inti-solのブログ

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2014.01.04
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カテゴリ: 戦争と平和
春香クリスティーン、靖国参拝に「ヒトラーの墓参り」発言 ネット鎮火せず、朝鮮日報も追随



■抗議コメントはすべて削除
春香さんは12月26日の「情報ライブ ミヤネ屋」(よみうりテレビ系列)にコメンテーターとして出演した。この日のトップニュースは安倍首相の靖国参拝で、近隣諸国との関係悪化を懸念する論調で番組は進められた。
司会の宮根誠司さんは「やっぱり隣国ですから、中国・韓国の歴史認識ってのは一致させたいのが理想」だとしながら、南スーダンでの内戦などを例にだし、春香さんに「隣同士で仲の良い国がどれだけあるのか」と問いかける。
それに対して春香さんは、
「海外でよくこの問題と比べられるのが、『もしもドイツの首相がヒトラーのお墓に墓参りをした場合、他の国はどう思うのか?』という論点で議論されるわけですけれど、まあ難しい問題ですよね」
と答えた。あくまで春香さん個人の意見ではなく、海外で「靖国参拝」と「ヒトラーの墓参り」が同列に扱われることがあると紹介したのみだったが、発言の一部がひとり歩きした結果、多くのネットユーザーから「英霊に対する侮辱」や「事実誤認がある」などと反発を浴びることとなった。
すぐさまネット上では批判がうずまき、春香さんのブログやツイッターは「炎上」した。ブログには抗議コメントが殺到したが、そのいずれも即座に削除されたことが火に油を注いだ。26日以降、現在まで春香さんはブログ・ツイッターなどで発言をしていない。
ネット掲示板「2ちゃんねる」では29日の現在もなお、
「ヒトラーとか極端な例を挙げる必要ないからな」
「『靖国参拝する日本人、外国人観光客、海外要人はヒトラーの信奉者も同然』と言ってるようなものだ」
などと、発言に対する批判が高まっている。(以下略)

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靖国神社は「墓」ではない、ということは言えますけど、それはあまり本質的な問題ではないでしょう。靖国神社を巡る問題は、二つに集約されると思っています。ひとつは、靖国神社それ自体が侵略戦争に積極的に加担する存在であり、なおかつ現在でもなおそのことに対する反省がない、ばかりか侵略の歴史を賛美し続けていることです。そして、もうひとつは、A級戦犯という戦争責任者を祀っていることです。
A級戦犯は、日本が無謀な戦争に突入して破滅に至ったことについての大きな責任があります。侵略戦争ということと同時に、それによって日本自身が破滅したことの責任者でもあります。もちろん、A級戦犯として処刑された人たち「のみ」に全責任がある、と言うわけではないし、A級戦犯の選定や罪の重さにいい加減なところはあるのは事実ですが、だからと言ってA級戦犯として処断された人たちが、たいして罪のないあわれな被害者、というわけでは断じてありません。

文脈を見る限り、彼女は「靖国参拝とヒトラーの墓参りは同列だ」と言っているわけではなく、「諸外国からは同一視されるので難しい問題だ」と言っているように見えます。そして、彼女の危惧はまったく正しいと、私は思います。

1985年、米国のレーガン大統領はドイツ公式訪問中に、ドイツのコール首相とともに、ビットブルク軍人墓地を訪問しましたが、その際、この墓地の埋葬者に武装SS隊員49名が含まれることが発覚し、大問題となりました。結果としてレーガンはこの墓地を訪問したのですが、同時に強制収容所跡地も訪問することで決着しています。
もちろん、この墓地の埋葬者の中で、武装SSの戦没者はごく一部でした。また、武装SS所属兵士というだけで、具体的な戦争犯罪への関与が明らかになっている者がいたわけでもありません(戦争犯罪に関与がした部隊の所属兵士が埋葬されていることは確認されたが、その戦没者個人が関与したかどうかは不明)。いうまでもなく、ナチスや武装SSの高官や含まれていたわけでもありません。それでも大問題になった。
もし、そこに、ヒットラーとまでは言わないまでも(ヒットラーには墓はない)、ナチスやSSの高官が埋葬されていたとしたら、訪問がありえなかったことは明らかです。

このことから考えても、A級戦犯だけを祀っているわけではない、という種類の言い訳や、A級戦犯はヒットラーとは違う、という種類の言い訳が、国際社会で通用するはずがないのです。だからこそ、米国も、事前に国務長官と国防長官が千鳥が淵に参拝し、事後には「失望した」という強い反応が出てきたわけです。

それにしても、です。こういうごく常識的な意見に憤激して、ブログやツィッターに、脊髄反射的でワンパターンな批判を殺到させてしまう人たちの神経というのは、どうなっているのかな、と思います。



最近、日本の世論は急激に右傾化していて、私などは空恐ろしさを感じているのですが、それにしたって、世間一般の世論は、ネット上ほどまでは右傾化していません。世論調査でも、靖国参拝に対しては(賛否がかなり拮抗していますが)反対のほうが多い。しかしネット上でだけはネット右翼の声がでかくて、そうでない意見は、口にすれば叩かれる、とばかりにますます小さくなっていく。
そして、勇ましいネット上の国士連中に媚を売るような首相が、勇ましいことを言う、こんなことでは、日本はどこに行ってしまうのかなと危惧せざるを得ません。





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最終更新日  2014.01.04 10:35:27
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