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2012年08月12日
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カテゴリ: 作品

スラム街。

それは、行き場をなくした人間の溜まる場所。

ある者は職を無くし

ある者は住む家を無くし

そうして居場所を無くした者が生きるために隠れるように城下町の中央部から端に移住した。そんな人間がだんだんと増えていき、今ではスラム街と呼ばれ、無法地帯と化している。窃盗、傷害は日常茶飯事、ひどい時では殺人すら起こった。

スラム街で生き残るためには強くなければならず、徒党を組んでそれを強みとする者たちもいる。

そんな弱肉強食の世界の中、クロエは一人膝を抱えている。

「......」

帰る家を無くし、家族を失ったクロエが一人大自然の中生きていけるわけもなく、スラム街で暮らすことになった。必要なものがあれば盗む、場合によっては奪う。最初は罪悪感を感じていたがそんなものはスラムで暮らすには邪魔になる。クロエも1週間もしないうちに盗むことに罪悪感を感じなくなっていた。

クロエのようにスラムで暮らす子供は少なくない。

クロエと同じく家族を失った者。

家から逃げ出してきた者、家族に捨てられた者。

理由は様々だが確かにスラムで暮らしている。可哀そうに思われ拾われる子もいるが一握りの幸運な子だけである。スラムでは子供ですら強さを求められる残酷な世界だ。

クロエがスラムで暮らし始めてから3週間。食事を手にするために盗みに行く以外、膝を抱え座っている。いきなりすべてを失いつらい世の中に放り出されたのだ。無理もない。最初は新参者だと他のスラムの住人達に気にかけられたが話しかけても反応しないのですぐに気にされなくなった。

この日も最低限の食事をし、夜になれば適当なところで暖を取り眠る......。それで終わるはずだった。

しかし、そんな夜は脆くも崩れ去る。

王国軍が現れたのだ。

働かず、税金を納めず、街を汚し犯罪を繰り返す......そんなスラムの住人達が王国軍に捕まって無事で済むはずがない。スラムの住人達が必死で逃げ惑う中、クロエはただ膝を抱えるだけだった。

(ここで捕まれば楽になれるかな......)

「おい、こんなところに子供がいたぞ」

「少しひ弱だが、鍛えれば使い物になるだろう」

「よし、連れて行くぞ」

 兵士の一人に左腕をがっちり捕まれ、引きずられるように連れて行かれる。スラム街を出たところに何台もの馬車が停められていた。

「中で大人しく待ってろ」

そう言って乱暴に馬車の中に入れられる。かなり大きな部類の馬車で、馬車のなかにはすでに捕まったスラムの住人が入れられていた。口々に「ここからだせ」と言っている。

 最初は無視していた兵士達だったがうっとおしく感じたのか一人が腰に差している剣を抜いた。そして力強く振りおろす。ガンッという鉄とレンガがぶつかる音が響き渡りスラムの住人達は一斉に静かになった。

「黙っていろ。殺されたくないならな」

 その言葉に、スラムの住人達は静かにならざるを得なかった。

「このくらいでいいだろう。王宮に戻るぞ」

リーダー格らしき兵士の一人の一声で、一斉に馬車が動き始める。クロエを含めたスラムの住人達は黙って馬車に乗っていることしかできなかった。

「起きろ。起床の時間だ」

兵士の一人が部屋のドアを開けそう言った後、そそくさと行ってしまった。しばらくしてまた「起きろ」という声が聞こえる。クロエはぼんやりとしながら体を起こし、ぐっと伸びをする。少し両腕が重い。

 ここは王国軍兵舎の一室。スラム街で王国軍に捕まり、兵舎まで連れてこられた。クロエをはじめスラムの住人達はここで兵士になるための訓練を受けている。

 スラム狩りが行われた理由......それは先のジェード帝国の侵略のせいであった。クロエがすべてを失ったあの侵略......そのせいでクロエは今ここにいる。

スラムの住人達が選ばれた理由は死んでも代わりはいるし、少しは役に立つ。要は体のいい厄介払いだった。

「すぐに着替えて外に出ろ」

先ほど起床を告げた兵士がそう言って去って行った。

ここでの生活はひどく単調だ。

朝は5時に起き、外で体力をつけるために走らされる。7時を過ぎたところで朝食、食べ終わるとすぐに剣を扱う練習をする。12時を過ぎ昼食を食べた後は暑くなるため一度室内に入り筋トレ。夕方になり涼しくなったらまた外に出てランニング。それが終わり夕食、入浴を済ませると自由時間だがほとんどの人間はすぐに眠ってしまう。

あまりの辛さに逃げ出そうとする者も少なくなかったが兵士に見つかりあっけなく戻ってきた。そして前よりきついメニューをやらされることになる。

最初はメニューの辛さで生きているのが辛くなる。そしてメニューに慣れてくるとその単調さで考えることが辛くなってくる。何かを考えるくらいなら今やっていることに集中して何も考えないほうが楽なのだ。

クロエも何も考えずただ剣をふるい、体を痛めつけ一日一日を単調に繰り返していった。

そうしている内に、王国軍に捕まって1か月、あのジェードの侵略から2か月近くが経った。

あとがき

どうも、孝介です

ということでセラヴィ第1話いかがだったでしょうか?            ドウデショウ?

主人公がまだ一度も言葉をしゃべっていないw                プププ

しゃべらせる必要もなかったですし                      マァナ

次はしゃべる予定なので大丈夫です                    ハツセリフナンダロ

今まではセリフばっかだったんですがだいぶ減りました         カワッタナァ

これも大学に入ってレポートを書くようになったからですかね?       カモナ

とりあえずお盆中は里帰りするので2話は遅くなるかもです      ゴメンナサイ

といっても待っている人がいるのかって話ですがww           ソレハイワナイ

では2話あとがきでお会いしましょう                    バイバイノシ






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最終更新日  2012年08月12日 09時45分07秒
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