inti-solのブログ

inti-solのブログ

2014.04.14
XML
カテゴリ: 環境問題
エネルギー基本計画:「原発に回帰」閣議決定

政府はこの日、基本計画に基づいて設置した「再生可能エネルギー等関係閣僚会議」(議長・菅義偉官房長官)の初会合を開き、関係省庁が連携して再生可能エネルギーの導入を促進する方針を確認。菅長官は同日午前の記者会見で、再生エネの導入目標について、「現時点で(導入目標を)設定することは困難」と述べ、時間がかかるとの見方を示した。一方、茂木敏充経済産業相は「できるだけ早く目標を設定したい。2年や3年はかからない」と述べ、再生エネの導入状況や、原発再稼働の進捗をみて決める考えを示した。
基本計画は、原子力規制委員会の安全審査をクリアした原発の「再稼働を進める」と明記。原発が立地する地元の理解を得るために「国も前面に立つ」と再稼働を国が後押しする姿勢を強調した。総発電量に占める原発の割合は、原発事故への「深い反省」から「可能な限り低減させる」とした。一方で「原発の新増設は行わない」とした前政権の原則は盛り込まず、将来的な新増設や建て替えに含みを残した。
再生可能エネルギーは、過去に策定された目標水準を「さらに上回る水準の導入を目指す」との方向性を提示。2009年と10年に政府が示した「20年に13.5%」「30年に約2割」の目標を参考として注記に示した。
基本計画はエネルギー政策基本法に基づき3年ごとに改定され、今回は3回目の改定にあたる。

---

結局、原発は「重要なベースロード電源」で、原発の割合は「可能な限り低減させる」と言いつつ具体的な数値は盛り込まず、しかも原発の将来的な新増設や建て替えも否定しない、というのです。これを元の木阿弥、と言わずして何と言う。原発の新増設や立替を否定しないということは、今後も何永久的に原発を維持し続けるつもり、ということです。
結局、「喉元過ぎれば暑さ忘るる」なのでしょうか。震災から3年経って、もう原発事故のことなんか、みんな忘れてしまったのでしょうか。

必ずしもそうではない、と思うんですけどね。我が家は震災のあと、一度減らした消費電力は、震災前の数字には戻っていません。しかし、これは必ずしも我が家だけのことではないように思われます。東京電力管内の電力は、昨年夏の、あの歴史的猛暑でも、震災前よりはるかに低い数値に留まっています。要するに、節電は社会的に完全に定着してしまっている、というところでしょう。
昨年一昨年と、2年続けて猛烈な酷暑でしたが、今年はエル・ニーニョ現象の発生が予想されており、事実であれば冷夏になる可能性が高そうです。(エル・ニーニョ現象が発生すると、夏は冷夏となり、冬は暖冬、かつ日本海側の雪が少なく、太平洋側の雪雨がふえる傾向がある)
したがって、可能性としては、この夏の電力消費は過去2年間より更に下がる可能性が高いように思われます。

※前回エル・ニーニョ現象現象が発生したのは2009年だったそうです。そういえば、2009年は涼しい夏で、震災前なので特に節電を意識していたわけでもないのに、ひと夏に数日しかエアコンを稼動しなかった記憶があります。その年の8月の我が家の消費電力は、震災以降の3年間のどの夏より少なかった。

別報道によると、2013年度の原発利用率は2.3%で、史上最低を更新したそうです。できることなら、0%で史上最低を更新してほしいところですが、安倍政権の姿勢から考えると、その望みは薄そうです。それにしても、追加燃料費がどうの、という話はありますけど、電力供給の不安は、震災直後の夏を除けば、ほとんど現実化することはありませんでした。原発推進派の主張によれば、原発がなければ夏場は必ず電力が足りなくなるはずでしたが、実際はそうなっていないません。理由はいろいろあるでしょうが、節電意識の浸透は、大きな理由のひとつだろうと思います。

再生エネルギーの導入拡大も大事ですが、エネルギー基本計画の中で、節電・省エネについては触れていないのでしょうか。それとも、触れているけど新聞報道がそれについて省いているだけなのでしょうか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014.04.14 23:03:46
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: