inti-solのブログ

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2011.07.30
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昨日 に引き続き、尾瀬の写真です。

至仏山の山頂から、尾瀬ヶ原と燧ヶ岳を撮った写真です。
至仏山から尾瀬ヶ原・燧岳
尾瀬ヶ原の向こう側の縁(森林との境目)に、この日宿泊した第二長蔵小屋(ほか六軒の山小屋)があります。その向こう側の山が、燧ヶ岳です。一応、東北地方の最高峰ということになっています。ただ、東北地方といっても、福島県の県境からわずかに2~3km入っただけのところなのですが。

2日目の朝です。朝もやの中の尾瀬ヶ原。
朝もやの尾瀬ヶ原

このもやは、朝6時半頃になるときれいになくなってしまいました。尾瀬ヶ原から標高差で200mほど登って、尾瀬沼に着いたときには、この通りの天気です。

尾瀬沼から見た燧ヶ岳
尾瀬沼から燧ヶ岳
実は、歩き出したときには、燧ケ岳に登るかどうか、ちょっと迷ったのです。疲労度と天気、所要時間などを考えて、燧ケ岳は今回は断念しました。以前に登ったことのある山ですしね(そのときは天気は悪かったけど)。ただ、燧ケ岳への道と尾瀬沼への道の分岐を尾瀬沼側に入って、10分も歩いたら天気がパーっと晴れた。そのときはちょっとしまったと思いました。分岐の手前で晴れていたら、私はどうしただろうか。もっとも、尾瀬沼についてみると、やっぱりこの景色はすばらしいなと、こっちの道を選んで正解だったなと思いましたけどね。

尾瀬ヶ原の標高は1400m、尾瀬沼は1600mです。この200mの違いで、植生が変わります。尾瀬ヶ原の周囲は冷温帯落葉広葉樹林(ブナやミズナラなど)ですが、尾瀬沼の周囲は亜高山帯針葉樹林(オオシラビソ・コメツガ・トウヒ、広葉樹ではダケカンバ)です。もちろん、両者の境界線付近なので、広葉樹と針葉樹が混ざっているところもあります。

ワタスゲ
ワタスゲ


ニッコウキスゲと燧ヶ岳
尾瀬沼から見た燧ヶ岳

ニッコウキスゲと尾瀬沼
尾瀬沼のニッコウキスゲ

この写真を撮った大江湿原からは、沼山峠に抜けることができます。沼山峠というと、そこから撮った尾瀬沼の写真というのが、非常に印象に残っています。多分中学生か高校生のころに見たのではないかと思うのですが、きっと誰かプロの山岳写真家(白旗史朗かなあ)の撮った写真集か何かに入っていたのでしょう。
それはどんな写真家というと・・・・・・、検索したら、沼山峠から20年以上前に撮影された写真を発見しました。
引用元はこちらのブログ です。1980年代初めに撮影されたもののようです。

至仏山から尾瀬ヶ原・燧岳

これですよ、これ。この風景を写真に収めたくて、沼山峠に向かったのです。尾瀬沼からもそんなに遠くないですしね。このあたりのことは、尾瀬から帰ってきた日の記事にも書きましたが、沼山峠についてみたら、そこから見える尾瀬沼の景色が、かつて見た写真のイメージとぜんぜん違うので、「ここはまだ沼山峠ではないな」と思ってしまったのです。それでさらに先に進むと、道は下り坂に。あれ??と未知行く人に聞いたら、「あとはずっと下り坂で、もうじき駐車場ですよ」と。
あららららら。
で、沼山峠に引き返して、撮った写真がこちらです。

沼山峠から見た尾瀬沼
尾瀬沼が・・・・・・ほとんど見えません。二十数年のうちに、オオシラビソが順調に育って、視界をさえぎってしまったようです。
沼山峠から沼山口の駐車場までは、コースタイムでたった20分ですから、もうこのまま沼山峠から東京に帰ろうかと思いましたよ。だけど、まだ時間は朝の9時半。まだ尾瀬とお別れするには早すぎる。それに、沼山口から下山すると、東京まで、バス→野岩鉄道→東武日光線と、かなり時間がかかります。そこで、尾瀬沼に引き返して、予定どおり大清水から下山することにしました。

ミズチドリ
ミズチドリ


尾瀬沼から見た燧岳
おそらく、この写真の位置が燧ケ岳のもっとも有名な写真ではないでしょうか。
位置的には、三平峠への道のすぐ近くからの撮影です。つまり、この写真を撮ったところで、尾瀬とはお別れ、というわけです。
尾瀬沼から三平峠は目の前、標高差でたった100mです。そこから先はひたすら下る下る下る。20年前に来たときは、大清水から尾瀬沼に入ったのですが、大清水から尾瀬沼までの景色の記憶はまったくありません。こんなところだったのか、と思いながら下りました。大清水に着いたのがちょうどお昼、12時少し過ぎころでした。





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最終更新日  2011.07.31 00:01:38
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なつかしく拝見しました  
たかさん さん
昔、燧ケ岳に登ったことをお話ししましたが、その時私は燧ケ岳をなめていました。登る前から疲労していたことも手伝って時間がかかるかかる…。結局、最終バスに間に合うかわからなくなって最後は走る走る…。周りの人が見たらなんとタフな人かと思ったでしょうね(笑)。

inti-solさんが家に帰って夕食を摂るおつもりだったのなら燧ケ岳に登らなかったのは正解かもしれません。

私は尾瀬ヶ原にはその前にも何度か行きました。人間が変えてしまうのはいただけませんが、風景が自然に変わるのは仕方ないことですよね。自然の美しさだけはずっと続いて欲しいものです。 (2011.07.31 07:13:22)

Re:なつかしく拝見しました(07/30)  
inti-sol  さん
たかさん

>昔、燧ケ岳に登ったことをお話ししましたが、その時私は燧ケ岳をなめていました。登る前から疲労していたことも手伝って時間がかかるかかる…。結局、最終バスに間に合うかわからなくなって最後は走る走る…。

実は、私も尾瀬沼から沼山峠までの往復は、走る、とまでは言いませんが、かなり飛ばしました。小走りに近かったかも知れません。三平峠から大清水までの下りも、かなり飛ばしましたが、さすがに疲れてきて、小走り、とまではいきませんでした。

>私は尾瀬ヶ原にはその前にも何度か行きました。人間が変えてしまうのはいただけませんが、風景が自然に変わるのは仕方ないことですよね。自然の美しさだけはずっと続いて欲しいものです。

まったくそのとおりです。
尾瀬ヶ原は現在は高層湿原ですが、昔はおそらく低層湿原だったでしょうし、将来的(数千年後かな)には乾燥化して、樹林が侵入してきて、最後は森になってしまうのだろうと思います。今でも、かなりヤチヤナギ(湿原内にもっとも早くから侵入する低木)があちこちに群落を作っています。ヤチヤナギとはそういう植物であって、別に人間が人為的に持ち込んだわけではないので、これは仕方のないことです。

自然は永遠不変のものではない、尾瀬も例外ではありません。尾瀬ヶ原が森林になったとしても、尾瀬沼はそれより当分先まで沼の周辺に湿原を伴い続けるでしょうし、どこか尾瀬以外の場所で湿原が新たに誕生していくのでしょう。人間が、日本中をコンクリートまみれにしたり、放射能まみれにしたり、CO2まみれにしたりしなければ、ですが。 (2011.07.31 11:09:20)

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