はるのひの気まぐれ通り雨

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May 16, 2008

解答＆解説　その２・終

(10)

テーマ：ちいさな旅～お散歩・日帰り・ちょっと１泊(43664)

カテゴリ：地域

早くしないと、葵祭も終わってしまいまして…

問３
最初に、斎王として自分の娘を奉仕させたのは嵯峨天皇（786～842）です。嵯峨天皇は桓武天皇の息子で、兄弟に平城天皇や淳和天皇がいます。政変が相次ぎ、多くの肉親と離別してしまった天皇は、神仏にことのほか傾倒したのかもしれません。有智子内親王を斎王にしただけでなく、仁子（よしこ）内親王を伊勢神宮へ斎宮として派遣もしています。光源氏のモデルの有力候補のひとりとされている源融（みなもとのとおる）も嵯峨天皇の息子なのです。（答・２）

問４
古墳時代に起源を発し、平安時代に斎王制度を確立した賀茂祭も、室町時代には応仁の乱で衰微します。ようやく復興を遂げたのは元禄時代のことでした。
しかし、1869（明治2）年の東京遷都により、再びその華麗な時代行列は都大路から消えてしまいました。それを復活させたのが明治の元勲・岩倉具視で、83（同16）年に内閣に建議します。岩倉はこの年に亡くなりましたが、翌84（同17）年に賀茂祭は復活したのです。岩倉は、郷里の京都が活力を無くしていることを常に心にかけていたのでしょう。（答・２）

問５
坂田金時、そうあの金太郎さんです。彼が賀茂祭の斎王列を見学しようと思い立ち、無粋な武者姿で行くのも気が引けると牛車を頼んでみたものの、あまりの乗り心地の悪さに車酔いして、揚げ句の果てに体力を使い果たしたのか、寝てしまいました。その間に斎王列は通り過ぎてしまったという話です。酒呑童子を退治するほどの強者でも、車酔いには勝てなかったようです。（答・１）

京都検定1級保持者で、財団法人「京都古文化保存協会」事務局・小嶋一郎さんの解説を引用しました。