです・・・という例を、できるだけわかりやすくとりあげてみました。やはり植物にも、養分を取りすぎて、生育がうまく行かない場合がある。そのような作物を食べ続けることによってヒトに影響がでることもあるというはなしですので、よろしかったら、ご参考に。 ↓土に栄養が過ぎる状態が続く 〔土に養分が溜まりすぎる〕状態が続く と・・・つぎのような作物の症状が 表れることがままあります。 ● サトイモのイモがまったくなっていない ● ミカンを植えたが、実がならない ● サツマイモのつるだけがのびる ● イネがのびて、穂は遅れてでたが倒伏した ● お花の咲く時期に花がこない ● 大根などの根菜の根がねじ曲がる ● キュウリなどの果菜類の果実が変な形になる こういった状態の代表的な事象は「樹ボケ」や「ツルボケ」などとよばれてきました。 ● 養分があればあるほど、吸っちゃう ● 栄養成長へと偏る ● 吸われた養分の相性により微量要素欠乏が発現といったような身体を大きくするだけの方向や、微量要素欠乏がおこりうる状態へと生育が進んでしまうわけです。 →ミネラル不足の野菜のできる理由は こちら。では、どうすればいいのでしょう。最初に土の検査をやって、その作物にとって必要な養分を検査するという方法があります。その後、検査で必要とされた養分しかやらない。また、土壌の検査に頼らない、耕種的な こんな方法もあります。それは 生育にあわせて肥料を分けてやる。こと。 植付け前にある程度施して ↓ 樹ボケ、ツルボケにならない程度の生育をはかり ↓ 花芽がつきはじめた時点から ↓ 植物が利用できる程度に少しづつ ↓ 生育に合わせて肥料 をほどこしていくと、いうやり方ですね。というふうに、植物が利用できるくらいの適度の養分を やっていくということが、 植物にとっても、ヒトにとっても、自然環境的にとっても やさしい[こちら]ということになります。さて、そして・・・「有機」なら話は別だろうと かんがえているあなた。 有機の元肥一発施肥が、樹ボケやツルボケをひきおこす危険性は一番高いんですよ。注意が必要です。たとえ実がならない植物〔葉物のホウレンソウやコツナとか〕でも、硝酸が過剰になる場合が多々ありますから、気をつけてくださいね。そして 生ゴミリサイクル肥料をつくられている あなた。この場合も同じです。 → 家畜ふんの連年大量施用による過剰カリや塩分対策はこちら。 → 牛ふんたい肥から除草剤成分の回は こちら。 → 生物の 食性・生態をもかえた例 は こちら。いじょう今回は「栄養分をやり過ぎたら、植物にも支障がでる」し、「その支障がでた植物を食べ続けると、ヒトにもいずれ支障がでる」というお話しでした〔これは放射性物質にもカドミウムや水銀にも通じる話ですよね〕。 クリーニングクロップを植えるといったふうの作物栽培 方法もあります。これは 土に溜まっている養分を 作物を収穫することによって抜く という農法/農業です。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.12.06
もらって食べたパパイヤは。11月の第一週の時期に宮崎県の西都市の直売所の前で、いただいた緑色をしたボール状の物体。 青パパイヤです。 大きさは ホッチキスと比較して こんなかんじ↓ 。 料理のレシピと パパイヤ坊やのキャラ付きで こんな具合に 道行く人たちに、配布されていました。 南九州では熟れた果実をハウス栽培する農家さんもおられるので、フルーツとして食する機会も多く、しょうじきなところ「う~ん、野菜としての青パパイヤ、ねえ」と、なんとなく乗り気ではなかったのですが・・・ レシピにある ナムルとか、ツクネに利用するとか、から揚げにするとかで食してみた のですが・・・ これが おいしかった!来年からは お店で みかけたら買うぞと、おもっております笑。。ということで今回は、農産物販売には やっぱりレシピは大切だなあと 思わされたというおはなしでした。 寒い時期にハウスで苗を仕立て、霜の心配がなくなったら 露地へ定植。9月に青い未熟果を収穫する青パパイヤ栽培。 ところどころで栽培されているところを見てはいましたが、 なかなかおもしろい野菜だなあと実感です。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.12.01
“ど根性アガヴェ”の おはなし。2013年の過去分ですが、前回にひきつづいて日南海岸のアガベ、そのど根性ぶりにあやかりたい・・ということで、よろしかったら。。 ↓たとえば、ど根性ダイコンです。たとえば、ど根性スイカです。わずかなコンクリートやアスファルトのすき間から芽を出したケース、あるいは季節はずれなのにすくすくと育ってみを結んだケースなど、その過酷とも思える環境のなかで、健気に生き抜く植物・・・ それが、 “ど根性○○” といわれて人気を集めているようです。あなたも取り上げられたニュースをお聞きになったり、また実際にご覧になった経験をお持ちの方も、いらっしゃるかもしれませんね。そして今回ご紹介するのは、わたくしが〔たぶん〕第一発見者では ないかと考えられる “ど根性アガヴェ” のご紹介です。220号線の風景 アガヴェとは、前回お伝えしたような竜舌蘭/リュウゼツランのこ となのですが、たとえば ↓の写真のように、日本では宮崎県宮崎市から日南市や鹿児島県鹿屋市を経由し鹿児島県霧島市に至る国道220号線の植栽に積極的に利用されてきました。 そんな国道220号の、美しい海岸線の、とある場所にあるのが、 こちらの “ど根性アガヴェ” なのです。 みたところ、軽自動車サイズの大きさの 普通の個体なのですが、やはり問題はその成育場所にありまして・・・ 地上数十メーター上の、護岸の途中に自生しているのです。 走ってくる自動車をいれた全体写真が ↓ こちらとなります。 ここ↓ 加えて気象もあります。そう 南九州といえば、台風の風です。しかもさえぎるものなど何もない海岸の崖の途中にあるわけですから、台風の強風に 数十時間晒される事などはザラ、ときには 瞬間風速50メートル超を経験したことも、二度や三度どころではないと 考えられるのです。よくぞこのような過酷な場所で、このサイズにまで生長したものだと感心せずにはおられません。・・・この“ど根性アガヴェ”には、小泉元首相の〔横綱貴乃花の優勝に対して発した〕「感動したっ! 」という名文句を送りたいです。ということで、南国の海岸線の崖の途中で、逆境ものともせずに成長しつづけているリュウゼツランのおはなしでした。 このアガヴェでテキーラを造ったら・・・。 そのテキーラもスーパーなものになりそうな気がします。 そんなカラスのマークのテキーラの話は こちら。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.11.15
アメリカ大陸の“スーパー”な植物、アガベ。気候もよくなって地元の植物観察やっているのですが、ひさびさの日南海岸編。過去分ですが、次回関連でよろしかったら。。↓『乾燥して薄く切った花茎は、剃刀の革砥になる。また、葉を絞った液 は、泡立つため、石鹸のように使われる。メキシコのネイティブ・ア メリカンは、リュウゼツランからペン・釘・針、縫い物や織物に使う 糸、さらには縄などを作っていた。 乾燥された葉は、燃料として使用されたり、日本の茅葺のように屋根 材にして葺かれたりする。乾燥された花茎は、柱などの建築材として も使用された。』と、ウィキペディアに説明されてもいる南北アメリカ大陸の“スーパー”な有用植物。それが リュウゼツラン/竜舌蘭〔Agave〕です。米国南西部と中南米の熱帯域に自生し、左党には、そう、蒸留酒であるテキーラの原料として知られていますよね。そんなリュウゼツランの花茎がこちらです。 なにより大きいのも特徴ですね。まさに どーんっ。そして最近教えていただいたのですが、この花茎はアボリジニの木管楽器である「ディジュリドゥ」(Didgeridoo)の材料としても使用されるとのことですよ。たしかに叩いてみると・・・こんこんこんっ と、素晴らしい反響音・・・まさに 良い楽器になりそうです。いじょう、ネイティブ・アメリカンの衣食住すべてに関わっていたという日本のイネともいうべき役割を果たしていた“スーパー”な有用植物。リュウゼツラン/アガベのご紹介でした。 エネルギー事情に不安が生じた場合には・・・今回の北米の リュウゼツランや、アジアのイネがあれば、 生活に必要な かなりの部分を代替できそうな気がします。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.11.13
やっとこさ、挿し木での苗作りの時期に。11月にはいっても、いまだに30度などという夏日にもなろうかというほどの高温になることも多い宮崎県沿岸部地方。ただ朝晩の最低気温が15度を下回るようになったきたので、例年よりも半月ほど早く挿し木苗作りを開始しました[10月にはいって晴天がつづいたためヤブ蚊が少なくラッキー❤なためでもあり] 。 お馴染みの用具類を準備し・・まずは挿し木に使用する土の準備です。鉢を大きくするときに使用する土に、ヤシガラピートモスを多めに加えて使用します。 この土を鉢に詰めて、たっぷりとかん水しておき、 こちらも1日ほど前から水に活けておいた枝を 取り出して。用意済みの鉢に挿していきます。以前の挿し木の様子は こちら となります。写真はマンサクですが、本年はユズリハやオリーブにローズマリーなどなど多彩な苗つくりを画策中です。 一番上の写真の用具箱にはしっかりと蚊取り線香&殺虫 剤。25度をうわまわってくる日の午後などはやっぱり ヤブ蚊が襲ってきます。おもいおこせば、夏場はガーデ ニングしているのか、蚊にさされているのか、わからぬ 状況になることも多々でしたよ。このまま温暖化がすす んでいけば、たとえば関東あたりでも近いうちにそうな ったりして。。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.11.09
まだ高温。ハウス野菜の樹ボケに対処するには。11月にはいると全国的に25度、九州では30度を超える高温状態がつづいております。そうなると影響を受けるのは ハウス野菜。芯が徒長し、節間が長細くなり、葉色が薄くなり、花芽が弱くなる・・・という、しわゆる樹がボケた状態になってしまいます。ということで当店のダイレクトメール/農事メモですが、よろしかったらご参考に。↓↑ 以上となります。 10月にはいっての気温30度超は もはや定番。 高温になると花が弱くなるメカニズムについては こちら。 2021年10月の同時期のDMは こちら。 2020年10月の同時期のDMは こちら。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.11.07
急に暗くなったら竜巻に注意。竜巻注意報がでている地方が多いということで、10月末分ですがよろしかったら。↓昼間の最高気温の予報が25度以上であった秋晴れ晴天の宮崎県の海岸部。ところが。 正午前後からまわりが暗くなったとおもったら、見上げた空が急激に雲で閉ざされ、冷たい強風が吹きつけ始め、気温がいっきに7度以上も下がるではありませんか。これまさに 『一天にわかにかき曇り、一陣の烈風西北から襲って来たれり』みたいなそんなかんじの、妖怪か物の怪が出そうな雰囲気に。で、これはいかんと、おもってしまったのが竜巻&竜巻被害です。そんな竜巻に関する身近なはなしを思い返せば、ハウス巡回中に竜巻に遭いトラクターが浮き上がるのをみてとっさに側溝に飛び込み身を伏せて難を逃れた方や、ビニールハウスの上で暴風ネットを張っているときに100メートル先から続くビニールハウス群の 通常はかまぼこ型の形が まるで やわらかいゴムマリをひっぱったように長くなったり 逆に 押しつけられて横に長方形になったりするのを目撃し、あわててハウスのうえから飛び降りて建物のなかに避難して助かった方、またビニールハウス内にいたところを竜巻が直撃した人などが けっこう 身の周りにいらっしゃいるのです。ということで、過去分ですが、天候不安定な本日のご参考までに よろしかったら。『竜巻被害から身を守るには。』直線状の海岸線が連なる地形のために竜巻が多発する傾向にある・・・といわれている宮崎県。1971から2005年にかけて、確認されているだけでも22件の竜巻が起きたとされています。そんな竜巻多発地帯に住んでいる身としては、気象庁によって発表される竜巻注意報が〔竜巻被害から〕身を守るいちばんの方法であることはいうまでもありません。屋外で作業しているときはもちろん屋内にいるときでも、竜巻注意報がでているとするならば、 ● 雷が起こる ● 空が急に真っ暗になる ● 大粒の雨が降り出す といった〔竜巻が起こる原因とされる〕積乱雲が近づくときに起こる周辺環境の変化の兆しを、常に注意して観察しております。そんな竜巻ですが、一番避けなければならないのは 確認できない状態のままに、いきなり竜巻の直撃を受けるのをできるだけ避けるということです。とはいっても室内に避難している場合は、運悪く竜巻が最接近したとしても、その緊急事態に気づけないじゃないかということになりがちではありますが・・・じつは屋内にいても竜巻の接近を気づかしてくれる“予兆”があるんです。それは 音 。 ジェット機が墜落してくるような音だといいます。これが、竜巻被害にあった経験のある県内の親しい農家さん3人から教えていただいた 竜巻が接近したことを、屋内にいても気づかしてくれる“予兆”なのです。竜巻被害にあったハウス → ということで、竜巻警報が発令中の地方におられて屋内に避難されている皆さま。いきなりのジェット音が耳に届いたら〔その後一瞬でやってきます〕たとえ雨戸を閉めていたとしても ● 窓から離れる ● 手元に用意した厚手の毛布を頭からかぶる ● 狭い場所にはいって伏せるなどといった身を守る対処法をとられてくださいね。明日は我が身・・ということでお互いに気をつけてまいりましょう。いじょう 竜巻多発地帯に住むものからのおしらせでした。イラストがためになるNHKの竜巻関連のサイトはこちら。 あの50トン以上もある重い特急電車を持ちあげたこと もあった竜巻被害[映像はこちら]。このときには屋内に おられてなくなられた方が現実にいらっしゃいましたよ。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.11.07
セイダカアワダチソウ、変化するのを見ていくか。。秋の南九州にて、今年は特別に繁茂している観のある黄色いお花のセイダカアワダチソウ。そんなセイダカアワダチソウの花の変化関連の話ですが、よろしかったらご参考に。↓特別に寒さを感じる日の多かった本年2023年1月の鹿児島空港近くの年明けの野っ原。そんな野っ原を車で通行中に、道沿いにこんなふわふわとした植物をみかけました。車を停めて車外に出て、この植物を まじまじとと見ながら触ってみると、触り心地も まさにふわふわ。 花瓶にでも放り込んで、ボリューミューなドライフラワー的なかんじで、部屋に飾ろうかな・・と思いつつ、このお花はなんだっけかと思案しつつ、周りを見渡したら、冷たい風の当たらぬ野っ原の窪地の部分に のこっていました♪このふわふわなドライフラワー的な感じになる前のお花が。。それが こちら ↓。 そうなんです、一面を黄色い色で埋め尽くすことのおおいイメージを持つ、あの セイダカアワダチソウのお花 だったんです。4,5年前まではここ南九州でも、あそこにもここにもそちらにもこちらにもといったかんじで、休耕田や新しく切り開かれた道路の壁面などで大繁殖していたものですが、最近ではかつての大群生ぶりも一段落したかたちで群生しているセイダカアワダチソウのお花でした。侵入されたら爆発的に増えちゃうのではないかという、このお花にまつわるイメージがあるもので、周りで見かけたら必要以上にばしばしと除草してしまう関係上身近にはあるけれども親しくはない物の代表格的なお花であるのですが、なかなかにきれいなドライフラワーになるな~ と こんかい認識いたしました。 ← おおきくなります~米国サウスカロライナ州の州花であるとも聞くので、今シーズンは増えるのだけは勘弁してほしいということで、鉢植えにでもして鑑賞してみましょうかね。。 よくよく考えれば ハチミツの蜜源となったり、その長くな る茎の利用で簾/スダレの材料として使われたり、入浴剤とさ れたり、[これは知らなかったのですが]新芽を天婦羅にして 食べることもできるという[虫媒花である]セイダカアワダチ ソウ。そのような効用があるのに、ブタクサなどと間違われ て花粉症の原因になるとまちがえられたりするのは、ちょっ と気の毒にも思えたりして。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.11.01
キンモクセイのお花は、シロなのか、クロなのか。Hおっ、今年は咲かないでくれるのかな♪などと、淡い期待をいだいたのもつかの間、今年は例年より2週間近く遅れるかんじでキンモグセイが満開になりました。そんなキンモクセイと花粉症のおはなし、よろしかったら ご参考に。 ↓『キンモクセイのお花は、シロなのか、クロなのか。』「キンモクセイの花が満開になる時期になると花粉症の症状がでる」という方も多いみたいですね。かくいうわたくしもその一人。くしゃみ、鼻水、鼻づまりが始まり、晴れた日には偏頭痛や体のだるさを覚えてしまいます。で、この花粉症の症状を作り出している憎き犯人は、キンモクセイだっ!・・・と思いたいのですが、専門的なページになるほど、キンモクセイ犯行説には消極的なようなんです。そしてそのようなページで、秋の花粉症を起こす原因としてあげられているのは、ブタクサに代表されるキク科の植物や クワ科のカナムグラ、イラクサ科のカラムシなどがあげられているようです。そして意外だったのはヨモギ。ヨモギも原因になるとは知りませんでした〔セイタカアワダチソウが最近では原因視されなくなったのは知っていましたけれど〕。そしてそんな植物たちの映像は こちら ↓ 。 しかしですね、ひきつづいて秋の花粉症にはこんな話もあるんです。『秋の花粉症の原因植物は高さがせいぜい2メートルしかなく、上空の強 い風に乗って数キロ先まで花粉を飛ばすスギやヒノキとは異なり、花粉 は数十メートルしか飛散しないという特徴がある』ために「原因となる 植物に近寄らないだけでも十分予防できる」という話です。この話を考えたとき、個人的に今の時期にブタクサやカナムグラやカラムシそしてヨモギなどに、出会う機会はあまりないので、これらの植物による花粉症とは考えにくいのです。そのかわり、キンモクセイはいっぱい!出会うんですよ。なにせ町の木が、キンモクセイときてるのですもの/笑。いま現在、この文を書いている間でさえも、窓を素通りした感じで漂ってくるキンモクセイの香りに悩まされつつ思うのです。『キンモクセイってこれでも シロ?』、と。 ただし、クロだとわかったところで、 いまのところ 引っ越す予定はないだけに、泣きねいりなんですよね/泣。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.30
急に寒くなって暗くなったら竜巻に注意。昼間の最高気温の予報が25度以上であった秋晴れ晴天の宮崎県の海岸部。ところが。 正午前後からまわりが暗くなったとおもったら、見上げた空が急激に雲で閉ざされ、冷たい強風が吹きつけ始め、気温がいっきに7度以上も下がるではありませんか。これまさに 『一天にわかにかき曇り、一陣の烈風西北から襲って来たれり』みたいなそんなかんじの、妖怪か物の怪が出そうな雰囲気に。で、これはいかんと、おもってしまったのが竜巻&竜巻被害です。そんな竜巻に関する身近なはなしを思い返せば、ハウス巡回中に竜巻に遭いトラクターが浮き上がるのをみてとっさに側溝に飛び込み身を伏せて難を逃れた方や、ビニールハウスの上で暴風ネットを張っているときに100メートル先から続くビニールハウス群の 通常はかまぼこ型の形が まるで やわらかいゴムマリをひっぱったように長くなったり 逆に 押しつけられて横に長方形になったりするのを目撃し、あわててハウスのうえから飛び降りて建物のなかに避難して助かった方、またビニールハウス内にいたところを竜巻が直撃した人などが けっこう 身の周りにいらっしゃいるのです。ということで、過去分ですが、天候不安定な本日のご参考までに よろしかったら。 ↓『竜巻被害から身を守るには。』直線状の海岸線が連なる地形のために竜巻が多発する傾向にある・・・といわれている宮崎県。1971から2005年にかけて、確認されているだけでも22件の竜巻が起きたとされています。そんな竜巻多発地帯に住んでいる身としては、気象庁によって発表される竜巻注意報が〔竜巻被害から〕身を守るいちばんの方法であることはいうまでもありません。屋外で作業しているときはもちろん屋内にいるときでも、竜巻注意報がでているとするならば、 ● 雷が起こる ● 空が急に真っ暗になる ● 大粒の雨が降り出す といった〔竜巻が起こる原因とされる〕積乱雲が近づくときに起こる周辺環境の変化の兆しを、常に注意して観察しております。そんな竜巻ですが、一番避けなければならないのは 確認できない状態のままに、いきなり竜巻の直撃を受けるのをできるだけ避けるということです。とはいっても室内に避難している場合は、運悪く竜巻が最接近したとしても、その緊急事態に気づけないじゃないかということになりがちではありますが・・・じつは屋内にいても竜巻の接近を気づかしてくれる“予兆”があるんです。それは 音 。 ジェット機が墜落してくるような音だといいます。これが、竜巻被害にあった経験のある県内の親しい農家さん3人から教えていただいた 竜巻が接近したことを、屋内にいても気づかしてくれる“予兆”なのです。竜巻被害にあったハウス → ということで、竜巻警報が発令中の地方におられて屋内に避難されている皆さま。いきなりのジェット音が耳に届いたら〔その後一瞬でやってきます〕たとえ雨戸を閉めていたとしても ● 窓から離れる ● 手元に用意した厚手の毛布を頭からかぶる ● 狭い場所にはいって伏せるなどといった身を守る対処法をとられてくださいね。明日は我が身・・ということでお互いに気をつけてまいりましょう。いじょう 竜巻多発地帯に住むものからのおしらせでした。イラストがためになるNHKの竜巻関連のサイトはこちら。 あの50トン以上もある重い特急電車を持ちあげたこと もあった竜巻被害[映像はこちら]。このときには屋内に おられてなくなられた方が現実にいらっしゃいましたよ。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.10.27
カメムシ、暖かさ求めて移動中。全国的に大量発生しているということで、8月末に農林水産省から「カメムシ注意報」が発令されていた都道府県が21県にも及んでいたことは記憶にあたらしいのですが・・・運よくその21県には含まれていなかったはずの、ここ宮崎県でも10月のはじめころの時期よりカメムシ類の姿をここかしこで見かけるように なってきました。前回の “暑さは好きだが酷暑は嫌い/こちらなクマゼミのように、きっとカメムシたちも好適な気温[きっと今回は暖かさ]を求めてとくに大分県のほうから三々五々と南下してきているのだと思えます。ちなみに昨晩、昼間にハーブを植え替えるという良い香りに包まれた作業の喜びを思い出しながら、ゆっくりとお風呂でくつろいでいたところ、いつのまにか風呂場に潜入していた緑色のツヤアオカメムシが4匹ほど浴室内を飛び回り始めるというさんざんな目にあって、楽しい気分を台無しにされてしまいました。やさしく戸外にだすなどの対策をしようにも、こちらはなんせ身ひとでお風呂にはいっているわけですし、湯舟からでようにも4匹のツヤアオカメムシが浴室内をブンブンと飛び回っていて、身体に当たれば悪臭を発射されるのは目に見えているしで、ほんとに困りました。そのうえ、浸かっているお湯に勝手に飛び込んできて、そのお湯の温度に驚いて悪臭を放つのですからたまったものではありませんよ泣。まあ、2014年に宮崎県で大発生したときに、夜間に山間部にある自動販売機を遠目に見ると、カメムシに覆われている自動販売機が長方形の緑の箱にみえちゃったという、あの恐ろしい光景ほどではありませんけれど。、ということで宮崎県の皆様、九州のほかの県で大発生しているカメムシが温かさ求めて移動してきているので、とくに入浴する場合は浴室内へのカメムシ類の侵入の有無を確認されてからにされてくださいね・・というおはなしでした。ここからは 大発生していた2014年の話を貼り付けてみたのでご参考に。よろしかったら。↓『キンモクセイが気にならないほどのカメムシの匂い/2014』初秋に、町木として大量に植えられたキンモクセイの香りが漂ってくると、なんだか頭が重くなる症状に悩まされていると書いたのは前回でした。 が。今年は ちがったのです。そんなキンモクセイの香りが気にならなかった。その原因は こちら。ののののののののののそう、 夜間に灯りに飛来する カメムシ です。先週の9月23日くらいからの1週間。宮崎県・児湯郡の、電柱の街灯、自販機、住宅の窓、車のヘッドライトなどといった夜間の明かりという明かりには、たくさんのたくさんすぎるカメムシたち が 飛来したのです。街灯の下で踏まれたカメムシや 家屋に侵入して暴れるカメムシのガス[危険を感じたときに発する刺激臭]が、[例年体調がおもわしくなくなる原因だと考えられる]キンモクセイの香りをも完全に上まわったのです。はじめての体験となった、このミナミアオカメムシの大発生・・・その匂いたるや それはもう、すごいものでした。生物学的な興味からいえば 発生密度が大きく変動するうえ、飛来時期も年によって異なるとか、 狭い面積で、いきなり大発生することもあるという、生き物としてのカメムシの不思議を垣間見れたのは幸せなことだったのかもしれませんが、灯りの下を通るごとにペチペチというカメムシを踏んだ時の音が聞こえたり・ 取り込んだ洗たくもののなかから匂いとともにカメムシがころげでてきたり などという体験は、できればもう経験したくありません。 カメムシのもたらす農業被害については こちら。そして、いま[9月30日]。カメムシの姿がほとんどみえなくなった灯り[ライト]を見ながら、『来年の9月の中旬にはたとえ頭が重くなっても例年どおりにキンモクセイの香りのほうがいいな』なんて思っています。↑ 以上、貼り付け終わりです。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.25
クマゼミの少なかった夏。今年の夏不思議だったのは・・平年はあんなにもたくさんワラワラワラと土中から出没しては、 樹木にとどまらず家の壁とか石垣とか、ときには車のタイヤとかにまでつかまって幼虫から成虫に羽化してくる[こちら]あのクマゼミが体感的にではありますが、ここ宮崎では少なかったことです。羽化数が少ないのですから、鳴き声もまたおとなしめだった。通常の夏にありがちな、あの日が昇る早朝から始ま午前中の大騒音[騒音のレベルについてはこちら]の日が 少なかった。で、今年の夏が終わってみれば、1898年から統計を開始した日本の記録のなかで、今年の夏の平均気温が過去最高を記録したというではありませんか。ということで・・・気温の変化に反応するなかなかデリケートな生き物なのだなあ、クマゼミって・・と わたくし認識を改めましたよ。ちなみに通常の夏であっても一日のうちで最も気温の高くなる14時くらいには、いっぴきまたいっぴきと順にだんまりを決め込みはじめて風がとおってすずしい木陰へと、じょじょに移動していく生き物だというのは体験的に知っていましたけれど。そんな、だまっておとなしくしている午後のクマゼミの姿↓は こちら。 さてそこで気になるのは今年のクマゼミの生息する場所の変化。1980年代以降、西日本の都市部でセミ全体数に対するクマゼミの割合の増加が観測され、1990年代となると南関東や北陸地方でクマゼミ棲息地の東進・北上が報告されてきたわけですが・・・そのクマゼミの棲息地の東進・北上は、むしろ九州よりも暑い気候であった本年の南関東や北陸地方でも引き続いて確認されたのかどうか。気になっているところであります。ということで今回はクマゼミもすくなくなっていた今年の猛暑についてのおはなしでした。 平年の羽化の最盛期には庭に散らばった抜け殻をホウキ で はわかねばならないほどにも羽化してくるクマゼミ。 でも 今年は一度もホウキはつかいませんでした。。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.22
壁に現れる謎の物体。2021年7月の記事ですが、次回関連でよろしかったら。↓半夏生のころをすこしばかり過ぎた時分の夏の夕べ。この時期になると決まって窓の外の壁に現れる謎の物体。まあせいぜい10センチ前後なので危険は感じないのですが、キノコのような、いやいやカニとかサソリとかの動物が壁に掴まっているような、映画エイリアンにでてくるフェィスカバーのような、そのような一見して植物とも動物とも判別しがたい物体。 ちょうど明けた窓の下の壁に現れるそいつを、窓から顔を出して、カメラのフラッシュを灯して上から撮した映像、 それがこちら。 いかがでしょう。みなさま、この物体が何者なのかおわかりになりますでしょうか。お分かりになった方も多いとはおもいますが、とにかく外にでて、この物体を横から撮ってみると正体がわかります。左右から撮った写真を並べてみたもの、それがこちら ↓。そう、この物体の正体はクマゼミ。クマゼミの幼虫が壁に捕まり羽化している最中だったのです。昔は、太陽の昇る前の明け方から始まることの多かった羽化ですが、最近は街灯の灯りがあるからなのか夕方から始まることのほうが多くなったような気かします。この個体の場合は、上の映像が19時くらいで、21時前には羽化しきっていたようです。ちなみに映像は こちら。 なにかを捕えているふうな → いまでも[0時ころ]窓を開けると、かつての自分がはいっていた幼虫のカラに捕まっているクマゼミがいます。天気はよさそうなので4時か5時くらいになると旅立っていくのでしょう。クマゼミの羽化が一斉にはじまると、梅雨明け。本格的な夏が始まります。・・・夏の風物詩ではありますけれど、また早朝からのテレビやラジオの声がきこえないほどの、ときには頭が痛くなるような大合唱がはじまるのでしょうね~[ノイジーモンスターの回はこちら]。 高飛びしていねようにもみえる、羽化するとき の反りぐあいは すごいですよね。なんでも下に 落ちるちから[重力]を脱皮に利用しているのだとか。 しかしこのあと下に落ずにどうやって、カラに掴 まることができるのか。その瞬間をみてみたい~。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.19
脱け殻なのかと思っていたら。2017年の別ブログの回ですが、次回関連で再掲載です。 ↓地下に棲息し、樹の根の養分を吸いながら、成長していくセミの幼虫。やがて土中を這い出る時がきて、夕刻に地上にでてきた幼虫は、足が踏ん張れる場所を探し、あくる朝までには 背を割り皮を脱ぎ成虫となって飛び立っていきます。前日の好天に恵まれた早朝には、木々の枝や建物の柱、なかにはブロック塀などといった庭のそこかしこに、脱け殻が たくさん見つけられます。毎年毎年くり替えされる夏の風物詩といえる光景ですよね。 そして今朝。めずらしく晴れ。ひと月ぶりといった表現も大げさとは思われぬ梅雨の晴れ間。ひさしぶりに温度が上がった晴天のもとで、水たまりに浮かんでいたのであろう脱け殻をみつけました。いつものごとく 昨日の突然の豪雨で流された空蝉/脱け殻だなと、なにげなく触ったところ、これは脱け殻ではなく幼虫の遺骸/実蝉でしたよ。よくよくみれば背も割れてない。。晴れの日の夕方でないと這い出してこないとか、いったん這い出てきたら少々の雨や水でも動じることなく、これだと判断した羽化場所に突き進み陣取る・・・とか、いわれる幼虫ですが、さすがに50ミリ・いや ひょっとすると80ミリを超えたかのような 突然の大雨には抗しきれず、溺れてしまったものなのでしょう。めったに見られぬ光景だけに、南九州の今年の梅雨のあり様の異常さ[40日ほども降り続く]を改めて認識させられました。そして、溺れてしまった この個体。しっかりと、なかなかはずれないくらいに しっかりと、アスファルトの地面に 爪先をくい込ませておりました。 幼蝉のなほ飛びたたむ構えしてなどと思いつつ、魂というものがあるのであれば、魂は飛び立っていったのかななどとおもいつつ、アリがこぬうちにと、とりあえず埋葬したのですが、這い出てきた地下に戻してよかったのかしらん。 その場所にいると見せかけて実はいないという 空蝉の術というのは有名ですが・・・その場所 にないと見せかけて実はいるという実蝉の術と いうのも、これもまたつかえそうですねっ/笑。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.18
どんなお花をつくってみようかな。仏壇のない家がふえているようですね。それに伴って仏壇に飾る お花の種類も変化してきました。以前、仏花といえば菊。菊でなければいけないといった風潮さえあった時代が夢のようです。いいことだと思うんです。仏壇はないけれど、故人の好きだった花や自分のすきな花を、写真のそばに活けてみる。たとえば「おばあちゃんの好きだったユリやバラをかざってあげたい」なんて想う心が、なんだかとてもほほえましい。都市部のお花やさんで売れる仏花はとくにこの傾向が強いのだとか。ヒマワリやガーベラ、バラにデンフェレなどのリクエストも多いといいます。品種に詳しくないお客さんも「明るい花束を」、「ピンク系に仕立ててください」と、注文をされるのだそうです。そんなはなしでがあったなら、ガーデナーとしたら、その傾向をもう一歩すすめたいですよね。そう、自分の庭やプランターで作ったお花を飾りたい。リビングや床の間、お気に入りの家具の上においた大切な人の写真の横を自作のお花で彩りたい。そうしたならば・・・こんな楽しみもあると思うんですよ。それはたとえば故人の好きで育てていたお花がハーブであったとしたならば、そんなハーブを育てることを通じて、ハーブを栽培していた故人の体験をあなたも追体験することができること。「こんな生育状態のとき、おばあちゃんなら どうしてたんだろ?」とか、「育ててみてわかったんだけれど、わたしもこのハーブの香りが好き、好みがいっしょなんだなあ」なんてかんじで、お花つくりを通じて時間と空間を越えた故人との会話が可能になる。これって、あなたの身体のなかに確かに存在するおばあちゃんの遺伝子を確認する行為でもありますよね。・・・なんだか いいなあ。さらに よくよく考えてみれば、こういったガーデニングによる仏花の手作りは、経済が発達する以前の「自然な供養」の姿ではなかったのかなとも思います。そうであるなら、この『手作りのお花で供養』運動は、業者の手にわたっていた供養という行為と「供養花」を自らの手にとりもどす行為ということにもなりますね、きっと。これってつまりは お花版の地産地消、お花版スローフード運動。っていうか 『スローフラワー運動』 ですね。ふふふ。 前回はヒガンバナのはなし[こちら]だったのですが、 そういえばおばあちゃんはゼラニウム育てていたな とおもいだしたもので、この秋はゼラニウム育てて みようかなと画策ちゅー。。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.16
パレスチナ人抑圧への「見て見ぬふり」を批判したのは。イスラエルは「一方的に攻撃された」わけではない・・・・とパレスチナ人抑圧への「見て見ぬふり」を批判したのが、米国の米ユダヤ人団体であったという記事。その記事いわく・・・『イスラエルのパレスチナ人に対する「アパルトヘイト(隔離して差別すること)」に反対する アメリカのユダヤ人団体「IfNotNow」は、「我々は愛する人々――イスラエル人とパレスチナ人の両方とも同じように――を次々と襲う恐怖を、悲しみと恐れとともに見ています」と7日付の声明で述べた。同団体は声明で「今日のパレスチナ武装勢力による行動は、言われのない一方的なものとは言えない」と主張している。「イスラエルのアパルトヘイト制度のもとでは、毎日が挑発です。ガザを窒息させるような包囲が挑発です。イスラエル入植者がパレスチナの村全体を恐怖に陥れ、兵士がパレスチナ人の家を襲撃・破壊し、街中で殺し、イスラエルの大臣がジェノサイドと追放を呼びかけているのです』とのこと。ハマスをテロ組織に認定しているアメリカとEU系のニュース が氾濫しているなかにあってなかなか考えさせられる記事だと、そう思わされました。ハフポスト日本版が紹介したその記事はこちら。よろしかったら。 おりしもジョージア国の日本大使であるレジャバ大使の こんなはなし もありましたし・・ね。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.10
かえってきた下草。さてそして[前回はこちら]そんな庭仕事の計画をあたためながら迎えた9月下旬。暑さもいくぶん峠をこしたところでまずは剪定からかかろうかなと、ひと月ぶりに実家の庭にやってきて、いつものように駐車場に車を停めて、ガーデニングの道具や衣装やらを玄関に運び込んだ ちょうどそのとき・・・玄関の内側から、馬酔木の木を見た瞬間に くだんの下草がなくなった理由が分かりました!そこに生えていたのは ヒガンバナ。馬酔木の根元、その場所には“葉見ず、花見ず” と形容されるヒガンバナ[こちらも]が咲いていたのです。 ※茎が伸んで花が咲くあいだは葉がなく、花が終わるころになって葉は伸びてくるので、花と葉はお互いを見ることが出来ないということです※ぁあ、あの下草は ヒガンバナだったのかぁ・・とおもわずクチにだしてつぶやいた自分。 一週間ほど前の9月の中旬には、わざわざ 山手のほうに出向いてヒガンバナの群生も見にいっているというのに! まるで気づけなかったんです。。そう、それは有名マジシャンのマジックにかけられたようなそんなこころもち・・といったところ。そして祖母の植栽って味があるなぁと、おもいましたね。ということで今回は、ガーデニングによって故人とのコミュニュケーションが成り立ったというおはなしでした。お彼岸の季節の、ヒガンバナのはなしですから故人とは余計に コミュニケーションもとりやすかったりして。ねっ。つづく。 さて今週末。祖母の庭にいった折には、お花は 終わって、葉がではじめていることでしょうね、 お庭のヒガンバナ。♪ニルヴァーナでも聞きながら 車で再度の剪定に向かいましょう。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.10
消えた下草ミステリー。10年ほど前になくなった祖母が管理していた庭。そんな家の庭を 私/自分が管理しはじめて4年ほどたちました。樹木の伸びた枝の剪定や下草刈りなどやっているうちに、これがだんだんと庭に愛着がではじめ、庭の植栽や配置もわかってきた気になってきて、最近では あの樹をこちらに移し、こちらにはこんなお花を植え てみようか、ヤツデなんか植えても 映えるかもねなんて庭の改造までかんがえはじめてきたのですが・・・ 夏になって、↑の写真の玄関先から駐車場の映像をみたときに、ひとつの疑念が頭をよぎりました。それは自然木の門柱の、写真でみると右手にある馬酔木/あしびの木。その馬酔木の木の根元に生えていたはずの草が すっかり刈り取られた・・というか根ごと堀りたてられてたかのように なくなってしまっていたこと。そう、馬酔木の根元が いつのまにやらまる見えというか、スカスカというかいわゆる裸地になっていたのです。前回の庭の剪定&草取りをしたときには、たしかにあった下草。管理時に草刈をしたわけでもなく、まして除草剤をまいたわけでもないのに忽然と消えてしまっている下草。いくども頭の中で記憶を思い返してみましたが、たしかにあったはずの、あの下草がないのです。名前は知らないけれど、ちょうどいい塩梅で存在したあの下草・・・そこで おかしいなあとは思いつつ しようがない、もう少し涼しくなってきたら、似た ような雰囲気のリュウノヒゲとか、いやいやもっと 葉の長い水仙とか、そんな植物を植えようかななどと考え始めていたのです。正体のわかられた人にはすみませんが笑、つづきますー。 それにしてもほんとに暑い夏でしたというか、まだ まだあついですよね、日中の庭仕事には。今年の作業 には送風機つきの作業着はじめて着用いたしました。 そして定植されたハウス作物の暑さ対策の話はこちら。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.10.06
まだ高温。根の張りの悪さを改善するには。平均気温が平年に比較して1.76度も高かった今年の夏。125年間ある気象庁の記録のなかで観測史上もっとも暑かった・・・とう異常な天候が続きました。 その結果、ハウス内に定植されたキュウリ・イチゴ・トマトといった果菜類では例年にない根張りの悪さで、苗の植えなおしも散見されるという状態になっているようです。ということで当店の10月05日分のお客様向けDМとなります。内容は果菜類全般に適用できますので よろしかったらご参考に。↓ハウスの中が暑いということで水を多く与えてしまい、結果として土の状態が水分過多から酸欠状態となる。 そのことが原因で、作物が思うように根を張れないといった事例も多いようです。なんといってもハウス栽培は長丁場。年明けをから来春にかけての生育最盛期に向けて、生育初期の現時点での軌道修正をはかってまいりましょう。 10月にはいっての気温30度超は もはや定番。 高温になると花が弱くなるメカニズムについては こちら。 一昨年10月の同時期のDMは こちら。 こちらも ご参考までによろしかったら。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.09.30
アリ被害。巣ごもり前の今の時期には要注意。年々暖かくなっている感のある昨今。庭仕事をすると必ず何者かに刺されちゃって・・なんて経験をされている方、寒くなる前のエサ集めに奔走する彼らの動きは要警戒ですよ。前回のハトの羽根の話[こちら]のつづきとして、ぜひご一読を。↓広い意味での農作業のなかの、たとえば剪定作業にかかる場合のおはなしですが・・・自宅などの庭に加えて、たとえば樹木に囲まれた圃場や、たとえば学校や公民館といった公共施設の庭や、ちょっとした庭つきの事務所などといったある程度の広さのある面積を剪定作業する場合にはより被害を蒙ることを覚悟せねばならない存在があります。それが アリ。なんといっても身近にいて馴染みがある昆虫ですし、童話などでは働き者だというイメージもあり、また漢字などでも虫へんに❝義❞という まるで赤穂義士でも連想させられるような字体があたられていますけれど、これがなかなかの強者。食性的には肉食のが多く、活発で攻撃力があって、これと思えば集団で襲ってくるうえに、たとえば植物体のうえでアブラムシを飼うほどの知能もあるときたら・・・[ほかの小動物にとって]アリは自然界に置いての恐ろしい捕食者以外のなにものでもない。またなんといっても彼らが強者である所以は、数ミリから数十ミリといったその身体の小ささそのもの。たとえばハチやイラガや チャドクガに、毛虫ならまだよい。彼らは目立つのですから、むしろヒトをははじめとする大型の生物たちも回避するのは容易です。しかし アリの群れだとそうはいかない。たとえば剪定作業などであれば、予想しているよりもはるかに多く樹上を行きかっているアリたちは、いつのまにやら作業者の袖口や首筋、靴下とズボンの間などから気がつかぬうちに侵入していきます。万全の対策をしていても侵入してくるアリたちですから、これがもし作業者が何の防備もしていなかったとするならば、この作業者のひじの内側とか脇から首筋にかけてとか、パンツのゴムの部分とかの場所を、たくさんの小さな侵入者たちはときには噛んだり・ときには腹部先端にある毒針で刺したりと、やりたい放題に蹂躙していくのです。そのアリ被害による患部の症状ですが、皮膚が赤くなったり水ぶくれになったり・・・そして自分の場合はとくに湿気のある場合などはなぜか数日後にいきなり腫れてきます[完治するまで3週間というかんじ]。また一度は痒みがおさまったとしても、またぶり返したり。一か所の被害ならともかく、こんな症状が数十か所などに及んだとしたら、考えただけでもそれはもういやになってしまいますよ[剪定という作業自体がいやになっちゃったり]。さて そんな庭の王者というべきアリたちですが、このアリたちが最も活動的になるのが秋。9月後半から10月後半にかけての巣ごもり前の、いまの時期。剪定作業される方はご用心くださいね。ちなみにわたくし、先日も首元には和手拭いのうえに伸縮性のあるタオルを巻き、上半身はシャツの下の加圧式のアンダーウェアに、すべすべした弾力のある手抜き、そのうえにゴムの手袋を装着。下半身はもちろん長ズボンと長い靴下のうえにゴム長靴を履いて庭の剪定作業にかかったのですが・・・ 長靴の中に長ズボンの裾をいれていたところ、剪定くずや枯れ枝が長靴の中にはいり、それについてたらしいアリたちがズボンと長靴の間をはいあがってきたらしく、 ふとももや膝の裏などを中心におもいっきり刺されてしまいました泣。 アリに刺されるとか、咬まれるとか、ギサン[アリの酸と 書いて蟻酸ですものね]でも肌が赤くなったりとかの被害 をもたらす事実を知らない方も、けっこういらっしゃい ます。知らない方にはぜひおしえてさしあげていただき たきたいなとおもいます[かつての野ギャルさんたちにと か]。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.09.27
地中に引っ張り込まれたハト?まだまた田んぼが点在する町にある事務所の、そんな庭の片隅でみつけた不思議な光景。 地表に残るのは、ハトの尾のハネの部分のみ。 上体は しっかりと土中に引きづり込まれています。ちなみに、別角度からの写真は こんなかんじとなります。見なれた場所であるがゆえに、この“地中に引っ張り込まれたハト” の[ような]情景には、『エサを探して地表の落ち葉を搔き分けつつ地表を歩くハト。 そんなハトの気配を地中から探査[さぐ]る “妖しきもの”。 ハトの油断を察知した その“妖しいもの”は、 いきなり地表にとびだしたかとおもうと、そのハトの頭部を ひっつかまえるがいなや、ものすごい力でいきなり地中に引 きずりこんた』・・・みたいな、そんな場面を 想像させられましたよ。羽根の先はどうなっているんだろう、なにものかがハトを喰ってたら怖いな、掘ったらいきなり攻撃されたりして、ハトよりでかいアリだったりして・・・などと いろいろ想像しつつ、とってきたスコップで おっかなびっくりと地面を掘ると、そこにあったのはただのアリの巣でした。きっとこれは長雨がつづいたあとの、普通の大きさのアリの仕業。なかなかエサが集められない時期に、なんとか みつけたハトの羽根を大急ぎであつめて巣穴に持ち込もうとしたら、結果 ハネがギチギチに詰まっちゃった。みんなして懸命に[お腹がすいてて]いちどに巣に運んだらこうなった。そんなところだったんだろうと思いました。それにしてもの、さいきんの天気の片寄りです。 長雨か・干ばつか・・・といったお天気つづきでは、巣穴のなかに子供を抱えるアリさんたちも餌集めには苦労しているのだろうなぁと、おもわずにはおられませんでした。 余談ですが・・・一番上の↑の映像を見たときは、 [引っ張り込まれたハトではなく]地中にもぐっていく ハトにも思えたんですよ。いやいゃ、 ひょっとしたら そんなハトも世界のどこかにはいちゃったり?「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」ままま
2023.09.25
石製のお風呂はどうやって沸かす?都城島津邸で展示されている、いかにも肌触りのよさそうな石製の浴槽のおはなしのつづき[前回はこちら]なのですが・・・ たとえば温泉の湯を引き、このお湯を浴槽のなかに貯めて使用する場合などは 石を掘りぬけばいいので、まあ考えなくてもよいのでしょうけれど、 展示されている浴槽には、いかにも炊き込みして水を温めていたようなまあるい穴がついているんですよ。ふむふむ ここにで火を焚いて水を温めていたんだな・・・とは予想したのですが、自分には その焚口の構造がわからなかったんです。で、解説文をよみました。そこには これは大きな石をくり抜いて作られた風呂です。石風呂の下の 穴の部分に「つぶろ(鉄の釜)を横に倒した状態で差込み「つ ぶろ」の中で火を焚き、石風呂の中の水を温めて入りました。 石風呂と「つぶろ」の隙間から水が漏れないように布などを詰 め込みました。石風呂は湯が沸くまで時間がかかりましたが、 保温性が良く、体の芯までよく温まる風呂でしたという文章が書いてありました。なるほど、「つぶろ」とよばれる鉄の釜があって、それを穴に押し込んで、そのなかで火をおこして湯を温めていたのかあ・・とわかりましたよ。ただそこからです。ではその「つぶろ」なるものを見てみたいなと思って、ネット検索索してみるのですが、悔しいことにこれがまったくヒットしないんですよ。ほんとにもう、もどかしいったらありゃしない苦笑。。そこで・・・・石風呂の炊き込み口とかで検索すると、いまでいうサウナの蒸気風呂の話になったり、くるしまぎれに「てつぶろ」で検索するとお茶で使用する鉄製の風炉がでてくるしで、要領をえない。でけっきょくのところ時代が下って、↓こういった木桶の風呂の この燃料となるマキをつっこんである↓この部分みたいな構造物 ← アルミと銅板にみえますそれが、「つぶろ」だったんじゃないのかなあと、いまのところは自分を納得させてます。ということで今回は石製の浴槽をあたためていたという謎の構造物、「つぶろ」についてのおはなしでした[正解ではないにしてもまあこんなかんじということでよろしくおねがいいたします]。 明治以前は「蒸し風呂」が主流だったという日本。ただ、 一部の武家や豪農の屋敷では、現代で主流の首までつかる お風呂があった・・ということで、沸かしたお湯につかれ るというのは、とても贅沢なことだったみたいですね。 九州を含む関西ではこれを「五右衛門風呂」といいますが、 関東では「鉄砲風呂」なんていうのだそうですね。。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」ままま
2023.09.21
気持ちよさそうな石製の浴槽。早起きして、暑くないうちの早朝から農作業やガーデニングをこなしたうえで、汗を流し戸外においた石製の風呂を楽しむ・・・ なんてちょっと悠々自適というか、風情があるというか、まあひとつの憧れな感が あったのです。で、こんな石製の風呂が展示してあるのが、 宮崎県都城市にある都城島津邸です。 こちらが入口の門 入口の門をはいってお風呂の展示してある場所から広いほうに目を移していくと、 本宅・剣道場・農芸館・石蔵・都城島津伝承館などを備えているという広さ約5,000坪の敷地が広がります。奥にみえている伝承館では、都城島津家から寄贈されたという1万点を超える膨大な史料が保存されていて、それらをもとにした企画展が順次公開されているのですが、目の前にバーンと芝生がひろがり&このお風呂が展示されている側から入場するときは、 “やっぱり晴れている日がいいっ” とつくづく思わされます。 ときには芝生で、束ねた横木を撃つ示現流の稽古もみられておすすめです。 → 石製の風呂の話につづく。 過去の企画展で印象に残っているのは カッパの手[こちら]の ときと、お殿さまたちのお勉強にかんする回のとき。 とくに お勉強の回のときには、勉強しなければならない科目や教科書 に参考書などが机の周りに山のように積まれていて、ほんとに びっくりさせられました。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」ままま
2023.09.20
ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関係。蚊といえば血液[こちら]・・ということで自分のブログで血液の話を検索していたら、産官学研究関連のこんな記事を見つけました。ちょっと昔の記事になりますが、よろしかったらご鑑賞ください。『ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関係。]犯罪現場に残された血液(血痕)、体液(唾液、◎液等)、毛髪、骨、組織など犯罪に関連する多くの資料について、警察が鑑定・検査をおこなうことを科学捜査といいます。なかでも有名なのは、実際の犯罪現場よくおこなわれるルミノール反応を応用したルミノール試験検査でしょうか。これっていろいろな犯罪映画や推理小説でもよく登場しますよね。この血痕の鑑識に用いられるルミノール試験は、現場から血痕を探す場合などに利用されることで有名です。なにがしかの犯罪がおこったであろう現場で、ルミノールの塩基性溶液と過酸化水素水との混液を塗布したり、または噴霧して暗くします。すると血痕があれば、その部分が青白い光を発すというもの。殺人事件などであれば青白い光が、きっと被害者の怨念のようにもみえることでしょうね。ちなみにこのルミノール試験は、きわめて鋭敏。新鮮な血痕よりもむしろ〔ヘミンを形成しているような〕古い血痕の方が発光が強いということですので、心あたりのある方は時間が経過したといっても安心はできません/笑。ルミノール試験において血液反応が確認されると、つぎは血液型の判定です。現場に残った血痕・体液・爪などからヒトO型赤血球の凝集能力をもつレクチンというタンバク質を使って血液型を判定します。最近ではごく微量の・劣化した赤血球からでさえ、正確に血液型を判定できる試薬が開発されているのです。で、今回のテーマなのですが・・・この凝集能力をもつレクチンはいったいなにからとりだされるとおもわれます?これがじつは植物から。従来はハリエニシダというヨーロッパ原産のマメ科の植物から採取されていました。そして〔これが今回のお話なのテーマだったのですが〕最近このハリエニシダよりも、もっと高感度に、より強い凝集能力をもつレクチンを日本の野菜の種からみつけようという研究がはじまったのです。ここ宮崎県でも、2002年宮崎大学農学部が中心となり、県内の農産物・植物から高活性のレクチンを探す研究に着手。カラスウリやヘチマ、カボチャなど約20種類を調べ、ある植物の種子のレクチンが抗H活性を持つことを解明。この種子に抽出液を加えて粉砕・ろ過した液を遠心分離するなどしてレクチンを取り出すことに成功しました。で、その野菜いったい何だと思われますか?これがじつは、ゴーヤ。ニガゴリなんです。科学捜査の鍵を握るのが野菜のゴーヤとは、じつに面白い話しではありませんか。夏場の事件に携わる警察の捜査員さんたちの、たとえば豚肉とゴーヤの味噌炒めとかでビタミン補給にも一役かっていそうですし、ゴーヤってじつに頼もしい野菜だと感心させられました。ということで今回は、ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関係についてのおはなしでした。。 ちなみに宮崎大学は04年10月に、この血液検査試薬の 製造法について特許出願。06年9月、製法特許取得しま した。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」ままま
2023.09.15
寝てる人を叩きおこすお祭り。神武天皇が東征に船出されたという伝説がある宮崎県日向市美々津。古くからの湊/みなとであったこの地では、その神武天皇がお船出をされたと旧暦の八朔である8月1日の早朝に、町の子どもらが笹を手に美々津の家々の戸を「起きよ、起きよ」と叩いて回る祭りがあります。名づけて おきよ祭。この早朝という時間、それが だいたい午前3時くらい。なぜにこの時間になったのかといえば、天皇がお船出に予定されていた時刻が急に繰り上がったがためだ・・といわれています。まあ当時の船にはエンジンなどの動力はついていないのですから、また天気予報のレーダーなどもないわけですから、急に船が出港するのに適した潮のかげんや帆に受ける風ぐあいとなったら、それは “いまだーっ、出港するぞー” と、なったのでしょう。ちなみにこの時代には、風の方向や強さなどといった気象条件を、空にあげる凧で測っていたらしく、現在では当時その凧をあげていたといわれる場所も地元には伝わっております。↓ 明治の終わりくらいの千石船で溢れる活気に満ちた美々津港。 またこの出港にちなんだ食べ物も伝わっていて、それがつきいれ団子。名前の由来は出港する船団にもたせるはずの団子を用意していたが急の出立で作る時間が足りず、ええいままよと団子の中に入れるはずの小豆をいっしょにつきまぜて、とにもかくにも作って持たせたということになってますから、これまたなかなかにライブ感があるというか、臨場感のある団子であるし、伝説でもあるんですよ、これが。じつはかくいうわたくしも子供のころにこの行事に参加して、笹を片手に家々の戸口や雨戸や壁など、そこらじゅうを叩いて回ってたのですが、当時は参加する子供の数もいまとはちがって百名以上はいたでしょうから、寝ているひとをおこすというよりも、むしろしょうじきいって家を叩き壊すくらいの勢いで叩いて回ってましたよ、家々を。こんなに夜中に騒いで、これもお祭りっていうのかなぁって 思っておりました笑。まあこの行事を知らない方が、 薄暗がりのなかで唐突にこの行事に参加している集団とその行動にでくわしたなら、よくいえばスペインの牛追い祭りとか、いやむしろ日本の一揆とか、打ちこわしの類だとおもったはずです/笑[ちなみにいまはずっとおとなしめで上品ですが]。まあまあそんな、出港されるから起きてください・お見送りしますよ という、日向市美々津に伝わる おきよ祭り。今年は 9月15日らしいのです。最近の祭りのライブは こちら]。ということで今回は地元に伝わる変わった、しかし歴史のあるお祭りのご紹介でした。 出港のおり貴人の衣が綻び/ほころびていて、その綻び た衣を脱いで縫う時間さえも惜しまれ、とりあえずの 応急処置でとして衣を脱がないまま立ったままで繕っ たという故事にちなんで、この美々津の港のちかくは、 立ち縫いの里・・ともいわれています。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」kk
2023.09.13
高温に遭うと花芽がつかないことがある。9月にはいったとはいえ、日中のハウス内は30度以上になる日があたりまえといった感の宮崎県平野部・・・そんな高温条件のなかで散見されるのが 1.作物の根の張りの悪さ 2.そのための生育徒長 に加えての 3.花着きの不良です。ということでお客様向けDМのブログ版となります。 なおトマト関係となってはおりますが、内容はキュウリやピーマンなどの果菜類全般に適用できますので よろしかったらご参考に。 ↓『高温に遭うと花芽がつかないことがある。』本圃に定植されたトマトやミニトマトの花芽がこない〔一段花がとぶ〕ケースが、増えています。この現象の原因は 育苗の期間や定植後に 高温に遭うことによっておこるものでいわゆる高温障害といわれるものです。この現象の起こるメカニズムですが、それは 育苗される場所や定植された場所の気温が上がる ↓ 気温が上がり続けて30度を超える ↓ 30度を超えた状態になると花粉の機能が低下 ↓ さらに温度があがる ↓ 35度以上になると、植物体内の糖分が不足してくる ↓ 花粉だけではなく、お花自体の機能が不全になる ↓ 受粉ができないといった経過をたどるからだといわれています。したがってトマトやミニトマトの花がつかないという高温障害を防ぐには、 ● 育苗場所の気温を30度以下に保つ ● 夜の気温を25度以下にすることが大切となります。さらにもうひとつ。植物体内の糖分を上げることも効果的な対策です。具体的には ● 糖分のはいった液肥の葉面散布をおこなう ● 液肥の濃度は薄め〔500倍程度〕を心がける ● 薄めであっても、回数を増やす〔5日おき〕ことで対処〔耐暑〕といった方法をとることで、症状を軽減することが可能になります。いじょう、今回は本圃に定植されたトマトやミニトマトの花芽がこない場合の対処法をおつたえしました。記事を読まれて心当りのあった方は、次回にこの耐暑法を試されてみはいかがでしょう。なんといっても高温の季節は、トマトやミニトマトをはじめとする果菜類の高価格時に重なることが多いもの。せっかくのお花なのですから、しっかりものにいたしましょう。 いわゆる温暖化の影響なのか・・・台風一過あとのせ っかくの高値の時期なのに、『2番から3番花まで全 部おちてしまった・・・なんてお話をお聞きすること も、悲しいかな毎年毎年増えてまいりました。。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」kk
2023.09.09
まだまだ要注意なヒトスジシマカ。 じっと襲撃のチャンスを待つ・・・。まだまだ。いまじゃない。 いまやつはラベンダーに水をやっているが、やつはこっちに気 づいている。もうすこし、がまん・・・このまま、だ。水をや り終えたとき。そこが勝負になる。 そう、葉の剪定とか、植え替えの日取りや植え替えに必要な資 材をかんがえはじめたとき・・・目の前のラベンダーではなく、 次のラベンダーの作業を考えはじめる瞬間、そのときに隙がで きる。その瞬間を狙って静かに攻撃し、目的を達成したら、早 めに退散する。 それが、こちらがとるべき最良の方法だ。そして欲をかかない こと。できれば、やつにきづかれないうちに退散するのがよい。 おっ、鉢を手に取り始めたぞ。そろそろかな。いや、まだ、も うすこし。そうだな3鉢目くらいのときに静かに背後に回りこ もう。 よしっ、いまだっ。というわけで、こちらの注意力が散漫になったときを見計らったかのように、首筋から耳たぶ、顎にかけてのライン、そして肘や二の腕の裏、背中、ふくらはぎ・・・などなど人間からは見ることのできない体の部位を死角から狙って吸血攻撃をしかけてくる あいつ。そうそれが、ヒトスジシマカ〔いわゆるヤブ蚊です〕。 ヒトの行動と心理状態が、なんてわかるものかわと、彼女らの凄技にはただただ感心させられてしまいます。「人の接近を察知できる距離はおよそ4~5m」とされているこのヒトスジシマカの能力。しかし、どうにもそれだけではかたづけられない〔ヒトの心理を読む〕能力も併せもっているかのようです。ちなみに私が被害を受ける場合は、世話をするラベンダーのいずれかの鉢の葉の裏になどで、こちらの注意力が散漫になるまで、じっと しているんですから、ほんとに始末が悪いです。ヒトスジシマカ。日中の吸血活動の最盛期は 16~18時。具体的には 温度26℃、照度200~6000ルックスの条件下でもっとも活動する・・・という活動特徴をもつヒトスジシマカ 。デング熱に、チクングニヤ熱、そして西ナイルウイルスなどなどいろいろな熱帯由来の感染症を媒介する懸念がもたれているだけに・・・みなさま 注意&予防されてくださいね[前回のデング熱関係の回はこちら]。。 2010年前後は東北以南が生息域だったはずのヒトスジ シマカですが、2020年以降には北海道を除く全都道府 県にまで生息域を広げ、現在では北海道進出もまじカとい われるヒトスジシマカ。この勢いでいけば ここ南九州で はそのうち真冬以外にはいつも出現しちゃったりしないか と、けっこう真剣に心配しております。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
2023.09.07
残暑の蚊にもご用心。まだまだ盛夏というほどの気温が続きますが、ひきつづき気をつけねばならないのが夕方にかけてのヤブ蚊の襲撃。ちょっと外にでただけで、ひじの裏側や耳の後ろとか、気のつきにくい部位を刺されてしまいます。ちなみに昨日などは、刈り払い機使用中に、あの振動をものともせずといったかんじで、手袋のやぶれていた個所の皮膚の出た部分さえ刺されてしまうほど。きっと季節が終わるという危機感が 彼女たちを産卵のための吸血活動にはしらせるのでしょうねー。そんな必死なこの時期のヤブ蚊をして、当地では “あばれ蚊”とよぶ古老もおられるのですが、まさに 言いえて妙 な 表現であるなと思います。高温すぎて今年は蚊が少ない・・などという話もありますが、熱帯産のヤブ蚊はやっぱり多かったよな と思いつつ 2016年分ですが、よろしかったら ご参考に。 ↓『残暑の蚊にもご用心。』朝や夕方の時間のガーデニングを楽しむためにも、はやく11月になってくれないかなあ・・・」などとおもってしまうのが南九州のガーデナーの願い。。その理由は 蚊、ヤブ蚊 の攻撃なんです。 庭の近くに 溝や水田がある。 そんな場所がなくても、お墓や竹やぶがある。 お墓や竹やぶがなくても、 枯れ葉がある。 空きカンや空きビン・プラスティック容器に 古タイヤなどのゴミがある。そんな環境がすこしでもあれば、ほぼまちがいなくやつらおそってきます。すこしでもいい、わずかな水が溜まるスペースさえあれば、彼らは10月いっぱいまでは生存し繁殖することが可能なんです。 なぜ蚊がいやなのか。それは刺されると痒いし、そしてなんといっても日本脳炎などの従来からの日本の病気や、最近では特に熱帯性の伝染病に感染させれる危険性があるからなんです。 怖いのは デング熱 。と書けば、日本では大発生していないのに、またまた大げさな・・というあなた、それは認識不足です。デング熱に関してはですね・・・ 日本では、いまは大発生していない!という表現が適切なんです。そう 「日本では、第二次世界大戦末期の1942年から45年にかけて、長崎県、広島市、神戸市、大阪市等、西日本を中心に数十万人規模でデング熱が発生していた」という史実があります。これはヒトによって戦地から持ち帰られたデング熱のウイルスが、日本に生息するヤブ蚊/ヒトスジシマカ[空襲対策としての防火水槽の設置がこの蚊の発生を助長したといわれていますよ]によって媒介され大流行した。2016年のいまとなってはじつに意外な話ですが、聞いたら十分に納得できる話であるなと思うのです。。そう思わざるを得ない最近の実例/はなし も あります。それはおなじくヤブ蚊が媒介する熱帯性のチクングニヤ熱 に関するイタリアにおける 2007年06月の症例です。当時の新聞によれば ↓「イタリア北部エミリア・ロマーニャ州の二つの村で、インド旅行からの帰国者がチクングニヤ熱を発症。その後3カ月間で住民の約6%にあたる214人が感染し、うち高齢者の死亡も確認された。」と報道されましたよ。ちなみにこのイタリアのエミリア・ロマーニャ州。ここの緯度をしらべてみたのですが、なんと、北緯約44度付近。この位置を 日本の都市の位置と比較したたのですが、これが鹿児島よりも大阪よりも、いえいえ東京よりも、さらにぐっとあがっで秋田よりも北にありまして、じつは 北海道網走市と同じくらいの位置だと知って 二度びっくり。ということで、 もうーお盆過ぎとはいっても、ヤブ蚊対策からいったらまだまだの残暑。ガーデナーのみなさま、ヤブ蚊には 十二分に注意しようではありませんか[最新のニュースでは薬剤耐性マラリアも確認されたといいますから]。 それにしても、チクングニヤ熱。チクンっで、グン ニャリとは、できすぎの感ありあり。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜
2023.09.05
野菜/農産物の衛生的な生産方法について。昨日のクロ現みたからというわけでもないのですが笑、質問いただいたので、いまでは一般的となってきた野菜の衛生管理の話で2010年当時ではまだ珍しかったらGAP/適正農業規範をご紹介した記事となります、再録ですが よろしかったらご参考に。 ↓市販の野菜に付着している細菌や大腸菌の仲間は 野菜1グラムに対して10000~100000個といわれています。これって考えようよってはととても多いようにも思えますよね。でも、大丈夫。この数字の値は、たとえば椅子や机といった家具にもついているくらいの値なのだそうです。このように地表から地下部の微生物や昆虫や動物といった生物の存在し生活している土に接触して生産される農産物には、いろいろな菌やさまざまな小動物が付着していてあたりまえなわけですが・・・けれど。問題はこのブログでも たびたびとりあげてきたO-157を代表とする病原性の大腸菌群です。こういった種類の病原菌は、 数十個から数百個で人への感染をひきおこすわけですから、じつに厄介で要注意な存在となります。もし、病原性の大腸菌群がついた野菜が消費者の手にわたり、その後購入者の洗浄が不十分なままに生食された場合は、食中毒を引き起こす可能性が大きくなるわけですからね。そこで、こういった種類の病原菌を生産物である農作物に付着させないような努力をおこなう必要が生産現場に要求されることになるわけですね。しかし。わずか数十個から数百個で感染する可能性のある病原菌を付着させないようにすることは、一見とてもむずかしそうに思えます。けれどそこには原則がある。そう、『O-157やサルモネラ菌などの病原性微生物は家畜のふん尿のなかで生殖・増殖する微生物である』という原則です。まずはこれを押さえる。そういった考え方のもとで、『家畜のふん尿』を念頭において対策をしぼって管理していくとすれば、野菜への病原性の大腸菌群の付着を少なくすることは、かなりの確率で可能となります。そこでまずは生産現場における、菌が付着している可能性のあるもの/汚染源をつぎに記してみました。■ 農場段階での病原性微生物の汚染源 収穫前・・・・家畜のふん尿・土・栽培に使用する水 ごみ・ネズミ・ハエ・作業者・生産用具 収穫後・・・・人のふん便・洗浄水・運搬器具・運搬車 作業者・貯蔵庫・小動物・段ボール といったものが汚染源として考えられます。したがって、これらの考えられうる汚染源をつねに検査し消毒することで、生産現場において、病原菌の付着していない可能性の高い安全な野菜を提供できるものとかんがえられています。そして、もうひとつ大事なことがあります。それは・・・記録。たとえば、「いつ・だれが・なにを・どういうふうに」消毒したかを、こと細かに記録としてのこしておくことが大事です。記録を残すことも、生産する側としてつねにかんがえておかねばならない重大な事項なのです。 以上、今回ご紹介してた野菜の衛生管理の考え方は『適正農業規範/GAP』 とよばれる、農業の各段階で衛生管理を実施していこうという考え方です。これからの農業のあり方を考えると、避けて通れない大事な考え方だとおもいます。生産段階の次のステージである流通・小売の段階のHACCPと併せて行動すれば、鬼に金棒ってかんじでしょう。。 前々回のカイワレ大根業界といい、今回のGAPという生産活動といい、こういった生産現場からの努力に対しては・・・農業関係者にプラスして、いち消費者としての立場からも評価してあげたい気持ちでいっぱいです。ちなみに HACCP。こちらは1960年代に米国で宇宙食の安全性を確保するために開発された 食品の品質管理の手法です。 食品の製造工程全般を通じて危害の発生原因を分析し、重要管理事項を定め、より一層の安全確保を図る科学的管理法式といわれています。 ここからは2019年現在の参考資料のご紹介。 たとえば、あんなに防いでも感染の止まらない豚コレラ。 気をつけているはずなのに、イノシシや機械や作業者にも 付着してしまう菌についての回は こちら。 そして人に影響のない豚コレラはいいとしても、たとえば そこから推測してもらいたいO-157の生活圏に関する話は こちら。 そして・・・O-157を保菌した・イノシシが圃場に侵入した ことが原因とされる、米国においての野菜によるO-157 発生があった事実も、いま農業生産者は知っておくべきだ と思います。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜
2023.08.31
穴森さまにお詣りに。コロナの関係もあったということで、4年ぶりに羽田の穴森神社にお詣りさせていただいたのですが、4年前には計画の段階であったご改修が無事に完了されておられました。ということで自分として改修後の初お詣りとなりました。そんな様子を よろしかったら。。↓2020年の改修工事が始まる前の穴森神社さまの様子は ↓本殿に向かって右手にある小さな4つの祠[ほこら]を順に参拝しつつ、その奥まったところにあるのが「奥の宮」。そしてその「奥の宮」の背後にある築山が「祭山」となります。の図ではこうなります。 というふうな塩梅であったのですが、コロナ明けということで先日2023年の8月に4年ぶりに参拝させていただいたところ、2020年4月19日に完了した改修工事で とくに図でいうところの祭り山あたりが大幅に改築されているということで、今回はそんな改修後の様子をお伝えしたいと思います。本殿にお参りしてから正面右わきの、改修に併せて新調された鳥居をくぐって奥の院へと進みます。 この鳥居をくぐって奥の院へ。すると新築された奥の院が眼前に。 その奥の院にお参りする前に少し下がって空を見上げたら岩塊というか、いや御山というべきか、上部の方向に新らしい祭り山が まさに ドオオオオンというかんじ で、視界に入りましたよ。 祭り山です。改修前は 祭り山の存在がわかりにくいかんじであったのですが、[→ 祭り山にたどりつけなかった話は こちら] こんどは すぐにわかりました。頂上部の上の宮さまも新築でした。 頂上部から見たご本殿のようすはこちら。左の道路があり、その横は さきほど潜り抜けてきた ずらっと連なる鳥居連があり、そして 銅板で葺かれた本殿のお社が続きます。 ↓ そしてどうなったのかと気になっていた穴森さまの夏場のシンボルであるバケツ稲というかプランター稲というかの イネ栽培なのですが、社務所からみた正面の一角に 小さいながらもきれいな水田がそこに存在して ほっ♬ 。 これでこそ穴森さま、さすがの穴森さまでございました。 さてさて、宮崎行きの飛行機のフライト時間まで2時間。またお参りさせていただきますと、ご本殿に向かってご挨拶して羽田空港へと向かいました。 改修前の時期のバケツ稲の様子は こちら、そし て こちら となります。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.28
物理性・生物性・化学性、3つ揃って 土づくり。生物性・物理性・化学性と、三つそろって、作物栽培に理想的な土が完成します。 生物性とは、 病原菌が少ないこと。 多種多様な土壌微生物が安定した状態で、土にいること。 物理性とは、 土の通気性・保水性・透水性などが適正で、 作物の根が張りやすい環境であること。 化学性とは、 土の酸性度が適当な範囲にあることと、養分濃度が適正なこと。をいいます。土に入れるものとして、まずは病原菌の少ない資材を入れることを前提にして考えます。 物理性や化学性を改善するための資材を入れるときは『清潔度』を基準にして入れる資材を選びましょう。病原菌の入っている懸念がある未熟な有機物は、はじめから入れないことが良い栽培土を作るコツです。『清潔度』という基準をクリアした資材のうち、つぎは物理性を改善する資材を入れます。以前にお伝えした栽培土の作り方でいえば植物質の材料を原料とした繊維質の多い資材、あるいはピートモスなどがこれにあたります。『きゅう肥』ではなく、むかしでいうところの いわゆる『たい肥』ですね[こちら]。物理性を改善したのちに化学性を改善する資材をいれます。PHをあげる資材や、土の条件によっては下げる資材を土の条件にあわせて適量入れます。前回お伝えした栽培土の作り方でいえば、ゼオライトがこれにあたります。いわゆる『石灰』ですね。最後に作物が必要とする養分を、濃度が適正な範囲で施します。前回お伝えした栽培土の作り方でいえば、油粕や魚粕などの有機物を発酵させたものをミネラル分と反応させた化成肥料がこれにあたります[ミネラルとは鉱物であるはこちら]。いじょう、土づくりについてのおはなしでした。 環境にやさしい農業とは 水を汚さない農業 だ とも思うんですよ。そんな話は こちら。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」のの
2023.08.26
状態をみて、入れるものを変えるのが農法。たとえば施設園芸作などでは、7月8月のこの夏の季節は収穫が終わって・次作までの準備の段階。経営者にとって、この時期に気をつけねばならないのは『まずは土づくり』というスローガンのもとにおこなわれることの多い無茶な土づくりをやってしまうことです。ということで、今回はこの時期の土づくりの考え方の回の再録です。ご参考までによろしかったら。 ↓前回・前々回などでみてきたように、土の状態や作物の生育の情況を土壌検査などで認識せずに、土の改良資材や肥料をただ入れさえすれば良い・または反対に やみくもにいれない というやり方は、非効率です。これでは、農業経営がうまくいかない。そこで土の検査をしたり、植物の生育状態を見たうえで・・・たとえば ミネラル分の少ない土には適量のミネラル分を入れることが大事になるわけです。同じように 隙間が詰まって硬い土には、軟らかい資材を、 粒子の小さい圃場には、粒子の大きいものを、 乾燥してしまう土には、乾燥しにくい粒子の細かいものを、 酸性が強すぎる土には、アルカリの資材を、 アルカリが強すぎるの土には、酸性の資材をいれる。 また 痩せすぎた土地には、肥える資材をいれる。 肥えすぎた土地には、痩せる資材をいれる。そして 病気が多い圃場ではウイルスや病原菌の少ない資材を入れるといった、それぞれの状況に応じた対処法をとると作物の生育がよくなります〔必然的に経営状態もよくなりますよ〕。そうなんです、このように土や作物の育つ状態をみて、田畑に入れるものを変える工夫・・・それこそが農法であり、ひいては農業経営なのではないのかとおもうのです。参考方法として、土壌検査の土の取り方の回は こちら、有機資材の性質をあらわす炭素率の回は こちらとなります。よろしかったらご参考に。。 とりあえずてきとうに、そのあたりの土を検査に出して、 検査結果の対策を無視して、 たとえばカリや塩素の多い 土[関連回はこちら]にもあいもかわらず家畜ふんたい肥を やりつづける・・・[関連回はこちら]などといったやり方 では、栽培に支障がでてくるのは時間の問題だと思いますよ。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」のの
2023.08.24
庭先でのイネづくりを楽しむ。 はなしの都合で文中の写真はコロナ前のものを使用しました。新しい本年8月分の写真は次回に掲載となります。↓夏場に高温多湿になる日本。東南アジアが原産である「米」という植物にとっては、最適の栽培条件が整います。つくりやすいんです。6月に種をまいたとすると・・8月から9月にかけてはだいたい↓ こんな感じに育ちますよ。ほら、きれいでしょう。 プランターというかバケツというか、これくらいの大きさの容器でも、それでも充分に育つのですから頼もしい。植えたイネの生育にあわせて 種もみ選び → 種まき → 田植え → 雑草と害虫防除 → 中干し → 稲刈り → 脱穀 → 籾すり → 精米という具合に、まるで農家さんのように『栽培』を体感できるのも魅力的なことです。場合によっては、収穫したおコメを、さらに餅などに加工もできますし〔いわゆるミニミニ版六次産業化も可能/笑〕。ほんとにあきない植物なんです。またイネという植物は、体作りと実作りの時期が、はっきりとしているので 分けつ期 → 出穂 → 開花 → 受粉 → 実の充実 といった植物全体に共通する仕組みである、身体づくりの栄養成長期と、そのあとの実づくりの時期である生殖成長期を理解するための良い教材となることも大いなるメリットですね。・・・そして上記の写真ですが、じつはこちらは、東京の羽田のとある場所で毎年植えられているイネなんですよ。その場所とはそう、羽田の 穴森稲荷さまです。夏から秋にかけてのお参りときに、このイネの生育をみるのが、夏の楽しみのひとつになってます。ということで今回はイネのバケツ栽培についてのおはなしでした。つづく・・。 夏場の観葉植物としても じつにきれい。とくに出穂前 のライムグリーンになったときの稲色はとっても爽やか!「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.21
イネの守護神。イネとイネつくりに関係した神さま、それがお稲荷さまです。 稲成りに、稲生り(いねなり)で、稲が成育すること、 また 稲つくりを担(にな)うこと、すなわち 稲荷 。そうした理由から、古来より人々は伏見稲荷に参詣し、稲荷山の土を持ちかえります。稲荷山の土を戴いて、それを自分の田畑に撒けば五穀がよく稔り、害虫がつかないという素朴な信仰のかたちです。西日本の代表的なお稲荷さまである伏見神社さまなどの歴史においては 前つがたは諸国の農民山州伏見稲荷山の土を求田毎に入れば 保食神の加護にてよく実のるとて皆人ごとに土をもとむ。といった表現にて、大阪の随筆家であった田宮仲宣・文永壬午年〔1822〕刊の随筆集に書き留められてもいるようです。のちのちこのような土俗的ともいえる風習が、現在の各地神社でも見受けられる「清め砂」や「御神砂」となっていったのかもしれませんね。そのような日本民俗信仰における稲作の神、お稲荷さま。仕事がら自分は、個人的に羽田の穴守稲荷神社にお参りさせていただいておりますが[以前掲載した不思議な砂の話 の回でご紹介した「御神砂」は、じつはこの穴守神社さまからいただいたもの。そんな穴守さまの紋どころには、はっきりとイネの姿が描かれております。ののののの そして、稲荷神社といったらキツネのお話です。狐が稲荷神そのものであると誤解されている方もいるかもしれません。たしかにどこの稲荷社の境内にもおキツネさまばかり/笑。しかしキツネはあくまでお使い〔中世以前にはキツネの姿はみられなかったといいますよ〕。穴守神社のご祭神は、紀記などで食物の祖神・農耕の神とされる保食神、豊受姫命/とようけひめのみこと。 女性神であらせられます。ということで今回は、 イネとイネつくりに関係した神さまであるお稲荷さまのおはなしでした。つづく。 キツネといえば、前述の稲荷山の土に関して書き留められて いる田宮仲宣の別の随筆集にのっているキツネ憑きについて の話もありまして・・・「以前ある人の子にキツネが憑いた。 この狐、たいしたもので諸氏百家を暗記しており誰もこの憑 いた狐との問答に勝てなかった。しかしとある人がある質問 をしたら、あっさりと観念して離れたのだそうです。さあ、 ここで問題ですが、諸氏百家を暗記していたというその博学 な狐がわからなかった質問 です。キツネに憑かれた子を救 う役目となったとしたら、あなたならなんと問われますでし ょうか? で、その随筆に記録されているキツネに問うたその問題とい うのが・・・・論語の中で「子曰く」とは何回出てくるかと 問うと狐は観念してあっさり離れた。と、いうことでござい います笑。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.18
「水中を自在に泳ぐモグラ」を見た。お盆休みの暑気払いということで2010年分ですが、よろしかったら。↓いまから5年以上も前の2005年のこと。夏は海よりも渓流[かわ]ということで、暑気払いに膝下ほどの清流でシュノーケリングしていたときのことです。マスクの右手のほうから、ヒトのこぶしほどの 長い尻尾がついた茶色いタワシ状の物体が流れに逆らって流れてきたかと思うといきなりすごいスピードで潜水しそのまま岸辺の岩陰のほうに泳いでいきました。 なに?いまのはなんだ?と、岩陰の先までいってみると、その先には川岸。ということは、あの尻尾のついたタワシは、いきついた岸から陸に上がって歩いていったことになります。 姿はモグラみたいだけれど、尻尾があるのをみるとネズミ?そんな動物なんているはずもない、何かの拍子に水に落ちた野ネズミの死に物狂いの泳法をみせられたのかもしれないな・・と勝手に解釈していたところ、後日そんな生物が実際に存在していることを新聞で見て知ったのです。のそれが ↓ 左下のこの小さい動物である のここ↑ ここ、ニホンカワネズミです。そう、ニホンカワネズミとは「モグラでもなく もちろんネズミでもないのだが、ネズミのような尻尾と水かきのついた足を持ち、清流を自在に泳ぎ回りながら水中や水辺で魚類・カエル・水生昆虫等の小動物を捕食し河畔の土中や石の下に営巣するというモグラの仲間である動物」だったのです。この清流にしか棲まないというカワネズミ、地方によっては「水中モグラ」ともよばれていることを、その5年ほど前の新聞記事[宮崎県三股町・長田小学校のやまめクラブの活動とともに]は伝えていましたよ[こちら]。いやー、しかしです。世の中って、ほんとに広いものですね。まさか水中を泳ぐモグラというか、水中でも生活できるネズミというか、そんな生き物がほんとに日本にいるなんて。いまではテレビで取り上げられたり、施設で飼われてるようにもなって[ユーチューブはこちら]結構有名になりましたが、あれがそれだと知ったときには当時はほんとにびっくりしたものでした。ということで今回は[マスコミに登場するのは むしろカッパよりも少ない]ニホンカワネズミという生き物のご紹介でした。 予備知識がないまま、たとえばカピバラやシャンハイハナスッ ポンに遭遇したとしたら・・・きっと “ネズミ”や“スッポン” の化け物[イコール妖怪]だと思い込んでしまうのも無理ない ことだとおもいますよ。うん。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.16
続・食料自給率にも多様性があっていい。農作物には土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、ご説明してきました[こちら]。そのうえで最近なにかと話題となることが多い日本の食料自給率の表し方を取り上げ、カロリーや生産額やさらに重量で表した自給率もあったたほうがベターだと述べました[こちら]。そして本日は、続編となります。はじめに2011年の新聞記事のご紹介です。 ↓ 農業新聞第一面のこの写真です。こちらは7月12日の『飼料詰み大型船入港』と言う見出しのついた日本農業新聞の第一面のトップ記事に使われた写真となります。この記事のおおまかな内容ですが・・・『津波により甚大な被害を受けた宮城県石巻港に11日、震災後初となる大型外航船が到着した。石巻市は東北地方の飼料380万トンの3割を占める飼料基地。大型船での仕入れが再開したことで、安定的な飼料供給体制が整った』と、いうものです。東北地方は有数の畜産基地ですからね。この日に入港した5万トン級の大型貨物船で運ばれた米国産トウモロコシ2万5000トンは、飼われている家畜への安定的な飼料供給に対して大いに役にたったはずです。ちなみに今後は震災前と同様に〔トウモロコシだけでも〕1ケ月に一回の割合でこのような大型船による輸送が行われることになります。いやー、よかったですね。と、ここまでは新聞による単なるニュース。これから先を考えるのが現場に居るものとしてのつとめですが・・・そうなんです。ご存じの方も多いとは思いますが有数の畜産基地である東北の家畜の餌もまた、新聞記事にあるようにそのほとんどは外国産なのです。この事実が、 カロリベースや重量ベースの自給率が必要な理由となります。そして飼料ならまだまし。 この写真の横断幕をもって入港を歓迎する方々が、もし仮に家畜のエサではなくわれわれ日本人の食料を歓迎する人々であったとしたら、どうでしょう。今回ご紹介した新聞記事の『飼料詰み大型船入港』の飼料という言葉を『食料』という言葉に置き換えたとしたら、どうでしょう。 外国産飼料に頼っている日本の畜産ってだいじょうぶなのかなと思ってしまうのはわたしだけではないはずです。脅かすわけではありませんが、あと数日もたては8月15日の終戦記念日。この終戦記念日にまつわる話として・・・私の出会ったたくさんの農業界の先輩たちから 終戦前後の日本のイネの収量は悲惨といってもよいほどの不作であったというという言葉を、〔わたくしは〕何度も職場で聞かされてきた過去があるのです[終戦の年の食料不足はいくつもの朝ドラでも描かれてきてますし]。その言葉を思い出しながら、この新聞記事を眺めていると、どうしても『飼料』が『食料』という言葉に見えてしまって こまっちゃうというわけです。・・・さてさて。そのような個人的な感想はさておいて、震災前後のとある東北の畜産農家さんについての時事通信 4月30日号に掲載された『岩手の養鶏農家も大打撃、えさ不足で大量殺処分』という記事をご紹介して今回のおはなしを終りにしようと思います。よろしかったらご参考に。↓東日本大震災は、津波被害を免れた岩手県の養鶏農家にも大きな打撃を与えた。地震に伴う停電や津波で、飼料工場などが操業停止に陥り、農家は弱ったニワトリを大量に殺処分。同県の鶏肉生産高は国内3位で、高病原性鳥インフルエンザ問題に揺れる日本の鶏肉産業にとっても痛手となった。陸前高田市の高台で「タカハシファーム」を運営するTさん。生まれたばかりのひよこを仕入れ、60日程度かけて育てた後、大船渡市の食肉メーカーに出荷していた。「子供たちが安心して食べられるものをつくりたい」と、抗生物質を使わずに育てたニワトリが自慢だった。津波で市役所などが流された市中心部とは違い、5万羽を飼っていた養鶏場に大きな被害はなかった。だが、宮城県石巻市や青森県八戸市など沿岸部にある飼料工場が被災して、えさが入手できなくなった上、出荷先のメーカーの工場も停止。1週間は様子を見たが、えさ不足で弱ったニワトリは病気にかかりやすいため、全て処分して埋めた。ひよこの購入代や飼育に使ったえさ代など被害は2000万円に上る。岩手県畜産課によると、震災の影響で養鶏農家のニワトリは4月下旬までに約270万羽が死んだ。。以上、参考としての新聞記事でした。 ほめ殺しという言葉。経済界の方々の“日本農業は強い論”を 聞かされると、わたくしは、このほめ殺しという言葉を連想 してしまうというのが正直なところです。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの<
2023.08.13
食料自給率にも多様性があっていい。発表された食料自給率についての2011年8月分の回となります。過去分ですが、ご参考までによろしかったら。↓農作物には、土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、前回ご説明しました。そこで最近なにかと話題となることが多い日本の食料自給率です。カロリーで表したり、生産額で表したり、さらに重量で表した自給率もありますが・・・結論から言えば、いろいろな自給率があってもいいと私は思います。その理由は以下のようになります。たとえば労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励するとしたら少ない面積でも生産額はあがるわけですから、当然生産額で計算する食料自給率は跳ね上がります。平成21年は70パーセントということですので、今後の奨励政策いかんによっては、8割近くになることもあっていいことになります。 国内で労働集約型農業を奨励+土地利用型作物は輸入増やむなしという農業のやり方になりますね 〔反対に土地利用型作物を使った土地利用型作物を奨励していったとすれば、土地利用型作物作物の価格は、労働集約型作物よりも格段に安いのが現実なのですから、生産額で計算する食料自給率は減少していくことになります〕。さて、そこでです。ここで 人の食べるものの種類の問題というものが、でてきます。労働集約型作物の代表とされることの多いネギやイチゴなどを食べることだけで、土地利用型作物の代表であるコメやムギ、大豆をたべなくてもやっていけるのだろうかという基本的なヒトの食に関する問題です。世界的に食料が潤沢であった時代がこれからもつづいていくのであれば、労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励することで、生産額で計算する食料自給率を上げていくのも良いでしょう。しかし考えておかねばならないのは、とくにコメやムギそして大豆の供給不安が おこったときにどうなるのかという問題なのです。実際のところ、身近なパンや豆腐の値段がじわじわと値上がりしていることからもわかるように、数年前よりも格段にコメやムギ、そして大豆の価格は上昇しているという現実があります。そのような可能性が高い時代に〔一般の方には目新しいために注目されがちな〕生産額でみた自給率ばかりを最重要視するというのもいかがなものかと思うのです。そして、ここまで説明し終えたところで、最初にお伝えした いろいろな面から算出したものがあっても良いとした食料自給率の表し方についてです。話題になっている生産額で表すという自給率もあるべきだし、従来からのカロリーベースの自給率も大事なものだと思うのです。さらにいえば重量で表した自給率なども、けして不必要なものではない。大事な国民の食料に関する安全保障の基になる数字なのですから、どれが正しくてどれがまちがっている・・・などという議論に終始せず、いろいろな角度から慎重に検討するという意味で、いろいろな自給率を検討する道具としてつかっていけばよいのです。『食料自給率の表し方には多様性があってしかるべき』だと考えていきたい。それは日本の農業の方向性を見定める指針になり得ますから。ちなみに農水省の食料自給率に関するページですが・・・カロリーベースの自給率の話しばかりではなく、生産額でみた自給率に関してももちろんきちんと明示してあることをお知せして、今回の話しはおしまいです。 今回の話に興味を持たれた方、そのページは こちらとなりますよ 。 むしろ問題は・・・〔自給率の表し方よりも〕農業には 土地利用型作物型農業と労働集約型農業があるという現実を 理解していないフリをして話をしている論者や政府のお偉い さんがいることなのだと思うのですよね。はい。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.08
農作物には土地利用型作物と労働集約型作物がある。2011年分ですが、自給率関連ということでよろしかったら。↓作物には 土地利用型作物と、労働集約型作物があります。たとえば米・小麦・大豆といった作物が典型的な土地利用型作物です。機械化の面からいえば、栽培に関する作業のほとんどが農業機械で行える作物だといえるでしょう。だたし収益をだすためには、いろいろな農業機械と採算に合うための広い土地が必要になります。反対に、栽培に関する作業の大部分が機械化するのが困難な作物があります。たとえば葉もの類であればホウレンソウ・ネギといった葉もの類、果菜類であればキュウリ・大玉トマト・イチゴにメロン、そしてお花などです。これらを労働集約型作物といいます。こちらは農業機械はさほど必要ありませんが、機械化出来ない部分に投入する労働力が必要となります。そしてこの2つのタイプの作物のうちの平均な年の価格を例にとり、数字で表すと、次のようになります。作物 労働時間/10a 農業所得/10a 労働農業所得/1時間 コメ 29.2時間 32067円 1100円 大豆 10.1時間 1595円 176円 ↑↓ ネギ 1254.3時間 885000円 706円 メロン 3100時間 3546000円 1278円どうでしょう、農業で生産する作物というくくりでは同じ作物なのですが、その実態はまるっきり正反対なものだということが、おわかりになりませんか?このような作物の栽培の実態と、その経営の実態を認識したうえでなければ農業改革論を論じられません。どの作物を扱うかで方法論も結論も、理想とする農業の姿が変わるわけですから。そして・・・なぜ日本には土地利用型作物を使った農業や労働集約型作物をつかった農業といった、いろいろな農業が存在するのかを説明してお話はおしまいです。 日本は南北にながーい山国。それゆえに地形も気象も多種多様 これが日本にいろいろな農業〔と、いろいろな自給率〕が要る理由です。 土地利用型と労働集約型。この作物の違いが、カロリー ベースでみる自給率と金額べースでみる自給率の違いの 話につながっていくというはなしが 次回へ。。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」kk
2023.08.07
台風の進路が決まらないと風対策もままならない。台風のもたらす風。 それは台風の速度が遅い場合は、作物により大きな影響をもたらします。10キロ以下の進行速度になるとか停滞する といった状況になるとおおごとです。なんといっても作物がたとえば48時間とか60時間といった非常に 長い間、強い風に晒されつづけることになるわけですから。当然のことながら枝の張った果樹などでは倒伏したり、枝が折れたりといった状況になることも珍しいことではありません。また定植したばかりの作物では地下部が充分に発達していないために、作物の根が土から抜けて強い風にのって飛んでいってしまうことも稀なことではなくなります。。また もうひとつ。そんな台風の風被害を大きくする要因があります。それは 台風の風は、風向きが変化していく風 であることです。たとえば南の方向からやってきて北上していく台風の場合は、台風の進行と通過にあわわせて 南風 → 東風 → 北風 → 西風といった具合に、強い風の向きが 時間とともに変化してく。これは風を避けることができない露地の作物にとってはきついことです。なんといっても風向きがかわることで、風を受けている体が結果的にが回転させられることになるわけですから。たとえば葉もの野菜の場合などでは、この変化する風のためにからだを回転させられつづけた結果、根元の茎の部分がねじ切られてしまうこともままあります。それは人の手一抱えもあるおおきな樹木さえ同様です。この風の変化に耐え切れずにぼっきりと折れてしまうこともあるのです。さらにもうひとつ。 台風の気圧が低いという事実があります。 この気圧の低さが被害を助長します。たとえばビニールハウス。 しっかり風よけをしていたたとしても、ハウスの内外の気圧差[そのためにうまれる上昇気流] のために、ハウス全体が浮かび上がることでやられてしまうことがあります。この場合は現実的にはハウスに設置された換気扇を動かすことによって[ハウス内の空気を排気し・ハウス内の気圧を下げることで]対処しますが・・・・もし不運にも停電などの事態に陥ってしまうと換気扇が動かせないことで被害にあう。などなど、今回は台風が作物に与える風のこわさあれこれについてのおはなしでした。おりしも台風6号です。なかなかコースがさだまらず、どちらかの風が強く吹くのかがよくわからず風対策のやりようが決まらないという状況がつづいていました。が、ここにきてようやくコースも定まって数日後には九州上陸が予想されるようになってきました。コースを変えてとまでは言いませんから、せめて素早く通り過ぎてほしい。と、いま心から願っているところです。 台風の南風にはつよい自然界の樹木も、急に向きを変えるという 変則的な動きをする台風の北西からの風には意外にもろい・・・ という現実もあります。台風の進行方向におられる皆さまにおかれ ましては充分なご注意を。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.06
ハーブにも、虫は ばしばし やってくる。Gひと昔前の話です。#ラベンダーやセージなどを畑の作物の間に植えているので無農薬 で作物が栽培できていますなどという話をよく聞いたものです。いわゆる ハーブには虫がこない伝説 ですね。・・・しかし最近では、さすがにこの話も聞かない様になって来ました。 そうなんです、もちろんハーブにも 虫はばしばしやってきます。体験からいうと、ハーブには虫がこない伝説で登場するラベンダーやセージ・ミントなどにももちろんやってきます。ちなみに別ブログでラベンダーの鉢利用の長期栽培の様子をお伝えしているのですが[こちら]ほかの作物から隔離してラベンダーだけを栽培しているにもかかわらず、それでも彼らはやってきます。ちなみにそんな害虫の種類ですが、小型のものでは、梅雨の時期になると恒常的に葉の裏面に発生するのがハダニ。ハウス栽培の終了とともにやってくるのがシルバーリーフコナジラミやタバココナジラミ。そして大型のものでは、気温があがる 梅雨明け時や台風の通過後には、ピナータラベンダの葉を軸だけを残して[まるでニンジンの葉でも食べているかのように]平気で食べ尽くしてしまうミツモンキンウワバなどが気をつけねばならない代表的な害虫です[あっと、地下部を食べつくすコガネムシ類もいますいます]。揮発性のオイルの香りのするラベンダー類やミントの葉を生息の場所としたり、 吸汁したり・あまつさえムシャムシャと食いつくしてしまう彼ら・・・そのたくましさには、敬服させられてしまいます。 台風の風雨で下葉が傷んでいるとばかり思っていたピナータ ラベンダー。じつは一鉢に5頭ほどのウワバが潜んでいたの が原因で弱っていたのだと判明。 ラベンダーには すまないことをしたな、とガックリ。。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.03
お互いの生育を助けるコンパニオン植物。。花や野菜を栽培しているとどうしても気になるのが 病気や虫による被害ですよね。そこでなるべく薬をつかわずに栽培する方法のご紹介です。ぜったいにこない・・というのは不可能なのですが、一緒に植えることである程度虫をよせつけない作用があったり、お互いの成長を促進しあう作用をもった植物の組み合わせがあったりするといわれるものにコンパニオン植物とというものがあります。今回はそんなコンパニオン植物のはなしなのですが、そのような植物の組み合わせのなかで、とくにハーブを利用した栽培例と効果を以下に箇条書きにしてみると・・・マリーゴールドとダイコン・トマト ・・・センチュウの防除ミントとトマト・キャベツ ・・・生長促進・虫除けチャイブとキュウリ・トマト・カボチャ・ピーマン ・・・つるわれ病防除バジルとブロッコリー・コーン・トマト・・病害虫の減少カモミールとタマネギ ・・・病害虫防除ボリジとイチゴ ・・・ミツバチの来訪多・受粉を助けるタイムとズッキーニ ・・・ミツバチの来訪多・受粉を助けるローズマリーとニンジン・キャベツ ・・・土着菌が増えるなどなどがあります。さらに害虫を避けるということになればミントとキャベツ・ブロッコリー・カリフラワーのケース やナスタチュームとキャベツ・ピーマン・キュウリ・ナスなどがあげられます。こういった事例のなかで、もっとも古くから知られていてかつ古くから行なわれている事例として、しかも私自身も実際に生産現場で見聞きしてきたのがマリーゴールドによるセンチュウ防除です。どうにもマリーゴールドの匂いをセンチュウが嫌うというのが、その原理らしいのです。そういった忌避作用というのは、シカクマメや飼料のソルゴーなどももっており、畜産地帯である南九州においてはマリーゴールドよりもソルゴーが利用されることがおおくなったというのが現状といったところでしょうか[大きく育つソルゴーは植物質繊維の補給にも利用できますし]。さてそんな良いことづくめの観があるコンパニオン植物ですが、よくよくかんがえてみれば、大量生産・大量消費が行なわれる前の、全国規模の流通網や大型機械を使った耕地整理も万全に整えられてなかった時代の日本の農業では「畑のパッチワーク」といわれるほどに、いろいろな植物がいろいろな作型で栽培されていたということで、自然なかたちでのにコンパニオン植物の組み合わせができあがっていたのかもなあと想像したりもします。ということで・・・かぎられた広さの土地でおこなう家庭菜園や野菜やお花のプランター栽培では、どうしても作る作物の種類が限定されてしまいますし、栽培土を休ませることもありません。むしろ実際の農業における田畑の場合よりもずっと土を酷使しているわけですよ。そういうことでどうしても特定の土の養分が偏ったり不足しがちになりますし、加えて土に存在する微生物の種類と量も限られてくるようにみうけられます。したがってそのひとつの対策法として、植物を混植して植物間の天然化学物質の相互作用を利用する[といわれている]コンパニオン植物を植えるのは、微生物の面から考えてもとてもいいことだと思います。いじょう・・今回は、野菜の外観を気にせず・時間に余裕があり・栽培を楽しみたい方向けに、コンパニオン植物のご紹介でした。ちなみにわたくしは、ハーブやラベンダーの栽培に利用している土のセンチュウ対策にミントをつかったりしているのです[そしてそのミントにアブラムシがくるのには閉口してたり苦笑]。 ちなみに実際のハウストマト栽培農業現場で行なわれて いるウイルス病を媒介するコナジラミ対策のネットの網 目は・なんと0.6~0.4ミリのもの。お宅の網戸のネット をご覧になれば、それよりもずっと細かな栽培現場の網目 の細かさがよくわかります。そう、それは風を通さないほ どの細かさなのです。それでも防げなかったりするのです から虫害病害というものはかくも侮りがたし・・ですよ、 ほとほと。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.08.01
神君、伊賀越えといえば。幾多の戦国時代を扱った大河ドラマといえば、本能寺の変そして家康の伊賀越えというのが定番ですが、 そんな神君家康の伊賀越えに関するお話の付け合わせとして、2016年分ですが、ご参考までによろしかったら。↓『本能寺の変といえば、伊賀越えですが。/2016年分』大河ドラマで戦国ものといえば、本能寺の変”が つきものなのですが、その場面でかならずとりあげられるものに家康の伊賀越えのおはなしがあります。 → 伊賀越えについては こちら。 と いうことで前回の浄土寺の本殿から左手に進み、件の閻魔様の前の路地を抜けて一つ木通りにでてそのまま道なりに坂を上がると、すぐに目にはいるのが、こちらの看板。 [伊賀越え所縁の鈴を祭って創建されたという説がある]鈴降稲荷さまの場所を示す看板です。 道から左手に曲がった先にあるのが、一畳ほどのこじんまりとした鈴降さまのお社。お社のわきには、この稲荷の由緒が書かれた看板があり、この看板曰く ・・・・一説には天正十年織田信長本能寺の変に遭いし折、京阪にありし徳川家康急遽三河に帰らんとて、伊賀越えの際山中にて道に迷いし時、遥かに鈴の音が聞こえるので、その方向にたどりつくと観音堂あり堂主山名孝倫なる者がいて之を迎え厨子の中より三箇の鈴を取り出し家康に献じ、且つ付近の住民を集めて道案内と警護をしつつ伊賀の白子に出、舟にて海路浜松へ帰ることが出来たという。家康は、此の恩義を徳とし、江戸幕府を開くや、孝倫はじめその折の郷民を江戸に召して四谷に地を給し、これを伊賀同心組とした。よって彼等は一宇の祠を建て、さきの鈴を神鈴として鈴降稲荷と号し伊賀組の鎮守とした。とのこと。 そのような看板の説明をあたまのなかででなんども反復し、いまはいったいどうなっているのかしらん などと、現在の神鈴のありかなどを思いながら、とりあえずお社の鈴をならしてお参りし、そのあと通りのほうに退出し・・・ きた道を逆に帰って、路地のほうから浄土寺の境内に進みつつ・・・閻魔さまとお地蔵さまに鈴のありかや、ひいてはことの真実をおたづねする のが、最近の赤坂散歩時の定番となっております/笑。 今回の大河ドラマの真田丸での、内野聖陽さんの演じる 家康のばたばたの伊賀越えは、個人的には大好きでした。 ハマカーンの浜野半蔵、ドラマ後半もどんどんでてきて ほしいです。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.07.31
超大型台風といえば。7月中旬からはじまり7月25日の前後からはイネ刈り真っ盛りとなっている宮崎県の早期米栽培地帯。 なんといっても幸運であったのは台風5号の直撃を免れたゆえです。そしてこの台風5号の進路が中国本土であると聞けば、どうしても思い出しちゃう映画の予告編が こちら です。なんといっても藤岡弘、さんのナレーションが 素晴らしいかと。じっさいのところ・・こんな市長さんがいたら、頼もしか~。 この5号台風の進路にあたっている宮古島や石垣島 のみなさまや台湾そして中国本土のみなさまには 被害の少ないことをお祈りいたしております。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.07.29
土用の丑の日といえば真言密教の秘法加持。夏場はキュウリということで、2013年分のキュウリ関連のお話の再掲載です。よろしかったら。。↓土用の丑の日に、仏具の 独古/とっこ を使って、新鮮なキュウリに穴をあけ、そこに願い〔病気平癒や家内安全〕を書いた護符を封入し地中に埋める・・・これが真言密教系のお寺さんでおこなわれる“諸病きうり加持”とか“きうり封じ”といわれるキュウリを使った秘法加持です。 願いを込めたキュウリが土中で腐ることで諸病が回復するというものですが、この呪術的な雰囲気が魅力的ですよね〔なんといっても密教という秘密の宗教の中の・さらに秘法とされる儀式ですし〕。 この秘法加持で有名なのが 小豆島の保安寺さんや愛媛県西条市の栴檀寺(通称世田薬師)さんですが、和歌山県にもあるというお話も聞き及んでおりますので興味を持たれた方は丑の日におでかけになるのはいかがでしょう。個人的には・・本州側から明るい瀬戸内の海を舟でわって四国のお寺さんに参りすることとして、青い海原にキュウリを手でかざしながら[青い海に緑のキュウリですから映えますし]はせ参じて、この秘法加持に参加するという行程があこがれです。 農業関係者としては・・・この行事用に〔空海もつかったの かなの〕中国産の品種のキュウリなどを育てて売り出すのも いいかもと考えちゃったり/笑。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.07.25
思い立ったら、なにがなんでも。一寸の虫にも五分の魂などといわれますが、そんな昆虫行動のおはなし。今年も巣をつくったということでよろしかったら。 ↓ドロバチのおかあさんが、営巣の場所として目をつけたのは・・・こちら映像の中心部分にある丸い穴です。穴のなかに、おかあさん蜂頭の一部がすこしみえるのがおわかりになりますか。ののの頭から穴の中にはいっては、穴のなかで回転するのか、しばらくすると頭からでてくる。 おそらく湿ったドロを穴のなかへすこしづつすこしづつ運んで、懸命に穴の内部で幼虫のためのお部屋づくりの作業中なのでしょう。この作業の繰り返しです。ののの ののの そんな子供想いのお母さんバチの懸命な働きぶりには、もちろん頭が下がる思いではあるののですが・・・しかしどうにも困ったことが ひとつ。それはこのお母さんバチの選んだ穴の場所なんです。じつはこの穴というのはののののののののののののののののの 重い荷物を運ぶ運搬用のフォークリフトのネジ穴。それも荷物の積み込み時や荷下ろし時には移動して仕事をするフォークリフト のマスト部分のネジ穴なんです。ののののの 営業時間内には[常時動いているわけではありませんが]もちろん可動して移動することもあるリフト、朝9時以降に倉庫から出されて、遅くとも18時前にはシャッターの降りる倉庫内に格納[その間はネジ穴の巣にも入れなくなるでしょうに]されてしまうリフト。なんでリフトなんだろう。 もっといっぱいほかにも巣をかける穴はあるだろうにと、おもわずにはおられません。かんがえてみればこのハチのお母さんは、たとえ移動したとしてもリフトの場所を認識し、さらにその居場所の変わるリフトの特定のネジ穴の場所を確認記憶している・・というほどの賢い頭脳とすぐれた位置感覚をもっている生物なはずなんですよ。それなのに・・停まっているときはいいとしても、リフト車が動くたびに、リフト車をおいかけてはネジ穴に進入して巣づくりしている様子のおかあさんバチ。はたから見ればあまりに非効率と思える作業の繰り返し。ネジ穴。なんでこのリフトのネジ穴なんだろう。そうおもわされることしきりです。そしていっぽうの巣をかけられるリフトです。このようにドロバチに営巣されるのは、じつは今年だけではないのです。思い起こせばほとんど毎年といってもよいほどに営巣されるのですから、この好かれようというのが、またすごい。この黄色いボディ色が気にいられるのか、それともオイル類の匂いが気にいられるのか、それとも単にこのネジ穴が[ドロハチにとって]超理想的な大きさと深さであるからなのか。理由はわかりませんが、当地のドロバチの一族に[先祖代々]6月7月と追いかけまわされるリフトっていったい。。。・・・ほんと世の中っていうのは不思議なことばかりだと思わずにはおられませんね。というわけで今回は、ドロバチに好かれる不思議なリフトというか、フォークリフトのネジ穴がすきな頑固一徹なドロバチの一族というか、そんな両者が繰り広げる夏の風景のお知らせでした。 こまるのはリフトの点検車検などで、 このリフトが 整備工場などに車で移動させられたとき。ドロバチは くだんのリフトを探し回って、こちらやそこら、別の リフトに乗るドライバーの足元や耳元[これは刺されそ うでコワイ]いたるところで ブンブンブン。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
2023.07.23
全1500件 (1500件中 1-50件目)