inti-solのブログ

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2011.09.25
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カテゴリ: 環境問題
原発推進派の柏原氏3選確実 山口・上関町長選
中国電力が上関(かみのせき)原発建設を計画している山口県上関町の町長選は25日、投開票され、原発を推進してきた現職の柏原重海氏(62)が、反原発団体代表の新顔、山戸貞夫氏(61)を破って3選を果たした。
東日本大震災後、原発新規予定地で初めての首長選。東京電力の福島第一原発の事故を受けて上関原発の工事が中断される中、「原発の是非は国に判断を委ね、まちづくりを進める」と訴えた柏原氏への支持が、「原発反対」を掲げた山戸氏を上回った。
1982年に原発計画が浮上して以来、町長選は9度目。推進派と反対派の一騎打ちは、これで推進派の9連勝となった。

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以前にも 「原発は麻薬か」という記事を書いたことがあります が、残念ながら、あれほど大きな事故がありながら、福島以外の原発の地元では、反原発という流れにはなっていません。日本全体で見れば、即時停止はともかく、段階的な原発廃止というのがおおむね世論の多数派になってきていますが、原発の設置されている、あるいは設置されようとしている該当自治体については、そうなっていない。
原発を設置する市町村には多くの金が落ちるのだから、ある意味では当然の話でしょう。もちろん、福島のような事故が起これば地域社会が壊滅するというリスクはあります。ただし、被害は原発のある自治体だけでとどまるものではないので、そういう意味では、原発を設置している市町村だけが被らなければならないリスクというのはないのかも知れません。どうせ狭い日本、ひとたび原発事故が起こればどこにいたって放射能が降ってくるのは同じだ、とも言えますから。

そういう意味では、原発を設置する市町村には、事故の危険性というデメリットとお金が落ちるというメリットの両方がある。そのメリットとデメリットに釣り合いが取れているのかは、私には分かりませんけれど。一方、それ以外の市町村では、原発によるメリットは特になく、事故の危険というデメリットだけがある。
だから、上関原発の場合で言うと、上関町では未だに原発推進だけど、周辺の市町村、更に山口県議会や山口県知事は、軒並み原発建設計画に懐疑的になっています。

原発新設、高いハードル=推進派当選でも-山口・上関町長選
中国電力が上関原発の新設を計画している山口県上関町の町長選で、推進派で現職の柏原重海氏が25日、3選を果たした。しかし、東京電力福島第1原発事故を受け、上関を含め全国に14基ある原発の新増設計画はいずれも宙に浮いたまま。政府の対応方針が定まらない中、世論の風当たりは強まる一方で、新設に対するハードルは一層高まっているのが実情だ。(中略)
しかし、地元住民らの反対が高まる中、山口県の二井関成知事は6月、「計画自体が不透明な状況にある」として、建設予定地の埋め立て免許延長を認めない方針を表明した。県議会や周辺自治体の議会も、中止や凍結を求める意見書を相次いで採択している。(以下略)


知事が建設予定地の埋め立て免許延長を認めないと言っている以上、たとえ町長に原発推進派が当選しても原発は建設できないわけですが、今後どうなっていくのでしょう。
もし上関原発が予定どおり建設される事態になってしまったら、今まで原発のなかった場所に新たな原発ができる、ということですから、脱原発はおろか、長期的な原発縮小でもない、現状維持ですらなく、原発のさらなる拡大ということになってしまいます。あれほどの事故が起こったにもかかわらず、そんなことが国策になってしまうとしたら、狂気の沙汰としか私には思えません。





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最終更新日  2011.09.26 00:23:32
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