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2012年10月19日
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カテゴリ: カテゴリ未分類

「間もなくジェード帝国が攻めてくる。気を抜くなよ?」

指揮官格の一人が大声で兵士に叱咤する。

グレイル草原。

サフィール王国の南端に位置し、ジェード帝国との国境となっている。普段は豊富な草花があり動物が数多くいるのだが、サフィール軍がいるせいでいつものグレイル草原の姿は見られない。

先のジェード侵攻でダメージを受けたサフィール王国はジェード帝国との国境に兵士を放ち、さらなる侵攻に備えていた。そして数日前、ここから3キロ先くらいに野営しているジェード軍を見つけたのだ。それからサフィール軍はここで野営している。

数時間前、偵察隊がジェード軍が行軍を始めたという情報をもたらし、こうして整列してジェード軍が現れるのを待っている。その数およそ5千。偵察隊の情報だとジェード軍はおよそ1万。戦力差は歴然だった。

それでも、逃げることは許されない。敵前逃亡した者は容赦なく殺される。生き残るには、敵を殺すしかないのだ。

「ジェード軍が見えた。各隊、準備を整えよ」

再度、指揮官格の兵士から叱咤が飛ぶ。その声に従い、各々防具や武器を確認したり、構えたりしている。

「......」

 ジェード軍の姿が見えてくるにつれ、兵士たちは息をのんだ。1万もの大群が隊列を崩さずに更新する姿は圧巻であった。その重圧にサフィール軍は臆してしまったのだ。

「あんなのありかよ......」

兵士の一人が呟くと、周りもがやがやと騒ぎ始めた。その間にも黙々とジェード軍は近づいてきて、その距離は100mを切っていた。

「全軍、突撃」

その指示が叫ばれたとき、兵士たちは一斉に拒否の反応を示した。しかし指揮官格の一人が空に向け銃弾を発砲すると、半ば自棄になりながらジェード軍に向かって走り始めた。

 サフィール軍が走り始めたのを確認し、ジェード軍もサフィール軍に向かい走り始める。あっという間に二つの軍は近づいていき、衝突した。

たちまち辺りは鉄と鉄がぶつかる音、怒声や呻き声が響き渡り、血の臭いが充満する。

そんな中をクロエは、とぼとぼとただ進んでいく。その姿に戦意は見られない。誰がどう見ても死ぬのは時間の問題だった。

やがてジェード軍の一人がクロエを見つけ、斬りかかろうとする。

(これで、終われる......)

クロエは、その剣を受け入れるつもりだった。そしていやな世界から逃げ出そうと......

ガギン

剣がクロエを切り裂こうとするその直前、鉄と鉄がぶつかる鈍い音がした。

無意識のうちにクロエは上段から振りかぶられた剣を左下から切り上げる形で弾き返していたのだ。

「え?」

クロエは自分自身の行動が理解できず、混乱する。確かに死のうとしたはずなのに自分は生きるための行動を起こし、生きている。

一方、予想していなかった反撃に一瞬怯んだジェード兵だったが、すぐに持ち直しもう一度上段から切りかかろうとする。

(今度こそ......)

この一太刀によってクロエの世界は終わるはずだった......。しかしクロエの腕は勝手に動き、先ほどと同じように剣を弾き返す。さらに、弾き返した勢いを利用してジェード兵に切りかかった。

切られたジェード兵は確認するように切られた箇所に触れる。血がべっとりとついていた。それを見て我に返ったのか、奇声を上げ逃げようとする。それをクロエは許さず、逃げようとするジェード兵の背中を力いっぱいに切り付けた。

死ぬのが理解できないのか、驚きと恐怖の入り混じる表情のままジェード兵は倒れた。その姿を見て、クロエは正気に戻る。

(僕が殺した、のか?)

目の前の現実を、クロエは理解することができなかった。死のうと、殺されようとしていたはずなのに、気が付けば男のほうが死に、クロエはまだ生きている。クロエの手には肉を切った不快な感触が残っていた。

少し遠くから、クロエに狙いをつけ走ってくる新たなジェード兵が見えた。その顔は生き残るために必死の形相をしている。その顔を見たクロエの頭の中に、ついさっき切ったばかりの男の顔がリフレインする。

「嫌だ......」

クロエの口から勝手に言葉が零れ出る。それは、クロエ自身でさえ気づかなかった偽らざる本心だった。

「死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくない......」

クロエはただ襲い掛かる剣を弾き、躱す。時折、よろめくこともあったがどうにか体を動かし、躱した。

「おらあああぁぁぁぁ」

ジェード兵が大きく振りかぶる。

「死にたくない......死にたくない!」

その隙を見逃さず、クロエは空いた胴体を横薙ぎにした。低い呻き声をあげ、男は倒れた。それを意に介さず、クロエは近くにいたジェード兵に切りかかる。

切って、

殺して、

また次の敵を見つけ、

切り殺す。

いつの間にか、クロエの周りは死体に溢れていた。

この戦いは、ジェード軍が撤退することによって決着がついた。その決着までの間、クロエはただひたすらに敵兵を切り殺していた。その剣が赤黒く染まる程に......

あとがき

どうも孝介です

部活でだいぶ疲れてたため更新をサボってましたw              イッチャッタ

とりあえず一区切りついたし部活まで暇だから更新を・・・・・・         ヤッテオコウト

ということで第2話いかがだったでしょうか? 

・・・・・・

登場人物がしゃべらないww                           メズラシイナ

そのせいか友達から「物語っていうより説明文みたい」って言われましたww   プププw

確かにその通りなんですけどねw                        レポートノセイダー

次からヒロインが出てくるので会話が増えると信じてる            フエルダロウナ

彼女と話してたんですが私はほとんど会話しないか会話がいっぱいかの両極端しか

出来ない不器用さんみたいで10か90かくらいな感じだそうです       マトヲイテルナ

なるべくこのシリアスな感じを崩さないままヒロインを登場させたい      イメージテキニ

もうしばらくは部活が忙しいので次話ももう少しお待ちください          m(__)m

ではでは・・・・・・ノシ






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最終更新日  2012年10月19日 13時00分25秒
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