JINさんの陽蜂農遠日記

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2010.08.09
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カテゴリ: 国内旅行
佐倉市民花火大会の翌日、同じく佐倉市郊外にある『川村記念美術館』を妻と訪ねました。

午前中は『国立歴史民俗博物館』を訪ね、ここから無料送迎バスにて京成&JR佐倉駅を経由して

美術館に向かいました。途中の車窓風景は東北の山の中の水田地帯を旅行していると

勘違いしそうな風景。途中唯一の大きな白い建物は通販のQVCの配送センター。

近付くとアメリカのスーパーのような巨大な建物が目の前に。

バスの運転手の背中には、8/10~8/15までは開館20周年を迎え入館無料 の広告が。

2日早くて残念!!   JR佐倉駅から約20分ほどで緑に囲まれた美術館に到着。

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入り口で900円/人の入場券を2枚購入。

入り口手前に展示してある 佐藤忠良氏作品 「緑」。

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木々に囲まれた細い遊歩道を下る。蜩(ヒグラシ)の鳴き声があちこちから聞こえてきた。

目の前には緑に囲まれた大きな池が。緑を映した水面には涼しげな噴水と白鳥が数羽。

DSC00062_R.JPG

広さ30万平方メートルのDIC(旧大日本インキ)株式会社総合研究所の敷地内に建

つ、ヨーロッパの古城を思わせる美術館。

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美術館エントランス右手にはフランク・ステラ「リュネヴィル」の作品が展示されていた。

ステンレス板、アルミ板、廃材などによる混沌とした立体表現?。

現代都市の自己増殖の姿をそのまま映し出しているとのこと。

まるで墜落事故を起こした飛行機の残骸のごとし。この時期、あの御巣鷹の尾根に墜落した

日本航空123便墜落事故を思い出したのは私だけであろうか?いわば現代文明の残骸を

象徴しているが如し。リュネヴィルの意味は??

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美術館エントランス左手には、朱色の清水九兵衛氏の作品「朱甲面」(レッドマスク)。

人が舌を出しあかんべ~をしている姿の如し?? いやカモノハシの赤いクチバシの如し。

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美術館エントランスは牧場のサイロの様な雰囲気も。

エントランスは三角の帽子をかぶった円柱型の建物が隣り合い、ふたつが繋がって建っている。

DSC00070_R.JPG

中に入ると、天井高のホールとなっていた。三角の帽子部分を見上げ ると、天井には

円形の幾何学的なオブジェが二つ。まるで折り紙細工のようにエッジが立ってそこから

漏れてくる照明の光が美しいのであった。

DSC00067_R.JPG

一階は常設展で、レンブラント、モネ、シャガール、ブラックなどの小品が多数。

コレクションの密度は極めて高い美術館である。先月訪ねた倉敷/大原美術館を

超えているのではなかろうか。

収蔵作品は、なんと総数1000点以上に及ぶとのこと。ルノワール、モネ等の印象派を

はじめとするヨーロッパ近代絵画から、カンディンスキーのような抽象美術、レンブラント

などのオランダ絵画、尾形光琳、長谷川等伯など、日本の近世絵画にも優れたものが

あり、等伯の『烏鷺図(うろず)』は、重要文化財に指定され ているとのこと。

毎日14:00スタートで行われている定時ガイドツアーに参加。

本美術館の女性キュレーター?が展示作品を順番に案内しながら解説してくれるのであった。

最初に印象派の巨匠、ルノワールの「 水浴する女 」。1891年に描かれた「水浴する女」

は、数あるルノワールの裸婦画の中でもとりわけ素晴らしいとされるも の。

そこには、ルノワールが生涯にわたって求めつづけた生の輝きが、あますところなく表現

されているのだ。肌の色がやけに艶めかしいのであった。

次にクロード・モネの「 睡蓮

この光の色が異なる構図の連作 《 睡蓮 》 は、、日本には3点あるとのと。

東京・ブリジストン美術館、、大阪府和泉市にある久保惣記念美術館、そして この

川村記念美術館との説明。 

レンブラントの「 広つば帽を被った男 」の展示室へ。この部屋にはこの作品一枚のみの展示。

何年か前、オランダに出張した折 同じくレンブラントの作品「夜警」 をアムステルダムの

国立美術館で見たが、久々のレンブラントの生の作品に出会えたのであった。

モデルの顔には画面左方から光が当てられ、その生き生きとした表情、質感をリアルに

再現され、細部の描写も見事な作品であった。

この肖像画は当初、モデルとなった男性の妻の肖像と一対であったことが分かっているとの説明。

肖像画を注文した夫婦の家で並べて飾られていたはずの2枚の絵は、おそらくはモデルの

子孫が財産を継承していく過程で別々になってしまったのではと。妻の肖像は現在、

アメリカのクリーヴランド美術館に一人寂しく展示されているとのことであった。

そしてピカソの作品等の紹介の後、20世紀抽象絵画の巨匠、マーク・ロスコが、ニューヨークの

高級レストランのために描いた7点の作品のみを展示した「 ロスコ・ルーム 」に案内される。

この7点の作品は黒みを帯びた赤い色が基調。大きなキャンバスの中には、窓枠か扉を

思わせるような形があって、それが「別世界へとつながる入口のようでもあり、永遠に

閉じられた窓」(説明員より)とも見えると。展示室の中央に置かれた椅子に腰掛け、

壁という壁の全てにかけられた一連の作品に囲まれながら説明員の 話に吸い込まれて

いったのであった。

この7点の作品は展示する順番を決定しながら作られた作品なのであろうか?

部屋を囲みながら、共鳴というか作品同士が主張し合う空間なのであった。

最後に控えめな照明、静まった空気を感じながら、今までとは明らかに雰囲気の違う通路

を通り「 バーネット・ニューマン ルーム 」へ。

ニューマンが63才の時に手がけた作品とのこと。制作の3年前に亡くなったニューマンの

母の名にちなんで《アンナの光》と名付けられたと。ニューマンが制作した絵画の中で

最大のサイズを誇り、色の強度や輝度の点でも、これに勝る作品は他にないとのこと。

高さ2.8m、横幅6.1mという桁外れに大きな画面は、鮮やかな赤い絵具一色で塗り重ね

られているのであった。そして一点のみを展示するためにのみ設計され、作られた部屋

であるとの説明。                                                            

画面は何か特定のものが描かれているわけではないが、充実した色で満たされ、その強烈な

赤の色彩は鑑賞者の視界を瞬時に被うほど。そして63歳でこの 鮮やかな色を出せる力に

当たり前ながら完敗の『アラカンオジサン』なのであった。

美術館には珍しく、この展示室には大きな窓があり白い薄いカーテン越しに自然光が入る

真っ白な部屋の中に鮮やかな赤をキャンバスを塗り込んだ作品が私を吸い込んで行くよ

うであった。左右の微妙に幅の違う白い部分も作品の大きな要素とのこと。この白い部分が

何を表現した空間なのであろうか。我が鑑賞能力では不明の空間。

約1時間半の美術鑑賞を終え、帰路に。外に出ると池の周囲の芝生には

3羽の白鳥が餌をを啄みながら?戯れていた。

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また訪ねて見たい美術館であった。この美術館周辺では、多くの有名な彫刻家の作品が、

自然を背景に鑑賞する事ができるのだ。ゴールデンウイークは、ちょうど春の山野草が

見頃とのこと。又、3万本のクルメツツジが満開になり、一般公開されるのだ。

6月は花菖蒲、7月は睡蓮と大賀バス、キキヨウ、ヤマユリ、8月は向日葵が  とのこと。

次回は庭園散策を目的に訪ねたいと思いながら送迎バスにてJR佐倉駅へ向かったのであった。

「歴博」→「川村美術館」のハシゴで忙しい1日であったが心洗われる1日であった。

佐倉の街にはF家、佐倉城趾、旧堀田邸、歴博、川村記念美術館、印旛沼、オランダ風車・・

と我が【FAVARITE SPOT】が満ちあふれているのである。

残るは佐倉市立美術館のみ?次回はここも。






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Last updated  2010.08.11 05:28:44
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