inti-solのブログ

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2012.10.03
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テーマ: ニュース(95874)
カテゴリ: 政治
存在しなかった南京虐殺
「虐殺」に触れなければ検定通らず
日本「南京」学会が解散した。同学会は昭和12年12月、日本軍が当時の国民党政府の首都、南京を占領した際、市民多数が虐殺されたとの説を検証するために平成12年に発足した。12年間の研究の結果、非合法で殺された軍人、市民はほとんどおらず、「虐殺」は当時の国民党政府のプロパガンダであることがはっきりした。所期の目的を達したとして解散したのである。
「南京虐殺」については同学会だけではなく、多方面から疑問が出され、河村たかし名古屋市長も「南京戦はあったが、南京虐殺はなかった」と述べている。今回の学会の調査でなかったことが結論づけられたわけだが、現在の多くの中学校社会の教科書は「虐殺」があったという前提で書いている。
中学社会の教科書を作成しているのは7社。自由社は「日本軍による南京占領の際に、中国軍民に多数の死傷者が出た。のちに南京事件として喧伝(けんでん)されるものとなった」との内容で2年前に申請した。が、「南京事件があったとして記述」するよう、文科省から書き直しを命じられた。「事件」に触れないと検定を通らないのだ。育鵬社の教科書は「事件」があったとの前提で教科書を執筆している。他の5社は日本軍が市民を虐殺したという前提である。
歴史教科書は必掲項目が決められている。例えば、「明治維新」が掲載されていない歴史教科書は検定を通らない。しかし、「南京虐殺」は必掲項目ではない。にもかかわらず、「虐殺」に触れなければ検定を通らないとは、どういうことだろう。
思うに、中国政府の機嫌を損ねたくない日本政府が、教科書に「事件ありき」を書かせるように文科省に指示しているか、暗黙の指示があるのであろう。その結果、学問的に根拠のない内容を教科書に載せて、中学生に教えているのである。しかもその内容は自分たちの国家、先祖、先輩をおとしめるものである。
いま、中国政府は、尖閣諸島は古来、中国の領土であると主張している。それが虚偽であることは、日本人ならみな知っている。中国政府は文化大革命の時、写真の改竄(かいざん)など、自分の都合のいいように歴史を書き換えてきた過去がある。中国の無理押しが通るようなことになれば、将来、日本の地理の教科書に「沖縄は中国領土」と書かせられる日が来るのであろう。いったい、どこまで中国のいいなりになれば、日本政府は気が済むのか。

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タイトルを読んだだけで本文を読まないうちから話の筋と結論が予測でき、しかもその予測をまったく裏切らない、見事なまでに「お約束どおり」の内容の記事です。日中関係が悪化して、おおかたの日本人の対中感情が悪化している機会をついて、「中国は悪い、中国は嘘つきだ、だから南京大虐殺もウソだ」という、こじつけで南京大虐殺の歴史的事実を否定しにかかっているわけです。
中国は中国で、侵略戦争の問題に絡めて尖閣諸島の領有権を主張するようなことを(それだけが中国側の領有権の論拠ではないですが)言っていますが、産経の言い分はその裏返しです。

日本が中国を侵略した過去があるからといって、尖閣諸島に関しての中国の言い分が正しいことにはなりませんが、逆に尖閣諸島に関しての中国の言い分が正しくないからと言って、日本が中国を侵略した過去が帳消しになるわけでもありません。
産経新聞がいくら否定したところで、1937年12月から翌年初めにかけて、南京周辺において日本軍が多くの中国人の投降兵、捕虜、一般市民を殺害したという歴然たる事実は、否定できるものではないのです。もちろん、人数に関しては諸説あるし、中国側の言い分(犠牲者30万人)が正しいとは言えませんが、少なくとも数万以上の規模であることは間違いない。

「中国政府は文化大革命の時、写真の改竄など、自分の都合のいいように歴史を書き換えてきた過去がある」とありますが、そうだとしてもそれは文革の際の話であって、他の時期にも同じことをしていた、ということにはなりません。文革の時改竄したんだから中国の歴史はみんな改竄だ、という乱暴な理屈が通用するなら、日中戦争で日本は侵略したんだから日本の歴史はみんな侵略だ、と言われても仕方がないでしょう。
そもそも、南京事件は、虐殺を行った側である日本軍の将兵や従軍記者の証言や証拠(陣中日誌)も数多く残っているのですから、仮に百万歩譲って中国側の証言・証拠が一切信用ならないとしても、日本側の証言・証拠のみでも充分にその存在は明白なのです。

「自分の都合のいいように歴史を書き換えてきた過去がある」のは、他ならぬ産経新聞自身でしょう。



【読者サービス室から】安倍新総裁 「日本再生に期待している」

【正論】埼玉大学名誉教授・長谷川三千子 時代が安倍氏に追いついてきた

しかし、産経新聞とネットウヨクの盛り上がりとは裏腹に、世間一般は醒めています。
本社世論調査:安倍自民総裁に「期待する」40%どまり
自民党総裁に返り咲いた安倍氏に「期待する」との回答は40%にとどまり、「期待しない」の55%を下回った。

内閣支持上昇34%、田中文科相51%評価せず
自民党の新執行部の顔触れに関しては、安倍総裁の選出を「評価しない」53%が、「評価する」40%を上回った。

その安倍に、カツカレー騒動というのがありました。何でも安倍が1食3500円の高級カツカレーを食べていた、とか。なんでそんなことが騒動になるのか、恥ずかしながらよく分からなかったのですが、総裁選の際の決起集会で、カツカレーを食べて見せて、それをネット中継までして見せたんだすね。恥ずかしいことに、安倍陣営がそんなことをやっていた、ということを今まで知らなかったので。
安倍が日常生活で何を食べようが知ったことではありませんが、こんなのは総裁選のパフォーマンスとしてやっていることです。政治活動の一部として行われていることに論評がなされるのは当然のことで、値段に対する批判も、それはあるでしょう。政治活動としてカツカレーを食べて見せた以上は、その政治活動に対する批評は甘受すべきでしょう。嫌なら食事のシーンをネット中継などしないことです。

そして、もう一つ思ったのは、カツカレーを完食することが「健康回復のアピール」って、全然健康回復アピールになっていないな、ということ。以前の「高尾山登山アピール」と同じです。高尾山に登れただけ、カツカレーが完食できただけで「健康回復アピール」というのは、むしろ、まだまだ健康状態はその程度なのね、という印象しか抱くことができません。





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最終更新日  2012.10.03 22:10:18
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Re:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
おっちゃん さん


犠牲者数もおそらく数万人規模だったのだろう。敢えて否定はしない。
その事件を「虐殺」と表現するのが正しいかどうかについては(私は日本人なので)ノーコメント。
中国人がそう表現するのは向こうの立場(中国の愛国者)としては当然でしょう。

・・・という感じですかね。私の場合は。 (2012.10.04 23:00:31)

Re[1]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>南京事件はあった。
>犠牲者数もおそらく数万人規模だったのだろう。敢えて否定はしない。
>その事件を「虐殺」と表現するのが正しいかどうかについては(私は日本人なので)ノーコメント。

私は南京事件とも南京大虐殺とも書く場合がありますが(どちらかというと南京事件と書くほうが多いかな)、「南京大虐殺」という用語が広く定着している以上、正しいとか正しくないとかは意味がありません。そういう言葉が使われている、という事実を否定しようがありませんから。
多くの人が不法、不当に殺害された事実を「虐殺」と呼ぶのは、日本語の用法として誤っているとはまったく思えません。

>中国人がそう表現するのは向こうの立場(中国の愛国者)としては当然でしょう。

中国語では、大屠殺じゃなかったかな。 (2012.10.05 00:44:42)

Re[2]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
おっちゃん さん
inti-solさん

>多くの人が不法、不当に殺害された事実を「虐殺」と呼ぶのは、日本語の用法として誤っているとはまったく思えません。

誤ってはいないけれども一般的ではありません。(歴史事実の表現として)
たとえば広島・長崎の原爆、あるいは東京大空襲を解説するとき、「虐殺」という表現を使うのは日本語表記(表現)として一般的ではありません。
ましてや米国の歴史教科書でそういう表記が使われるなど、あり得ないことです。

>中国語では、大屠殺じゃなかったかな。

日中では「屠殺」という熟語の意味が微妙に異なりますので、日本語文のなかでは「虐殺」が適切かと思います。 (2012.10.05 17:59:22)

Re[3]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>誤ってはいないけれども一般的ではありません。(歴史事実の表現として)
>たとえば広島・長崎の原爆、あるいは東京大空襲を解説するとき

無差別爆撃は虐殺の一種なので、そう表現しても差し支えないと私は思いますが、確かに一般には原爆や無差別爆撃を虐殺とは言いません。
がしかし、歴史用語として「虐殺」が一般的ではないというのは、そのようなできごと自体がそんなに頻繁には起こらないから、というだけの話でしょう。
ナチスのユダヤ人絶滅政策は、ユダヤ人虐殺といわれますし、スターリンによる投降ポーランド将校の大量殺害も「カチンの森の虐殺」です。ルワンダにおけるツチ族の大量殺戮も「ルワンダ虐殺」、米国第7騎兵隊が先住民スー族を皆殺しにした事件も「ウンデッド・ニーの虐殺」。ベトナム戦争中の「ソンミ村の虐殺」、カンボジアのポルポト派によるカンボジア虐殺、トルコによるアルメニア人虐殺・・・・・・、日本語の一般的呼称で「虐殺」と呼ばれる事件は、いくらでもあります。

>ましてや米国の歴史教科書でそういう表記が使われるなど、あり得ないことです。

日本の話(教科書に限定せず)をしているのであって、米国の教科書の話をしているわけではありません。もともと、「虐殺」は日本語であって、英語ではないし、中国語ですらありません。
なお、前述の「ウンデッド・ニーの虐殺」の英語版のWikipediaの項目タイトルはWounded Knee Massacreとなっており、massacreというのは、手元の英和辞典によれば「大虐殺」の意味となっています。南京事件も、英語版Wikipediaでは、やはりMassacreです。一方、ルワンダ虐殺やアルメニア虐殺にはGenocideの字が当てられています。こちらは、日本語でもカタカナで使われますが、辞書によれば「大量殺戮、集団虐殺、皆殺し」ですから、ほぼ同じ意味ですが、もう少し大規模なイメージでしょうか。ルアンダ虐殺やアルメニア虐殺は、百万単位の犠牲者が出ているので、南京大虐殺より大規模であることは確かです。それに、民族全体を根絶やしにしようという意図もあったわけですからね。
米国の教科書にルアンダ虐殺やウンデッド・ニーの虐殺がどう表記されているかは知りませんけど、おそらくgenocideやmassacreと表記されているのではないかと思います。 (2012.10.05 20:10:47)

Re[4]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
inti-sol  さん
追記
検索したところ、米国の歴史教科書についての、こんな記述がありました。

blog.goo.ne.jp/2005tora/e/2154636109977e063e857d38b38a6bd8
より

アメリカ映画といえばかつては西部劇であり、幌馬車を襲撃する悪漢たちを撃ちまくったジョン・ウェインやゲーリー・クーパーといった主人公たちはいまもヒーローであり続けている。その一方で、教科書の中の西部劇はまさに劇的な変化を遂げた。
(中略)
ところが、ハイスクール用歴史教科書「ライズ・オブ・ジ・アメリカン・ネーション」(一九八二年版)はそんな英雄カスターを全く別人に描いている。

「スー族は再び約束を(白人によって)破られた。居留地として認められていたブラック・ヒルズから金鉱が発見されたため、第七騎兵隊はスー族をそこから追い出すよう命じられたのである。指揮官のカスターは根っからのインディアン・ファイターで、数年前、オクラホマの平和なインディアン部落を襲撃し、女性や子供まで虐殺している。
カスターは一八七六年六月、スー族とシャイアン族の村々を襲ったが、インディアン側には二人のすばらしいリーダーがいた。一人は能力があり誠実で理想肌のシッティング・ブル。もう一人は妥協を潔しとしない軍事的天才のクレージー・ホースだった。戦いは壮絶を極め、カスターと二百六十四人の騎兵隊員は全員殺された」

アメリカの輝かしい西部開拓史が原住民虐殺史へと視点を変えたのは、ベトナム戦争以降に強まったネガティブ(否定的)史観にあることは、同じ教科書の六六年版をみれば明らかだ。(以下略)
---

元記事は産経新聞で「米国も自虐史観に染まっている」と嘆くような趣旨のようですが、ともかく、米国の高校歴史教科書には、カスター将軍が「オクラホマの平和なインディアン部落を襲撃し、女性や子供まで虐殺している。」という文章が掲載されているようです。

というわけで、「ましてや米国の歴史教科書でそういう表記が使われるなど、あり得ないことです。」というおっちゃんの主張は、事実ではない可能性が高そうです。
ただし、上記はあくまでも産経の記事における翻訳であって、教科書の該当部分の原文表記を確認したわけではないことはお断りしておきます。 (2012.10.05 22:16:25)

負け惜しみは見苦しいぞ  
フナずし さん
お久しぶりです。

>12年間の研究の結果、非合法で殺された軍人、市民はほとんどおらず、「虐殺」は当時の国民党政府のプロパガンダであることがはっきりした。所期の目的を達したとして解散したのである。

はいはい、負け惜しみ負け惜しみ。東中野の無様な末路をもう忘れているんですね。
進んで出来損ないの脳みそを持ちたがる人間とは哀れなものです。 (2012.10.05 23:39:04)

Re[5]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
おっちゃん さん
inti-solさん

>というわけで、「ましてや米国の歴史教科書でそういう表記が使われるなど、あり得ないことです。」というおっちゃんの主張は、事実ではない可能性が高そうです。

もちろんあからさまな虐殺事件について虐殺と書くことはアメリカの教科書でもあり得ることです。
私が書いているのは「広島・長崎の原爆、あるいは東京大空襲」に関して米国の歴史教科書で「虐殺」という表記を使うことはないだろう(使ってはいないだろう)という話なのですが、時代が変わればこれもあり得るということになるでしょうかね。 (2012.10.06 02:04:49)

Re[6]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>もちろんあからさまな虐殺事件について虐殺と書くことはアメリカの教科書でもあり得ることです。
>私が書いているのは「広島・長崎の原爆、あるいは東京大空襲」に関して米国の歴史教科書で「虐殺」という表記を使うことはないだろう

いや、だって日本も「広島虐殺」とか「東京虐殺」とは呼んでいないじゃないですか。
日本軍の重慶爆撃も、「重慶虐殺」とは呼ばない。私もそう呼んだことはないです。

実際のところは、無差別爆撃は虐殺であると私は思います。ただ、言葉の定義として、航空攻撃(ミサイルも含む)による無差別攻撃を「虐殺」とは呼称しません。攻撃者から見て、相手の生身の人間を視認できないことが多いことが原因なのかな、と思います。 (2012.10.06 02:21:44)

Re[7]:どさくさ紛れにウソを叫ぶ新聞(10/03)  
inti-sol  さん
というわけで、広島の原爆投下を「広島虐殺」とは呼ばないからといって、南京の虐殺を虐殺と呼ぶのがおかしいという理由にはならないということです。カチンの森の虐殺やウンデッド・ニーの虐殺や、ルワンダ虐殺などを「虐殺」と呼ぶのに、南京だけは虐殺と呼ぶのが「不自然だ」なんてのは、そんなことをいっているほうが不自然、というだけの話。 (2012.10.06 02:24:58)

Re:負け惜しみは見苦しいぞ(10/03)  
inti-sol  さん
フナずしさん

>はいはい、負け惜しみ負け惜しみ。東中野の無様な末路をもう忘れているんですね。

まったくそのとおりです。何しろ「学問的研究に値しない」とまで判決で言われてしまっていますからねえ。 (2012.10.06 02:26:06)

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